<<前のページ | 次のページ>>
ほかの生物から栄養分を得て生きる
寄生植物

…………………………………………………………………………………………………

 ほかの生物から直接、有機物などの栄養分や水分を吸収して生活する植物のこと。被子植物のみに見られ、寄生される側の植物は宿主植物と呼ぶ。まったく葉緑体を欠くものは全寄生植物、葉緑体を持ち光合成で養分を作りながら寄生するものを半寄生植物という。寄生植物の寄生部位や宿主はほぼ決まっており、例えばナンバンギセルはススキなどの根に、半寄生植物のコゴメグサ類もイネ科の根に寄生する。
 一方、ギンリョウソウなどの腐生植物も寄生植物である。腐生とは、生物以外の有機物に寄生することだが、厳密には腐生植物は有機物を直接吸収しているわけではなく、有機物を分解する菌類から養分を得ている。

関連情報→本サイト植物記「ヤマウツボ」「ギンリョウソウ」「ヤドリギ」「オニノヤガラ」「アメリカネナシカズラ」「タシロラン」「ツチアケビ」「シャクジョウソウ


●寄生植物
 @  A  B  C
@ヤマウツボ(ゴマノハグサ科)/栃木県那須塩原市。Aキヨスミウツボ(ハマウツボ科)/長野県根羽村。Bアメリカネナシカズラ(ヒルガオ科)/千葉県富浦町。Cナンバンギセル(ハマウツボ科)/佐賀県七山村。


●腐生植物
 D  E  F  G
 H  I  
Dギンリョウソウ(ギンリョウソウ科)/岩手県・早池峰山。Eシャクジョウソウ(ギンリョウソウ科)/山梨県・三ツ峠山。Fツチアケビ(ラン科)/神奈川県箱根町。Gショウキラン(ラン科)/長野県・カヤノ平。Hオニノヤガラ(ラン科)/福島県・駒止湿原。Iタシロラン(ラン科)/神奈川県横須賀市。

●半寄生植物
ミヤマコゴメグサ(ゴマノハグサ科)/北アルプス・棒小屋乗越(左)。シラカンバに寄生したヤドリギ(ヤドリギ科)/北アルプス・乗鞍高原(右)



  
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
植物記