Nature
日記
 2020年9月〜2022年7月
過去の日記目次
2022年7月12日(火)
言論に対する暴力?
 安倍元総理の事件に関して、多くのメディアが「言論に対する暴力」あるいはそれに類似した表現で記事を書いているのを見かける。中には著名な評論家までも同様のことを仰っていたりする。でも今回の事件は「政治信条への恨みではない」「母親が宗教団体に多額の寄付をして、それが原因で家庭がめちゃくちゃになった」そして「安倍元総理がこの宗教団体と近しいと思って恨んでいた」というのだから、どう考えても「言論に対する暴力」ではない。もし犯人の山上が「政治信条が許せなかった」と供述しているのであれば、確かに「言論に対する暴力」といえるが、そうではない。加えて「テロ」という表現も違うことになる。テロというのはあくまで「政治的な目的で暴力を使うこと」だから、政治的な目的でもない本件はテロでもないことになる。そんなことを思っていたら、橋下さんがまったく同様のことを指摘されていた。ですよね〜。

 堀江貴文の「反省すべきはネット上に無数にいたアベカー達だよな。そいつらに犯人は洗脳されてたようなもんだ」との発言に対して、「政治信条への恨みではない」ことを根拠に反論している人もいたが、確かに山上に政治的背景は今のところ確認されておらず、おそらく供述の内容こそが犯行動機だろうが、仮にそれが正しいとしても、過去の安全保障関連法や共謀罪法成立などの際に巻き起こった安倍批判が、山上の判断に影響している可能性がないともいえない。

 無理に無理を重ねて、なんとか好意的に見ようと努力しても、どうしても大学教授というよりもヤクザ顔にしか見えない山口二郎法政大学教授が、2015年のデモの際に安倍さんに対して「お前は人間じゃない。たたき斬ってやる」と発言したことは、今回の事件でもネット上で銃撃の遠因になったとして再び蒸し返されているようだ。こうした過剰な批判が、知らず知らずのうちに山上にも影響し「アベは殺しても構わない人物」との誤った認識を持たせる背景になった可能性はあり得る。

 ちなみに山口は、その前後も含めれば「昔、時代劇で萬屋錦之介が悪者を斬首するとき、『たたき斬ってやる』と叫んだ。私も同じ気持ち。もちろん、暴力をするわけにはいかないが、安倍に言いたい。お前は人間じゃない! たたき斬ってやる! 民主主義の仕組みを使ってたたき斬ろう。たたきのめそう」といっており、決して実際に暴力を使うことを推奨していたわけでもないが、大学教授ですら「お前は人間じゃない。たたき斬ってやる」といっているのだから、アベはきっと極悪人に違いないと勘違いした人(特に知識も経験も薄っぺらな若い人たち)も多かったのではないか。こうした山口も含めて、アベガー連中による常軌を逸した批判が、銃撃犯人・山上の、飛躍し過ぎた逆恨みにも作用したとしたら、彼らの罪も重いと言わざるを得ない。

 ところで鳥類のヒナは、孵化して最初に見たものを親鳥と認識する。これを生物学では「刷り込み」と呼ぶが、アベガー連中もこれと似ていて、最初に読んだ安倍批判の記事内容だけが正しいと信じているのだろう。まともな人なら、仮に安倍批判記事を読んだとしても、安倍擁護記事も読んで、どちらが正しいかを判断してバランスをとるものだが、単細胞の彼らにそんな慎重な行動は微塵もない。あるわけがない。絶対無理。一生無理。

 もともと脳の遺伝的構造によって、保守とリベラルのような政治的な考え方の違いが生じるとの医学的な指摘も存在し、それを考えれば、つまり「あなたの政治的な考え方は、別に正しいからではなくて、あなたの脳の遺伝的構造にも大きく影響を受けて生まれたもの」ともいえることになる。まあ、だからといって単細胞のアベガー連中には、そのことを理解する能力すらもなく、では真実の答えを得るにはどうすればいいかなんてことに頭がまわるわけもなく、いくら指摘してもまったくの無駄なんですけどね(笑)。


2022年7月9日(土)
安倍元総理のご冥福を心よりお祈り申し上げます
 安倍元総理が凶弾によって、お亡くなりになられた。私は安倍さんが総理大臣の職にある頃から、街頭演説に立たれる姿を拝見するたびに、いつか命を狙われるのではないかとずっと心配していた。結局、何事もなく総理大臣をお辞めになって少し安堵したのも束の間、懸念が現実のものになろうとは。
 
 犯人は政治信条への恨みではないと述べているようだが、今回、ネット上のいろいろな記事や意見に目を通すと、中には「因果応報」とか「自業自得」とか書いている人もいた。きっとどちらも「アベガー」と騒いでいた連中だろう。「政治家を批判している自分はカッコイイ」というのがそもそもあって、そこに安倍批判記事の影響でも加わろうものなら、単純に「アベはけしからん」と結論を出すような単細胞が日本にはいっぱいいるのだ。今回の犯人は、そんな単細胞の中から出てきたわけでもないようだが、今後、同様のことがまた発生しないとは限らない。暴走するバカを生み出すという意味で、マスコミその他による過剰な批判もどうかと思うね。

 それにしても奈良県警と警視庁のSPは無能だな。それだけは間違いない。安倍さんが打たれた後にワーッと駆け寄って犯人を取り押さえて、それで「自分は命がけで仕事しました」ってか。笑わせるな、だ。

 以前から指摘していることだが、日本人最大の欠陥は、最悪の事態を想定できないという点にある。「まさかそんなことは起きないだろう」「たぶん大丈夫だろう」と、自分が安心する方にバイアスがかかる。「まさか」ではなく「もしかすると」を考えられない。

 要人警護の現場では、今回の事件を受けてより慎重になっていくだろうが、別の分野においては平和ボケの我が国にあっては、今後も似たような失態が続くのではないか。ついでにもうひとつ予想するのは、参院選では同情票を集めて自民党が大勝するということだ。


2022年1月10日(月)
オミクロン株
 広島県のコロナ感染者数がすごいことになりつつある。昨年末に「年が明けたら、全国でも突出して広島県で感染が拡大する」ことを誰が予想したであろうか。ゲノムが同一タイプだったことから米軍岩国基地から広がったとしか考えられないが、米軍基地から広がる事態もまったくの盲点だったといえないだろうか。

 アメリカという国は、スゴイと思うことも多いのだが、意外と「そうでもない」と思うことも時々あって、例えば昨年のトランプ支持者による議会乱入なんて特にそうだが、「これで先進国か?」と思わざるを得ないこともあったりする。米軍もかなりいい加減で、出国時にコロナの検査をしていなかったり、ワクチンを接種していればマスクを付けなくていいと認識されていたり。驚くべき実態といわざるを得ない。

 ただ、これは勝手な私の想像だが、オミクロン株は日本政府の水際対策が行われる前の、意外と早い段階ですでに国内に入っていたのではないか。なので、仮に米軍の対策がしっかり機能していたとしても、いずれは感染が拡大した可能性はある。

 今のところオミクロン株の重症者は少ない、死者となるとさらに少ない、といっても感染者が増えれば、当然、重症者や死者も増えるわけで、あまり楽観視するのも危険かなと思う。自分だけは大丈夫と誰しもそう思いたいし、そうでも思わないと買い物にも行けないのも事実だが、コロナに感染したらどうなるかは、罹ってみないとわからない。無症状かもしれない一方で、最悪、死ぬ可能性も決してゼロではない。オミクロンは弱毒性といっても、重症化率の高いデルタ株が市中から完全に駆逐されたわけでもないだろう。加えて、今後新たな性質をもった変異株が出てこないとも限らない。

 最近、ネットスラングで「親ガチャ」(「子供は親を選べない」ことをカプセルトイ販売機のガチャになぞらえ、希望通りのトイが出てくるか、それともそうではないか、を親にも当てはめた言葉)が使われているらしいが、まさに「コロナガチャ」ともいえる。

 結局、人と接する機会がまったくなければ、感染することは100%ないわけで、もちろんそれは社会生活を送る上では不可能な話しだが、極力その機会を少なくすることで、ある程度のリスクを低減させることはできると思う。加えて先日の日記でも書いた実に地味な「手洗いとマスク」に尽きるんじゃないか。使用済みマスクの表面を触らないとか、細かいことに注意する必要はあるが、個人でできることはそれくらいだろうな。


2022年1月1日(土)
謹賀新年
新年あけましておめでとうございます!

 コロナ禍もとうとう3年目に突入。オミクロン株の出現もあり、世界では感染が再拡大しつつあるが、なぜか日本だけ比較的落ち着いているのは実に不思議な現象といえる。それでも最近は増加に転じているものの、海外の感染者数とは何桁も違うレベルで踏みとどまっている。ファクターXが、日本人の6割が持つ免疫タイプに要因がある可能性が指摘され、もちろんこれもプラスに作用していると思うが、日本ではほとんどの人がちゃんとマスクをしていることも大きいと私は想像する。

2020年2月12日付け本項記事で…

 
新型インフルエンザ流行時、日本が諸外国と比べても死亡率が低かったのは、新型インフルエンザのリスクが思ったよりも低かったからではなく、日本人のある意味、ちょっと神経質な性格が、手洗いなどの対策につながったことに起因する可能性は十分にあると思うね。



…と書いたが、新型コロナでも同じことがいえる。最近になって専門家からも「欧米では街中でマスクをしていない人も結構いるが、日本ではほとんどの人がマスクをしていることで感染が抑制されている可能性はある」との声が上がっている。「手洗いとマスク」という一見、地味な対策が、意外と効果が大きいのではないか。国民が、その対策を甘く見る国と、そうでない国とで、感染拡大のスピードが同じになるとは思えない。後者の方が抑制されるのが自然な話しだ。


2021年12月25日(土)
四国取材日記(5)
 徳島県の、町道奥の神社を目指した時のことだ。県道から町道に入って、さらに狭い路地へ。だが、すぐに無理ということに気づく。狭すぎて、ガードレールに接触しそうだった。慎重にバックして町道に戻ると、ちょうど地元の人が徒歩でやってきたので、神社に続く道を尋ねると、「路地の方でも行けるが、このまま町道を行く方がよい」とのアドバイスを頂く。「この車でも行けますかね?」「行けます行けます。ただ、すぐ着くような距離じゃない。少し時間がかかりますよ」という。

 指示された通りに町道を進むと、さらに狭くなり、すれ違いが困難どころではなく、ちょっとストレスを感じるような道になる。ガードレールもなく、やや勾配がある山の斜面に付けられた狭い一本道で、怖いくらいだ。ハンドル操作を誤れば、斜面をどこまでもころげ落ちそう。しかも、途中のヘアピンカーブは、何度か切り返さないと回れない。「これどうしようかな〜」と、早くも「取材したい」という気力が萎んでくる。

 なんとか集落上部あたりに達すると、空き地があり、軽自動車が停まっていて、30〜40代くらいの女性ふたりが何かをされていた。神社のことを聞くと、「そんな神社知らない」という。どうも、この奥に行ったことがないらしい。「ミカンあるけど食べる?」と至って気さくな人たちだったが、イントネーションが、日本人のそれとは微妙に違うことに気づいた。

 この先は、やや躊躇するような雰囲気で車での進入を諦めて、徒歩で向かうことにした。空き地に停めさせてもらって、一旦は歩き始めたものの、実際に100mほど歩いてみると車でも行けそうだった。「やっぱ車で行こう」と15分くらいして空き地に戻ると、女性たちはすでに帰られていた。

 再度、車の中でスマホの地図で神社の位置を確認したりしていると、さっきの女性たちが車で戻ってきて、窓を開けて「知り合いに電話して聞いたら、この上に○○神社があるって」とニコニコしながら教えてくれた。彼女らは、私が躊躇した悪路にさっさと車を乗り入れて行ってしまった。おそらく「そんな神社があるのなら行ってみよう」ということだったのだろう。

 四輪駆動車が軽自動車に負けるわけには行かないと、私も彼女たちのあとを追った。この先も狭くて、舗装はされているが、傷んで路面上に凹凸があるような道だったが、なんとか目的の神社に到着すると、彼女たちはここでも何かを取られていた。聞くと、庭に植える苔を取りに来たとのことだった(境内ではなく道路沿いの「苔」を取られていた)。しばらく立ち話しをしたが、普通に「いい人」だった。

 ふたりどうしでの会話が中国語だったので、ようやく中国ご出身の方たちということがわかった。自分たちの住むエリアを「地元」と表現されていたことから、ある程度の居住歴があるということだろう。立ち入ったことまでは聞かなかったが、異国の地で日本語をほぼ完璧にマスターして、日本の運転免許も取得されたに違いない。しかも山間部の地域社会にも、うまく溶け込んでおられるようだった。いやはや、逞しい。

 日本人は、どちらかというと特に中国や韓国に対しては、ステレオタイプなイメージを抱きがちで、それは彼の国々のみなさんも同様だと思う。でも、まあ、当たり前だが、結局、どこの国でも「人による」のだ。日本人といっても、多数の無関係の人を巻き添えにして放火自殺する究極の自己中みたいな人がいる一方、いい人も人格者もいっぱいいる。そういう意味では中国や韓国でも多かれ少なかれ同じだろうね。

 彼女たちに出会わなければ、取材を諦めていたかもしれない。ご本人たちにその意図はまったくなかったと思うが、私の立場からいえば、背中を押してもらった気がして、わずかな出会いが、ちょっとうれしかった。



2021年12月14日(火)
四国取材日記(4)
 平日の林道というのは、1台の車とも出会わないこともよくあるが、一方で林業関係車両が意外と出入りしていることもあって、ケースバイケース。今回は、木材搬出のトラックと出会うこともよくあった。林道奥に登山口があっても、多くの場合、登山者が車でやってくるのは休日が主であり、あるいは平日でも朝早いことが多く、基本、平日の日中に稼働する林業トラックと、ある意味、うまく住み分けているともいえるわけだが、私の場合は平日も休日も時間帯も無関係に林道に進入することになるので、当然のことながら、こうしたトラックと林道上で出会うことになってしまうわけだ。

 ただでさえ狭い林道で、木材を満載した大型のトラックと出会う度に、申し訳ない気持ちになってしまう。向こうも仕事なら、こっちも仕事に違いはなく、個人的な趣味として登山で来ているわけではないが、それでも林業関係者の普段の職場にお邪魔していることに違いはない。心の中で「すみませんね〜」と毎回、思いながらすれ違う。

 高知県の林道だったか。やはり狭いすれ違い困難な林道で木材搬出トラックと遭遇。トラックが下がろうとしないので、こちらがバックすることにしたが、すぐ手前にすれ違えるスペースがあったかな? と不安になった。私は、林道のような狭い道路では、走行中もすれ違えるスペースをひとつひとつ、なるべく意識するようにしている。対向車と鉢合わせした際に、自分がバックするかどうかの判断がしやすいからだ。ところが、この時はよく覚えていなかった。なので、車から降りてトラックの運転手さんに聞くと、すぐ後にスペースがあるという。後方を見る限りはわからなかったが、実際にバックするとスペースがあり、無事にすれ違うことができた。

 バックしようとする際、ふと前方のトラックを見ると、右側タイヤ(私から見て左側)は、林道右端にピッタリ。現場の林道は、谷川側が垂直のコンクリート擁壁で固められていて、ガードレールもない場所だが、その林道右端にタイヤが接するように停車して、私の車がバックするのを待っていた。

 そもそもあれだけ大型のトラックで狭い林道を往復する運転技術も相当なものだと思うが、熟練のトラック運転手は、トラックの隅々にまで神経が張り巡らされていて数センチ単位でタイヤの位置を把握しているんじゃないかと想像した。でなければ、あんなに狭い林道を事故もなく往復できるはずもない。彼らは内輪差も当然意識していて、私のような脱輪なんて絶対にしないに違いない。

 加えて普段、通いなれている職場なので当然といえば当然だが、林道のどこにスペースがあるかも熟知していて、自分の方が下がるか、相手に下がってもらうかもすぐに判断がつくということだと想像する。

 おそらく誰もスポットを当てない部分だろうが、トラックが林道末端ピッタリで停車する様を見かけて結構感心した次第である。日本の林業も、こうした搬出トラック運転手の運転技術にも支えられているのだ。


2021年12月3日(金)
四国取材日記(3)
 せっかく四国全域を回るのだから、自然探勝地もついでに訪れてみたいと取材前は思っていた。四国にも一般にはほとんど知られていないが湿原が点々とあり、例えば徳島県の野鹿池山(のかのいけやま)には、野鹿池湿原という、ごく小規模の湿原がある。林道で山頂近くの登山口まで入れば、湿原までは徒歩わずか。取材のついでに足をのばしてみたいと思っていたのだが、運悪くたまたま林道工事による通行止期間に当たってしまい、湿原も登山口も行くことが叶わなかった。

 ほかにも日本の滝百選にも選ばれている滝入口にも何度か行く機会はあったものの、結局滝まで行くことはやめた。駐車場から徒歩20分くらいの滝もあって、ついでに写真撮影もしたい…と思わないでもなかったが、滝自体の取材は見送った。もっといえば、しばらく登山らしい登山もしていないので、比較的短時間で登れる石鎚山系の瓶ヶ森くらいは登ってこようかなと思っていたのだが、登山口の瓶ヶ森駐車場を訪れた当日は晴れの休日で、駐車場は混雑し、登山者で賑わっていた。コロナも落ち着いてきて、感染予防という観点から心配したわけではまったくないが、その混雑ぶりを見て登る気力もわかなかった。

 また取材途中に見かけて入館したいと思った施設もあった。それは香川県にある天体望遠鏡博物館。そういえば、以前、ネットか何かで紹介記事を読んだ記憶が蘇ってきた。おー興味がある。ひと目でそそられたが、一度入ろうものなら、時間も忘れて夢中で見学してしまいそうだ。いやいや、やめておうと、やっぱりスルー。でも帰宅してから天体望遠鏡博物館のサイトを見ると、開館日は土・日曜だけだった。見かけたのが何曜だったか覚えていないが、仮に入館しようとしても開いていなかった可能性も高そう。

天体望遠鏡博物館公式サイト


 そもそも仕事のスケジュール的には、少しくらいの寄り道をする余裕がないわけでもなかったが、父をショートステイに預けて取材に来ている以上、常にこっちのスケジュールに縛られてしまう。ショートステイは当然のことながら予約制。延長ができる場合もあればできないこともある。自然探勝地に立ち寄ったりして取材を延長しなければならなくなった時に延長依頼をしてもそれが可能かどうかは微妙なところなのだ。ダメだった場合は一旦帰宅して父を予定通りに引き取り、再度ショートステイの予約をとり直して対応することになる。ただでさえ、当初の3週間の予定で肝心の取材が完了するかどうかは、やってみなければわからない。ここは、とにかく取材を無事に完了させることを優先しようと思った。結局3週間でも終わらず、1週間のショートステイを別途申し込んで、ようやく取材が完了した

 なので余裕があれば立ち寄ってみたかった自然探勝地はほとんどスルー。夕方、予定エリアの取材を終えたあとにちょっと立ち寄れるとか、ごく短時間で立ち寄れる場所だけになってしまった。

 私にとっての見どころ候補地が多いにも関わらず、そんなわけで四国取材はちょっと消化不良。でも、いつかこれらの場所に行く機会もあるだろう。その日まで楽しみにとっておきたい。 



愛媛県今治市の医王池、通称・蛇越池畔に広がる蛇越池湿原。取材を終えた夕方、足をのばして立ち寄ってみた。小規模だが、木道もあって、いつか花の季節に訪れてみたいと思った。みなさん、今治に湿原があるって知ってました? 意外でしょ。


2021年11月25日(木)
四国取材日記(2)
 そんな過酷な狭い道と格闘する取材1週間目。高知県の渓谷沿いに続く舗装林道を進んでいた時のことだ。ここもまた狭くて対向車が来ようものなら、大いに困るような状況である。左カーブ地点で、いきなり左後輪がガタッと音を立てて、何かの窪みにでも落ちたような軽い衝撃があった。しかも、アクセルを踏んでもエンジン音が上がるだけで前に進まない。「なんかイヤな予感しかしねぇーな」と思いながら車を降りて後にまわってみて、唖然とした。

 現場は右側が山で、左側には渓谷があり、ガードレールもなく、そのまま切れ落ちているような場所なのだが、その垂直の断崖に左後輪が見事に脱輪していた。

 うわ〜!! やっちまった!! 

 ハンドルをどちらかに切るとき、回転円内側の前輪と内側の後輪の進む軌道のズレを内輪差と呼ぶが、普段、運転する際に内輪差を意識することはあまりない。道路の幅員と車幅との感覚は、運転席から見える車前方の、つまり前輪との関係から判断することの方が、どうしても多くなりがちで、この時も内輪差をまったく意識しないまま運転していた。

 ほとんどの場合は幅員の余裕でもって、内輪差は吸収されて問題は発生しないわけだが、幅員に余裕がない場所だったので、一気に余裕範囲を越えて脱輪という結果につながったと考えられる。現場の道路は、狭いことは狭いが、ストレスを感じるほどではなかった(脱輪はしなかったが、ほかにストレスを感じるほどの道はいくらでもあった)。ところがここの道は現場だけ特に狭くなっていて、内輪差を吸収できなかったようだ。

 レッカー車を呼ばなきゃいけないかもとか、対向車や後続車が来たら迷惑をかけるとか、いろいろなことがテンパリ気味の頭の中を駆け巡る。でも、とりあえずは自力で上がらないか、やってみるだけのことはしようと思った。4WDのロックを選択して、ゆっくりアクセルを踏むと、車体底部からガリガリという音がして、車が上がった。よかった〜。

 かつて秋田県の林道で、悪路の傾斜した窪みにやはり左後輪が落ちたことがあり、この時は自力で上がらなくてJAFを呼んで上げてもらったことがあった。ただ、条件はまるで異なり(車は同じ)、こんな状況での脱輪は運転歴37年の私でも初めて。なのでいくら四輪駆動車でも、これくらいの脱輪で上がるかどうかわからなかったのだが、今回の経験で「これくらいなら上がる」ことがわかった。2輪が同時脱輪すれば脱出は無理だろうが、比較的平坦な場所での1輪だけの脱輪であれば、残り3輪で駆動できる四輪駆動車であれば上がるということだろう。

 無事に危機を脱出してから行き止まりになっている舗装林道終点に着いてみると、そこに車が数台停められていた。もし車が上がらなければ、これらの車に大変迷惑をかけていたかもしれない。取材したあと、また同じ場所を通らなければならないわけで、緊張したが、帰りは山側にギリギリ寄るようにして通ったので、問題はなかった。あ〜やれやれ(笑)。



2021年11月16日(火)
四国取材日記(1)
 先月3週間、今月1週間、計約1ヶ月も仕事で四国各地を巡っていた。私が不在にしている間、母だけで父の介護は無理なので、ショートステイに預けて対応した。

 愛媛は父方のルーツがある場所だが、これほど四国各地を巡ったことはなく、それだけ新鮮な半面、予想外のこともあった。石鎚山系や剣山地に代表される四国山地は、準平原の中国山地よりも急峻な地形であることは理解していたが、それが取材にどのような影響を及ぼすか、という点については、想像力が付いていかなかった。

 いうまでもなく急峻な地形に続く道路は、やたら狭かったり、やたらつづら折だったりするわけだ。そのこともある程度は想定はしていた。しかし、現実は想像以上だった。愛媛と香川はそうでもないが、高知と徳島の山間部に続く幹線道路から分岐する市町村道や林道はもちろん、国道や県道でも部分的に狭い確率が高かったりする。

 そんな道で対向車と鉢合わせした場合、すれ違えるスペースまで、どちらかの車がバックするしかないわけだが、すれ違える場所であっても、ギリギリなことも多い。そんなことは他県でも山間部においては珍しいことではないと思うが、その頻度が高くて、この1ヶ月間に、時にはバックミラーを収納してすれ違った回数は、過去最高だと思う。

 山の斜面に民家がへばり付くように点在している山間部の集落に続く道、あるいは集落内の道も、これもまた狭くて、「うわ〜何、この道!」と独り言を言いながら、ソロソロと通過したこともイヤになるほど多かった。

 そんな道では、意識しないうちに肩に力が入ってしまって、半日走り回った夕方には肩がゴリゴリに凝ってしまって疲労困憊するほどだった。おそらく地元の人たちは、そんな道に慣れっこで、「山間部の道なんてそんなもん」と思われているだろうけど、いやいや、確実に他県よりも過酷ですよ。


2021年9月2日(木)
ニホンオオカミ(3)
 さて、現在もニホンオオカミが少数ながらも生き残っていた場合。懸念すべきことがふたつある。ひとつは外国のオオカミを日本の山野に放して、新たな捕食者を生むことでシカの増加とその食害を防ごうとするプランの存在。もうひとつは犬連れ登山をする連中の存在である。

 前者は、大分県で撮影されたニホンオオカミらしき動物を「シェパードじゃないか」と評価した東京農工大学の研究者(現在は名誉教授)が唱えていたものだが、もしニホンオオカミが生存していたとしたら、そこに別種のオオカミを移入することで、当然のことながらニホンオオカミという種の存続が危うくなるのはいうまでもない。もちろんニホンオオカミが生き残っていたとしてもかなり少数だろうことは間違いなく、すぐに交雑が進むとは思えないが、その可能性がある以上、外国のオオカミを日本の生態系へ移入するなんてとんでもないことだ。

 後者については、ニホンオオカミに関心がある人の中でも、ほとんど認識されていないのではないかと想像するが、犬連れ登山という行為は、一度は絶滅種とされ、今日に至るまでかろうじてギリギリで種を継続してきたかもしれないニホンオオカミを今度こそ絶滅させてしまうかもしれない愚かな行為である。

 かつては、一般登山者に理解してもらうハードルも高かったが、幸か不幸か、現在は新型コロナウィルスの大流行によって、ワクチンに対する一般の理解も進んでいるように思う。専門家が連日テレビで解説してきたお陰で新型コロナウィルスのワクチンを接種したからといって感染を完全に防げるわけでもないことは、今では多くの人が知っているはずだ。ワクチン接種によって抗体の量を示す抗体価を上げることはできるが、一度上がった抗体価をずっと維持できるわけではなく、抗体価が下がれば、たとえワクチン接種済みであったとしても感染してしまうことはあり、さらに他人にも感染させてしまう可能性もある。つまりワクチンは絶対的な存在ではない。

 犬とジステンパーウィルスとの関係も同じだ。飼い犬にジステンパーウィルスのワクチンを接種しても、発症はしないまでも潜在的にウィルスを持っていることがあり、こうした犬をより深山に連れ込む頻度が上がるにつれて、なにかのきっかけで抗体を持たない野生動物にジステンパーウィルスの感染が広がる可能性がないとはいえない。しかも犬にはワクチンを接種することができても野生動物にワクチンを接種するのが無理なのはいうまでもない。感染が爆発的に広がれば、もはや人間の力で制御するのは不可能である。そうなった場合、専門家からは希少動物が絶滅する可能性さえあるとまで指摘されている。

 江戸時代にはすでにニホンオオカミは稀な動物だったともいわれ、その後、外国から入ってきたジステンパーや狂犬病の感染が広がり、加えて狂犬病に感染したニホンオオカミが人を襲うことが増えたせいで害獣とみなされて駆除されたことなどから、一気に頭数が減り絶滅種とされるまでになった経緯がある。

 ところが、絶滅の危機をかろうじてかいくぐり、今日まで生き残ってきたかもしれないニホンオオカミを再度、ジステンパーの脅威にさらしているのが、犬連れ登山者たちである。しかも犬連れ登山者同様にやっぱり科学リテラシーのカケラもなく、自分たちで科学的に検証する能力すらもないヤマケイが、犬連れ登山を推奨する日本アウトドア犬協会の極めて低レベルな主張を取り上げたり、犬連れ登山を宣伝し続けて来た大バカ者・シェルパ斉藤の本まで出すに至っては、「呆れ果てる」どころの騒ぎではなく、こんな超絶アホメディアが、山と自然のトップブランドを標榜していることに気が狂いそうなほどに愕然とする。

 ニホンオオカミが、なんとか生き残っていたかもしれないのに自称・山と自然のトップブランドのヤマケイが、そのニホンオオカミを絶滅させるリスクを生み出す側に荷担するなんてあり得ないし、そんなメディアを山と自然のトップブランドと認める一般登山者もその資質に疑問符しか付かない

 ヤマケイの実態をたとえていうと、子供の頃から近所の総合病院をかかりつけにして来て、○○科の先生は寡黙だが腕はいいとか、○○科の看護士さんはみんな優しいとか、はたまた病院併設食堂の○○定食はうまいとか、確かに近所の総合病院の、そういうことにはものすごく詳しいが、それでもってついでに医学のことまで自分は詳しくなったと錯覚している人みたいなものである。

 ヤマケイの犬連れ登山問題への対応を見て、ヤマケイというメディアが表面的なことで山や自然、あるいは生物という存在をわかった気になっているだけで、本質的なことは何も理解していないことが明白になって、私はものすごく驚いたわけだが、同様の意見を持つ登山者は決して多くはないだろう。なぜならほとんどの登山者もヤマケイ同様に表面的な知識ばかりで、本質的なことはまるで理解していないからである。ヤマケイなどのアウトドア系メディア関係者、あるいは全国の一般登山者のほとんど全員に共通するのは、実は一度も生態系について学んだことすらないという紛れもない事実である。

 一方でヤマケイのおそろしいまでの認識の甘さは、同時に日本社会の宿痾とでもいうべき根本的な問題とも重なる。

 このことは新型コロナウィルス対策に関して、一部の識者からも指摘されていることだが、日本という国は、@科学やデータ、情報を重視せず、物事を情緒的に判断する。A最悪の事態を想定せず、「たぶんそんな悪い事態にはならない」という楽観主義でもなんとかなると信じ込む。Bトップに決断力がなくて、常に対策が後手後手にまわる。何をするにしてもノロい。

 これってコロナ対策で大失敗した菅総理だけではなくて、先の大戦中、日本軍高官たちの判断傾向にも共通する。こんなことだから戦争に負けるべくして負けた。戦後復興に成功し、日本人は自信を取り戻し、欧米と肩を並べたと錯覚しているが、図らずも新型コロナによって、日本人の歴史的欠点が再度露呈したといえるのではないか。

 日本の国土で固有の進化をとげたニホンオオカミ。そんなニホンオオカミの存在を危険にさらすメディアが、笑っちゃうことに山と自然のトップブランドを標榜する、どうしようもないこの国で、本当にニホンオオカミが生き残っていたとしても、このまま将来も生き残っていけるのか、私は正直、疑問にしか感じない。 

(連載終わり)

関連情報→本サイト『動物記・ニホンオオカミ
→本サイト『日記・見狼記
→本サイト『山岳奇譚・ニホンオオカミは絶滅していないのか?



2021年8月12日(木)
NHK特集
 一昨日、BSで再放送された1982年のNHK特集「私は日本のスパイだった 〜秘密諜報員ベラスコ〜」を録画視聴した。本放送当時もNHK取材班の目の付け所に感心しただけでなく、実際にスペインで本人を捜し出してインタビューし、大戦中に密かに行われていた日本側諜報活動の実態を克明に証言させる内容が圧巻だった記憶があり、ずっと「また見たい」と思っていた。関係者がまだ存命していた当時だからこそ、可能だった企画。40年後の今日であれば、もう不可能だろう。よくぞ再放送してくれました。

 開戦1年前から終戦までの5年間、日本が使っていた軍事・外交暗号は、ほとんどすべてアメリカに解読されていた…というのは今ではすでによく知られていることだが、その解読文書は「マジック」と呼ばれ、ルーズベルト大統領を初めとする限られた要人に届けられ、読み終えた文書は再び回収されて、2部を残して残りは処分されていた。連合国側はマジックによって日本の手の内を読み取り、戦争を勝利に導いたと番組は語る。

 そのマジック文書の、2万ページにも及ぶマイクロフィルムを入手したNHKが調べると、「TO」と呼ばれる国際諜報組織が少なくとも20人のスパイをアメリカに潜入させ、多くの機密情報を日本に送り続けた、とする意外な電文を見つける。そこから「TO」。すなわち東情報の取材が始まるのだが、日本に残っている外交電文とマジック文書の、おそろしいまでの共通性。そして日本のスペイン公使館が、スペインの諜報部員ベラスコに依頼して(もちろん日本やドイツに友好的だったスペイン政府の協力の下、ということだろうが)アメリカ国内に作り上げた諜報網が、かなり精度の高い情報を集めてきたにも関わらず、日本側がそれを有効に利用していなかった実態まで暴き出していた。

 戦後、防衛省の『戦史』を読んだ元アメリカ連合艦隊の情報参謀が、日本の連合艦隊には情報参謀がいなかったことを知って驚いたと証言。また日本の元陸軍作戦参謀が、海軍の、特に作戦会議の席上では、慎重な意見や消極的な意見は臆病扱いされる空気があり、ドイツや第三国から入ってくる多くの情報の中で、日本に比較的有利な情報を重視していたとも語っておられた。

 なんかホントにいかにも日本的だな、と思わずにいられない。国家として情報の重要性を理解しておらず、軍の高官でさえ、今日において心理学が指摘する確証バイアスそのままのような判断を平気でしていたことになる。これじゃ、ただでさえ大国のアメリカと戦争して勝つなんて到底無理だよ。

 それにしても日本の軍事・外交暗号を読み解いたマジック文書が、開戦1年前から存在していたという事実は、新たな疑問を生じさせる。つまり真珠湾攻撃の時も、当然アメリカは日本の暗号を読み解いていたということになり、奇襲成功と大いに矛盾するからである。当時、ルーズベルトは戦争を始める理由を探していたともいわれ、知っていながら故意に自国の軍港を攻撃させたのではないか、という説も、決してあり得ないことではないのではないかと思えてくる。真珠湾攻撃前のマジック文書の中に奇襲計画に関する電文が含まれているのかいないのか、もし含まれているとしたら、それがどのような内容なのか、大いに気になるところではある。


2021年7月27日(火)
因果応報
 五輪開会式の音楽を担当していた小山田圭吾は、過去の「いじめ自慢」が発覚して批判され辞任したが、この件はまだ終わっていないと思う。小山田は、問題発覚後、謝罪の言葉とともに「受け入れてもらえるのであれば、直接会って謝罪したい」と述べていたはず。「辞任したのだから謝罪はしなくてよくなった」という話しでもない。本当に申し訳ないと心から思っているのだとしたら、たとえ辞任したとしても被害者に謝罪するのがスジだろう。

 東京五輪組織委の高谷正哲スポークスパーソンが、「本人が、後悔、反省しているし、お詫び文も掲出された。高い倫理観をもって創作されているクリエーターの1人と認識している」と仰っていたが、本当に高い倫理観をお持ちなのであれば、まさか「これで終わり」ではないよね。もちろん被害者に謝罪するご予定に変わりはないよね?

 自身の経歴的にも「五輪開会式の音楽を担当した」という名誉と報酬を失いたくない一心から、実は心にも思っていない「直接会って謝罪したい」といってしまったものの、結局、辞任することになってしまった。小山田のいじめの内容を読むと、どうしても「被害者に謝罪するようなめんどうなことはしたくないので、これで幕引きにしたい」と思っている可能性も十分にありそうなんだけど。マスコミはこれで一件落着じゃなくて、今後、小山田が被害者に謝罪したか否かをきちんと取材すべきだろうな。

 そもそも「いじめ」といってもいろいろで、笑える「いじめ」もあれば、嫌悪感しか感じない「いじめ」もある。小山田のいじめ自慢のどこまでが事実なのか、中身を盛っている可能性もあるかもしれないが、もし自慢のすべてが事実であれば「いじめ」の中でもかなり悪質な部類に入る内容で、もはやサイコパスとか、反社会性パーソナリティ障害みたいなことに該当するんじゃないかと思わせるほどの内容ぶりである。しかもそれを笑いながら自慢げに雑誌インタビューに答えて、金儲けに利用していたともいえるわけで、そんな人物が26年後には高い倫理観を持って創作するに至った、といわれてもにわかには信じがたい。

 たぶん。この人は、もう一生、公共的な仕事はできないんじゃないか。まさに「因果応報」「自業自得」。私は以前、本サイト「世の中のホント」で、因果応報はおそらく事実だろうとし、次のように書いた。


でも、因果応報というシステムが、自分がした行為の直後に機能するとは限りません。それは半年後かもしれないし、もしかすると10年後かもしれない。いいことに対しても悪いことに対しても、実は直後よりもタイムラグがあることの方が多くて、因果応報は、一生のうちのどこかで精算されるように働いている可能性もあります。


 ほらな。小山田圭吾の壮絶ないじめは、40年後に大ブーメランとして思わぬ形で自分自身に返って来ただろ。因果応報は、やはり事実だったといえるんじゃないか。

 今回、さまざまなネット記事に目を通すと、中には擁護発言もあって呆れたのだが、こういう擁護をする人は、おそらく過去に「いじめっ子」側だった人とも想像できる。今ではある程度の社会的地位もある年齢になって、社会的制裁を受け得る立場でもあり、小山田圭吾のことが他人事とは思えないのだろう。だから、自分自身のことも踏まえて擁護したくなるのだろうけど、小山田圭吾って、寛容とか許容とかのレベルを越えていると思う。あんなことをして、何の社会的制裁も受けずにすむとしたら、それこそ「いじめられ損」で終わる社会になってしまう。若い世代に間違ったメッセージを送ることになる。社会的制裁は当然と私は考える。


2021年7月22日(木)
ニホンオオカミ(2)
 番組では、近年、岐阜大学・石黒直隆先生のグループによって、日本各地に残るニホンオオカミの頭骨のほか、ライデンの模式標本(タイプ標本)からもサンプルを提供してもらってミトコンドリアDNAが調べられ、その結果、ニホンオオカミ特有の遺伝子配列が特定されたと紹介されていた。

 石黒先生の研究は、2009年に朝日新聞でも取り上げられ、さらに2014年には同紙で「ニホンオオカミは日本固有種ではなく、ハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)の亜種と判明した」との記事にもなっていたので、すでにある程度のことは知っていたが、これによって今後、もしニホンオオカミの可能性がある動物が生け捕りにされたり死骸が見つかったりした場合にニホンオオカミか否かの科学的な検証が可能となることを意味する。

 石黒先生自身もライデンの模式標本について「僕はむしろ非常に懐疑的でした。形態もニホンオオカミともちょっと違うんですね。(今回調べたところ)ニホンオオカミのミトコンドリアDNA配列があった。その方が意外でした」とインタビューに答えられていた。

 ニホンオオカミの分類学的な位置付けは、標本のDNAを調べれば簡単に解決するはずなのに、どうして未解明な部分が多いとされるのか、ずっと不思議だったのだが、番組ではノンフェクション作家の山根一眞さんが、30年くらい前にもDNA鑑定をやろうという話しがあったが、当時は分析する場合にかなりの量の骨が必要となるために、貴重な標本を大きく削ることになってしまう。そのため「今はやめておこう。そして分析技術が進化して少量でも分析ができるようになるはずの20年、30年後のためにとっておこう」とされて、当時は見送られたと仰っていた。なるほど。そういうことだったのか。

 また日本の大学では、哺乳類学をやっている学科はなく、獣医学部では動物を扱っているが、それも馬や牛などの経済動物しか扱っていない、結局、お金にならないからだとの指摘もあった。ちなみに日本で最も多いのはペットを診る小動物獣医師で、次に多いのが畜産動物を診る産業動物獣医師とされる。つまり、ペットを診るのが、最も儲かるということだろう。

 話しがそれるが、ついでに関連して書いておきたい。日本の一般国民は、先進国である日本の大学レベルは、すべての分野において国際基準に達している、もしくはそれ以上だろうと勝手にみなしていると思うけど、実はそうでもないようである。私は15年ほど前、取材のために岐阜大学大学院連合獣医学研究科の教授(石黒先生とは別人)とメールで何度かのやりとりをしたことがあるのだが、その際に先生が「国際的な基準を満たすような獣医学教育組織が日本にはひとつもないというお粗末な状況があります」と書かれていたことが印象に残っていた。

 そして4年前にマスコミから徹底的に叩かれていた例の加計学園・岡山理科大学獣医学部新設に関連して、その徹底的に叩いていた側の朝日新聞2017年11月11日付紙面に唐木英明・東大名誉教授が、次のような意見を寄せられていた。国際レベルから遅れた日本の獣医学教育の改善を計る必要があるが、それをクリアしている既存の獣医学部はない。ところが加計学園が初めてクリアした大学となり、日本で唯一、国際レベルのモデル校ができることを高く評価している…と。まさに私がメールでやりとりした先生と同じことを仰っていた。

 つまり、当時のマスコミ報道を読んで得られる加計学園のイメージとは、まるで真逆のことをいわれているわけで、もちろん加計学園をマスコミと一緒になって叩いていた国民は、日本の獣医学教育組織にそんな根本的な問題があることはもちろん、自分たちが徹底的に批判している新設獣医学部が、実はそんな評価できる面があることすらもまるで知らないままに批判しているわけだ。朝日新聞にしても、一応、唐木先生からそんな意見が寄せられたので、そのまま掲載したが、このことが広く知られるようになると自分たちの主張が損なわれかねないので、その件を掘り下げて大きく報道するようなことはしたくない、というのが正直なところだろう。だから、朝日新聞ですら、小さな記事で終わっているのだが、この事実を完全無視する方が私はどうかしていると思うけどね。

 唐木先生が指摘されていることは獣医学教育に携わる人しか共感できないだろうが、逆に言えばマスコミはもちろん、一般国民も含めて、このような専門性の高い内容ともリンクする事案について、公平な評価は実はほとんど不可能である、ということを徹底的に単細胞な日本の一般国民は少しは認識すべきだろうな。

(連載続く)ニホンオオカミ(3)記事へ


2021年7月16日(金)
ヒグマ(2)
 前回日記の件。そこでも書いたように多くの人が浮島湿原に向かう際は上川側から入る。それなのに被害に遭った女性は、どうしてわざわざマイナーな滝上側を選んでしまったのか。そのことが、ずっと気になっていたので、改めて2013年に私が現地取材したときの写真を見返してみて、あることに気がついた。

 現在の状況は不明だが、2013年当時、滝上側林道入口がある国道273号には、以下写真のような標識があった。これを見ると「駐車場に車を置いて徒歩で入れ」とも受け取れる。実際、被害に遭った女性は、この標識の指示通りに林道入口にある駐車スペースにレンタカーをとめて徒歩で林道に入ったのだろう。
 報道によると遺体が見つかったのは林道入口から3キロ地点とのことだが、私が取材した際、車の距離メーターからの計測では林道入口から浮島湿原登山道入口までは3.2キロだったので、登山道入口付近でヒグマに襲われたことになる。


滝上側林道入口がある国道273号にあるPマークと「浮島湿原」を示す標識


 前回の日記でも書いたように、当時、滝上側の登山道は通行止になっていて、看板が立てられ、登山道は草に覆われていた。その後、ひょっとすると再整備されて開通したのかも…と思って滝上町観光協会のサイトを見てみたが、「滝上側は通行止め」という注意書きはないものの、サイトに載っている写真は上川側の入口だった。ヤマレコの地図検索で調べてみると、人気湿原なのに滝上側のレコは一件もなかった。おそらく滝上側は今も通行止めで、すでに廃道化しているとも想像される。



滝上側登山道入口に立てられた通行止を示す看板


草に覆われた同入口。付近には駐車スペースが2ヶ所ある


そばには、こんな立派な標識も。ただし上下反転してしまっていた


滝上側林道はこんな感じ。路面状況は、北海道の林道としてはかなり良好な部類


 おそらく女性は、現地に行けば標識があるはずと軽く考えて、事前に詳しく調べなかったのだろう。報道によると12日の朝に旭川市のホテルを登山の服装で出ているとのことなので、ホテルからレンタカーを運転して国道39号と333号を経由して浮島湿原方面に向かったと思われる。そのルートをとるとしたら、まず浮島トンネル南口手前にある上川側の林道入口が見えてくる。もちろん、ここには「浮島湿原」を示す標識が、少し離れてふたつも立っているのだが、ひょっとするとそれを見落とした可能性もある。そしてトンネルを抜けたところで見えてくるのが、件の標識である。その標識は道路真上に設置されているので、はるかに目立つ。しかもそこには駐車スペースに車を停めて徒歩で入れ…と指示するかのような表示になっているわけだ。

 事前に調べなかった女性にも問題があるが、登山道が通行止であれば、そんな標識をそのまま残しているのもどうかと思うけどね。グーグルストリートビューで見ると、ストリートビューでもこれらの標識がやはり写っていた。ただしストリートビューの取材時期は2014年なので、現状は不明だが、おそらく今もそのままなのではないか。

 ちなみに上川側の林道や駐車場、登山道入口は…


上川側林道も路面状況は良好。普通車でも余裕で入れる


上川側に整備されている浮島湿原探訪者用駐車場


駐車場の、林道を挟んだ反対側にある登山道入口


浮島湿原に続く、至って緩やかな上川側登山道


浮島湿原


 それにしても女性は、クマ除けの鈴を鳴らしていたのか、そうでないのかは気になるところだ。通常はヒグマでもツキノワグマでも鈴を鳴らしていれば、向こうから避けてくれるものなのだが。もし鈴を鳴らしていなければ、見通しの利かない林道のカーブ地点みたいなところで、うっかり鉢合わせしてしまう可能性はある。ビックリして思わず、ヒグマに背中を見せて逃げてしまった…ということかもしれない。

(連載終わり。「ニホンオオカミ」連載の続きは近いうちに書きます)


2021年7月14日(水)
ヒグマ(1)
 一昨日、北海道滝上町の林道でヒグマに襲われたと思われる登山者の遺体が見つかったとの報道に接して、なんともイヤな気分になった。これまで何度もヒグマ生息地の山林にひとりで入ったりしているので、他人事とは思えない。私の場合は、少なくとも一度もヒグマと鉢合わせするような事態はなかったが、自分の身にも起き得たことだと改めて想像すると、ゾッとしてしまう。

 とはいえ、登山者がヒグマに襲われて亡くなる事例はありそうで、実はとてもレアケースともいえる。唯一知られていたのが、1970年に日高山脈のカムイエクウチカウシで福岡大学ワンダーフォーゲル部員3名が犠牲になった事件。以来50年間、ほかには一度もなかったのに、とうとう4人目の被害者が出てしまったことになる。

 しかも今月2日には福島町でヒグマに襲われたと思われる両足だけの変死体が見つかっており、余計に「ヒグマが凶暴化しているのではないか」と思ってしまいがちだが、どちらの被害者もヒグマが現れたので慌てて逃げてしまったのが、発端ではないかと想像する。
 今回の被害者は、道外から来た60代の女性。2日の被害者は地元の70代女性と思われ、中高年女性が山中でひとりでいる時にヒグマに遭遇すれば、冷静な対応は無理だろう。ヒグマにしてもツキノワグマにしても、逃げれば「弱い相手」と見なされて襲われるリスクが格段に上がる。だから、いくらヒグマと遭遇しても絶対に背中を見せて逃げてはいけないのだが、それをしてしまったのではないか。

 ただ、過去には日本史上最悪のクマ被害ともいわれる三毛別羆事件のようなことも実際に発生しており、もともとヒグマは、ツキノワグマをはるかに上回る荒い性質を持っていることを改めて認識しておくべきなのかもしれない。

 ところで今回の被害者は、浮島湿原を目的に訪れていたらしい。偶然だが、現在トップページのタイトル写真は、ここで撮影したエゾイトトンボである。浮島湿原のメイン入口は上川町側で、私もこちらから湿原に向かったが、滝上町側登山道入口にも取材のために別の日に行っており、その時は登山道が通行止になっていて、草に覆われていた。その後、通れるようになったかどうかは知らないが、どちらにしても登山者が比較的多い上川側から入れば、被害に遭わずにすんだのではないかと思うと、残念である。滝上側は、湿原までの距離が短いから選んでしまったのだろうが、林道入口に車を置いて林道を歩いて行くくらいなら、上川側登山道入口がある林道の駐車場まで車で入れば、歩く距離も短くなるし、しかも登山道自体も上川側の方が緩やかで歩きやすいと思うんだけどね。
 それにしても自分も行ったことがある林道で、このような被害が発生するとは、余計にショッキングで言葉がない。

(連載続く)


2021年7月1日(木)
ニホンオオカミ(1)
 先月21日に再放送されたNHKBSプレミアム「ダークサイドミステリー・幻のニホンオオカミを追え」を録画して、先日ようやく視聴した。本放送は2年前の9月だったらしいが、見逃していたことすら知らなかった。日頃からBSの番組表は結構細かくチェックして、気になる番組は録画予約をしているのに、よりによって、この番組だけ偶然、見落としていたとは、なんたる失態! 人生最大の汚点間違いなし(笑)。

 2年遅れとはいえ、とにかく今回は見逃さずにすんでよかった。2012年にEテレで放送された「ETV特集・見狼記」もよく取材されていて大変興味深い内容ではあったが、一方で否定的な専門家の見解に流され過ぎているようにも思った。

 2000年に大分県で撮影されたニホンオオカミらしき動物は、当時、オオカミの研究者から「シェパードじゃないか」といった意見も聞かれたが、今回の番組に出演されていた今泉忠明先生は、まったく異なる意見をお持ちであることがわかった。
 先生は、オオカミの特徴である@尻尾の先が黒い、A尻尾の中ほどに黒い模様のスミレ腺(※)がある、B口の周りが白い、C下唇が黒い…といった特徴が、この動物にも共通して見られることから「たぶんニホンオオカミそのものだろうなという気が僕はします」と仰られていた。
 また番組内では、D背中にも黒い模様がある、E犬には額から鼻先にかけてストップ(額段)と呼ばれる段差があるが、オオカミには犬ほどの段差がない。F犬は山で人間と遭遇すると吠えるが、オオカミはやたら吠えない…こともオオカミの特徴との説明もあった。

 専門家なのにどうしてこのような見解の相違が生まれるかというと、私は割と単純なことに原因があると思っている。1996年に秩父市で撮影された動物を「ニホンオオカミと見られる」とした動物分類学者の故・今泉吉典先生や今回ご出演の今泉忠明先生は、ニホンオオカミについて、標本や毛皮によって形態的な特徴を詳しく調べているのに対して、一方、否定的な見解を示した専門家は、調べた経験がないのではないか。おそらく、こうした知識の微妙な違いが見解の相違を生んだと考える方が自然だ。

 オオカミの専門家というと、いかにもオオカミ全般に詳しいオオカミの権威と一般には見なされがちだが、いくら外国のオオカミの生態には詳しくても
、ニホンオオカミとされる国内外の剥製や毛皮、頭骨などの特徴を比較して調べるようなことはされていなかったとしても、まったく不思議ではない。ある生物の生態に詳しい人は、一方で形態には疎いとか、その逆とか、まあ普通にあるはずで、重要なのは、その内容に該当する、特定分野の中でもさらに細分化される分野について、最も詳しい人こそ、見解を聞くべき真の専門家といえるわけだが、マスコミの選定が割と雑だったりすることもよくあることなのだ。

 ちなみに。2012年の「見狼記」放送当時、本サイトの日記で…

 
1996年に秩父市の林道で撮影されたニホンオオカミらしき動物の写真を唯一評価した専門家として番組で紹介されていた動物分類学者の今泉吉典先生は、かつてある本の中で、シーボルトがヤマイヌとしてライデン博物館に寄贈したニホンオオカミの模式標本と、国立科学博物館に古くからあった福島県岩代産野生犬の剥製を比較して、どちらも「タイリクオオカミやシェパードより長胴、短脚で、耳は短く、背筋の黒毛が体側の灰色毛より長く暗色縦帯(松皮模様)を形成し、橙褐色の前肢前面と淡色の内面の境に暗色縦斑がある」という特徴がそっくりであると書かれている。これらの各特徴は、秩父市の林道で撮影された動物にも共通するように見える。


 …と書いたように、私はこの時に撮影された動物もニホンオオカミの可能性が高いと考えていた。確かに偶然に偶然が重なってニホンオオカミそっくりの形態をもつイエイヌという可能性もゼロではないが、ここまで形態が共通するということは、イエイヌよりもニホンオオカミの可能性の方が高いとみなすべきだろう。

 さらにいえば、もしこの動物が仮に犬として実物もしくは画像で紹介されたとしたら、少なくとも私なら「見たことがない、変わった犬」という印象をもつと思う。撮影された八木さんが、現場でひと目見て、タダの野犬ではなく、「ニホンオオカミではないか」と感じられて撮影されたということは、静止画ではわからない、実物のもつ迫力などの印象が、犬とは明らかに違っていたからこそだろう。

(※)スミレ腺…オオカミの尻尾には、花のスミレに似た匂いがする腺体がある。イエイヌにもあるが、匂いはしないという。


(連載続く)→ニホンオオカミ(2)記事へ

関連情報→本サイト『動物記・ニホンオオカミ
→本サイト『日記・見狼記
→本サイト『山岳奇譚・ニホンオオカミは絶滅していないのか?


2021年6月25日(金)
新型コロナウィルスは存在しない?
 読売新聞が21日に配信した【「コロナは存在しない」荒唐無稽な主張するグループも…誤った情報、大量に出回る】という記事を読んだ。なんでもSNS上では、ワクチンにmRNAが使われていることから、接種によって「遺伝子を組み換えられる」という投稿が拡散したり、はたまた「自閉症の原因になる」とか、挙げ句の果てには「コロナは存在しない」と主張するグループまでいるという。

 そういえば、京都の公園でマスクもせずに酒を飲んでいる人たちに行政が注意したところ、「コロナは存在しない。存在することを証明してから言え」と逆ギレされた…という報道もあった。「コロナは存在しない」と信じている人がこの世に存在すること自体、言葉を失うほどの衝撃といわざるを得ないわけだが、こんな「まさかの反論」に対して、みなさんであればどう答えるだろうか。

 こんなことを平気で主張している人は、そもそもコロナが本当に存在するとしたら、例えば、「自由に宴会がしたい」みたいな自己の欲求が実現できなかったりするので、なにかと都合が悪い。マトモな人であれば、「コロナが終息するまで我慢しよう」という発想になるわけだが、マトモじゃない彼らは、「そうだ!! いいことを思いついた。コロナは存在しないことにしてしまおう」というあり得ない選択をしてしまったと思われる。
 
 おそらく、どこかの時点で彼らは、「コロナが存在することを証明できるのか?」と自分でも考えてみたのだろう。でも自分の頭では、それを証明できないので、それでもって鉄壁の理論武装をしたつもりにでもなっているのだろう。でも彼らの頭で証明ができなかったのは、彼らの頭に問題があるからに過ぎず、コロナが存在しないからではない。

 この場合、おそらく「コロナ」というのは、総称としてのコロナウィルスではなく、新型コロナウィルスCOVID-19を指していると思われる。読売新聞の記事には、「米疾病対策センター(CDC)が公開しているウイルスの写真を確認すれば、デマと分かる」とあるが、これはあんまり感心しない論法だ。いや、一般読者に「ふむふむ。その通りだな」と思わせることだけを目的とするのであれば、まあこんなレベルでも構わないのかもしれないが、新型コロナウィルスに関わらず、あらゆる病原体もそうだと思うけど、顕微鏡や電子顕微鏡で撮影した、いわば「病原体の外見」によって、必ずしも特定の病原体を特徴づけられるわけではないので、写真があるからといって、その病原体が存在する証明にはならないと思うんだよね。病原体を特徴づける要素とは、外見ではなくて、むしろ外見からはわからない部分だろうな。コロナウィルスの場合は、表面にあるスパイク蛋白質の種類とか、感染力の強さとか、感染した場合の症状とか…だと思う。

 彼らの主張に対する反論としては、「専門家であれば、新型コロナウィルスCOVID-19の存在を証明することはできるが、その証拠を仮にあなたに示したとしても、あなたには、それが証明になっているのか、あるいはなっていないのかの判断をする能力自体がほぼ確実にないのは明白なので、証拠を示しても無意味。それよりもあなたの方こそ、新型コロナウィルスを架空の代物と主張するのであれば、その根拠を示すべきだ」というしかない。彼らがその意味を正確に理解できるかどうかは別として。

 新型コロナウィルスCOVID-19の存在証明。具体的に言うと、世界中の研究者が発表しているCOVID-19関連の論文は、すべてその証拠といえる。専門家であれば、自分自身はCOVID-19の研究をしていなくても、複数の論文内容を読めば、COVID-19の存在を疑う人はいないだろう。
 結局、研究の世界も信用によって成り立っている部分もあって、過去の実績から○○大学・○○先生グループの研究はレベルが高い。だから今回の論文内容も同様に信用できるだろう…と見なされることも往々としてあったりする。つまり、世界中の複数の国にまたがる多くのウィルス研究者が、揃いも揃って、まったく意味のない架空ウィルスの論文を、わざわざ自分の研究者生命を危険に晒してまで捏造しなきゃいけない理由は1ミリもない。多くの論文がすでに発表されていることこそ、COVID-19の存在証明といってよい

 「コロナは存在しない」といっている人に、存在する証拠として新型コロナウィルスCOVID-19の論文を仮に示したとしても、そもそも高度な専門用語満載の英文で書かれた論文の内容を評価することはもちろん、理解する以前の問題として読むことすらも不可能だろう。だから「COVID-19の存在証明はできるけど、アンタがそれを評価したり理解したりするのは無理無理」って話しなのだよ。わかったかな?

 この手の話題に触れる度に思うのは、ホントに「バカほど困ったものはない」である。もう、徹底的にこれに尽きる。


2021年6月20日(日)
新型コロナワクチン
 電話がつながらず予約すらできないとか、行列に並んで何時間待ったとか、いろいろな報道があったので、簡単に接種できないのではないかと思っていた。私にはまだ市から接種券が届かないので接種できるのはしばらく先だろうが、両親には思っていたよりも早く届き、しかもかかりつけ医の病院でも接種ができるというので、予約開始になったタイミングですぐに予約したところ、あっさり予約も完了。先日、2回目の接種も無事終わり、副反応も出なかった。しかも接種2回どちらも接種後の経過観察でちょっと待っただけて、接種前の順番待ちはほとんどなく、すぐに終わった。

 ワクチン接種後に死亡した人がいるとの報道もあって、接種をためらう人もいるようだが、それって「自動車事故で亡くなる人がいるという理由で自動車に乗るのをためらう」ようなもので、私は過剰反応だと思うけどね。なんらかの体質に起因するワクチン接種後の死亡例も、本当にあるかもしれないけど、かなりのレアケースではないか。新型コロナワクチンに感染して死亡するリスクと比較すれば、ワクチン接種のリスクの方が小さいのは間違いない。従ってワクチン接種をしないという選択肢はないと思うね。


2021年5月15日(土)
愚かな国・ニッポン
 広島県の新型コロナウィルス感染者数は、昨年12月25日に過去最多の141人を記録して以降、減少に転じ2〜3月頃は数人、時にゼロの日もあったりしたが、4月に入って徐々に増加。このところは1日200人前後を記録し、昨日、とうとう緊急事態宣言の対象地域になってしまった。

 増えれば慌てて場当たり的な対策を打ち出し、少し落ち着いてきたら、すぐに気が緩んで、拙速としか思えない解除を平気でする。菅さんが主導する感染対策には、まったく戦略的なビジョンを感じない。そんなことを繰り返していれば、今の状況になるのは当たり前ではないだろうか。

 比較するのも空しいが、いくら人口が日本の6分の1とはいえ、抑え込みに成功した台湾に対して(最近になって感染が急拡大しているらしいが)、なぜ日本は失敗したのか。それは単純に対策に問題があった以外の何ものでもない。結局、菅さんの頭にあるのはオリンピックなのだろう。延期でも中止でも、施設の維持費がどんどん膨らむわけだから、なんとしても開催させたい、という気持ちもわからないではない。でもそうであればあるほど、こういう事態を見越して、昨年12月〜今年1月の拡大時に徹底的な対策をするべきだった。そして減少しても、すぐに緩めず、いくらマスコミから批判されようとも、しばらく厳しい対策を続けるくらいのことをしてほしかった。再拡大したということは、対策の解除が早すぎるってことだからね。それをいつまでたっても学ばず、同じことを繰り返す。

 でも日本の場合、ダメなのはなにも菅さんばかりじゃない。国民もそもそもご立派じゃない。他人の命を危険にさらしてまで、宴会がしたい、酒を飲みたい、みんなと騒ぎたいアホが、まあいるわいるわ。宴会した結果、感染して入院。医療を逼迫させる原因を作り、のうのうとベッドに横たわり、疲弊している医療従事者にさらに負担をかけさせて、よく平気だな。普段から、ものすごく気をつけていたのに運悪く感染してしまった人は実に気の毒としかいえないが、宴会して感染した人に対しては、「どーしようもないバカ」という言葉を山ほど進呈したい。

 宴会が原因の感染者には保険を適用せず、全額自己負担させてほしいが、そうしたらそうしたで、高額な治療費を負担したくないので病院に行かないバカがいっぱい出て来そうだ。しかも日本の場合、しょーもなさすぎる「マスクをしない権利」を主張するバカがいるかと思えば、「コロナはタダの風邪」と説く実業家や漫画家の本を平然と新聞広告に出す金儲け第一主義の出版社もあったりする。しかも、そんな本をありがたがって金を出してまでして買う、やっぱりどうしようもないバカも日本にはワンサカいるわけだ。う〜ん。どこまでクズばかりなのだろう。

 しかも、厚生労働省の官僚も宴会して感染したかと思えば、国民に自粛を訴えていた日本医師会の会長までも政治資金パーティに参加していたのがバレちゃった。さらには「Android版接触確認アプリCOCOA」のバージョンアップ時に実物のスマホでテストをしなかったせいで4ヶ月間も不具合が見逃されていたと聞くと、もはや日本社会全体が末期症状なのは、決定的ではないか。こんな愚かな国が、新型コロナウィルスの感染拡大をコントロールできるわけがない。


2021年5月5日(水)
ジョルジュ・ナゲルマケールスの夢
 1980年代、FMラジオの音楽リクエスト番組を録音して、好みの曲をカセットテープに編集し直して、よく聞いていた。その時、一度だけラジオから流れてきて印象に残っていた曲がある。ラジオパーソナリティが早口で紹介した曲名をカセットテープのインデックスカードにも書き留めていたが、そのカセツトテープもカードもすでにほとんど破棄して、今はカセットテープから取り込んだ音源データがPC内に保管されているだけである。

 昨日、些細なことからその懐かしの音源データに目がとまり、聞いてみた。そしてファイル名に正しい曲名を入力しておこうと、おぼろげな記憶頼りにネット検索してみたところ、なんとあっさりヒット。おぼろげな記憶による曲名も完璧ではないが、おおむねあっていた。その曲名が、表題にした「ジョルジュ・ナゲルマケールスの夢」である。しかも、ユーチューブに当時の音源を公開している人がいて(アマゾンなどでも正規販売もあり)、私が録音していたよりも質のいい音源を入手できた。

 ジョルジュ・ナゲルマケールスとは何か。「〜の夢」とあるわけだから、人名としか思えないが、小説か伝説の登場人物だろうか?くらいにしか思っていなかった。しかし検索時に出て来たWikipediaリンクを閲覧して、ベルギーの実業家でオリエント急行を運行する会社の創業者の名前ということが判明。へぇーそうなんだ。まったく知らなかったけど、それを知った上で曲を聴くと、その旋律もまた違って聞こえてくるなぁ。


 こんな曲です→こちら
 Wikipedia「ジョルジュ・ナゲルマケールス」のページ→こちら


2021年5月2日(日)
今日の一枚(16)

 2年以上ぶりの「今日の一枚」。かつて時々、そんな連載をしてたの、もう完全に忘れ去られているだろうけど、終わらせたわけじゃないからね。というわけで久しぶりの写真をアップ。上の写真は今朝撮影したばかりのもの。朝食後、仕事部屋に入ると、窓ガラスに透明の翅がきれいな昆虫がとまっていて、撮影意欲がわいてきた。

 2階窓ガラスの外側にいるので、部屋側からガラス越しに撮影するしかない。そのため撮影条件はあまりよくないが、まあまあの感じで撮れた。というか、こういう条件下では、当然のことながらガラス表面の微細な埃とかもバッチリ写ってしまうわけだが、デジタル写真の場合はPC上でちょちょいと消せちゃうわけだね。

 撮影後、カゲロウのなかまか、トビケラのなかまじゃないかと、おおよその見当をつけた上でネット検索して調べても、よくわからなった。今はまだ羽化した直後の姿で、いずれ翅にも色や模様がつくのかもしれない。

 ちなみに体長(頭部先端から腹部末端まで)は15mm、全長(触覚先端から翅の末端まで)は34mm。今もまだガラスにはり付いている。


2021年4月28日(水)
キャンプサイトがヘタすりゃ失明の恐れがある記事を配信
 私は閲覧したことすらないが、「キャンプクエスト」とやらのアウトドア系サイトが、ダイソーの固形燃料を使ってパンなどを直火焼きしよう、と推奨する記事を配信してネット上で問題視されたらしい。

 記事は、大分県在住の子供がいる登山好きの女性ライターが書いたもので、ダイソーの固形燃料を使って、焼き網の上にロールパンや餅を直接載せて焼いたりする様子が紹介されていたとのことだが、配信当日にネット上で固形燃料に含まれるメタノールを経口摂取すると失明する恐れがあるとの注意喚起があり、サイト運営側も記事を削除して謝罪したそうである。その報道記事はこちら

 今回はたまたま「メタノールは有害」ということを知っている人が目にして早めに気づいたことで広く知られ、記事もすぐに削除されて、おそらく大事には至らずにすんだのだろうけど、こういうことって表沙汰にならないだけで世の中には割とあるものなんだよね。

 十年くらい前にも本サイトで触れたことだが、朝日新聞の読者投稿「声」欄に「ナメクジをすりつぶして服用する民間療法」が紹介されていて、ビックリしたことがある。ナメクジは、広東住血線虫の3期幼虫が寄生していることがあり、これが経口で人間の体内に入ると、髄膜炎を発症し、過去には国内で死亡例も報告されている。3期幼虫は0.5ミリほどだが、寄生されているナメクジをすりつぶしたとしても、確実にすべての幼虫をすりつぶせる保証はなく、3期幼虫を運悪く生きたまま経口摂取すれば、時には命にも関わってくる危険な行為だ。

 こんな問題ありの民間療法を朝日新聞「声」欄担当記者は、専門家に確認することもせず、あたかも有益な方法であるかのように全国紙上で紹介したことになる。おそらく朝日新聞社には、掲載直後に多くの指摘や批判が寄せられたはずだが、数日後、看護士が寄せた「あまりよくない」的な、どちらかというとオブラートに包んだような、割と無難で「朝日新聞にとってみればありがたい」注意喚起投書を載せただけですませていた。実際には、もっと厳しい言葉で批判していた投書もあったはずだが、当然のことながらそういうものは故意に避けたのだろう。「有名なメディアだから、きっと正しい」との認識が、いかに愚かな思い込みであるか、よくわかる事例なのだが、こんなことが、実際に有名全国紙上であったにも関わらず、ほとんどの読者はその事実に気づきもしていないわけだ。

 それはともかく。元の話しに戻ろう。
 
 「子供がいる登山好きの女性ライター」という大雑把な属性から勝手に想像するのも申し訳ないが、こういう人が「メタノールは有害」ということはもちろん、経口摂取する量によっては意識障害や失明どころではなく死亡することすらある…ということを知っているわけがない。もちろん悪意はないわけだが、こうような無邪気な無知は、時として悪意がないだけにやっかいだったりする。

 運営側は謝罪文の中で「今後このようなことを繰り返さぬよう取り組んでまいります」と言っているが、いや〜無理無理。100%無理だよ。「繰り返さぬよう注意する」といったって、いくら事前に運営側が記事を目を皿のようにしてチェックしても、運営側もどうせ知識がカラッポでしょ。仮に専門家に事前校閲してもらう体制を作ったとしても、そもそも、どこが問題なのか、あるいはその問題点を判断できる最も適切な専門家を選べる素養すらもないんだからね。

 ちなみにメタノールを経口摂取すると失明の恐れがあるということは、私は大学生の頃から知っていた。というか、大学の研究室には、危険な薬品だらけ。中には発がん性が極めて高い化学物質もあったりして、実は気が抜けない現場なのだが、危険な化学物質にまつわる恐ろしい体験談はまた別の機会に書きたい。

 
ところで一般には消毒用に利用され、お酒の成分でもあるエタノールと同じアルコールだから害がないように感じる人も多いかもしれないが、両者の有毒性はまるで異なる。細かいことをいえば、消毒用や工業用のエタノールも、お酒と違って、さまざまな不純分が含まれているので飲用にできるわけではない。またお酒に含まれるエタノールも人体に入ると、肝臓でアセトアルデヒドに変わるが、アセトアルデヒドって有害物質だからね。もちろん、肝臓でアセトアルデヒドのままずっと存在するわけではなくて、さらに代謝が進むわけだが、代謝スピードが遅い体質の人にとってはあまり好ましくない物質であることに変わりはないのだ。つまり「メタノール=有害」「エタノール=無害」というほど単純な話しでもない。

 今回、キャンプサイトが紹介した方法が、「即失明につながる危険行為」とまではいえないが、一般のキャンパーに広く推奨するようなことではないのは間違いない。おそらく、その方法でパンなどを焼こうとする際のさまざまな条件によっても有害性は左右されると思われる。

 固形燃料の上に網を敷いてパンを焼こうとした場合。もしかすると、パンを置く前に着火すれば、揮発するメタノールがパンに吸収される割合も低くなるかもしれないが、すべての人がそうするとは限らず、着火する前に網の上にパンを置いたまま、しばらく放置するようなことがあった場合は、固形燃料から揮発したメタノールがパンに吸収される量も増えるだろうと想像される。どの程度、メタノールが吸収されるかというのは実際に実験してみなければなんともいえないと思う。しかも、それは気温や湿度にも影響を受けるし、あるいは食材の性質や量、固形燃料と食材との距離などの条件によっても結果は違ってくるだろう。たとえ微量でもパンに吸収されるとしたら、それがめまいや吐き気などの軽微な症状につながらないとしても、問題がある調理法といわざるを得ない。

 以前から指摘していることだが、登山も含めてアウトドア系の人って基本的に科学知識はまるでないからね。今後も似たようなことが繰り返されるだろうことは断言しておきたい。


2021年4月17日(土)
スパムメール
 先月下旬からアマゾンを装ったスパムメールが毎日のように届いている。みなさんも同様かどうか知らないが、注意を促している報道もあったので、似たようなメールが届いている人も多いかもしれない。この手のスパムメールは、アドレス情報を確認すれば、即スパムメール決定なので、騙されることはないわけだが、ここ1ヶ月間に届いた同様のスパムメールの文面とアドレス情報を比較して、あることに気づいた。

 ちなみにボクちんのところに届いたスパムメールのアドレス情報は以下の通り。〈 〉内は差出人のアドレス。( )内はsenderのアドレス。ほとんどのアドレスの最後がcnで終わっていることから、中国から送られているメールということになる。中には送信者アドレスを公式のアマゾンアドレスや日本国内のアドレスに偽装しているものもあるが、おそらく中国から送っていることに変わりはないのではないか。
 まったく同一のアドレスから複数回送られていることもある一方で、異なることの方がむしろ多いわけだが、全文面を比較すると、実は完全に2通りしかなく、しかもその両者も文面自体はまったく同一で、改行位置が異なるだけということに気づいた。

 このことから何がわかるかというと、送っているのはほぼ確実に中国人だろうということ。中国から送っているのだから中国人が送っているのは当たり前? しかし中国から日本人が送っている可能性もなくはない。でも以下の理由から、その可能性は低そうだ。
 最初は日本人、もしくは日本語に精通した中国人にそれらしい文面を作成してもらい、異なる人物が次々に流用しているとしか思えない。日本語を使えない中国人だから、参考となる前例の文面をもとに、より本物に近い(より騙しやすい)文面に自分で改変することができないのだろう。だから一字一句違わない、まったく同じ文面を使うしかないわけだ。

 こんなメールが以前は一切来ていなかったのに、ある日突然、1本だけ来て、無視していると、同じアドレスからさらに注意を促すメールが来たとすれば、もしかすると「あれっ!? 本物のアマゾンからの注意勧告メールかも」と思うかもしれないが、まったく同じ文面+毎回違うアドレスでこうも頻繁にメールが送りつけられると、もう完全にスパムメールであると自ら宣言しているのに等しいと思うんだけどなぁ(笑)。

 一方で逆の見方をすれば、こんな怪しさ満点のメールでも実際にひっかかる人がいることも垣間見えてくる。詐欺にひっかかる人がいることに味を占めて、「ヘタな鉄砲も数打ちゃあたる」というわけで、企業サイトから流出させたアトレス宛に大量に送りつけることを繰り返しているともいえる。たとえ全体の中では数%に過ぎなくても、実際にダマされる人がいるとすれば、故意ではないにしろ、顧客情報を流出させてしまった企業の責任は大きいといえるのではないか。


◆ボクちんのところに送られてきたスパムメールアドレス一覧

"Amazon.co.jp" <arnazon-account@gombnpz.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon-account@kyvgygl.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon-account@mlwsmec.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon-account@ryqaan.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon-account@seqvkhn.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon@izxkvnr.cn>
"Amazon.co.jp" <arnazon@lwkzefi.cn>
"Amazon.co.jp" <info@yjolzh.bar>
"Amazon.co.jp" <noreply@h5wlux.cn>
"Amazon.co.jp" <service@14n92w1.cn>
"Amazon.co.jp" <service@xkwj5k.cn>
"Amazon.cojp" <Amazon.cojp@www390.sakura.ne.jp> (info@eay5p.bar)
"Amazon.cojp" <Amazon.cojp@www390.sakura.ne.jp> (info@eay5p.bar)
"Amazon.cojp" <Amazon.cojp@www390.sakura.ne.jp> (info@eay5p.bar)
"Amazon.cojp" <Amazon.cojp@www390.sakura.ne.jp> (info@l3jffeng.shop)
"Amazon.cojp" <Amazon.cojp@www390.sakura.ne.jp> (info@l3jffeng.shop)
amazon <arnazon.co.jp@mprbflp.cn>
amazon <arnazon@d1fedd6.cn>
Amazon <admin@xkwj5k.cn>
Amazon <amazon-email@tprp49.cn>
Amazon <amazon-jp@d3jpph.cn>
Amazon <amazon@k0epo7.cn>
Amazon <arnazon-account-update@ocagdtx.cn>
Amazon <arnazon-account@kqertxl.cn>
Amazon <fuwu@532c9v.cn>
Amazon <kefu@6ry6ed.cn>
Amazon <mail@yb5v5t.cn>
Amazon <service@6pamcb.cn>
info@eay5u.bar
info@kgfrlx.bar
info@zloufn.bar

 本物のアマゾンから送られてくる公式メールのアドレスと比較すれば一目瞭然。公式アマゾンサイトのロゴは「amazon」と最初の文字が小文字だが、公式メルアドは「Amazon」と大文字になっている。なのでアドレスがそもそも「amazon」のアドレスもヘンな話しで、ましてや一見「amazon」に見える「arnazon」なんてあり得ないことだ。


2021年3月27日(土)
懸念がこうも早々に現実になるとは…
 先月26日に本サイト「最近思うこと」で空前の登山ブームに対しての懸念を書いたばかりだが、昨日、富士山五合目・富士宮口にある休憩施設が放火され、ほぼ全焼したとのネット記事を読んで驚いた。まさか、その懸念がこうも早々に現実になるとはね。

 富士山・富士宮口に行ったことがある人のうち、おそらくほとんどの人が休憩や食事、売店、トイレも含めて利用している施設だと思う。それが放火によってほぼ全焼したと聞けば、みんな絶句するんじゃないか。

 な、やっぱり世の中には現実にキ○ガイというしかないキチ○イがいるだろ。こんな異次元のバカなことをする人間に対しては、「キ○ガイ」以外の言葉が思い浮かばない。

 報道によると、放火犯は冬期閉鎖中の施設に侵入して1週間ほど滞在したあと放火し、山麓の交番に出頭して発覚したとある。放火犯が以前から登山を趣味としていた関係から富士山五合目の休憩所に行こうと思ったのかどうかは定かではないにしろ、そうではないにしても、かつては考えられないことが現実に山岳地で起きているのは間違いない。

 そもそも登山者のレベルは、相対的に劣化しつつある。ひょっとすると全体での割合は大差なくて、登山人口が増えたことやインターネットの発達によって、低レベルな登山者の存在が目に付きやすくなった可能性もあり得る。しかし一方で日本の登山人口が、ここ10〜20年くらいのうちに急激に増加しているということからすれば、人口に占める初心者の割合も昔よりも増えていることを意味し、当然、全体のレベルも低下していることになる。

 今回の放火事件も、空前の登山ブームが、街と山の世界との間にあったハードルを大幅に下げて、山の世界をより大衆化させてしまったことが背景にあるといえないだろうか。休憩施設の放火は、それでもお金で解決できる話しなので、まだマシだが、お金で解決できないことを平気でやらかすバカが出てこないことを願うばかりである。

 「登山者はみんないい人ばかり。大袈裟だなぁ」と思う人もいるかもしれないが、「登山者はみんないい人」というのは、現実の世界を何も知らない脳天気極まりない無知と、自分が好きな趣味の人はみんなそうであってほしいという、お花畑的希望が作り出す幻想に過ぎない。ほとんどの登山者は常識的、もしくはまあまあ常識的なレベルだろうとは思うが、国内の登山人口最大推計1300万人全員がいい人でまともな人ばかりであるはずがない。そのうち98パーセントは、大枠では「問題なし」、もしくは「マナーが悪い程度」かもしれないが、残り2パーセントは、「何をやらかすか」わからない要注意レベルと想像する。

 今回の放火犯が、仮に登山を趣味にしていなくても、この手のキ○ガイが今後も登山をしない保証はない。そのハードルが昔よりも確実に下がっているのも事実なのだ。

富士山・富士宮口にある休憩施設・五合目レストハウス。斜面に立っているので、鉄筋3階建といっても登山口前の道路に接しているのは建物の屋上と入口部分だけ。

屋上は展望台なので、晴れていれば爽快な眺めが広がる。施設の所有者が環境省なのか県なのか、あるいは民間なのかは知らないが、再建するにしても億単位のお金が必要となるんじゃないか。トイレは、登山口のすぐ上にもトイレがあるので、すぐに支障につながるわけではないが、施設がしばらく利用できないことを考えると登山者にも不便で、いろいろ影響が出ると想像する。隣接する富士山総合指導センター(シーズン中は警察官常駐)が焼失を免れたのか気になるところである。以上2点とも2015年撮影。



五合目レストハウス屋上展望台全景。右側は車道(富士山スカイライン)。



2階部分のバルコニー



隣接する富士山総合指導センター。以上3点は2012年撮影。



2021年3月11日(木)
プラスチックスプーン
 社会学者の古市憲寿氏が、コンビニ等で無料で配布されているプラスチックスプーンを有料化する政府の方針に苦言を呈しているとして、記事になっていた。

 うわ〜。ありゃりゃりゃ〜〜。いくらインテリを気取っていても、環境問題に関しては、まるでド素人さんというのがバレバレなご発言。社会学者って、こんなもんなの???

 古市氏いわく「レジ袋有料化とか、スプーン有料化とか、そういう目先の政策が大嫌い。本気でCO2削減したいなら脱・石炭火力とかすべきことがたくさんあるわけでしょ。有料化は、個人の『気持ち』を変えるというけど、大切なことを『気持ち』頼みにしたらだめでしょ。。。」

 う〜〜ん。そのご発言は如何なものかと思いますよ。

 レジ袋の有料化も、今回のプラスチックスプーンの有料化も、地球温暖化対策というよりも海洋ゴミ問題対策として打ち出されたものだと思うんだけどな。それを勘違いしているとしか思えないが、そんな勘違い発言を平気でする、目眩しかしない社会学者。その発言の間違いにも気づけない氏のフォロワー、そしてその間違いを指摘すべき立場であるにも関わらず、むしろ両者を好意的に取り上げる、もはや末期症状全開のスポニチ記者。結局、みなさん全員が環境問題に対して、大した知識もないし、実は普段から関心すらないことの証拠としかいえない。

 なんなの。このあまりに低レベルな勘違いのオンパレードは!!!! みんなも、これが世の中の、ありのままの現実だということをちゃんと直視しようね。実際、まあ、こんなもんだから。ボクちんなんかは、もうかれこれ百年前から完全に諦めているし(笑)。


2021年2月13日(土)
オズマガジン
 今月発売の「OZ magazine 2021年3月号」(スターツ出版)で動物注意標識の写真を収集しているマニアとして取り上げて頂いた。半ページほどの扱いだが、私がこれまでに撮影した173点の動物注意標識の中から選んだベスト3の標識写真とインタビュー記事から構成されている。
 本サイト「動物記 動物注意標識」は、サイト内では常に圧倒的第一位のアクセス数を維持し続けているのだが、何かのきっかけで目に止めて下さったのだろう。私と本サイトともに動物注意標識をご紹介頂き、ありがとうございました。
 動物注意標識は、普通の人にとってほとんど気にも留めない存在だと思うが、実は全国的に見ると、極めて多様で、しかもその地域の動物相まで垣間見えてくる、結構おもしろいものなんだよね。そんな地味ながらも、おもしろい存在が少しばかりクローズアップされるとしたら、全国各地で見かける度に車を停めたり、あるいはわざわざUターンして戻ったりしながら撮影を続けてきた甲斐があったというものだ。これを機会に日本で唯一の動物注意標識評論家を目指そうかな〜(笑)。


OZ magazine 2021年3月号の特集は「癒しのどうぶつ」。
特別定価800円(税込)



2021年2月3日(水)
瓢箪から駒
 昨日の出来事である。元日に放送されたテレビ朝日の番組で本サイトの写真3点をご使用頂いたのだが、その請求書を郵送しようとした時のことだ。封筒類が置いてある棚から封筒を一枚取り出したところ、なんか妙に厚さがあることに気づいた。 んっ!? 未使用のはずなのに何か入っているぞ。なんだろう? 中身を取り出してみて、仰天した。なんと入っていたのは、1万円札が5枚。えーーーーーーっ!!!! ウソだろ。なんでこんなところから5万円も出てくるんだ??????

 あーそうだっ!! わかった!! 常日頃から行いがとってもいいボクちんに経済の女神が、きっとご褒美を下さったに違いない!! まあ、そうだろう、そうだろう。女神のご意向はことのほか、よくわかる…といいたいところだが、冷静に考えてみると、思い浮かぶことがあった。もうかれこれ十数年前のこと。取材先で銀行がなくてお金を下ろせない場合に備えて、財布とは別に現金を用意していた。ただ、車上荒らしもあり得るので、すぐ目に付く場所に入れておくわけにはいかない。

 実は取材先でメールが来て、請求書を送るようにいわれることも多かったので、車には請求書帳と取引先の住所録、封筒、切手などを常備しておいたのだが、その空の封筒のひとつに隠しておいた記憶が蘇ってきた。そうか。あの時に隠した「いざという時のための資金」だろうな。金額は覚えていないが、確かそれくらいは用意していたような気がする。しかし長い間、未使用封筒の中に隠したことを完全に忘れていた。車に常備していた封筒類を昨年秋、部屋に持ち帰ったことが、今回の発見につながったわけだね。そうでなければ、もっともっと発見は遅れていただろう。

 「瓢箪から駒」ならぬ「封筒から5万円」。もともと自分のお金なので、別に利益が出たわけでもないが、なんかすごくラッキーな気分になった。みんなも、どこかにへそくりを隠して忘れたままになっていないか、今一度思い出してみようね。ひょっとしてひょっとするかもよ〜(笑)。


2021年1月31日(日)
スカイフィッシュ状航跡を描く飛翔生物の謎
 昨年12月27日の本項日記でスカイフィッシュ状航跡を描く何らかの飛翔生物について写真付きで取り上げたが、再度いろいろ考えてみると、疑問点が次々に浮かんできた。

 日記を書いたときは、蛾のような昆虫類が飛んでいて、それがスローシャッターであんな波状に写り込んだのだろうと、さほど深く考察もせずに思ってしまったのだが、そもそも、冬なので蛾だけではなく昆虫自体が滅多にいない。見かけるのはせいぜいカメムシくらいだ…ということに気がついた。今シーズンの冬期期間中、実家敷地内で蛾は一度も見ていない。

 しかも冬期の夜となると、確実に気温は10℃を下回り、時には氷点下にもなる。変温動物である蛾も含めた昆虫類が、そんな低気温の中を活発に飛翔しているとは思えない。夕方であれば、コウモリの可能性はあるかもしれないが、夕方でも実家敷地内にコウモリが飛んできたことはほとんどないし、ましてや夜の10時前にコウモリが飛んでくるとは思えない。

 航跡を改めてよく見ると、4つの波が写っているが、これも謎といえば謎である。撮影したネットワークカメラの撮影プログラムが不明なのではっきりしたことはいえないが、通常、静止画撮影は、暗くなれば次第にスローシャッターにすることで光量を確保する。当然1回の撮影でシャッターを切るのは一度きり。昔のメカニカルシャッターではなく、当然電子式シャッターなのはいうまでもないが、カメラ内の画像センサーに光が映像として投影されるのは1回の撮影で1回だけのはず。それなのに波が4つあるということは、翅(「翅」は昆虫類に使う漢字。もしくは羽や翼?)をもつ何らかの生物が、シャッターが開いている短い時間内に翅を4回上下させたので、航跡としては波状に写った…という可能性しか考えられない。しかし、低温下の夜間でも飛べる昆虫って、いるのかなぁ。

 白く写っているということは、写真から想像するよりも、もっとカメラに近い空間的位置を飛んでいて、カメラが発する赤外線により、露出オーバーになったとしか思えない。仮にそうではなく、ある程度の距離がある空間的位置を飛翔していたとしたら、飛翔生物自体が発光していることにしかならないが、その可能性は極めて低い。

 もし蛾がカメラの十数センチくらいのすぐ前を横切ったとしたら、露出オーバーで白く写るだろうが、白く写るほど近くを飛んだとしたら、もっと大きく写るはず。ということは、小さな昆虫がカメラ近くを飛んだのだろうか? しかしサイズが小さい昆虫となると、翅の羽ばたきは高速となり、こんな波状航跡には写らないと思う。

 もし無数の昆虫が飛来してくる夏の夜であれば、こんな航跡が写っていても、あまり不思議には思わないのだが、冬だからねぇ。

 ネットワークカメラで動体検知+撮影をするようになって2ヶ月になるが、実はこれ以外にも正体不明の飛翔体が写っていたことが何度かある。風で庭木の葉がカメラ前に落ちてきて、飛翔体のように写った可能性もなくはないが、前後の静止画を連続再生しても、背景の庭木の葉や枝が微動だにしていないことから、風で葉っぱが落ちたり舞ったりしたわけではないようなのだ。そんな飛翔体が無風の中で7分間、連続で写っていたこともあり、何らかの生物が飛翔していたとしか思えないが、繰り返しになるが低温になる冬期の夜間に昆虫類が飛ぶかなぁ…と大いに疑問に思ってしまう。昼間でも一切飛んでいないのに。特に今シーズンは寒い日が多くて、植えている4種類の柑橘類の枝も部分的に寒さで枯れたほどである。

 ちなみに上記、7分間写っていた飛翔体は、下記に掲載したものとは別の形状をしており、どうも別種の生物のようだが、形から想像できる生物はまったく思い浮かばない。




再度、スカイフィッシュ状航跡が写った画像を掲載しておく。



同画像を拡大すると、航跡の左側に、細い白線で縁取られたような跡が写っていることに気がついた。左側から右側へ向けて飛翔した跡だとしても、こんな跡が写る理由は、なんだろう。まあ、だからといって、これを「未知の生物だ」という気はないが、確かに謎ではある。



蛾かトンボのように見える飛翔体。2021.01.22 PM11:02


葉が一切ブレていないということは無風ということになる。2021.01.28 PM10.58


この写真でも葉はブレていない。飛翔体が被っている、背後に写っているシルク状のものはなんだろう??? 2021.01.28 AM02:32




2021年1月26日(火)
日本学術会議推薦会員6名除外の件その後
 一時、繰り返し報道された日本学術会議推薦会員から6名の先生方が除外された件は、その後、すっかり話題にもならなくなったが、先日、たまたま見つけた以下リンクの記事に目がとまった。

日本学術会議は共産党と反日派の巣窟だった


 昨年11月の記事だが、確かに興味を覚える内容ではある。情報ソースが主にネットなので、これをどう評価すべきかは迷う部分もなきにしもあらずだが、除外された先生方が、共産党系とか新左翼とかいわれると、政権が除外したのも、その理由をはっきり語らなかったのも、どちらも「あーそういうことか」と思わず納得してしまいそうである。

 いや、私自身、この件が話題になった際、本項日記で…
 
 菅総理は、彼らが会員になれば、過去の発言から、どんな主張をするか、おおよそ想像が付いて、しかもそれらの意見はあまり有益ではないどころか、話しがややこしくなる…みたいなことを念頭に任命しなかったとしたら、私はそれもひとつの見識だと思うけどね。

 …と書いた時、思想的な背景があるのかもと、ちょっとは頭に浮かんだものの、ここまでのことは調べもしなかったし想像もしていなかった。まぁ、そういう背景があるとしたら、確かに除外する政権側の姿勢もわからないではない。

 この記事で、もうひとつ注目したいのは、終盤に触れられている科研費に関する記述だ。やはり本項日記でも以前に触れたことにも重なるが、「社会科学系では書籍や研究会などへの参加が主で高価な実験装置や器具などは必要としない。それにもかかわらず、多大の研究費が配分されていることが判明している」とあり、その異常ぶりを指摘している。これに関しては理系研究者だけでなく、理系出身者全員は、もっと声を上げるべきではないかと思わずにいられない。

 山口二郎・法政大学教授の「グローバリゼーション時代におけるガバナンスの変容に関する比較研究」(平成14年〜18年)に4億4577万円って、なんなの? こんなテーマに4億円以上の金を出す必然性がどこにあるの? その金をiPS細胞やナノテクノロジー、ゲノム編集のような革新的な技術の研究開発に使う方がよほど国民の利益につながるのでは? 

 この事実を見るだけでも、日本学術会議も含めて、日本の科学技術行政が本当に公平・健全に、なおかつ戦略的に機能しているのか、大いに疑問に感じないだろうか? そして同時に日本学術会議推薦会員6名除外を徹底的に批判していたマスコミ報道は、では一体なんだったのか、と思ってしまわないだろうか?

 「学問の自由が侵害される」とか「政権による人事介入」だとか、そんな注目されそうなワードで切り取られると、徹底的に単細胞な一般大衆には、自動的に大問題として見えてしまうのだろうが、その視点はちょっと違うんじゃないか。「菅政権の権力乱用」みたいに見なすのは単純過ぎる。たぶん、そんな単純な話しじゃないよ、この件は。

こちらも参照↓

学術会議問題のズレた議論、「学問の自由が侵された」はなぜ無理筋か


 朝日新聞は2020年10月27日付の「『学問の自由』なぜ関わるの?」という記事で、「学問の自由とは、勉強する自由ではなく、専門分野の自律性を守ること」だと説明しており、あやうく「なるほどね〜」と納得しそうになるのだが、これってわかりやすくいえば「金だけは出せ。でもあとはこっちで好きにやらせろ」といっているのに等しいのでは? 自律性云々をいうのなら、ぜひとも日本学術会議はまずは国から経済的に自律、じゃなかった自立して頂く方が先だろうな。

 結局、この件を批判している人は、全員か大半かまでは知らないが、現状のシステムが変わると、個人的に不都合になるから、一見、立派そうな言葉を並べ立てて批判しているだけではないかと思っちゃうんだけどね。



2021年1月19日(火)
キターーーーーッ!!!!! 
 またまた来ました。爆笑メール第2段!!
 今回は中国から、わざわざ送って下さったようだ。あーありがたや、ありがたや。ナンマイダーナンマイダー〜〜。チーーーン!!

 しかし、こんなメールに騙される人いるのかね。来た段階でプロバイダーからスパム表示がされているとはいえ、仮にされてなくても、この内容であれば、もう怪しさ満点だ。コピペでは文字化けするので、スクリーンショットで掲載しておく。



 本物のアマゾンから来るメールには、住所なんか記載されていないし、記載されている住所をグーグルマップで調べると、東京中央郵便局だった。しかも、通常の日本社会の感覚からいうと、住所を記載する時は、郵便番号も書くのが普通なのに書いていない。そもそも文面の中に、なぜか背が低い漢字があるのも極めてヘンで、これって要は、普段、日本語入力をしていないPCで、日本では使わない、形だけ同じで別の漢字コードの漢字を拾ってしまった結果でしかない。最後の「2号平」ってなんだよ。ここまで低レベルだと、あら探しが逆に楽しいなぁ〜(笑)。

 まあ、確認するまでもないけど、一応メールヘッダを確認すると、差し出し人は【Amazon】株式会社 <account-update@amazon.co.jp> となっているが、senderは fuwu@xzmnlhg.cn 。つまり中国から送られていることが一目瞭然だった。ほぉ〜、アマゾンは、日本の顧客管理をわざわざ中国でやってるんだ〜。さすが世界的企業だけはあるってか。

 ちょっとでもおかしいメールは、必ずメールヘッダを確認しようね。もしくは本物の方の送信者連絡先を別の手段(検索した時に最上位に来る公式サイト等)で、こんなメールが来たが、本当にそちらから送っているか確認するとかね。おそらくこの手のスパムメールは、今後ますます巧妙化していくと思われるので、書いてあった内容をそのまま信用して、貼ってあるリンクを安易にクリックしたりしないことだよ。



2021年1月16日(土)
コロナ対策で失敗した菅さん
 先日、菅さんの会見中継を最初から最後までテレビで見た。コロナ対策やらなんやらで相当お疲れなのだろうけど、官房長官時代の、あの安定感はどこへ行っちゃったのだろうか。
 一見、無難に会見をこなしたように見えなくもないが、話す内容が、どうもまどろっこしい。年下とはいえ、1才しか違わない尾身さんの発言に比べて、内容が頭にスムーズに入ってこない。記者からの質問に答える度に、ほぼ必ず「まず」から入り、「まず」がなかったのは一度だけ。会見司会者か「1社につき質問はひとつだけ」といっているにも関わらず、記者がふたつの質問をしていることが一番の理由だろうけど、少しはいい方を変えればいいのに。途中で「いずれにしましても」を挟む頻度も高くて、これって要は説明を端折る便利な言葉でもある。

 なぜ、まどろっこしいのかというと、菅さんはコロナのことを自分で咀嚼できていないのではないか。ストレスや疲労も関係しているかもしれないけど、この国難の時に一国のリーダーとして国民の心に響く言葉で語れないのはどうかと思うけどね。
 自分でもきちんと理解していれば、言葉がスラスラ出てくるものだし、説得力も増すものだが、そうじゃない。結局、突き詰めれば、コロナを理解するための素養にやや欠けていたという点に集約されるのではないか。

 コロナ禍という国難は、政治家にとって試練であるのと同時にチャンスでもある。この難局をうまく乗り切るべく国民を導くことができれば、政治家としての評価は大きく高まるチャンスでもあった。大阪府の吉村知事や北海道の鈴木知事がいい例だ。
 しかし、菅さんは、経済への影響を懸念するあまり、コロナ楽観論から抜け出せなかった。第三波が来て、感染者が急増している時点で、それでも楽観論を根拠もなく信じるのもどうかしている。こうなってしまったら、対策は一日でも早い方が結果的に傷は少なくて済むのだが、目先の傷を心配して、むしろ傷を広げてしまった。

 週刊誌の菅政権批判に影響されているつもりは、まったくないが、菅政権は平時の内閣で、有事には弱い…というのは、当たっていると思った。このままでは菅政権は短命で終わりそうなので、今後の菅さんの逆転ホームランに期待したい。

 ついでに会見の感想をもうひとつ書いておくと、記者の質問内容を比べると、おもしろかった。私がすべての記者の質問を聞いていて、「説得力があって鋭い」と思ったのは、最後に質問した日本ビデオニュースという聞いたこともないメディアの記者の質問だけ。その前の記者の質問も、質問としては悪くないけど、ある意味無難で、確かに国民が知りたがっている内容ではあるので、こういう質問をするのもいいんだけど、大手有名メディアが、無名メディアに完敗しているようにしか見えなかった。


2021年1月13日(水)
爆笑メールをありがとう!!
 昨日の朝、本サイトのメルアドに届いたメールを公開したい。以前にも同様のメールが、別のメルアドに来たことがあるので二度目だが、前回と同じく私なんかは読みながら、思わず笑っちゃったけどね。なぜ「思わず笑ったのか」はご想像にお任せしたいが、こんなメールが届いて、青くなってしまう人も中にはいるんだろうな〜。お気の毒に。

 あなたが、お忙しい中、わざわざ送って下さったメールを、大変ありがたく拝見しました。いや〜、心がホッコリしましたよ。だって、コロナ禍の中にあって、一読しただけで笑えるメールなんて、滅多に来ませんからね。これには笑いました。バカ丸出しです。しかも、いわば脅迫している完全に犯罪レベルなのに、「こんにちわ」から始まり、「よろしくお願い申し上げます」で終わっているのも、すごくグッドです!! 加えて日記の話題までご提供頂いて、もう感謝感激、雨あられですわ。

 ご本人は、どこが笑えるのかわからないだろうけど、「プロのプログラマー」といってる割に、なんだか頭がちょっと緩いことまで透けて見える(笑)。

 ちなみに送ってきたメルアドは、 service@gdpest.com 。これと同じメルアドでなくても、同じ文面のメールが来たら、ただのスパムメールとして、さっさと受信拒否設定をしちゃおうね。ひょっとして本当にハッキングされているかも…と思う必要は皆無だよ。




こんにちは。
私は、貴方のデバイスのオペレーティングシステムをハッキングしたプロのプログラマーです。

過去数カ月間、私は貴方を監視し続けておりました。
要するに、貴方のデバイスは最近ご訪問なさったアダルトサイトからウイルスに感染しています。

ウイルス感染についてあまりご存知でない方もいらっしゃると思うので、全てご説明致しましょう。
トロイの木馬ウイルスは感染したデバイスへの完全なアクセスとコントロールを私に与えてくれます。
貴方の画面に表示されたもの全てを私は拝見することができますし、貴方に気付かれずにカメラやマイクをオンにすることもできます。

その上、ソーシャルネットワークや貴方のディレクトリ全体にある連絡先の一覧にもアクセスすることが可能です。

なぜあなたのウイルス対策ソフトが私のマルウェアに反応しなかったのか、とお思いでしょう。

それは、私のマルウェアはドライバーを使用して4時間毎に署名を更新するため、貴方のウイルス対策ソフトは無反応なままなのです。

画面上の左側には、ご自分で自分を満足させている貴方の姿、右側にはその時にご覧になっていた動画を並べたビデオをご用意しました。
クリックを1度するだけで、郵送やソーシャルネットワークを利用して貴方の全ての連絡先宛てでこのビデオを送信することができます。
さらには、貴方が利用するEメールやメッセンジャーの宛先全てにもビデオを公開いたしましょう。

この状況を回避するためには、下記を行ってください。
私のBitcoinウォレットへ1200$(USD)相当のBitcoinを送金してください。(方法が不明な場合は、Googleで「Bitcoinを購入」と検索するだけで分かります。)

私のBitcoinウォレット(BTCウォレット): bc1qlp5qwchrrdr7mhqmeh5pke6ra40prnrsas7usj

お支払いの確認が取れ次第、ビデオをすぐに削除し、私から貴方へ連絡をとることは一切ありません。
お支払いに50時間(2日強)の猶予を与えます。
このメールが開封されると同時に私は通知を受信し、タイマーが始動します。

私に返事をしていただく必要はありませんし、していただいても意味がありません。(送付用メールアドレスは自動的に作成されているからです。)
このメールや私のBitcoinアドレスは追跡不可能なため、苦情を申し立てようとしても何も起こりません。
また、私はどんな隙も与えません。

このメールについて誰かに話したことを私が感知すると、ビデオはすぐに共有されます。

よろしくお願い申し上げます。



 コイツ、バカか。コロナに感染して、とっととあの世へ逝け!

 ところで、
これを読んで「んなワケねぇだろ」と頭が回らない人は、いつかこの手の詐欺に騙される可能性があるので要注意だよ〜。その理由は、マルウェアとか、トロイの木馬ウィルスとか、そういうIT関係のリテラシーがあるかないかじゃないからね。もちろん遠隔操作が可能かどうかでもないし、私のPCにウェブカメラが付いているか付いていないか、あるいはアダルトサイトを見たか見てないかも含めて、まったく無関係のことだよ。さぁ〜、みなさんも考えてみよう!! 


2021年1月8日(金)
転居日記(6)
 荷物の搬入が無事終わったのはいいが、問題はこの先。何から手をつけていいのかもわからない。持ち帰った本棚をすべて設置して本を入れてしまえば、整理が進む。しかし、仕事部屋にそんなスペースはない。まずはそのスペースを確保することが先だが、それがまた容易ではない。では、ほかの荷物から手をつけようか。いや、その荷物を倉庫に入れるにしても、まずは倉庫を整理してスペースを作らなくてはならない。実家の部屋も押し入れも倉庫もどこもかしこも、すでに物でいっぱいなのだ。どこから取りかかるとしても、多かれ少なかれハードルがある。

 しかし、この際、私の荷物だけでなく、実家の断捨離も、とことんやってしまおう。それを実行に移すには、ちょうどよい機会ではないか。普段は、なかなか腰が重くても、こういう状況下に置かれれば、やらないわけにはいかない。必然的に重い腰も軽くなるというわけだ。ほかにも実家の細かい問題。例えば、テラスの椅子が壊れかけているとか、そんな問題もついでに一気になんとかしてしまおうと思った。

 その後、仕事部屋にあった木製テーブルをニスで塗り直してテラス用にすることで、スペースを作り、本棚をようやく運び込む。しかし置くだけでは心許ない。地震対策として、しっかり固定した方がよいと思ったので、その関連工事をしてから本棚を設置。そんなちょっとした工事や工作作業も交えながら、断捨離を進めた。

 大型ゴミとして破棄できるものをまとめて、広島市の自己搬入場所へ車で何度も持って行ったり、ガレージにずっと置いたままだった古タイヤをオートバックスに持って行き処分してもらい、ガレージにスペースを作って車関連用品を置いたり、ひとつひとつ解決していった。

 そんな作業を地道に毎日繰り返して、約2ヶ月で荷物の整理が付いた。あれだけあったテラスの荷物は、家屋内に運び込んだり破棄したりして、きれいさっばり消えた。その間に出たゴミの総量も相当な量となった。特に資源ゴミや不燃ゴミ、広島市の分類でいうところの「その他プラ」は、すごい量だった。一度に出すと迷惑なので何度か分けて出した。

 秦野で荷物を搬出する際も時間がない中、ダンボールに入っているものを側面にざっと書いておいたにも関わらず、細かいことまではわからないので「そういえば、キッチン鋏がないなぁ。ひょっとして秦野の家に忘れてきたかな」と思うこともあった。ほかにも出てこないものがいくつもあって、心配したが、最終的にはすべて出てきた。

 以前は、物であふれていた納戸も倉庫もスッキリ。倉庫の裏に積まれていた膨大な植木鉢や受け皿もすべて破棄した。その一方で、とにかく徹底的に不要なものを破棄しないと整理が付かないという思いが強かったので、やや勇み足気味になり、あとから「あれ捨てなきゃよかったなぁ」と思ったものもいくつかある。でも整理が付いたのだから、まあよしとしよう。


2021年1月5日(火)
転居日記(5)
 搬入日の朝。先に広島支店の作業員が空のトラックに乗って予定通り来てくれたが、肝心の荷物を積んだトラックがなかなか来ない。どうも道を間違えて、手前で左折すべきところを通り過ぎてしまったらしい。カーナビで目的地設定しているはずだが、そのカーナビが道を一本誤認してしまったのだろう。

 神奈川県から荷物を運んできたのは、4トンのロング車両。そのため、迷った場所でバックするのも大変だったみたいで、広島支店の作業員が徒歩で向かって誘導されていた。しかも、うちの前までのびている路地にも入れないのは確実だった(車長が長いので市道から右折できない)
 おそらく、それを見越して空の2トントラックも用意してくれたのだろう。つまり、路駐できる近くの場所で4トン車から2トン車に移し替えて搬入しようというわけだが、実際は、普段チェーンで閉鎖されている隣接の道路に4トン車のまま入ってもらい、そこから私有地の空き地を通って荷物を運び入れてもらった。その所有者のご厚意によって可能となったわけで、本当に助かった。事前にお願いすると、通りやすいようにわさわざ草まで刈って下さって、もう感謝しかない。ここを通れなければ、搬入がさらにひと手間かかったことだろう。

 それにしても搬入作業は、トラックから家までやや距離があり、特に本が入ったダンボール箱が多いので、いくら対価を払っているとはいえ、まったく恐縮するばかり。ただ、そのまま屋内に持ち込めないほど荷物の量が多いので、複合機と冷蔵庫を指定の位置まで運んでもらった以外は、すべてテラスに積んでもらった。その点は少し楽だったかも。

 結局、搬入が終わると、テラスに荷物が山積み。この膨大な荷物をすぐに片付けるのは不可能なので、長期戦になるのは確実。なので、テラスの周囲をブルーシートで囲って、仮の倉庫みたいにするしかない。ホームセンターで大きめのブルーシートを何枚か買って来たが、いざ張ってみると足らないので、また買いに行く。テラスの支柱にクランプで固定し、足元の方はコンクリートブロックを置いて重しにした。また夜間にノラネコが入ったりしないように工夫した。

 この膨大な荷物をひとつひとつ精査して、不要なものを破棄しながら屋内に運び入れて行くのに、一体どれくらいかかることだろう。荷物の量を見ただけで、気が遠くなりそうだ。もしかして半年くらいかかるかも…とちょっと思ったが、実際は約2ヶ月で完了した。現在はブルーシートも撤去して、以前の状態にほぼ戻っている。



このあとまだまだ荷物が増える。


テラスからもはみ出す荷物。


ブルーシートで囲ったテラス。シート上部に隙間があるが、完全に片付けるまでに何度か雨が降ったものの、シート内部の荷物が濡れることは一度もなかった。もし、これが梅雨時や台風シーズンだったらと思うと、そら恐ろしいが。


2021年1月1日(金)
謹賀新年


 …と牛さんたちが思っているかどうかは定かではないが、仮にそう思っていたとしても、最もロクでもないのは人間だからね〜。それだけは間違いない。コロナウィルスもある意味、自然界からの「警告」ともいえるんじゃないか。自然というのは、もちろん意志があるわけではないけれど、トレードオフみたいなところがあって、いいとこ取りなんてあり得ない。コロナ禍を機に、地球上で最も愚かな人間たちは、そのことにそろそろ気づくべきだろうね。

 こんな状況で、新年が来たからといって、別にめでたくもないですけど、本年もよろしくお願い申し上げます。



2020年12月27日(日)
奴らが夜間に不法侵入している実態が明らかになった!!
 秦野の家には、以前からネットワークカメラ3台を取り付けていた。長期不在することも多く、その間、遠く離れた広島の実家や取材先からリアルタイムで室内の無事な様子をスマホで確認できるのは大変便利だった。特に宅配ボックスの容量確認には、絶大な効果を発揮。ただ、のちにアクセスできなくなることがあり、それには別途スマートプラグを買って対応した。

 せっかくネットワークカメラが3台もあるのだから、実家でも利用することにしたが、実家の場合は屋外に設置する方が有用性が高いと思われた。もともと屋内用だが、うちの場合はテラスやバーゴラが家の周囲のほとんどを囲んでいるので、屋外に転用しても直接雨がかかることはない。

 電源の確保に少々手間がかかったほか、ネットワーク接続は、場所により無線LANの電波が弱くてカメラの反応が悪いことが判明したので、新たに中継機2台を購入して対応。これで外出先でも家の様子をいつでもスマホで確認したり、動画や静止画で撮影できるようになった。ちなみに最近ではネットワークカメラの値段も下がって、安いものだとアマゾンで1台3000円くらいになっている(もちろんチャイナ製)。

 こうして昼夜問わず24時間、ネットワークカメラで動体検知+撮影ができるようになって、新たに判明したことがある。それは奴らが深夜や早朝という目が届かない時間帯を狙って、許可も得ずに我が家の敷地に不法侵入している事実だ。昔から時々、平気で敷地内にやって来ていることは十分承知していた。しかし、これほど頻繁に不法侵入を繰り返しているとは想像もしていなかった。

 実にケシカラ〜ン!! 我が国のような法治国家の中にあって、このような不法行為が許されていいはすがない。まったくもって厚顔無恥で悪質極まりない所業である。ネットワークカメラが撮影した証拠写真がこれだけ揃ったのだから、警察は明日にも奴らを逮捕してほしい!!!!!

 では、早速、奴らが不法侵入している証拠写真をご覧頂こう。


これだっ!!!









2020.12.08 PM08:20

2020.12.09 AM04:23

2020.12.09 PM11:58

2020.12.09 PM11:59

2020.12.10 PM09:54

2020.12.11 AM06:45

2020.12.11 AM06:46

2020.12.13 PM06:56

2020.12.15 AM02:05

2020.12.15 AM04:42

2020.12.15 AM04:44

2020.12.15 PM11:49

2020.12.17 PM07:12

2020.12.20 PM06:18

2020.12.21 AM07:47

2020.12.25 AM05:54

2020.12.25 PM08:10

2020.12.25 PM08:11


 な、ケシカランだろ。みんなも一緒に憤慨してほしい!!!!!


 ちなみに12月25日には、驚くべきことにスカイフィッシュも写っていた(笑)。知らない人のために一応、説明しておくと、スカイフィッシュというのは、十数年前に一時話題になったUMA(未確認動物)。波状航跡を残して飛ぶ正体不明の「何か」が写真の中に写ることがあり、スカイフィッシュと命名された。撮影者が撮影時に何か飛んでいるのを見ていないことから、あまりに高速で飛ぶのでこれまで誰も気づかなかった未知の飛翔生物がいるのではないかとされた。
 もしそういう生物がいるのであれば、少なくとも死骸になった時点で、あっさり発見されるはずなのに、それらしいものが一切発見されていないことから未知の生物説には疑問を感じていたが、こうしていとも簡単に写ってしまうことを考えれば、この航跡の正体はいわずもがなであろう。


我が家敷地内を怪しく飛翔するスカイフィッシュを捉えた貴重すぎる写真。ムーに高く売りつけるかな(笑)



2020年12月26日(土)
転居日記(4)
 荷物の搬出を終え、住み慣れた秦野市をついに離れる。夕刻の駅前を通り抜けて 秦野インターへ。もう見ることはないだろう街並みだが、なぜかあまり感慨はない。まあ、この程度のことで、いちいち感傷に浸る心の余裕がなかったというのが一番かもしれない。

 やや混雑気味の東名道(新東名に入ろうと思っていたのに入り損ねた)を西進する途中、ふとあることに気づく。実は引越代金の振り込みは「搬出の○日前までに」という期限があり、契約が直前だったので、それには間に合わず、当日に現金払いしたのだが、そのお釣りを受け取ったかな? と思ったのだ。

 一日ずっと気が張っていたので、いざ思い出そうとしても「えーと。どうだったっけ?」と思い出せない。一度は、受け取ったような気もしたのだが、何度も思い返しても「やはり受け取ってないよなぁ〜」という結論。連絡は早い方がいいだろうと考え、途中のSAで業者に電話。事情を話すと、「担当者に確認して折り返す」とのこと。なので「今、広島へ向かう途中の高速道路上にいるので、明日にしてほしい」と伝える。

 翌日午後に電話があり、担当者に聞くと確かに「渡していなかった」とのことで、搬入日に渡してくれるとのこと。電話が午前中ではなかっのは、秦野から広島へ車で向かうと深夜着になり、朝早いと迷惑たろうという配慮だったのかもしれない。お釣りは、トラックを運転してきた搬入の担当者が着いてすぐに渡してくれた。


2020年12月23日(水)
転居日記(3)
 見積と契約のあと、営業車に積んであった50個分のダンボール箱を置いていってくれたので、即、梱包作業が可能になったのは、ありがたかった。業者に梱包作業の依頼もできるが、自分ですることにして割り引いてもらったので、荷物の搬出日までに完了しなければならない。ただ、それもあまり厳密ではなく、残っていれば当日手伝ってくれるそうだが、なるべくすませたいと思った。

 しかし、とにかく本が多く、実家からも15個分くらいのダンボール箱を平らにして持ち帰っていたが、それを合わせても果たして足りるか不安だった。しかも、その梱包作業だけでなく、搬出前に破棄したい机などの大型ゴミがいくつもあり、それを市が指定した自己搬入場所へ運ばなければならない。そのため時間的にギリギリだろうと想定された。

 特にどうするか困ったのは、数万カット分くらいの写真原版(ポジフィルム)が入ったスチール製5段キャビネット。中身と引き出しを除いても、本体は一人で運べる限界くらいにものすごく重い。
 持ち帰っても実家に置く場所がないので破棄することにしたが、破棄したらしたで、中に入っている写真原版をどうするか、という問題もある。引き出しの中は、自作の木製仕切り板を矩形に組んだもので整理されているが、底板はないので、仕切り組ごとごっそり抜けばすむ話しでもない。仮に抜いても、やっぱりそれも梱包する必要がある。さーて困った。
 結局、仕切り組を外してダンボールの上に置いてから写真原版を戻し、全体をダンボールでくるんでガムテープで前後左右を固定する方法に落ち着く。ただ、その梱包が全部で10個分もあって、その作業だけでも随分時間をとられた。

 その合間にスチールキャビネットだけでなく、ほかに仕事机2つ、椅子3脚、こたつ、ミニコンポ、掃除機、ベッドのフレーム…等々の不要な大型ゴミを自己搬入場所へ車で持って行く。当初は夜も寝るまで梱包作業をしようと思っていたが、夕食を簡単にすませたあとは、もうくたくた。
 そんな状態を3日間繰り返して、搬出日の朝を迎える。でもまだ梱包は終わっておらず、トラックが来る直前にようやく完了。あーやれやれ。



2020年12月15日(火)
転居日記(2)
 これまで何度かの転居を経験しているが、実は一度も引越業者の手を借りたことがない。なので業者頼りとなる今回はいろいろ不安だった。一番は、やはり料金だが、急な依頼に応えてもらえるだろうかということも大いに気になった。そのため見積予約は、最初から急な依頼でも対応しやすいはずの大手2社に絞った。
 予約時に電話オペレーターに希望日を伝えると、春の引越シーズンではなかったのも幸いしたのだろうが、「トラックが空いていれば可能」とのことで、ちょっと安心。
 
 秦野に戻った翌朝、1社目の営業担当者を迎える。関東圏内ならまだしも800キロも離れた広島なので「高かったら困るなぁ」と心配したが、提示された見積金額は、想像していた20〜30万円の範囲内。
 その場で会社の各部署に3本くらい電話してくれてトラックの手配もなんとかなりそうだったが、すぐに押さえないと別の営業担当者が押さえてしまうこともありうるといわれ、2社目の見積予約をキャンセルして、1社目で決めてしまった。

 契約を取るための戦略にうまく乗せられた感もなきにしもあらずだが、とにかく予定通りに転居できることの方を優先した。実際、急な依頼なので、トラックと人員のスケジュールにそれほど余裕があるわけがないのは、おそらく事実だろう。

 出版関係の仕事をしているというと、30代くらいの営業担当者は、自分は本好きで、出版業界にはかなり貢献しているといい、「今はこんな本を読んでいます」とポケットから本を取り出して見せてくれた。しかもブックカバーにもこだわりがあるとのことで、簡単に説明してくれた。
 出版業界の将来には悲観的だが、ネットしか見てなさそうな若い世代の中にも実際は結構硬派な本も読んでいる人がいることがわかって、なんだかちょっとうれしかった。


2020年12月9日(水)
転居日記(1) 実家に帰りました
 大学入学以来、三十数年間に及んだ関東圏での居住歴にピリオドを打ち、10月に広島の実家に帰ったので、遅ればせながらご報告したい。いつかは広島に完全に戻りたいと思っていたが、予想していたよりも、その機会は早くやってきた。

 今年1月に父が小脳の出血で倒れ、2ヶ月半の入院を経て、無事退院したものの、以前のように動けなくなり、母一人で父の介護をするのは難しいので、サポートのために実家に戻るという決断をした。
 父の退院後、なかなか転居のタイミングを見つけられずにいたが、10月に約2週間の再入院をすることになり、この間に転居作業を完了させるしかない。この機会を逃せば、おそらく当分の間、転居はできないだろう。家賃等の出費もあるので、どうせ実家に戻るのなら、少しでも早い方がいい。
 そこで引越業者の見積予約をすませた上で、父の入院を見届けた翌日に秦野の自宅に戻る。翌朝、見積に来てもらい業者をサカイ引越センターに決定。3日半かけて荷物の整理と梱包、不要な机やキャビネット等の大型ゴミ破棄等の作業を終えて、荷物の搬出日を迎える。
 トラックがくる時間が、交通渋滞のために予定より少し遅れたので気をもんだが、作業員が6人も来てくれたので、手際よく3時間ほどで完了。トラックを見送ったあと、大家さんによる立ち会いも何事もなく終わり、夕刻、住み慣れた秦野市に別れを告げ、秦野インターから一路広島へ。

 深夜1時半に実家に到着し、翌午後イチに父を迎えに病院へ行き、翌々日午前中には実家への荷物の搬入…と慌ただしいスケジュールとなった。
 一人暮らしの割に荷物が多くて(特に本)、運んできたのは和泉ナンバーの4tロング車両。そのため近所のカーブ道路も通り抜けに時間がかかったほどだが、なんとか無事に搬入が終わる。
 ただ、そのまま実家内にすべての荷物を運び入れることは難しいので、とりあえずテラスに荷物を積んでもらって、あとは自分で整理と不要品の破棄をしながら約1ヶ月半もかけて、今頃になって、ようやく片付きつつある。

 現在は、もともとの出版不況に加えてコロナ禍という余計なオマケ付き。この状況下で、仕事の方向性を新たに模索するのも悩ましい限りだが、一方で実家に戻れば家賃が不要になるなどの好都合なことも多々あって、必ずしも悪いことばかりではない。不幸中の幸いなのは、私の仕事はネット環境さえあれば、なんとかなる範囲にある。取材には行けないが、工夫の余地がないわけじゃない。

 今年は、コロナも含めて、いろいろなことが一年の間に発生して、「人生の転機」と思わずにいられなかった。でも「転機」というのは、必ずしも悪いことばかりに結びつくわけではない。確かに父が倒れたのは、悪いことには違いなく、私にとっても大変な一年となったが、「災い転じて福となす」という言葉がある通り、この転機をプラスに昇華できるようにもう少し頑張ってみるかな…と思った次第である。
 何事もマイナスの方向に考えれば考えるほど、負のスパイラルに陥りかねないものだし、逆にプラスの方向に考えれば、意外とあっさり前向きになれるもの。前向きに考えれば、視界も開けてくる。アイデアも浮かんでくる。まあ、人生なんて、そうやって乗り切るしかない。


2020年10月11日(日)
スマホ膨張


 先日の朝、スマホを手に取ると、画面が湾曲して下部に隙間ができていてビックリ。前夜までは何ら問題なかったのに。バッテリーの膨張って、本当にあるんだな。こうなっちゃうと、発火する可能性もあるらしい。
 すぐにドコモショップに持ち込んで、同等の後継機種交換の手続きをした。保険をかけておいたので、手数料8千円ちょっとだけ。しかも貯まっていたポイントを当ててもらって出費はゼロですんだ。
 新しいスマホは、うれしいことはうれしいが、アプリを再度インストールしたり、いろいろな設定(特にメール)をイチからしなければならないのは、めんどくさいことこの上なしである。でも、まあ、なんとかすべて終了した。



2020年10月6日(火)
昨日見た夢
 どこかの旅館に泊まることになり、宿の主人が部屋に案内してくれた。部屋の外には立派な日本庭園があって、なかなか雰囲気がよい。主人は部屋を出ようとして、ふと立ち止まり振り返って、こともなげにこういった。「そうそう。ひとつ言い忘れていました。この部屋は幽霊が出るんですが、出ても驚かないで下さい」

私「ゆ、幽霊が出るって、そんな!?」
主人「ご心配なく。そこの日本庭園をバク転しながら横切るだけです。何も悪さはしません」
私「なにそれ。バク転しながら出現する幽霊なんて聞いたことがない!!」

 夢の内容は以上だ。それにしても残念なのは、前代未聞の超アグレッシブな幽霊の姿を拝めなかったことだ。う〜ん。見たかったなぁ。

 そもそも…。次のようなことはいえないか。どうして幽霊のみなさんは、昔から「ひゅ〜どろどろ」みたいな効果音が似合う、おどろおどろしく登場されるのだろう? 今やAIの世界だぞ。江戸時代じゃないんだから、もっと前衛的で個性的な、意外性のある登場の仕方をそろそろ検討された方がいいんじゃないか。例えば、テンポのいい音楽に合わせてキレッキレに踊りながら出てくるとかさ、いろいろあるだろうに(笑)。

 あとさ。テレビなんかでよくやっている、心霊スポットにカメラを回しながら行って、幽霊の姿を確認した瞬間、「うわーっ」って一目散に逃げているけど、あれ、どうして逃げてるの? 私なら「おおーっ。初めて幽霊を見たっ。一度見たかったんだよな〜。超うれしい!! どれどれこの際、よーく観察させてもらおう」と近づいてジロジロ見てやるけどね。「ありゃ。鼻毛が出てるよ〜。ウソ、ウソ。ウソだぴょ〜ん」とかいいながら(笑)。

 チミたちは勘違いしちゃいかんぞ。幽霊のみなさんは、自分の姿を見てほしくて、わざわざ出てきていらっしゃるのだ。そうじゃなかったら出てこねぇよ。だから、ご希望通りじっくり見てあげるのが、幽霊さんに対する最低限のリスペクトといえるのだ。恐怖におののいて逃げるなんて、向こうの思う壺。いや、幽霊さんに対して実に失礼な行為なのだっ!!

 こういう時のリスクマネジメントとしては、相手が「なっ、なに!! そう来たか」と思わず引いてしまうようなことをするべきだろうな。例えば、「人を驚かして喜ぶとは、どういう性格してんだよ」とかいって、3時間に渡って幽霊に説教するとかさ逆に幽霊の前で、いきなりキレッキレで踊り出すのもいいと思うね。驚かそうとしたのに目の前でキレッキレで踊られた幽霊は、どう対応すべきか困るってもんよ。思わず拍手しちゃたりしてね。どう考えても、こっちの勝ちだろ(笑)



2020年10月5日(月)
最近のニュースで感じたこと

日本学術会議推薦会員6名除外の件

 日本学術会議が、会員候補として推薦した105人のうち6人を菅総理大臣が任命しなかったらしい。除外された6名は、過去に政府の政策を批判していたとのことだが、私が知りたいのは、任命されたほかの人はどうだったのか、という点だ。除外された6名については、「この人は安全保障関連法を批判していた」、「あの人は共謀罪を批判していた」…等々とマスコミは指摘してみせるわけだが、この報道だけでは、会員として任命された人の中に、同様に政府の政策を批判していた人がいたのか、いなかったのかまではわからない。
 もし、任命された会員の中に、除外された6名と同様に政府の政策を批判していた人が入っていたら、必ずしも「政府の政策を批判していた」ことが除外の理由ではない可能性もあるのでは?

 ところで昨日の朝日新聞GLOBEのテーマは、「みんなで決めるってむずかしい」。民主主義を念頭に置いて、よく練られた内容だった。日本学術会議の件は、このテーマにも共通することだと思う。「みんなで議論して決める」とか「少数意見も尊重する」とか、確かに一見すると素晴らしいことであり、あるいは絶対に間違っていない不可侵的な価値であるかのように我々は自動的にみなしてしまうわけだが、こんなきれいごとを声高にいう人は、結局、そこまでしか物事を考えておらず、その先のことは何も考えていないとしか私には思えない。

 異論に接して「なるほど。自分は考えもしなかったけど、そんな視点もあるのか。それは確かに一理ある。ではその部分をこれこれこういう形で修正してはどうだろうか」。異論の持ち主も納得して議論がまとまった。これなら確かに理想ではある。異論にも一定の配慮をして、めでたしめでたし。でもそんな理想的な結果に落ち着くことは滅多にないと私は思う。

 どんなことにも必ず反対する人が出てくるものであり、関係する人の数が増えれば増えるほど、その確度は増す。しかも一般人だろうと学者だろうと、結局、人は自分の意見は絶対に正しいと思っている。だから、永遠に平行線。うまい落としどころがあることもあるが、ほとんどは理解しあえることはない。ぶっちゃけ、世の中の「議論」の何割かは、やっても無駄なもの…とまでいうと言い過ぎか。少なくとも「健全な議論」の意味を理解していない人と、どれほど議論しても無意味なのは間違いないだろう(絶対に自分の意見を曲げないから)。

 異論も尊重する…という姿勢は確かに正しい。でも「ずっと尊重を続ける」では、いつまでたっても何も決まらないのと同じことだ。異論に配慮しすぎて何も決まらなければ、それはそれでマイナスだろう。極論すれば「異論に配慮すること」と「早く結論を出すこと」のどちらがより社会的に重要か、という比較をするしかないかもしれない。

 企業が自社製品についてユーザーの意見を求めたとき、否定的な意見にも通常は真摯に耳を傾ける。しかし、だからいって否定意見のすべてを製品に反映させることはないだろう。なぜなら、否定意見のすべてが的を射ているとは限らないからだ。また否定意見を取り入れれば、逆に肯定意見が減る可能性もある。さらにいえば、クレーマーの意見は、表向き「貴重なご意見を賜り、誠にありがとうございます」というものの、ホンネを言えば「聞くだけ無駄」と思っているだろう。
 
 任命されなかった6名の先生方が、それに該当するというつもりはまったくないが、逆に政権側の対応が間違っているとも現段階ではいえない。なぜなら、理由が明らかにされていないからである。やはり、最初に書いたように任命された人の中に政府の政策を批判する人がいたのかいなかったのか、ぜひ知りたいところだ。

 私の勝手な想像だが、政権側はマスコミや野党の「反対のための反対」にうんざりしているのではないか。いつまで、こんな茶番に付き合って真摯に対応しなければならないのだろうと、正直思っている面もあるのではないか。もしかすると、今回の件もそれに通じるかもしれない。

 政府のやることは間違っている。本当にそうであれば、そう声を上げて頂くのは、国民にとっても価値がある。でもマスコミも野党も、政権の監視役という使命がある一方で、政権を批判さえしてれば身の上も安泰という、ある意味お気楽な商売ともいえる。現実に責任が伴う政権側に立つ人から見れば、そんなお気楽な姿勢が余計に腹立たしい…のかもしれない。

 菅総理は、彼らが会員になれば、過去の発言から、どんな主張をするか、おおよそ想像が付いて、しかもそれらの意見はあまり有益ではないどころか、話しがややこしくなる…みたいなことを念頭に任命しなかったとしたら、私はそれもひとつの見識だと思うけどね。なんでもかんでも「政権=自分たちの都合がいいように権力を使う」と自動的にみなすのも、あまりにステレオタイプな視点ではないか。今後、マスコミはその印象付けに躍起になるだろうが、菅政権の表面的な対応だけ見て、「学問の自由が危機に晒されている」みたいな青臭い正義感で批判する前に、少しは想像力を働かせた方がいいと、私なんかは思ってしまうのだが──。


2020年10月2日(金)
祝・月間PV数5万件初突破
 先月の月間ページリクエスト数(=PV数)が初めて5万件を突破した。アクセスは季節要因等の波があるものの(冬期はやや低調になる)、全体的には少しずつ増加傾向にあり、約10年前と比較すると5倍以上増えている。
 トップページに表示される昨日と今日のアクセスカウンター数値と矛盾するが、以前にも書いたように現在のアクセスカウンターは問題があり、例えば昨日のアクセスカウンターは「386」だが、アクセス解析によるページリクエスト数は、「2360」。つまり2360PVということになる。そのため、現在は月ごとに差分数値を手作業でアクセスカウンターに追加しており、あまり意味がない昨日と今日のアクセスカウンターはなくてもいいかもしれない。

 ところで本サイトのアクセス解析データは、10年前に新URLに移行して以来、徹底的な記録と整理を続けており、月ごとの全ページ単位のアクセス推移を表計算ソフトにすべて入力して記録し続けている(写真参照)。
 この記録を見ることで、アクセスの傾向や変化が読み取れ、ネットユーザーがどんなことに関心を寄せ、どんな内容を好むか、がある程度、見えてくるようになった。それは、解析する以前に漠然と想像していたことと、重なる部分と意外だった部分とが混在している。また「その傾向」にも徐々に変化が見られる。


セル単位で色を変え、特定の数値範囲に従い黄色→橙色→赤色と表示。どのページのアクセスが多いのか、視覚的に一発でわかるようにしてある。


 アクセスというのは、表向き想像しただけでは、ページをアップした最初だけアクセスが増加し、あとはどんどん下がっていくものと思われがちだが、ほかのサイトは知らないが、本サイトに限っていえば、意外とそうでもない。特定のページで長らく低調だったアクセスが、ある日突然増加して、その状態が数ヶ月以上続いたり、下火になっても、またしばらくして増加したり、その増減の変化はページごとにいろいろ。おそらくどこかでリンクが貼られていることに起因すると思われるが、つまり低調なページが必ずしも今後も続くとは限らない…ということもわかった。

 月間PV数5万件初突破は正直うれしい。これも本サイトを閲覧頂いているみなさまのお陰です。ありがとうこざいます。



2020年9月30日(水)
早くも始動! 菅政権ネガティブキャンペーン
 このところの朝日新聞社発行のAERAや週刊朝日の広告には、菅政権が発足したはがりで何もしていないに等しいのに、もう早速、菅政権批判のタイトルが並んでいたのには笑ってしまった。とにかく「お嫌い」なのだろう。とにかく前政権の政策を引き継ぐというだけで、「おもしろくない」のだろう。しかも新政権発足に合わせて批判記事を並べれば「きっと注目されて雑誌が売れる」目論見もあるのだろう。

 ところで昨日の朝日新聞に「政権評価の声 感じ取れたか」という記事が掲載されていた。記事では、「森友・加計や公文書の改ざん問題は解決していない。首相が辞めても追及を続けて」という声の一方で「政権に厳しすぎる」「負の遺産をあげつらっている印象」「安倍政権のよい面もあったはず」という声があったことを伝えていた。
 また朝日新聞社が実施した今月の世論調査で「安倍政権の実績をどの程度評価するか」の問いに71%の人が「大いに」または「ある程度」と回答し、「71%の衝撃。朝日新聞と国民世論のずれ」に驚きを隠さなかった記者がいたことも正直に明かしている。社内でも「そんなに高いの?」と問い返す声を、何度か聞いたとのことだ。

 記事はさらに次のように続く。「朝日新聞は批判ありきの新聞」と評されることがあるが、そんな意図はもちろんなく、報道機関としての必要な指摘をしているとの立場を説明してきた。でも、政権を支持する声と批判する人たちの意見。そのどちらにもきっちりとアンテナを張っていたか。両者のものの見方を十分に咀嚼できていたか。虚心坦懐に振り返る必要があります…とあった。

 こういうことを包み隠さずに記事にされた点は評価したい。この記事を書いた朝日新聞社のパブリックエディターは、おそらく日頃からフェアな視点になるように気をつけながら記事を書かれているのだろう。そういう姿勢を思わせる記事内容とはいえる。しかし、先の雑誌タイトルを見る限り、朝日新聞社全体でそういう姿勢が貫かれているかとなると、正直疑問にしか感じない。

 世論調査で安倍政権に対する評価が高かったのは、退陣表明後、ようやく「安倍政権になって株価が2倍になった」等の、政権の評価できる点を、7年8ヶ月を振り返る形で具体的にマスコミが伝えたこともあるだろう。だから直前の内閣支持率よりも高くなった面もあるのではないか。


2020年9月18日(金)
最近のニュースで感じたこと
山口県庁「祝・安倍首相在任期間最長」横断幕撤去

 山口県庁が安倍首相在任最長を祝う横断幕を掲げたところ、これを批判する電話が県に158件もあったと、毎日新聞が先日15日に報じた。賛成意見はわずか21件だったそうだ。翌日には、その横断幕を安倍氏の退任に伴って「ひっそりと撤去した」と、わざわざ撤去される様子の動画まで使って朝日新聞デジタルも伝えている。

 これらの報道に接して「実は安倍氏は出身県内でも支持されていなかったのではないか」と勘違いする人も結構いそうだ。実際に毎日新聞も朝日新聞も、そういう印象操作を狙っていることは間違いないだろうが、私はこんなところにマスコミのいやらしさを感じる。

 よーく考えてみよう。この件で重要なのは、無作為に選んだ人を対象とする世論調査によって導かれた答えではないということ。県庁でたまたまその横断幕を見た人や、それがSNS等にアップされたことで知った人の中で、それを不快に感じる人だけが県庁に批判電話をしたと考えられる。
 世論調査の「○○についてどう思いますか?」との問いに対して「1.賛成する 2.反対する 3.どちらともいえない」から選んで回答してもらったデータではないのだ。賛成している人や何も感じなかった人はわざわざ県庁に電話までして自分の意思表示なんかしない…というところを見落としてはいけない。つまり「反対158件、賛成21件」という数字は、別に全山口県民の総意が現れているわけではない。

 県庁で実物を見た人、SNS等でその存在を知った人は、もっと膨大な数がいると思うが、ほとんどの人は特に何も感じていなかったのではないか。「安倍さんの出身県の県庁だから、お祝いの横断幕くらい掲げるだろう」くらいにしか思わなかったはずだ。私の場合。もし広島出身の総理大臣が在任最長となり、広島県庁がそれを祝う横断幕を掲げていても特に何も思わないだろう。仮に私自身は政治家として評価していなくてもだ。横断幕制作費用が1億というのなら「税金の無駄」と思うが、毎日新聞によると制作費は22万円だからね。これくらいはOKと思う。

 「問題とは感じない人は無反応」という点をスルーして、「安倍首相在任最長祝う横断幕 山口県に批判電話158件」という、いかにも批判電話が殺到したと思わせる記事タイトルを付ける毎日新聞。問題が発覚して大事になる前に、気づかれないうちにそっと片付けたという印象を読者に植え付けるために「ひっそりと撤去した」と表現する朝日新聞。こんな印象操作もどうかと思うよ。「ひっそりと撤去した」って、じゃあ朝日新聞はどういう撤去の仕方をすればよかったと仰るんでしょうかねぇ。県知事が記者会見して「批判がありましたので、安倍首相在任最長を祝う横断幕を明日撤去します!!」と大々的に発表すればよかったとでも? 誰からもクレームが付かなかった横断幕を普通に撤去した場合とどう違うんですかね?? 

 賛成意見は、反対意見が寄せられていることを知った人が電話をしていると考えられ、時系列的に考えても件数は必然的に限られるし、前述したように「賛成の人や何も感じない人は、そもそもわざわざ電話までして意思表示をしない」という点を考慮すれば、当然こういう結果になるだろう…くらいの意味しかない。

 みなさんも、こういうマスコミの印象操作に騙されないようにしましょうね。ただしマスコミ各社、あるいは記者個人により、こういう印象操作を平気でする場合とそうでない場合があるよ。マスコミだから一律ですべてダメというわけではない。それを踏まえて、よく情報を吟味しようね。 

【訂正】
 一昨日の本項「日記」で、アップ当初「中国地方は全県から総理大臣を輩出している」と書きましたが、確認すると鳥取県は未輩出でした。3時間ほどして自分で気づき、現在の内容に訂正しましたので、当初記事を読まれている方は多くはないとは思いますが、念のため訂正しておきます。もし誤った情報のまま信じられた方がおられましたら申し訳ないです。


2020年9月16日(水)
菅総理大臣誕生
 安倍政権で官房長官の重責を担われた菅さんが、もうすぐ新しい総理大臣に選出される見通しになった(16日午前中現在)。
 今になって言ってもまったく説得力はないが、私はご本人が完全に否定されていた頃から、あくまで直感で「次は菅さんじゃないか」と見ていたので、「やっぱりね」なのだが、どちらにしてもいいと思う。菅さんは発言内容も安定感があるしね。暫定政権という声があるが、いやいや、名宰相として歴史に残る可能性も十分にあると私は見ているけどね。どうせマスコミはボロクソだろうけどさ(笑)。広島県出身者としては、岸田さんにもぜひ頑張って頂きたいが、今回は菅さんでいいと思った。

 ところで歴代総理大臣の出身都道府県で見ると、山口県のように圧倒的に多い県もある一方で、一人も出していない県も割とあって、その比較は結構意外な面があるのだが、地方単位で見てもそれは同じだ。

 チミたちは知らないだろうけど、地方単位で比較すると、過去に最も総理大臣を輩出しているのは、中国地方である。やはり薩長の関係から山口県が最も貢献しているのはいうまでもないが、山口以外の3県でも計8名輩出していて、そういう意味では、中国地方は総理大臣に強い地方ともいえる。山口の安倍さんもそうだが、今回の総裁選では、3人中2人が中国地方出身者(広島の岸田さんと鳥取の石破さん)である点を見ても頷ける。


【歴代総理大臣の出身地方別比較】
 北海道 1
 東北 4
 関東甲信越 16
 東海・北陸 7
 近畿 6
 中国 24
 四国 6
 九州・沖縄 11

※参考 首相官邸公式サイトの歴代総理大臣一覧


 関東の連中は、けしからんことに「中国地方は各県の位置関係もよくわからない」とか、ふざけたことをよくいっているが、中国地方のみなさん。そんなことをいわれた時は、この事実を突きつけて「ギャフン」といわせてやりましょう(笑)。



2020年9月10日(木)
JAL機内誌表紙写真に採用
 2ヶ月前の話だが、ストックフォトエージェンシーからのメールを受けて、ログインして支払報告書pdfをダウンロードすると、2カットも書籍や雑誌の表紙にボクちん撮影の写真が使用されていた。
 そのうちのひとつは、JAL機内誌「SKYWARD7月号」。おっ、これは結構すごい! どんな感じで使われているか見てみたい。そこで日本航空サイトの機内誌紹介ページを閲覧してみたのだが、「SKYWARD7月号」の表紙はまったく違う写真だった。
 えっ、どういうこと? 何かの間違いだろうか。しかし、いくらなんでも使っていないのに日本航空が金を払うわけがない。そのときは?????だったのだが、後日、再度同ページを確認して、日本語の国内版と英語の国際版があることに気づく。前回見たのは国内版の方だった。国内版と国際版では内容も表紙も違うらしい。国際版を見てみると、おぉっ、ボクちんがかつて北見市のワッカ原生花園で撮影したエゾスカシユリ写真が使われているではないか!! 国際版7月号の特集は「Hokkaido」なので、エゾスカシユリが選ばれたのだろう。
 写真を選んだのは、おそらく日本航空が外部委託している編集プロダクションの編集者だろうけど、数々の候補の中からボクちんの写真をよくぞ選んで下さいました。ありがとうございます。感謝感激でございます。

 その少し前には、当サイトをご覧頂いた北海道の方からご依頼を受けてエゾスカシユリの群生写真を提供したこともあり、どうやら今年は「エゾスカシユリの年」といえそうだ。


SKYWARD7月号表紙に採用された写真


こんな感じで使われました↓
日本航空機内誌「SKYWARD国際版7月号



 書籍の方は、JTBパブリッシング 大人の遠足「日帰りウォーキング関東周辺」。表紙のうち下の写真が、ボクちんが箱根湿生花園の植生復元区で撮影した写真だ。隣接する仙石原湿原内ではないので、あくまで疑似湿原景観だが、実は県内にはこんな木道が続く場所がある。

 ちなみに昨年には、デアゴスティーニ・ジャパン「日本の名峰56号・火打山」の表紙にも使われた。

 同様の使用例って今までにも多数あるが、やはり自分の写真を使用して頂くのは実にありがたい限りだ。各書籍・雑誌のご担当者のみなさま。写真のご使用に心より感謝申し上げます!!




2020年9月1日(火)
最近のニュースで感じたこと
 憲政史上最長の在任期間という記録を打ち立てた直後に病気を理由に辞任することを表明された安倍総理。7年8ヶ月もの長きに渡って激務をこなされてきたことに、まずは「本当にお疲れ様でした」と申し上げたい。

 マスコミや野党、一部の国民からは、お気の毒なほどにボロクソに叩かれていたが、これほどの長期政権となったのは、なんやかんやいっても安倍さんが政治家として有能だったからだろう。もっとわかりやすくいえば、舵取りがうまかった、ということではないか。そして、マスコミの印象操作とも少し違って、必ずしもマスコミ情報に惑わされない賢明な国民も結構いて、「消極的な支持」も含めて、広い意味で支持する有権者がいたからこそ、選挙も6連勝できた、といえるのではないか。

 マスコミからもたらされる情報というのは、ひとつの側面に過ぎない。的を射ているかもしれないけど、そうじゃないかもしれない。マスコミからの批判に政権側もホンネで「うわー、痛いところを突かれたなぁ」と思うこともある一方で「なんじゃそれ。まったく的外れ。真相はこれこれこうだよ」といいたくなることだってあるはず。そんな真相を公にして反論できる場合とできない場合があろう。

 それなのに政権側の反論も聞かず、政権とは悪であると勝手に見なし、「きっとマスコミ情報こそ正義である」と思い込んで、マスコミと一緒になって安易に批判するのもどうかと思うよ。それって、結局、社会全体の利益を損ねているかもしれないことにいい加減気づけよ。特に高校生レベルの「ママゴト政権批判」をして、勝手に悦に入る小泉今日子やラサール石井のような芸能人は、本当に薄っぺらいとしか思わない。政権側が正しい、マスコミ側が正しい、どちらも正しくない。多かれ少なかれ、そのすべての可能性があると考える方が自然な話しだろ。

 立憲民主党の石垣のり子参議院議員が、安倍さんを「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」と投稿して批判が殺到しているそうだが、批判されるのは当然だろう。どうやら石垣議員は、どのような病気でも自分の意志でコントロールできる特殊能力をお持ちらしい。自分はそれができるから、できない人を批判しているとしか思えない。
 病気をコントロールできる
とは、実に素晴らしい能力ではないか!! なんらかの病気を患って苦しんでいる全世界の人々に対する福音である。今すぐにでも議員をやめて、病気をコントロールする術を全世界の人々に伝える伝道師に転身されることをお勧めしたい。

 ところで昨日、某民放テレビ番組で、ジャーナリストの田原総一郎さんが、驚きのことを仰っていた。安倍政権に批判的な新聞各社の主筆に集団的自衛権について聞くと、全員が賛成だった。安倍さん自身も集団的自衛権を認めたことで憲法改正の必要はなくなったと語っているというのだ。さあ、みなさんもこのふたつの情報が意味することをよーく考えてみよう。






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