Nature
日記
 2012年8月〜2013年7月
過去の日記目次
2013年7月27日(土)
北海道取材日記 6
 それにしても日高連峰や大雪山系東部はスゴかったなぁ。ご想像通り北海道の林道は未舗装率が圧倒的に高い。なんたって道道ですら未舗装のままのことがあるのだから、山の中の林道が未舗装なのはある意味当然なのかもしれない。それは最初からわかってはいたが、やっぱりスゴかった。いや、意外にも路面状況は予想していたよりも良好だった。問題なのは距離。林道入り口から登山口まで1時間程度かかることも珍しくない。とにかく、うんざりするほど長〜いガタガタ道の繰り返しである。一番の悪路だった日高連峰の某山に続く林道には、途中3回も河床路があった。河床路というと聞こえがいいが、要は渓流を横断する林道のことだ。

 大雪山系トムラウシの登山口になっているトムラウシ温泉も遠かった。最寄りの市街地から延々と立派な道路が続くのだが、途中から突然、未舗装になり、やがてそれとは不似合いな立派な温泉宿が山の中に出現する。ただ、トムラウシ短縮登山口まではさらに未舗装林道を奥に入らなければならない。また、その手前から別の林道で、さらに山奥に入るとヌプントムラウシ温泉があって、どんなところなのか、ちょっぴり期待していたのだが、アクセス林道が倒木のため通行止めになっていた。「行けなくて残念」という思いとともに、「行かずにすんで助かった」という思いが交錯した。

 ほんの数日前にこれら林道距離の長い登山口ばかりの日高連峰と大雪山系東部エリアの取材が完了し、心底ホッとする。今は稚内にいる。利尻・礼文にも渡る予定だが、週間天気予報は芳しくない。いつ渡るか、まだ決めていない。



日本海に沈む月。深夜、目が覚めて外を見ると月光が海面を照らし出していた。神秘的な美しさに見とれて、車から出て撮影したが、肉眼で見た通りの美しさは再現できなかった。でも手ぶれ補正レンズのお蔭で、6分の1秒というスローシャッターの割にはブレていなかった。留萌市の北側、小平町の道の駅で。


道内の某湿原(上・下2点とも)。名前はあるが、どこの何という湿原なのかは、ある理由から一切いえない。とにかく「某湿原」である。この湿原には林道と登山道が通じ、立ち入り禁止にもなっていないが、林道は長く、登山道も荒れ気味で、訪問するのはなかなか困難である。ただ、それだけに国内の湿原の中にあって、未だに手つかずの原始の姿を留めている貴重な場所でもある。

結構、大変な思いをして台地上の湿原に達すると、まさに山上の楽園が姿を現す。湿原内には大きな池塘が水面を広げ、鳥たちのさえずりだけがあたりに響いている。上空をゆったりと流れる雲が時に湿原に黒い影を作り、台地を越えていく風が、池塘に風紋をそっと描く…。

はるか昔から同じ光景が延々と繰り返されてきたのだろう。おそらく5〜10キロ四方以内にほかの人間が誰もいないと思われる状況に身を置き、原始の景観を目の当たりにすると、何ともいえない不思議な感情が湧き上がってくる。






ベニヤ原生花園で見かけた野鳥。鳥は詳しくないし、調べてもいないので名前は不明。ヨシキリのなかまとかじゃないかなぁ。


この顔にピンと来たら110番(笑)。道内の大半の未舗装林道を走破して、どことなく得意げなデリカくんと(車のナンバーは非公開)。十勝岳東側のレイサクベツ林道にて。

どんな場所でもそのまま入れるので、長靴は必需。腰につけているのは、熊撃退スプレー。実際、登山口でヒグマに襲われる可能性はほとんどないと思う。ただ万一の時に丸腰なのとスプレーがあるのとでは、結果は180度違ってくるだろう。従って、北海道では一部のエリアを除いてほぼ常時腰に付けていた。



サロベツ原野と利尻山。曇の天気予報だったにも関わらず、よく晴れて、この日はすごく暑かった。


サロベツ原野に林立する風力発電用風車群。いったい何基あるのだろう? 上の写真の翌日撮影。


猿払村で見た北海道の大地に沈む夕日。

2013年7月19日(金)
北海道取材日記 5
 この10日間もいろいろなことがあった。一番大変だったのは、夕張岳登山。登山口に続く林道が7キロ手前で車両通行止になっていたので、通常は8時間ですむところがプラス3時間、計11時間の登山コースに。仕方ないので、朝2時前に起床し、閉鎖されていたゲート前を3時過ぎに出発して登ってきた。ユウバリソウなどはすでに終わっていたが、ほかの花の状況はよく、夕張岳を久しぶりに堪能したのだが、帰路、木道の隙間で足を捻挫するというとんだ失態をしてしまう。そこは、まだ主稜線上でのことで、ここで歩けなくなったらマジでやばい。しかし、痛みはあったが、なんとか歩けそうだ。歩いているうちに麻痺したのか、無事に下山。しかし、山麓の立ち寄り湯で車から降りると痛くて歩けないほどだった。
 その後、3日ほどで痛みは消え、今はほぼ完治しているが、一時は痛みがひどいので取材を中断して帰ろうかと思ったほど。みんなも山での捻挫は気を付けようね。



夕張岳と手前のガマ岩を望む


見事なシラネアオイの株。夕張岳で


夕方、美瑛町で見た光景。たまたま通ったので撮影。


十勝連峰の林道で後輪タイヤがパンク。路肩で予備タイヤと交換するが、この車での交換作業は初めて。だから最初、ジャッキがどこにあるのかさえ記憶になく探すハメに。交換作業がすんでホッとしたところでカメラを向ける。このあと山麓に降りてカーショップで後輪タイヤを2本とも新品と交換する。朝の9時だったし、天気は晴れだったからよかった。これが所要1時間以上もかかる山奥のそのたま奥の林道だとか、夕刻、日が暮れる直前とか、そういう状況を想像するとゾッとしちゃう。

2013年7月10日(水)
北海道取材日記 4
 昨夜の天気予報に反して朝から雨。今は士幌町にいる。この1週間も時間がとれず更新できなかった。でも取材は無事に進行中。
 ここ数日、夏らしい暑さを感じるようになったが、それでも夜は涼しいので、気持ちよく爆睡する毎日だ。しかも北海道の道の駅は、本州の道の駅にありがちなアイドリングしっぽなしの迷惑車もほとんどいないのも都合がいい。たぶん涼しいのでクーラーをかける必要がないことや車中泊旅行者が多くてマナーが徹底しているせいもあるのだろう。どちらにしても夜になるとシーンとして実に静かなので快適である。

 この1週間も本来の目的である取材以外にもいろいろ収穫があった。例えば前回、北海道を巡った時に一度も見なかったエゾゴゼンタチバナにようやく遭遇したこととかね。それはまったくの偶然だった。
 根室半島にトーサムポロ湿原という沼の周囲に発達した湿原がある。未舗装農道に入って道路から望めないか探したが、その中心部分は私有地の牧場に囲まれていることもあって無理そうだった。通りすがりのJAの車に聞いてみたが、しばらく考えて「道路から見れるところはないと思う」とのこと。諦めて付近の道道へ。ところが、そこで湿原の末端を一部かすめていることが判明。道端の空き地に車を止めて探索。まず目に入ったのは湿原周囲の草地に咲くネムロシオガマ。霧多布岬でたった一株だけ咲いているのを見つけて舞い上がったのだが、ここには数株が点々と咲いていた。さらに見て回ると湿原内にエゾゴゼンタチバナがあったのだ。両者の違いは一目瞭然なので、見てすぐにわかった。

 5日は知床をまわったが、夕方6時過ぎに知床五湖入口の駐車場を出てカムイワッカ湯の滝方面に続く未舗装の道道に進入したところ、まっすぐにのびる道路の300mほど前方路面上に何か黒いものが見えた。最初、人が歩いているのかと思った。だが、すぐにそれがヒグマだということに気付く。ヒグマの方も私の車に気付いたようで、あっという間にヤブの中に入ってしまった。そのためカメラを構えるヒマもなかったが、録画中だった車載ハイビジョンビデオカメラにはその姿がしっかりと映っていた。ツキノワグマには何度も間近で遭遇しているが、ヒグマは初めて見た。




網走市にある道立北方民族博物館。自然系ビジターセンターやエコミュージアムだけでなく、こういう人文科学系博物館見学も目的のひとつ。ここは前回も見ているが、今回も立ち寄った。私はアイヌの文化や言葉に以前からずっと関心があるので、アイヌだけでなく北極周縁に点々と暮らす北方民族の展示は大変興味深かった。野幌森林公園にある北海道開拓記念館の圧倒的な収集にはかなわないが、ここもよかった。写真は同博物館の展示スペース入口。


同博物館の衣類展示。


サロマ湖畔。地図で見るとオホーツク沿岸の細長くのびている半島末端付近の駐車場。快晴の青空のもと、駐車場周囲には手つかずの湿地や原野が広がっている。車はごく稀に通るくらい。


同じくオホーツク沿岸にて。コムケ原生花園を探しているうちに未舗装道路を抜けて、海を望むこんな場所に出た。地図表記が間違っていたようだが、ここも実にのどかな時間が流れていた。


小清水原生花園は、エゾスカシユリがまさに満開中。ボランティア解説員の人に聞くと例年よりも10日遅れているという。実は曇天だった前日に訪れて、エゾスカシユリの当たり年ということに気づき、晴れ予報の翌朝にも再度訪れて撮影。しかし、晴れてはいたが雲が多くてイマイチ。諦めてオホーツク沿岸を北上するうち、空はピーカンに。オムサロ原生花園まで取材してUターン。また小清水原生花園に戻って撮影したのが上の写真だ。


大空町付近で見かけた、いかにも北海道らしい直線道路。


同じく大空町付近で見た風景。


もう夕方だったが、展望台から望む摩周湖。


撮影順は前後するが、サロマ湖畔、キムアネップ岬駐車場でカメラからPCにデータ転送しているところ。折り畳み式車載テーブルはずっと取り付けたままで自分で作ったにしても重宝しているが、さらに広いスペースで作業できるように、これまた折り畳み式(ふたつ折にできる)拡張テーブルを今回の北海道取材に合わせて広島で自作した。通常のテーブルの上に載せれば、ひとまわり広い作業台となる。

2013年7月4日(木)
北海道取材日記 3
 今日は朝から雨。雨が止めば取材開始だが、休息日になりそうな予感。今は川湯にいる。川湯というのは屈斜路湖の近くだ。屈斜路湖といえば、かつて湖面上を進むUMA(未確認動物)が目撃され、ネッシーを真似てクッシーと名付けられたことでも知られる。最近は話題にもならなくなったが、クッシーはどこへ行ってしまったのだろうか。

 さて、このところ日記更新できなかったのは、その余裕がなかったため。一日明るい時間帯めいっぱい取材して、車の中で写真データを転送保管したり、時にはコインランドリーを探して洗濯したり、立ち寄り湯で汗を流したりしていると、意外に時間がない。朝5〜6時、ときには4時に起床するスケジュールだと、日中に睡魔が襲ってくるので、早めに就寝しなければ身体がもたないこともある。それでも疲労困憊状態が続いている。ハードな登山はまだしていないが、出発前より体重は3キロも落ちた。

 それにしても北海道を久しぶりにまわって思うのは、「北海道の自然環境はやっぱりスゴイ」のひとことに尽きる。それは1日目、最初の林道に進入して早くも感じた。途中、林道の道端にノビネチドリが咲いていた。しかもかなり立派な株で、これほどの花をたくさんつけたノビネチドリは初めて見た。そんなものが林道の道端に咲いていたのである。
 続けてニセコに移動すると、道道の道沿い斜面にシラネアオイが十株ほど花を咲かせていた。シラネアオイは本州でも深山に入れば見かけるが、いくら山間部の幹線道路とはいえ、こんなことは本州ではあり得ない。

 霧多布湿原は、数年に一度のワタスゲの当たり年だったようで、すごかったし、その翌日に訪問した釧路湿原とともに初見の植物に次々に遭遇した。ここ数日に見かけた植物をざっと挙げれば、クシロハナシノブ、フタマタイチゲ、クロユリ(本州高山の、かつてミヤマクロユリと分けられていたクロユリではなく、北海道の海岸性3倍体)、シコタンタンポポ、ネムロシオガマ、ヒメカイウ、タヌキモ、エゾノレイジンソウ、オオサクラソウ、コケイラン、クリンソウ、ヒオウギアヤメ、ムカゴトラノオ、エゾムラサキ、センダイハギ、、、、等々。
 昨日、まったく期待していなかった川湯・つつじケ原のイソツツジは、少し花期が遅れているのか、ギリギリ見ごろに間に合ったが、そのものすごい群落規模には、もはやうなるしかなかった。車で走っても道路の両側にイソツツジ群生がしばらく続くほどの規模なのだ。写真ではなんども見たことがあるが、こんなにすごい規模だというのは初めて知った。

 川湯でここまで書いて、いざ転送しようとしたら高速データ通信がつながらず断念。その後、小降りになったので取材を開始し、野付半島を経て、4日夜は尾岱沼に到着。そこでつながったので、アップロードした。

 先月30日以降に撮影した写真から。



朝霧が流れる快晴のオロフレ峠。中学生の時、両親とドライブで訪れたことがあるが、当時は土産物屋や食堂があって、串にさして揚げた(?)ジャガイモが、すごくおいしかった記憶がうっすらと残っている。ところが今回訪問してみると駐車場とトイレ以外には何もなかった。以前はあったがなくなったのか、それとも記憶違いなのかな?


そのオロフレ峠から望む雲海と後方羊蹄山。


樽前ガロー。ガローとは「峨廊」と書くのではないかと想像する。深くて狭い切れ込んだ岩盤の隙間に渓流が流れていて、不思議な光景だ。

 ここでコンデジで写真を撮っていた男性から話しかけられる。聞くと茅ヶ崎から来たという。よく見ると車が私の車と同じ「湘南ナンバー」。北海道の林道奥で、湘南ナンバーの車が仲良く2台並ぶ事態って、考えてれば奇遇かも。まあ、この時期の北海道では関東だけでなく全国のナンバーを普通に見かけるわけだし、道の駅にでも立ち寄れば、それを実感するのも事実なんだが。
 男性は定年退職後の自由な身分を生かして、1ケ月、北海道を巡る途中だとおっしゃっていた。しかも登山も目的とのことで、まず幌尻岳に山中2泊で登る予定とのことだった。ずこいなぁ。負けてられないなぁ。



ブタナ咲く山麓から見上げる昭和新山


道東に来てからエゾシカの目撃頻度が増す。95年に北海道を回ったときは一度も見なかったが、今回は道路沿いで何度もその姿を見かけた。個体数が増加していることが一番の理由だろうな。

2013年6月28日(金)
北海道取材日記 2
 札幌、小樽周辺を一日取材。曇天だったが、一時的に青空も見えた。今は余市にいる。夜になると寒いくらいだ。


山の上から小樽市街を俯瞰する


こういう林道って進入しようか、やめようか迷うんだよね。「うわ〜。スゲー道だな。こりゃどうしようかな〜」って独り言いいながら。この林道の場合は断念した。だって登山口はまだまだ先なんだもん。こんな状態の林道を数キロ進むのは困難だ。頑張った結果、「やっぱり無理」ということになっても、そこに車を転回させるスペースがあるとは限らない。なかった場合はもう最悪。こんな草が覆い気味の道をバックで延々と戻ることを考えてみてほしい。


キロロ付近で見かけたキタキツネ。冬毛から夏毛に生えかわりつつあるところのようだ。今回の北海道では初見。窓ガラスを下してカメラを向けると立ち止まり「あ、エサくれるっスカ」という顔でこっちを見た。アホか。やるわけねぇだろ。図々しい野郎だな。「エキノコックスうつすんじゃねぇぞ。しっし、あっちいけ」といいながら、写真だけはしっかり写すのだった(笑)。

2013年6月27日(木)
北海道取材日記 1
 大体想像ついてたと思うけど、行先は北海道でした。月曜日の正午過ぎに自宅を出発。まずは秋田を目指す。一昨日は鳥海山の某所などを半日取材し、昨日の朝、函館に到着した。どんよりとした天気だったが、久しぶりの北海道ということで、気分は爽快。長期取材がスタートしたという実感はあまりない。
 天気は長万部からニセコに向かう頃から快方に向かう。でも実質わずか2日目だから、これといって話題もないので写真を二点だけアップしておくよ。



まだ暗い青森港フェリー埠頭。トラックがいっぱい。


「世界遺産に登録された富士山」じゃなくて、後方羊蹄山。後方羊蹄山と書いて「しりべしやま」と読むよ。

2013年6月18日(火)
帰って来たけど、また出かけます
 先週の水曜深夜には、すでに自宅に戻ってたんだけど、その後も仕事が忙しくて、タイトル写真を変えた以外は、なかなか更新する機会がなかった。それに加えて近々、1ヶ月もの長期取材に出るもんで、その準備も進めなくてはならず、このところ慌ただしかった。
 1ヶ月もどこへ行くのかって? 「風が吹くまま気が向くままの旅ガラスとは、あっしのことでござんす〜」とでもいっておくかね。いっとくけど、また実家に帰るって話じゃないからね。取材の途中、気が向いたら現地から写真付きで更新するんで、乞うご期待!!


2013年6月12日(水)
収穫
 うちの菜園は大して広くもないが、それでもその生産量はバカにできない。写真は、収穫した玉葱とじゃがいも。今年はいい出来で、玉葱は、私の手と比較するとこんなに大きくなっており、じゃがいもは畑の一筋だけを掘ってみると、きれいなイモが次から次に顔を出した。どちらも味は良好だ。
 また今年はユズやシークワーサーなどの柑橘類の花付きがよく、特にユズは、過去最高というくらいにすごかった。昨シーズンは稀に見る裏年だったから、その反動なのだろう。今年の冬は相当な豊作になりそうだ。







花で真っ白になったユズの木。先月中旬撮影。うちのユズの木は、ユズとしてはかなり大きい方で、平均的な年でも大量に果実が獲れる。玉葱、じゃがいも、ユズなどは、ほぼ自給100パーセント。買うことはほとんどない。

2013年6月10日(月)
メールトラブル

6月5日朝(もしかすると、その少し前からの可能性も)から6日の18時半頃までの間にメールを送られた方いますか?


 数日前のことだが、メールトラブルが発生。仕事関係の方から別のアドレスに「送ったメールがリターンされてしまう」との連絡を受けて、ビックリ。いや、確かにこのところ、なんかおかしいとは感じていた。その前日から異常にメールが減ったからである。しかも受信ボタンを押すと、しばらく「接続中」の表示が続いた上で「認証エラー」表示か、あるいは「新着メールはありません」の表示が出る。その状況も異常だった。

 とにかく原因を究明しなければ…プロバイダーに電話して症状を説明すると、「メールボックスが容量いっぱいになっているのが原因と思われます」と即答。調べてもらったところ確かにそうだった。ええーっ、そうなんだ!! 考えてみれば、そうなってもおかしくない事情がふたつあった。ひとつは、このところ仕事で重い写真をメール添付で複数の人から送ってもらったこと。
 私の通常アドレスのメールボックスは、特別、容量が少ないわけでもなく、実際、いっぱいになったことは、これまで一度もない。しかし、相手がどれくらいのデータ量の写真を添付してくるかまでは想定できない。出版物に使用する場合、重い方が好都合なので、「なるべく軽くして下さい」ともいえない。

 さらにもうひとつ。今年の春にメールソフトの「受信したメールをサーバーから削除」の設定を「すぐに削除」から「10日後に削除」に変更していたこともデカかかったようだ。つまり重いファイルがメールボックスにしばらく残り続けるわけで、さらに容量を圧迫していたようだ。「すぐに削除」にしておかなければ、複数のPCのメールソフトに同じメールを受信できるわけで、バックアップ的な意味もあったのだが、その変更がこんなトラブルにつながるとは予想外だった。考えてみれば、そりゃそうだよな〜。それでも普通は問題につながらないと思うが、前日に5〜6MBものファイル添付が何件か連続したという悪条件も重なり、一気に容量を超えてしまったようだ。

 しかも「10日後に削除」設定だと、古いメールから順に削除されていくわけだが、その度に多少の空きが生まれる。新着メールが空き容量を超えているとはじかれてしまうが、容量内だと受信される。つまり新着メールもポツポツは届くので、余計に問題に気づきにくいというわけだ。

 通常はサーバーからのリターンメールで気づかれるとも思うが、ひょっとしてなんらかの原因でリターンメールが行かないとか、あるいは気づかないままになっているかもしれないので、念のためご連絡でした。私からの返信がない…という場合はメールがこちらに届いていない可能性が大です。現在はメールボックス容量を5GBに大幅に増やし、対策したので問題は解消済みです。

2013年6月9日(日)
カエルはどこからやってきたか
 1週間ほど前、柑橘園のメイヤー(レモンの品種)の葉上にいたニホンアマガエル。小雨降る中、180mmマクロ+NikonD800で激写するが、なんとなく迷惑そうだった。しばらく追うが、やがてその姿を見失う。当然のことながら現在の所在は不明。だが、なんといっても気になるのは、一体どこからやって来たのかということ。稀に実家の庭や菜園でカエルに出会うことがある。これまで見たのは、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエルの3種。
 しかし、カエルが自力で移動してきそうな水辺って実家の周囲にはないんだけどなぁ。いや、池があることはあるが、カエルがそこからぴょんぴょん飛んでやってきたとは俄には信じがたい。でも、それしかないよなぁ。カエルの移動能力って意外とバカにできないのかも。


2013年5月31日(金)
八幡高原へ
 昨日は山口県岩国市の羅漢高原と広島県北広島町の八幡高原に取材に行ってきた。八幡高原では植栽+自生のカキツバタが見ごろを迎え、山菜シーズンということもあり、割と人出があった。

 さて八幡高原某所の、時々車が行き交う山間部の道路を歩いていたところ、道端の草むらに咲く黄色い花に目がとまった。ん? なんだろう? 遠目で見ると、ありきたりの雑草のようにも見える。しかし、近づいて驚いた。なんとコケイランが3株も並んでいるではないか!!
 信州とかでは、時たま見かけるので、宝くじが当たったようなうれしさはないが、それでも私にとって広島県では初見。しかも通常のコケイランには唇弁などに赤紫色の斑点が見られるが、この個体は赤系統の色素を合成できないらしく、斑点がまったくなかった。

 山間部とはいえ、こんな道端でコケイランに出会えるとは想像もしていなかったなー。これはひとえに私の日頃の行いがいいからだろうな。うん、うん、絶対そうに決まっている!!(笑)。

 ところで八幡湿原では、広島の名前を冠したトンボ、ヒロシマサナエも見かけて撮影できた。ヒロシマサナエは、中国地方の限られた場所だけに生息する貴重なトンボ。期待していなかったが、あっさり姿を見せてくれた。そんなこんなで、なかなか、おもしろかったなぁ。




花に赤紫色の斑点がないコケイラン


木道に降りたヒロシマサナエ(♂)。葉っぱにとまったカットもあるけど、そちらは商用カットとして未使用のままとっておきたいもんで。…というほどの出来でもないのだが。

2013年5月24日(金)
ウグイスさん
 実家の裏やぶ周辺には、ウグイスが複数羽棲息していて、今の時期はホーホケキョ、ケキョ、ケキョ…と甲高い声が周囲の山々に響き渡っている。私が小さい頃から毎年、ずっと声だけは頻繁に聞こえてくるが、姿を見たことは記憶の範囲では一度もない。そもそも姿を見ようと探したこともないが、先日、初めてその姿を間近に目撃した。
 菜園にいたとき、近くからウグイスの鳴き声が聞こえてきた。よく見るとすぐ目の前に電線にとまって鳴いているではないか。慌てて家にカメラを取りに戻り、再び菜園に行くとすでにその姿はなかった。あ〜残念。と思った瞬間、やぶからウグイスが飛び出してまた同じ電線にとまって鳴き始めた。お〜!! なんて気がきくウグイスなんだ。どうせなら木の枝にとまってくれたら絵になるのになぁ。その点、ちょっと残念だけど、でも、モデルになってくれたウグイスさん、ありがとう。この記事を書けるのも、アンタのお陰じゃ。



実家裏やぶにご棲息のウグイスさん。小さな身体から、あんなに大きな声を出せるのもスゴイと思うな。


ついでに以前に実家で撮影したほかの鳥の写真もオマケ。まずはヒヨドリ。どこにでもいる鳥なので珍しくもないかも。


タラノキの果実をついばむメジロ。メジロは、あまり人間を警戒しないので、割とよく見かける。

 ちなみに今朝は、キセキレイが2羽、菜園に飛来した。いろいろな野鳥の姿を見かけるのも楽しい。


2013年5月23日(木)
カラスノエンドウ
 先週から広島に滞在しているが、校正したり、取材に行ったり結構忙しかった。ちょっとひと段落したので、日記でも書いておこう。

 さて、実家の菜園わきにカラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)が茫々と生えているのだが、今ちょうど豆果が黒く熟し、果皮がよじれるように割れて種子がはじき飛ばされている最中である。ちなみに果皮の黒い色が、カラスノエンドウという名前の由来になったとする説もあるようだ。
 種子未散布の豆果を手にとってさやを割ってみると、中にまだら模様の種子が入っている。よく見ると、種子に栄養分を送り込む「へそ」は、左右のさやに交互に並んでおり、おそらく一方のさやだけだったり、バラバラだったりするよりも、さやが割れて種子を撒き散らす時によりランダムに地面に落ちる最もベストな配置だからなのだろう。
 もし、一方のさやだけに種子が付いていれば、種子を含めた左右のさや重量がアンバランスになって種子が飛びにくいとか、地面に飛ばされる場所もお互い近い位置になる可能性が高くなるなどの理由があるのかもしれない。交互配置でも、わずかな違いかもしれないが、動けない植物としては、よりランダムな種子散布となる種子の配置方法に進化の過程でたどり着いたのかもしれない。
 しかも、大切な種子を守るかのようにさやの内側には白い毛が密生しているのもわかる。人間は単なる雑草としていとも簡単に草刈り機で刈ってしまうわけだが、こういう構造を見ていると、なんとなく雑草という人間目線で安易にくくってしまうのも申し訳ないような気もしてくる



カラスノエンドウの豆果内。種子が、まるでミリタリーグッズのような、まだら模様をしているのも動物に見つけられて食べられないようにするための戦略なのだろうか。それにしてもその意図が容易にわかるクッション材のような白い毛が密生する様は、人間が高級装飾品用ケース内側にビロード素材を使うのと同じだな。たかが雑草。されど雑草である。この見事なまでの機能美を見よ。

2013年5月4日(土)
敵か味方か
 昨日は東南アジアの古びた大学に滞在。名前が呼ばれ、廊下から部屋に入ってみると数名の男女が一斉に私を見た。真ん中に立っていた女性が、「東さんはね…東さんはね…」と片言の日本語で何かの説明をする。私が「?」と思っていると、「わかりやすくいうと、それ」と指さす方向を見ると観音開きの収納庫の扉に小さな紙片が貼ってあって、顔を近づけてみると日本語で何かが書かれている。それを読んでようやく「そういうことか」と納得。私が「でっかい注射器を頭に思い浮かべてもらうが、それを使って実際に注射はしないってこと?」と確かめると、「そう、そう」と二度頷いた。
 そのあと前世の記憶が時々蘇って困ると悩みを打ち明ける若い男性に案内されて、大学構内を走り回った。幅8mくらいある広くて長い廊下を走っていると、途中いきなり「こっち」と促されて、並行して続く隣の狭い廊下へ。ところが、再び走ろうとしたところ、後から服を引っ張られて先に進めなくなってしまった、男性が振り返り「カモン、カモン」としきりにいっているが、自分はそうしたくてもできない。その一方で、「ここでころぶってことにしようかな」と、まるで小説でも書いているかのように客観視している自分の意識も登場して訳がわからない。
 でも、待てよ。自分は案内役の男性を信じて従っていたが、服を引っ張られているのは「その男性に従ってはいけない」という警告ではないのか。男性と服を引っ張る何か、どちらが敵でどちらが味方なのだろうか。これは難しい選択だ。「敵と味方がよくわかった」とツイッターでつぶやいた猪瀬東京都知事みたいにはいかないなぁ〜。あ、タイムリーな話題も絡めて、なんとなく記事としてまとまったぞ!!(笑)。現実に敵か味方か悩むことなんて一切ないのに何なんだ、このストーリーは。
 実は、昨日は豪華二本立てで、東南アジアの大学のあとは京都のお寺にいた。霧が立ちこめる山間の古寺山門前の風景は妙にリアリティーがあったが、あれどこなんだろう? 境内に直営売店がある珍しいお寺だったぞ。


2013年4月29日(月)
鼻行類!!
 昨日の朝日新聞「売れてる本」に37刷・87万6500部も売れているという『こびと大百科』なる本が取り上げられていた。その記事の中で「実在が確認されていない生物の観察記録としては…」という記述を見て、すぐにピンときた。きっとアレだろうと思った通りに記事で触れられていたのが『鼻行類』(思索社。邦訳版1987年)である。名前の通り、鼻で歩く特殊な哺乳類について詳細に記録された貴重な本(?)である。
 最初に見かけたのは、広島の丸善か、紀伊国屋だったか記憶にないが、どちらにしても「生物学」の書架にほかの専門書と並んで置かれていた。そのタイトルが気になって手にとってみて驚いた。そこに描かれた動物は見たこともない姿をしており、まさに鼻で立っていたからである。いや、それだけではない。パラパラとページをめくってみると、専門的な図版も挿入されており、なによりも邦訳しているのが、著名な動物学者の日高敏隆先生。さらには帯にも京大教授が「動物学上、今世紀最大の発見」という推薦文を寄せていた。…ってことは、本当なのか!? 鼻で歩く哺乳類なんて聞いたことはないが、実在するのかも…と信じかけた。だが、すぐ買う気にはならず、実際に買ったのはかなりたってからだったが、中身を詳しく読むに従い、う〜ん。あ〜。そういうことなのかなぁ〜。とガッカリしながらも納得したことがあったのだ。
 『鼻行類』は、私が買った段階で初版から2年で8刷。その後の売れ方は不明だが、こういうナンチャッテ専門書もアリなんだねぇ〜。『こびと大百科』も同じかも。オイラも何か考えるかなぁ(笑)。



日高先生も1963年にフランスの出版社カタログで原著を初めて知った時、今頃になって哺乳類の新しい目が発見されたのかと仰天されたそうである。


本の中身も専門書にしか見えない。左の図なんか、もう完全に論文風。結構、騙されて買った人って多いと思うなぁ。

2013年4月6日(土)
近所にウラシマソウ自生地が
 一昨日、新しいカメラで何か撮りたくなって、カメラを持って近所を散策してきた。以前にも書いたことがあるが、徒歩15分ほどの場所に山裾を抜ける小径があり、冬の間の運動不足解消のため時々散策に訪れる。例年、3月頃まではよく歩きに訪れるが、4月に入ると取材で歩くようになるので、訪れることはまったくない。つまり、初めてこの時期に訪れたわけだ。小径に足を踏み入れると、春の野草が点々と目に付く。植物たちは気温や日照の変化を敏感に感じ取って、ちゃんと春に反応している。さらに奥へ進んで近所では初めて見る植物に気がついた。あ! ウラシマソウだ。
 ウラシマソウは、伊豆ではよく見かけるが、まさか目と鼻の先に生えているとは想像もしていなかった。しかも結構ワンサカ生えている。仏炎苞を10個も林立させるほどの大きな株もあった。浦島太郎の釣り糸に見立てたという付属体がびよ〜んとのびて、相変わらずユーモラスな姿だ。新しいカメラで連写したうちの1枚が以下の写真。

 ところで前回の日記でも書いた件、結局USB3.0付きの5万円の格安ノートPC(エプソン製)と1TBのポータブルHDD(ソニー製)を買った。格安なのでモニターの色はイマイチ劣るが、試験的に転送してみたところ、確かに早い。14型、メモリ4GB、内蔵HDD500GBで、5万円は悪くない数字だ。しかも64bitのWindows8搭載である。先代車載専用ノートPC(Vaio)もしばらくは併用しようと思う。ちなみに前回の日記に先代車載専用ノートPCは最初USB1.0って書いたけど、あとでよく確かめると、さすがにUSB2.0だった。
 USB3.0だけの問題なら、増設インターフェイスなどで対処のしようもあるが、内蔵HDD500GBもあれば、ポータブルHDDとともに正副でデータ保管ができるとか、いろいろメリットもあるので買うことにしたわけだ。それにしてもやむを得ないとはいえ、3台目のノートPC。技術を小出しにして次々に新商品を買わせようというパソコン業界の戦略にまんまとひっかかっているかも〜(笑)。




ウラシマソウ/NikonD800で撮影

2013年3月24日(日)
対馬・先島諸島+新しいカメラ
 今月はとにかく忙しかったなぁ。あまり更新できなかったのは、ご想像通りだが、ここ2週間くらいの間にようやく、いくつかの仕事がひと段落ついて手を離れた。ところで、その中のふたつはアプリの仕事だった。これまでの仕事はほぼすべて紙媒体だったから、やはり時代の流れを感じざるを得ない。

 昨日までやっていたアプリ関連の仕事は、某大手保険会社から声をかけていただいたもので、昨年から何度か情報提供をして、週明けに納品するデータで一応、完成となる。
 その調査で対馬や先島諸島の地形図を繰り返し見る機会が数日前にあったのだが、それを見ていて「対馬や石垣島、西表島などにも行ってみたいなぁ」と思ってしまった。海に囲まれた大洋の島だけに星もよく見えそう…。もちろん島固有の生物にも興味津々。対馬には「チョウセン○○」、石垣島には「タイワン○○」という名前が付いた植物もあったりするのだ。まあ、地理的に近いのだから、当然そうだろうけど。いづれ上陸を果たしたいものだ。

 それはそうとそろそろ取材にまわらなければならない時期でもあるので、取材環境の改善をしようと昨日、新たにデジタル一眼レフカメラを購入した。ニコンのD800で、昨年発売されたが、大人気のため供給が追いつかず半年もの入荷待ち。ようやく在庫も安定してきたようなので、昨年秋から買う機会を伺っていた。しかしオープン価格というのは、市場の状況に影響を受けて変動する。大抵のものは徐々に値段が下がっていくが、D800のような人気商品だと、そういうわけでもないようで、ネット通販の値段も上下を繰り返す。年末に下がったと思ったら1月下旬あたりにいきなり3万円も上がるような驚きの変動もあった。その後、再び下がったので、年度末という機会を逃さない方がいいかも…と買うことにした。意外と来月に入るとガクッと下がるかもしれないけど、こればかりは読めない。いつまでたっても買えないのも無意味だから、結果的に下がったとしても仕方ないだろう。


 昨日、商品が届いて試し撮影してみたが、確かにスゴイ。操作性もD700よりも改善されて使いやすくなっていた。何より36メガピクセルの画質には、うなるしかない。ただし、その分データ量もハンパなくて、NEF(ニコンの独自規格で、ROWに該当)で撮影し、CaptureNX2で開くと1カットあたり約50MBにもなる。おそらくphotoshopで開くと、さらに重い表示になるだろう。

 これまで撮影データは、フォトストレージにまとめて持ち帰り、帰宅後にHDDに転送保管することを繰り返していたが、1日あたりの撮影データ量も増加することが予想され、取材日数が増えればフォトストレージでは対応できなくなる可能性が高い。そこでポータブルHDDの出番ということになるが、USB2.0規格しかない8年前に買った今の車載専用ノートPCでは転送に時間がかかりすぎて現実的ではない。いっそUSB3.0付きの安いノートPCを買おうかと思案中だ。


2013年3月8日(金)
グーグル・ストリートビュー・デビュ〜!!
 昨年6月、長野県松本市と上田市の境にある美ヶ原に取材に出かけた帰路、駐車場を出て山麓に向けて車を走らせていると、美ヶ原の武石峰と武石峠間あたりのカーブで、対向してくるグーグルのストリートビュー取材車両とおぼしき車と鉢合わせした。屋根の上にプラネタリウム投影機のヘッド部分のような機材が固定されていたので、たぶんそうだろう。もしそうなら、そのうちグーグルの地図サイトに反映されるはずだから確かめてみようと思っていたのだが、その後すっかり忘れていた。昨日、ふとしたことがきっかけでその記憶が蘇り、サイトで確認してみた。武石峠から順次、画面を送っていくと…


ここが武石峠。美ヶ原の北側にある三叉路だね。これよりも武石峰寄りだったのは間違いないが、念のためここから画像をたぐっていくことにした。


まだまだ…だろうね。


そろそろだと思うんだけどなぁ。


あ!! やっぱり写ってた!! 2台目がまさにそう。こうして見ると、オイラのデリカくんはほかのデリカと違ってカッコよく走ってるなあ(笑)。うん、うん、当然だぜ。なんてったってこれまで約2700カ所もの登山口まで行ったことがある類まれな車であり、何度か書籍の表紙を飾っただけではなく、その姿の掲載頻度では圧倒的に大活躍(?)しているスゲー車なのだっ!! そりゃあ、そこいらのデリカとはチト違うに決まってるじゃん。でもねぇ。うちのデリカくんは工場を出るとき、シティロードを颯爽と走ることを夢見ていたのに実際は山の中のデコボコ道ばかり走らされて、埃だらけになって内心がっかりしてると思うなぁ。ホンネはまだ聞いたことないんだけどさ。


行き違いになる時の画像がこれ。運転席と後部座席の間の外観ラインに段差があったり、リアディフレクターが消えかかったりしているのは、複数画像を合成したためと思われる。この写真ではわかりにくいが、デリカくん車体にうっすらと写り込んだストリートビュー取材車両を拡大してみると、屋根の上に載せられた特殊カメラ機材もわかるし、行き違う時は気づかなかったが、実は車両側面に例のグーグルロゴのステッカー(左側矢印の下にうっすら白く見えるのがそれ)が貼ってあったことも判明した。


上の場面を拡大してみると…あ、オイラがちょっとだけ写ってる!! こらグーグル!! モデル料よこせっ!! せ、千円くらい払えっ!! いや、グーグルは世界的な大企業だから、千二百円くらいでどうだッ。

ストリートビューって、人物の顔をモザイク処理してあるけど、これは、ほんのちょっとだから未処理なんだろうな。まあいいけどね。

それはともかく。な、オイラが遠い松本市の山の中で、ちゃんと仕事してるのわかっただろ。まさか美ヶ原みたいなところで、グーグルのストリートビュー取材車両に撮影されるとは思わなかったなぁ。


 ところで私にとって美ヶ原って小学校2年の夏休みに両親とドライブで訪れたのが最初。当時は山麓から上がる道も未舗装のガタガタ道で、つづら折の坂道を上がっている途中、夏のギラギラ太陽に照りつけられて、排気量1500ccの三菱ギャランに取り付けたばかりのクーラーが負担になってオーバーヒートしてしまった。困っていると通りすがりの車からおじさんが降りてきて「どうしました?」と親切に声をかけてくれる。車に詳しい人だったようで、ラジエーターキャップを開けて蒸気を放出させ、冷却液が常温になるまで待ちなさいとアドバイスしてくれた。炎天下の林道わきで汗をふきながら、しばらく待って山本小屋に上がった頃にはガスって何も見えなかったことも思い出される。その頃は、ン十年後にここへ仕事で来ることになろうとは思ってもみなかったわけだし、さらにいえばここでストリートビューなるものに撮影されて、世界中の人が目にできる状態になるなんて想像の範囲をはるかに凌駕してるよなぁ。

2013年2月23日(土)
ダニ感染症+α
 ダニが媒介していると見られる感染症SFTSによる死者が4人目を数えた。何よりも広島県で死者が出たのは、結構ショックかも。中国で感染して死んだ人のほとんどは山間部の農作業従事者だったという情報もあるが、実家の菜園でもダニに注意しなければならないような事態は避けたい。ただ母にいわせると実家の菜園や庭で草刈りなどの作業中にダニに咬まれたことは一度もないとはいっていた。しかし、最悪死に至ることを考えると、やはり心配だ。

 現在、国内での死亡例が4件と少ないのは、わずか2年前に病原ウィルスが特定されたばかりで、医師さえ知らなかっただけのこと。中国から入ってきたわけではなく、国内にもともといたと考えられているそうだから、それ以前にも発症・死亡例はあったが、ずっと別の病気が原因と誤診されたか、もしくは原因不明とされてきたのだろう。つまり、この感染症による実際の死亡者数は、もっと多いと考えるべきである。今のところはリスクが高い感染症とまではいえないが、まだまだ不明な点も多いので、用心に越したことはない。

 先日、これに関するネット記事を読んでいたら、最後に「厚生労働省から終息宣言が出されるまで気を付けたい」と結ばれていた。う〜ん。現在、日本ではこの感染症の流行によって死者が出ているわけではないと思われるので、終息も何もない。
 また、このウィルスは、ダニを宿主としてダニ体内にいるわけだが、国内のダニからこのウィルスが見つかったことはまだないそうだ。つまり中国の例からダニが媒介している疑いが濃厚とされているものの、国内の死亡例では感染経路が特定されているわけではない。しかし仮に国内でもダニが媒介していたとしても屋外からダニを一掃することは不可能だし、ダニ体内からウィルスを一掃することも不可能。ウィルスに感染したらダニがすぐに死んでくれるのなら話は違ってくるが、そうではないので、完治できる治療法が見つかるまで、このリスクはある程度の割合でずっと続くはずだ。

 一方でこの感染症の存在は、犬連れ登山をするようなゴミ連中に対するリスクにもつながるわけで、まあいっちゃあ悪いけど、いい気味なんだな。人間としてロクでもないキ印の彼らが死ぬ分には一向に困ることはないしさ。一般登山者よりも犬連れ登山者の方がリスクは高いのは間違いないし、それがなぜかわからん人は、いいよ知らなくても。ずっと「なんでだろうなぁ」って悩んでなさい。

 それにしてもこの問題に関してどこまでもピンと来ないバカが、本当に多いんだよね〜。私も知ってることすべて書いてるわけじゃないし、みんなは当然何も知らないだろうけど、世の中の実態って呆れ果てるレベルだぞ。外面は立派なこといってるし、まともそうに見えると思うけど、そうじゃない例って結構多い。例えば、山と渓谷のファンて多いだろうけど(私も昔はそうだった)、私の中では、この雑誌ブランドはもう完全に終わっている。昨年、この出版社はバカの上にさらなるバカを重ねた。あれを見て、本当にバカだということがよくわかったし、もはや「山と自然のトップブランド」を名乗る資格はないと私は思っている。創業家の手を離れてインプレスの傘下に入ったことは、おそらく関係ないだろう。もともとあれくらいのレベルだったのに、うまいことバレなかっただけだ。ヤマケイを全否定はしないけど、完全に程度が知れてしまった。

2013年2月19日(火)
キーエンス「超深度マルチアングルレンズ」が、神レベルな件
 突然だけど、キーエンスというメーカーが作っている「超深度マルチアングルレンズVHX-D500」ってスゴイぞ。何がすごいって、とにかくその紹介ページを見てくれ。このページの下の方に掲載されているアリ顔面の写真。これって、どう見ても走査型電子顕微鏡の画像に匹敵するだろ。倍率は5000倍までのようだが、コンパクトなサイズであるにもかかわらず、簡単に電顕レベルのカラー画像を得られるとは、もはや「神」レベル間違いなし!! すさまじく感動する!! どう考えてもスゴイ!! 
 以前、日立ハイテクの安価な卓上型電子顕微鏡(安価といっても500万円だが)を本欄で取り上げたことがあるけど、どちらかというとこっちの方が魅力あるぞ。日立の方は倍率は30000倍まで可能なので、それはそれで魅力的だけどね。値段は不明だが(まず間違いなく数百万円だろうなぁ)、滅茶苦茶ほしいなぁ。オレが今、大富豪なら、絶対に迷わず購入しちゃうのだ。ついでにいうと、このメーカーが作っているハイスピードマイクロスコープってのもすごい。

 それにしても、この分野の技術進歩ってスゴイな。今後も楽しみになってきた。ひょっとするとさらに技術が一般化して、もっと安価な製品も出てくるかもね。とりあえずは、それに期待するかな。残念だけど、オイラは大富豪じゃないもんでね〜(泣きたい!!)。


2013年2月17日(日)
ロシア隕石落下
 ロシア・ウラル地方に落下した隕石映像はすごかったなぁ。まるでSF映画だね。あんなものが都市部に落ちたら、ひとたまりもない。
 あの映像を見ていて、ふと昔目撃した火球(かきゅう)のことを思い出した。火球というのは、−3等級よりも明るい流星の事で、隕石が地上に落下しても、あるいは大気中で蒸発して地上に落下しなくても火球と呼ばれる。つまり、ロシア上空を輝きながら落下したのも火球の一種ということになる。一瞬、シュッと細い光跡を残す程度の流星は、星空を見上げれば結構普通に見られるわけだが、−3等級より明るい火球は、なかなか見ることはできない。

 中学〜高校生の頃、天文少年だった私も、少なくともよく覚えている火球目撃は数件のみである。初めて見たのは中学生の時、ひと晩中、天体望遠鏡で星を見たり写真を撮ったりして、明け方、もう終わりにしようと片付けていたとき、ふと西の空に目をやった瞬間、仰角70度くらいの高さから真下に連なる遠方の山に向かって巨大な火球が落ちたのを目撃した。爆発するような感じではなく、いきなりパッと輝き、長い光跡を残して、すーっと消えていく感じだった。

 2度目は、高校の天文地学部で島根県・三瓶高原に合宿に行ったとき。キャンプ場の広場にマットを敷いて、部員全員が横になり、流星観測を深夜まで続けた。その日は、確かペルセウス座流星群の極大日だったように思う。観測していた数時間の間にものすごい数の流星が流れた。深夜、まるで花火のような小爆発を伴った火球が水平に流れたりもした。この時はほかにも火球が流れたように思うし、これ以外にも見たような気がするが、もはや記憶は曖昧だ。当時つけていた「天文日誌」を開けば記録しているはずだが。
 ところでその日、キャンプ場で横になって観測しているうちに顧問の先生も女の子も含めて全員がいつの間にか寝てしまい、私も目を開けたら青空が見えたのにはビックリした。生まれて初めて完全な野宿を体験してしまったわけだが、テントさえ使わない完全な野宿はこれ以降一度も体験していない。


2013年2月14日(木)
北朝鮮3度目の核実験か
 北朝鮮が3度目の核実験をしたようだ。新しい指導者になって今までとは違う国に生まれ変わるのではないかという期待があったが、対外的なところは以前のまま。アメリカ軍の高官にも金正恩に期待する声があったようだが、ミサイル発射(北朝鮮は人工衛星打ち上げロケットと主張)などもあって失望へと変わっているという。ナンバー2ともいわれる張成沢は、もともと金正日の側近でもあったわけだし、取り巻きの意向も強く働いているのだろうが、もうひとつ思うのは、仮に金正恩本人には先進的な考えがあったとしても、それをすぐに実行に移すのは難しいということである。もし私が金正恩の立場だったら、やはり慎重になるだろう…と想像する。

 いくら最高指導者に祭り上げられていても自分は経験不足。何から何まで教えてもらわないと何もできないし、そんな状況で百戦錬磨の張成沢ら古参政治家と対等に渡り合えるわけがない。また政権中枢部の外側には、軍の高官が多数取り巻いていて、先代や先々代と比べてどうなのか品定めをされている最中である。今までの恫喝外交をやめて、いきなり融和的先進的な政策に転換でもしようものなら、彼らから猛反発されることは目に見えている。それは金日成や金正日が方針転換するよりも圧倒的に高いリスクを伴う。

 同じようなことは終戦間際の日本でもあった。当時の政治家や軍の高官の中には、日本の行く末を考え、日本国にとってよりベストな戦争の終わらせ方をしようと画策した人もいた。しかし血気盛んな若手将校たちは、「一億総玉砕だ」「本土決戦だ」と息巻き、上官たちにも「当然、同じお考えですよね」と詰め寄った。そういう空気が軍を支配していると、「いや、そんなことをすれば日本という国はなくなってしまう。それよりも講和によって将来に希望を託そう」なんて冷静な意見はいえなくなる(それこそ大問題なのだが)。つまり軍の高官であっても、腹の中の考えとは違った、まわりの空気を読んで威勢のいいことをいわざるを得なくなることが過去の日本でもあったのだ。
 私は、金正恩の立場と当時の日本軍高官の立場とが重なって見えるのである。だから今の状況を見ただけで、期待外れだったとはまだいえない…とも思う。金正恩がまともな人物であったとしても、軍を掌握することも含めて、まずは最高指導者としての土台をしっかりと築き、その上で徐々に高度を下げてソフトランディングさせる以外に道はないだろう。


2013年2月12日(火)
武田教授のトンデモぶりがすさまじい
 トンデモ科学者・武田邦彦中部大学教授が、『新聞・テレビはデータでウソをつく』(日本文芸社)という本を出されるそうである。少し前に新聞広告を見て「おまえがいうな!!」と思ったものだが、昨日、ネット記事に引用されていた教授のブログを一読して、さらに呆れた。

 この人の「異様なしたたかさ」って、なんなんだろうね〜。ほとんどの人は、原発問題を通して「真実を語る唯一の専門家」とでも思ってるんだろうけど、まあそう思っているとしたら爆笑なんだけどね。どういうことかっていうと、武田教授はマスコミや世間一般の人たちが「どの程度か」十分理解した上で発言してるんだから。要は、みんなバカにされてるんだよ。わかりやすくいえば、どうせ自分のテキトーぶりが世間一般に広く見抜かれることはない(=金儲けを続けられる)、という確信があってやっているようにしか見えない。専門家やそれに近い人には見抜かれるだろうが、仮に批判されても要は科学リテラシーなんか爪の先ほどもないマスコミや一般人に、どちらの意見が正しいか真っ正面から検証して判断できるはずもなく「専門家の意見にもいろいろあって多様なんだ」という判断に落ち着いちゃって、そこで終わることを十分にわかった上でやっている。

 『新聞・テレビはデータでウソをつく』という本を書けば、あたかも真実の人みたいに見えるけどそうじゃない。確かにマスコミにはウソもいっぱいあるし、おそらくこの本で書かれていることの中には的を射た部分もあるだろうが、武田教授の意見もウソだらけなんだから。ご自分の専門分野では鋭い指摘もあるかもしれないが、専門外の分野では、ものすごく低レベルの発言をされているのが、武田教授の実態だ。「有名メディアが取り上げるくらいだから、正しいことをいってるんだろう」ではなくて、「その有名メディアに武田教授のウソを見抜く能力がない」だけのことだ。
 でも先手で『新聞・テレビはデータでウソをつく』という本を出せば、余計に教授の方こそ真実を語っているように見えちゃう。そういう意味では頭がいい。




 以下は、武田教授ブログでの発言(前半省略)
最近では、地球温暖化や被曝限度などがその代表的なもので、「政府より、科学的データ無視、テロ的手法」を駆使しています。また「タバコの副流煙」のように「データを調べずに、みんなが危険と思えば、その方向で報道を続ける」というのもあります。

このような言論テロは、日本人が事実や真理を大切にするようにならないと無くならないのですが、それには時間がかかるのでとりあえず、現在の状態で「ウソの報道」と思われることを整理したのが、今回の本という事になります。

今の所、出版社というのはなかなか立派で、広告無しで頑張っていますし、言論テロにならないように「政府よりではなく、科学的で、冷静」という内容のものを出版してくれます。 私たちが真実をしるための最後の砦である出版社がダメになるとネットしか残らず、ネットに言論統制が始まると、私たちは再び暗黒の時代に突入するでしょう。

マスコミの人たちに呼び掛けるとすれば、大きな二つの事件で始まった「言論テロと儲ける骨法」を放棄することを勧めます。




 これをみなさんはどう読むか知らないが、「出版社というのはなかなか立派で、広告無しで頑張っていますし、言論テロにならないように『政府よりではなく、科学的で、冷静』という内容のものを出版してくれます」というアホな発言は、いかにも武田流である。「出版社=広告なしで頑張る書籍のみの出版事業」というわけではないし、あなたが本を出している出版社の中には、雑誌も出していてそっちの広告で儲けているところだってあるわけだ。
 身内の批判をすることになるが、そもそも出版社に科学的な姿勢を期待しても無駄。そういう能力を求めた結果、編集者に採用されたわけではないのだからそういう教育を受けてないのは当たり前のことで、編集者をバカにしてるわけでもなんでもなくて、農学部卒の私に文学の才能を期待されても困るのと同じことだ。しかし、科学教育をろくに受けていないはずにも関わらず、自分にも科学的な判断能力があると思い込んでいる文系の編集者や記者って意外と多い(自分が判断できる範囲とできない範囲の境界線がきっちり区別できていない)。だからこそ武田教授の本を平気で世間に垂れ流すことが続いているわけだ。

 もうひとつ。武田教授の本を出すのは、武田教授がいうようなご立派なことではなく、単純に社の出版方針とズレてなくて採算がとれれば出版するというだけで、それ以上でも以下でもない出版社も少なからずあるだろう。科学的に正しいか間違っているかなんてどうでもいい、ホンネではそう思っている編集者も絶対にいるはずだ。要は儲かるのであれば何でもいいってことなんだけど、そういってしまうと身も蓋もないので、いかにも立派そうな能書きを並べるってわけよ。

 武田先生! 出版社に科学的な判断ができるというのなら、武田先生が関わっている出版社の担当編集長や編集者に電話をかけて、科学の基礎問題を何問か出して電話口で即答するように求めてみてはいかがでしょうか? 本当に出版社に科学的な判断能力があるかどうか、それで一発でわかるはず。文学部卒の編集者に科学リテラシーが自動的に備わっていると思い込むことの方がどうかしているのだが、武田教授は本当はそれもわかった上で、自らの利にもつながる出版社を持ち上げているようにしか見えない。

 「儲ける骨法を放棄しろ」って言葉。そのまま教授にお返ししたい。人にはそういいながらも、自分は「不安ビジネス」で金儲け。立派なことをいってるみたいに見えるが、結局はここでも自分の新刊本の宣伝をちゃっかりやってる。そういう本性を見抜けず、あたかも立派な人物であるかのようにブログを引用して宣伝に荷担するメディアの無能ぶりもすさまじい。

 「武田邦彦 トンデモ」で検索すれば、武田教授のウソとデタラメを指摘するサイトがいくつもヒットする(例えば、こちら)。武田教授を盲信するバカが多いのにも開いた口がふさがらないのだが、こういう意見を冷静に読んで、何が真実かよく考えよう。


2013年2月9日(土)
中国の大気汚染は日本のせい!?
 悪化する一途の中国の大気汚染。もはや肺や気管支の病気になる人もいるほど、すさまじいそうだが、それを日本企業の工場のせいにする意見もあるそうだ(なんじゃそりゃ〜)。海上自衛隊護衛艦に対しての火器管制レーダー照射も否定し、日本が対立を煽っているとかいいたい放題だが、別に今にはじまったことじゃない。そもそもウソとデタラメの総本山みたいな国なんだから、どうせ同じことがこれからも繰り返されるに決まってるだろ。

 なあ、みんな。そういうわけだから、また中国からイチャモンつけられても腹が立たないように、普段から何でも中国のせいにする習慣をつけておこうぜ。それならプラスマイナスゼロで、腹も立たないってもんだろ!! 世の中の問題って問題は、大体、中国のせいにしてりゃ間違いないって。うん、うん、これって中華四千年の真実あるよ。

 例えば…、そうねぇ。近所の犬がワンワン吠えてうるさいのも中共のせいだ! オイラの体重が先月より1キロも増えたのは中共の謀略だ! 民主党の輿石がミイラ顔なのも、AKBタレントが丸刈り謝罪したのも、カープが毎年弱いのも、すべて中共に責任がある! ってな具合よ(笑)。


2013年2月6日(水)
最近のニュースで感じたこと
橋下市長VS鳥越俊太郎

 橋下さんが、今度は鳥越俊太郎に噛みついているそうだ。それを報じるネット記事を読んだが、毎度毎度、橋下さんの正論には惚れ惚れするね。まったくおっしゃる通りで完璧だよ。私も同じことをずっと前から感じていた。

 ジャーナリスト・鳥越俊太郎が、新聞コラムで桜宮高校の一件を取り上げ、「体罰と入試中止の問題はどう考えてもつながりません。論理的に飛躍があります」と橋下さんを批判。それに対して橋下さんがツイッターで「入試中止の決定をやったのは教育委員会。まず教委制度の基本を勉強しなさい」などと猛反撃。さらには「人権を普段声高に叫ぶものは、真の人権派ではない」、「反権力の姿勢を示すことがかっこいいと思っている」とか、「例の週刊朝日のときも、弁護士会や、差別をなくせと普段は言ってる団体、普段は人権を振りかざすコメンテーターも皆、その人権センサーは止まったまま。僕が公人で権力者であるという一点で、僕よりも週刊朝日の表現の自由を擁護。権力者を擁護するのは彼らの存在意義にかかわることなんだろうね」とし、さらには「鳥越俊太郎氏のコラムを読んで虫唾が走った。そこには自殺した生徒への想いが微塵もない。とにかく反権力。その一点のみ。それだけでこれまで生きてきたんだろう。そしてこのような鳥越氏は、朝日や毎日系に存在する一部似非人権派から重用される」と。まさに橋下さんのおっしゃる通りである。

 鳥越に限らず、故・筑紫哲也なんかもそうだけど、この手の自称ジャーナリストには、「まず初めに反権力ありき」みたいな、橋下さんがいうように「反権力がかっこいい」と思っているだけのペラい奴ってゴロゴロしている。私は、別に「権力には媚びろ」とか、「長い物には巻かれろ」といっているのではない。権力をチェックするのは当然必要なのだが、その視点は常に公平でなければならない。権力が間違っていたら批判するのは当たり前だが、マスコミや文化人の権力批判が間違っていたら、やはりそれも正すのが、本当の正義であるはずだ。しかし実際にはそうではなくて、常になんでも「権力は悪に決まっている」みたいな姿勢に傾く傾向が顕著で、ろくに状況を調べもせずに安易に権力批判して悦に入ってる、「エセ正義漢」みたいなのがよくいるのだ。

 鳥越についていえば、私の雑感では筑紫と比べれば印象は悪くなかったが、今回の件を見て、実はよく調べて記事を書いていない…というジャーナリストにしては意外とお粗末な実態がバレてしまった。
 桜宮高校の問題は、自殺した生徒に体罰していた体育科の顧問だけの問題じゃなくて、ほかの部活動でもやはり日常的に体罰が行われ、しかもすべての教師も生徒もそれを見て見ぬふりをしていた…という実態がある。つまり問題となった顧問が謝罪すればすむという話ではなく、そういう体質を一掃するためにすべての教師を異動させるべきだし、こんな体質の学校に新しい生徒を受け入れたのでは、また同じことが起こりうる。だから入試も中止すべき…というのが橋下さんの主張だろう。こういう状況を理解すれば、鳥越の意見の方こそズレているといわざるを得ない。

 ジャーナリストというのは、一般人よりも鋭いセンサーがあってナンボ。それなのに事情を正確に把握できないくらいにセンサーが鈍いのか、それとも真実よりも反権力姿勢を示すことの方を優先しているのかは知らないが、どっちにしても、そんなもんでジャーナリストを気取るなよって話だ。
 
 橋下さんの徹底的な反撃姿勢を「とんがってばかりだね、この人」みたいに批判する人もいるわけだが、元を正せば、事情を正確に把握もせずに批判している鳥越のような人の方にこそ問題があるのであって、その批判が的外れなら声を大にして反論すべきである。「まあ、まあ、そんなにいわなくても…」みたいに曖昧なまま終わらせることを繰り返してばかりの日本人特有の姿勢はまったくの害でしかなく、人間としても社会としても進歩がない。こういう姿勢は、同じ間違った判断を繰り返すことにしかつながらないし、そもそもそんなことをいって冷静さを気取っている輩ってのは、わかりやすくいえば「自分さえよけりゃ、多少社会に問題があっても知ったこっちゃない」という、要はただ単に自己チューなだけ。それなのに自分自身を客観的に見ることすらもできずに「自分は冷静さを保っている」と勘違いしている鈍くておバカな人たちである。


 
2013年2月5日(火)
最近のニュースで感じたこと
正木篤・広島県議リコール成立

 無免許運転で逮捕され、県議会から2度に渡って辞職勧告を決議されたにも関わらず、県議に留まり続けた正木篤・広島県議のリコール住民投票の開票が行われ、95.88%という賛成票によって、即日、正木議員は失職したそうだ。今回の報道でようやく辞めさせられたことを知って安堵した。都道府県議のリコール成立は全国初だそうだ。リコール運動の経緯など詳しいことは、こちら

 この報道で注目したことはふたつある。ひとつは反対票を投じた人が約二千人もいたこと。もうひとつは、このリコール投票に要した経費が六千万円もかかったことである。前者についてはリコールに賛成した割合が95.88%だったことは、当然といえば当然の高い数字ではある。しかし賛成票45812票に対して、反対票は1969票だった。つまり反対票に投じた人が1969人もいたことなる。全員が賛成ということはあり得ないにしても、無免許で逮捕された議員を擁護するアホが選挙区内に少なくとも1969人もいるのかと思うとゾッとする。その内訳は、きっと@この議員が議員でいる方が利権上都合がいい方、Aこの議員本人とその家族・親族、Bオツムが緩くて意味を理解できない方、C賛成だったのにうっかり反対の方に名前を書いちゃった方…とも想像するが、どうなんだろうか。

 次に後者だが、仮に六千円でも腹立たしいのに六千万円!! これすべて貴重な県民の税金から支出されるわけである。もちろんリコール運動をした住民グループを非難しているのではない。さっさと辞職しなかった正木議員がけしからんのである。辞職勧告しても辞めない議員に対してはリコール運動をするのは当たり前の話で、こんなレベルの議員をアリにしていたら、広島県民の見識を疑われる。それにしても六千万円の無駄な出費…。広島県には未だにドクターヘリが一機もないのだが、その導入の足しに使えたら、よほど県民のためになったと思うんだけどね。
 この一件は広島県にとって害悪としかいえない人物に投票して県議会に送り出した有権者の責任でもある。正木議員に投票した有権者は、寄付をしてでも六千万円の穴埋めをすべき…とさえいいたいほどだ。

 広島県議会のサイトを見ると、4日午後の時点では、正木議員の紹介ページはまだ生きており、それによるとこの人は無所属で、自分の会派名を「こころざし」と名付けてらっしゃるようなのだが、それにしてもなんだか安い「志」だなぁ。そもそも県会議員という要職にありながら無免許運転をするというのも尋常ではないし(免許の更新をうっかり忘れていたのではない。失効期間は8年間だから無免許なのをわかった上で無免許運転をしていた。ゆえに悪質極まりない)、加えて無免許で逮捕されても議員の職に留まり続ける神経も大いに疑う。
 昔、オレンジ共済組合事件で辞職を拒否していた国会議員もいたが、こういうアホ議員をとっとと辞めさせられるように法改正してほしいね。法改正によって、無駄な労力、無駄な出費をしなくてすむのなら、早く対策してほしい。


2013年2月4日(月)
丸刈り謝罪
 禿なのだ。禿なのだ。どうせなら丸刈りどころかツルっ禿にするのがいいのだ〜。もしオイラなら、ツルっ禿にして誠意を示すのだ〜。頭皮を磨いてピカピカにすれば、そんだけ気持ちがみんなにも伝わるに決まっているのだ〜。でも毛が全部なくなると、本当のハゲみたいに思われるのも困るんで頭頂部にきっちり3本は残しておくのだ〜。2本でもなくて4本でもなくて、絶対に3本でなきゃダメなのだ〜。頭頂部に毛が3本なら、オバQっぽいからなのだ〜。オバQっぽいとオバQ世代からは必ず好意的に解釈してもらえるに決まっているのだ〜。オイラもオバQ世代なんで、オバQっぽく謝られると、どうしても許しちゃうのだ〜。

2013年1月29日(火)
最近のニュースで感じたこと
あれは麻生財務大臣の失言じゃねぇだろ!!

 麻生副総理兼財務大臣が、終末期医療をめぐり「さっさと死ねるようにしてもらわないと」と失言したという報道があって、昨日の朝日新聞・読者欄にもそれを批判する投書が掲載されていた。しかし、ネットではすでに指摘されているように麻生大臣はその前も含めるとこういっているのだ。

 「私は遺書を書いて『そういうこと(延命治療)はしてもらう必要はない、
さっさと死ぬんだから』と渡してある。そういうことができないと、なかなか死ねない。いいかげん死にてえなと思っても、とにかく生きられますから。しかもその金は政府のお金でやってもらってるなんて思うと、ますます目覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうとか、いろんなことを考えないと、これ一つの話だけじゃなくて総合的なことを考えないと、この種の話は解決することはないんだと…」

 つまり、自分のことを「さっさと死ねるように」といっているだけであり、それを含めて発言全体を読むと、さほど問題とは感じない。後半部分は一般論のようにとれるというが、自分のことを例に出して説明しているだけと取ることもできるし、仮に一般論だとしても、要は「延命治療せずにさっさと死にたい人は、自分(麻生)と同じように希望を汲んであげて死ねるようにしてもいいのではないか」ってことだろ。「年寄りはさっさと死ね」といってるわけではない。このどこが問題なのか、私には理解できない。
 これって別項で以前書いたことがあるが、要はマスコミお得意の「発言の部分切り出し」手法そのもの。後半の太字部分だけ切り出すと、いかにも問題発言のようにも読めるというだけの話だ。

 まあねぇ、今に始まったことじゃないから、とっくの昔からお見通しなんだけどさ。こういう言葉尻をとらえて、些細なことに噛みつくヒマがあったら、ほかにすべきこといっぱいあるだろって思うけどね。こういう言葉尻をとらえて批判している記者ってのは、ほかにまともな記事がかけないから、そういうせせこましいことを書いて悦に入ってる哀れな無能記者なんだよ。例の鉢呂大臣もお気の毒としかいえなかった。そんなもんで正義面してんじゃねぇよ。

 表向きの見えるものを見たままにしか反応しない。見えないところに真実があるかもしれないってことに頭をかすめもしない。おバカでノータリンな国民のみなさんは、マスコミがお得意の手法でセンセーショナルな話題作りをしていることなんかに気づくわけないんだから。これって捏造みたいなもので、そんな程度で「真実を追究するのが使命のプロのジャーナリスト」っていえるのかねぇ。こんなんだからマスコミが信用されなくなってることにいい加減気づけよ。マスコミ報道をそのまま取り入れて批判している連中も薄っぺらいんだよ!! 「マスコミが右の旗を上げれば右の旗を見、左の旗を上げれば左の旗を見る」…まさにそれ。

 安倍さんは、実は難病で辞職したにも関わらず、「二代続けて政権投げ出し」と見たままに報道するマスコミの無能ぶりもヒドいもんだろ。加えてそれが正しく聞こえちゃって、そのまま取り入れる国民も同レベルってことだよ。
 だからさぁ。何度もいってるだろ。目の前にある、いかにもそれっぽい答えを「あーこれだこれ。これが正しい答えだ」って、すぐに握りしめるなって。そういうことだよ、おバカでペラい国民のみなさんよ。
 
 こういう風に麻生大臣を擁護したら、右寄りだ、ネトウヨだと、単細胞な方々がいいそうなんだけどね。そんなに単純じゃねぇよ、バーカ。頭の中に二分法発想しかない単細胞は黙ってろ。


2013年1月28日(月)
新しいNASとシリアルATA−USB変換ケーブル
 結局、故障した4TB・NASの後継として、同メーカー製のほぼ同機能の新しい4TB・NASを新たに購入した。6TBにしようか迷ったが、先代NASは、結局4TBの容量半分の段階で故障してしまったので、また同様に2〜3年程度で寿命を迎える可能性もあると考え、あまり無駄にならない4TBにしたのだ。仕事で使わなければ、もっと寿命があるだろうが、毎日、繰り返し駆動させるので、どうしても私の使用環境では故障リスクが上がるものと想像される。でも、それにしてもちょっと早すぎるよなぁ〜という気もするのだが。

 加えて今回の経験でバックアップの重要性を再認識したこともあって、これまでPC本体や外付けHDD、NASの計約13TB分のHDDにごちゃごちゃに入っていた、さまざまなフォルダを整理し、それぞれマザーフォルダとバックアップフォルダをわかりやすく分けて(フォルダ名のあとに○○M、○○Bと表記)、特に頻繁に書き換え保存するフォルダは、「NAS同期対象フォルダ」という名前のフォルダにまとめて、NASにある同名フォルダと同期させて、ほぼ同時にバックアップできる設定するなど、PCのバックアップ体制をより完璧な形に改編した。

 また先日、故障したNASは、ひょっとするとHDD自体が壊れたのではなく、OSに何らかのエラーが生じて電源が立ち上がらなくなったのではないかと考え、直付けの変換ケーブルを購入。ケースから2TBのHDDふたつを取り出して、シリアルATAのコネクタに直に変換ケーブルを取り付けて、USB接続してみた。変換ケーブルの電源を入れると、おおっ!! HDDから頼もしいチリチリ…という駆動音が聞こえてきた!! やがてマイコンピュータ画面にローカルディスクが次々に表示されたところまでは完璧。しかし、それを開けようとすると、「フォーマットの必要あり」という表示が出て、結局中のフォルダを出すことはできなかった。しかし未使用のままだった第2HDDは、その方法で1日半もかけてフォーマットしたところ、2TB(実質1.8TB)の外付けHDDとして使えるようになった。ただし、むき出しのHDDはちょっと扱いにくい。第1HDDの方には、すでに中身のコピーを終えたとはいえ、2TB分のデータが詰まっているので、念のためそのまましばらく保管することにした。
 ついでに以前壊れてしまった1TBのUSB接続HDDも、ネジを外して分解し、中からHDDだけ取り出して、変換ケーブルに直付けしてみたが、こちらはHDD本体が壊れているみたいで無反応だった。


2013年1月25日(金)
最近のニュースで感じたこと
橋下市長VS曽野綾子

 大阪の桜宮高校の一件に関して、作家の曽野綾子が橋下さんを新聞コラムで批判したのに対して、橋下さんがツイッターで「ひねくれ者曽野綾子氏」だとか「教育再生会議メンバーやめろ」などと反論しているそうだ。あははは。いいね〜。どんどんやってほしい。曽野綾子って、大作家という以外には何のイメージもなかったのだが、以前、ある意見を読んで、意外と薄っぺらい分析能力しかねぇな〜と思ったことがあり、今回の一件はどうか知らないが、作家というのは文系インテリのトップランナーみたいなイメージが世間一般に広くあって、そのため文系の人からは当然チヤホヤされるし、自分もいつの間にかそういう気になっちゃってる人が多い。作家が文芸論を熱く語られるのなら、「もう好きなだけ熱く語っちゃってください。きっとあなたのおっしゃる通りですぅ〜」といってあげるのだが、本来は専門外の分野までデカイ面して偉そうなコメントをするみたいなところが大いにあって、それでも正論をいってるのならまだ許せるのだが、割とトンチンカンなコメントも多いので、橋下さんみたいに徹底的にディベートの場に引きずり出して、その程度を世に知らしめす方がいいと思うのだ。
 
 ところで私が橋下さんを評価するのは、何も威勢のいい右寄りの発言をされるからではない。彼がすごいのは、論理的な思考能力がずば抜けて高いことにある。彼は文系だが、アホな理系よりも百倍は論理的能力が高い。私は橋下さんの意見を聞いて、何度もその発想に感心したことがある。論理の程度というのは、そもそも論理的な能力がないとわからないものだ。例えばアメリカ人が、いくら心に響く感動のスピーチを英語でしても、英語がわからない人にはまるでピンと来ないのと同じことである。

 また論理的能力とは、必ずしも数学や理科の成績がよければ高いともいえないものだし、専門分野では重箱の隅をつつくように徹底的に論理回路が働くが、専門外になると途端にそれが停止しちゃう理系の専門家も実は意外と多いものなのだ。論理的能力とはそういうもので、数学や科学を勉強すれば「あらゆる分野でも機能する論理的思考回路」を必ず得られるというものではなく、日常的なことでもなんでも、とにかくあらゆる方向に徹底的に思考を繰り返す訓練をして徐々に高まっていくもの…と私は思っている。橋下さんは、弁護士という職業柄もあると思うが、もともとそういう素養をお持ちだったのだろう。政治家という高度なスキルを要求される立場では、当然、あらゆる方向に頭が回る人でなければならず、それでも元総理の小泉さんみたいに論理はそれほどてもないが、高い直感力があればそれを補うことが可能となることもあるのだが。


2013年1月24日(木)
無題
 日揮という会社は、1960年代から海外の製油所建設を本格化。困難を乗り越えてプロジェクトを完遂する姿勢を高く評価され、アルジェリア政府からも絶大な信頼を得ていたという。そういう記事に接して、ますます私は日揮の技術者たちと父が重なった。父は、韓国やブラジルの製鉄プラントを長年に渡って担当した製鉄機械の設計マンで、もともと熱血漢ということもあって仕事に対する姿勢は私から見てもすごいものがあり、当然、先方からも高い信頼を得るようになった。それが、数々の国際入札で受注成功という実績にもつながったようだ。

 父の仕事も困難の連続だったようだが、完遂した。父は、私に「どんなことでも簡単に諦めるな。教えてやれるのは、それくらいのことしかない」といったことがあるが、私もその通りだと思っている。
 
 かつてブラジル国営製鉄会社の仕事をしていた時、最初の工場建設が終了し、ふたつ目の工場の国際入札が行われ、この時も父の会社が受注に成功した。東京の本社からも重役が多数出席して契約締結式が行われた際、父に絶大な信頼を寄せてくれていたブラジル国営製鉄会社の社長が、重役たちを前にして「日野はどうした。なぜここにいない。この仕事は三菱重工にやったんじゃない。日野にやったんだ」といって、急遽、父は式に呼ばれたという。
 その後、父はブラジル国営製鉄会社製鉄所の副工場長を勤めたあと、帰国してもとの会社に戻った。

 私は大学生の頃、その話を聞いて「まあ、父ならそうだろう」と思った。そんなことがあっても、まったく不思議じゃない。子供の頃、父はいつも会社から仕事を持ち帰り、家で夜遅くまで図面を引いていた。つまり父にとっては残業代を稼ぐことよりも仕事を進めることの方が重要だったということだ。

 一見すると割に合わないようにも見えるが、でも、私は父の半生を見てきて、その仕事に対する姿勢は、結局は無駄ではなかったと思っている。そのひとつが、先に書いたブラジル国営製鉄会社の父に対する高い評価であり、もうひとつは、定年退職したあと、自分の会社からも請われて現役で仕事を続けられたことである。今はもう一線から身を引いているが、古巣の大企業と直接取引してもらえたのは、ひとえに父の仕事に対する姿勢と実績があったからこそだと思っている。見ていた人はしっかりと見ていた…ということだ。

 私は、今、仕事の上では「有限会社ウェイ」と名乗っているが、この会社はもともとブラジル国営製鉄会社が父個人と契約する際、法人でないと契約できないということで、父が設立した会社で、父と母、それに私の名前の頭文字からウェイと名付けたものである。設立当時も今も個人商店的な会社には違いないが、でも父が定年退職後、会社から請われて仕事を続けていた際には、古巣の三菱重工はもちろん、三菱商事などのそうそうたる大企業との契約実績もある会社なんだけどなぁ〜。そうは見えないだろうし、私とは無関係だが(笑)。

 それはさておき、おそらく父のように、あるいは日揮のように誠心誠意尽くしたからこそ、海外の取引先から信頼を得た会社はいっぱいあったし、今もあるのだろう。だからこそ一度は焼け野原と化した敗戦国が、世界有数の経済大国へ這い上がることができた。企業戦士たちの努力が、戦後の日本を支えてきたのは間違いないし、一方で相手国の発展にも大きく寄与したはずである。
 それを思うと、理不尽な今回の事件には、強い憤りを覚える。おそらくフランスのマリ軍事介入への反発というのは建前に過ぎず、偏狭な犯罪者集団を絶対に許すわけにはいかない。犠牲になった日本人技術者と父とを重ねて、余計に腹立たしく感じるのである。


2013年1月22日(火)
三菱自動車のプラグインハイブリット車
 先日、電話で父と話しをした際、三菱自動車からリッター67kmというすさまじい燃費のアウトランダーが発売されるらしいという話を聞き、耳を疑った。まさかそんなバカな…。何かの間違いではないかと一瞬思ったが、電話のあと三菱自動車のサイトを見て、正しいことを確認した。そして、どういう意味なのか理解した。アウトランダーPHEVは、要はモーターを動力源とする電気自動車なのだが、発電用のエンジンを積んでいて、バッテリー残量が減ってくれば自動的に発電できるようになっているのだった。
 電気自動車の決定的な弱点は、充電スポットというインフラ整備がまだまだということ、次に充電にも時間がかかることであり、遠出した先にそれがあるかどうか不安になるが、このクルマならガソリンを入れれば充電スポットがあろうがなかろうが、いくらでも遠出ができるし、走りながら充電できるので時間的にも効率がいい。普段の近場移動では自宅の家庭用電源から充電できるからガソリン代は不要。遠出する時でも普通のガソリン車に乗ることを思えば、リーター67kmなら、ガソリン代もあまり気にならない。これは、相当に魅力的なクルマだ。あ〜なるほどねぇ。その手があったか。この発想って単純そうで、かなりスゴイと思うな。予想を超える予約が入っているそうだが、それは頷けるし、いづれデリカにも搭載してほしいものだ。
 一方、マツダのスカイアクティブ技術は、クルマが停まっている時、細かくエンジンを切るようにして燃費を向上させたわけだが、これもその発想に感心したものである。
 彼らの発想力とその発想を実現させる技術力に接して、日本のものづくり大国としての力もまだまだ捨てたもんじゃないと思うよ。


2013年1月19日(土)
最近のニュースで感じたこと
国賊

 鳩山由紀夫が、中国に招待されるという報道を聞いて、政界から懸念する声が聞かれたのと同様に、私も「すっげー危なそうだな〜」と感じていた。で、その懸念は見事に当たったようだ。この人ほど、日本国にとって有害な政治家をほかに知らない。自民党が苦労してようやく決着できる直前まで進めた米軍基地移設計画を見事にひっくりかえし、日米同盟に亀裂を生じさせた。そのわずかな隙間を突いて、ロシアや中国、韓国が北方四島や尖閣、竹島に次々に一手を出して来たのも、もとを正せばこのアホに原因がある。この人はまさに諸悪の根源としかいいようがない。そして、ようやく政界を引退するという話を聞いてホッとしたのもつかの間、この一件をやらかしてしまった。
 引退したにも関わらず中国から指名されて、「自分の存在もまだまだ捨てたもんじゃない」とでも思ったのだろうか。鳩山さん、中国があなたを選んだのは、騙しやすくて中国の国益に沿うように利用できると考えた以外の理由はありません。で、まさに中国の思惑通りのことを発言してくれちゃったわけである。会談した中国の高官も、鳩山がそれを口にした瞬間、心の中でニンマリしたことだろう。

 東大大学院という超高学歴だから投票した、鳩山同様にスッカラカンの選挙民がいっぱいいたから当選したわけだが、これを見れば学校のお勉強とそれ以外の能力は必ずしも関係しないことがよくわかる。鳩山は自分の専門分野に関しては高い能力を持っているのだろうが、とにかく勘が鈍くて空気を読めない。特にやっかいなのは、「自分は東大大学院だ。だからその自分が優秀じゃないはずがない」という自信がどこかにあって、批判されても意に介さないところである。その自信が余計にやっかいなのである。
 小野寺防衛相が「久しぶりに国賊という言葉を思い出した」とコメントされているが、まさにその通りである。国賊以外の何ものでもない。頼むから「自分も何かの役に立ちたい」と思わないでほしい。軽井沢の別荘でハーブでも育ててる方がよほどお似合いだし、その方が日本国のためになる。本当のことをいって大変申し訳ないが、あなたは無能なのを飛び越えて有害です。




アルジェリア

 プラント建設のために派遣されていて、この事件に巻き込まれた日本人技術者の安否が気になる。私はとても人ごととは思えず、この報道を聞いていた。以前にも何度か触れたが、私の父も主にブラジルでのプラント建設に長年携わっており、単身でも繰り返し赴任していたし、私が大学生の頃は母も一緒に行っていたので、人ごととは思えないのである。
 アルジェリアと比較すればブラジルは断然安全な社会ではあるが、それでも日本と比較すれば治安は悪く、両親が住んでいた街でも車に乗っていたブラジル人家族が窃盗犯に銃で全員射殺されるという事件も赴任中にあって、気が気ではなかった。結果的には一度も危ない目には会わずにすんだわけだし、ほとんどのブラジルの人たちは陽気て情に厚いのだが。
 安否不明のご家族の心労を思うと胸が痛む。全員無事に日本に帰還されることを願ってやまない。


2013年1月18日(金)
涙なくして語れない感動秘話
 問題が発生したNAS(LAN接続HDD)からのデータコピーは、なんとか無事終了。実は解決法のひとつとしてファームウェアを更新するという選択肢もあった。しかし、うまく更新できなかった時、コピーさえ不可能になるリスクもあると考えてしなかったのだが、ようやくコピーが終わったので、その更新作業をする。もしかすると、それであっさり問題が解決するかもしれないという期待もあった。ところが、やっぱり様子がおかしい。エラー表示は出ていないが、アクセスすらできなくなってしまった。ファームウェアの更新自体はエラーもなく無事に完了したはずなのにも関わらず。
 で、結局、いろいろやってみたりしたのだが、とうとう電源表示の青LEDとエラー表示の赤LEDも点滅しっぱなしになって立ち上がらなくなってしまった。コピー途中でファームウェアの更新をしなかったのは正解だったのか、それとも結果は同じだったのかは不明だが、別に何らかの問題があって、それが回復できないところまで拡大してしまったようにも見える。とにかくギリギリでデータ救出に成功したのは間違いなかった。

 データを取り出せなくなったら、きっと困るだろう…とNASはNASなりに頑張ってくれて、すべてのデータコピーが終わったのを見届けて力尽きてしまったに違いない!! な、なんて健気な奴なんだ〜。
 思えば、君が我が家に来たのがいつだったのかさえ記憶にないが、でもいつも青いLEDを光らせて格好良かったNASちゃん…。深夜だろうと早朝だろうと、3台あるパソコンのどれからアクセスしようと、すかさず反応してくれたNASちゃん…。「もうお腹いっぱい」と拒否しても不思議ではないのに、膨大な写真データの保管をいやな顔もせずに引き受けてくれたNASちゃん…。

 君がいなくなってしまった机上の空きスペースを見ながら、君との思い出に涙する今日この頃。自分の身体に異変が生じたことを僕に伝え、なんとかデータコピーが終わるところまで頑張ってくれたんだよね。うっうっ、泣けてくるぞ!! 涙なくして語れない感動秘話だろ!! みんなも思いっきり泣いてくれ!!


 
2013年1月13日(日)
現実と仮想現実
 昨日、NHKBSでやっていた映画『マトリックス』を見た。2度目だが、これを見て思った、ちょっと哲学的なことを今日は書きたい。この映画では、現実と仮想現実を行き来して、時に自分がどちらにいるのかさえわからなくなる。
 私たちは、この世に生まれて以来、社会というものを認知し、いろいろな人と交流しながら人生を送っているわけであり、誰しもそれを現実だと思い込んでいるわけだが、突き詰めて考えてみると、実はこれが現実だと証明することは意外と難しいことに気づく。「そんなバカな」と思うだろうが、それは次のような根拠からの推論である。

 私は、今、この文章を考えて綴っているわけだから、少なくとも考えている主体となるもの(ここでは仮に大脳としておく)が存在することは間違いない。まさにデカルトがいう「我思うゆえに我あり」である。しかし、重要なのはその主体が外の世界を認知する手段は、すべて電気信号を介して行われているに過ぎないということだ。視覚、聴覚、触覚…など、すべての感覚がそうである。
 このことは部屋の中でテレビを見ている人に喩えるとわかりやすい。テレビを見ている人は、そこに映し出される映像が、中継先からリアルタイムで送られている映像なのか、あるいはビデオ映像なのか、はたまたコンピュータによる合成映像なのか区別がつかないのと同じことである。

 想像力を大いにふくらませて考えてみると、例えば実験室に置かれた容器に浸された液体の中で培養されている大脳に無数の電極が差し込まれ、実験室の隣に置かれたスーパーコンピューターが、フル稼働して「人生」という仮想現実を大脳に体験させている…と仮定してみたとしても、私という考える主体は、それが正しいのか間違っているのか判断はできないのだ。なぜなら、その考える主体は電気信号でしか外を認知できないからである。もっといえば大脳という存在どころか、私たちが信じている世界も国も地域も人間という生物でさえ、あるいはスーパーコンピューターみたいな何かが作り出した幻想に過ぎないと仮定したとしても、その正否はもちろん検証することさえ難しい。


2013年1月11日(金)
ニホンカワウソとクニマス
 愛媛県でニホンカワウソらしい動物を見たという目撃情報が相次いでいるそうだ。ニホンカワウソといえば、すでに環境省により絶滅種に指定されているが、主に高知県を中心に調査した上での判断であり、愛媛県の複雑なリアス式海岸や無人島などは未調査だという。専門家は「生息している可能性はある」としている。それをふまえて愛媛県が調査を行う予定らしい。

 本来の生息地・田沢湖で絶滅したクニマスが、およそ70年ぶりに山梨県の西湖で再発見された報道も記憶に新しい。この例はもともと西湖に生息していたわけではなくて、人為的に運ばれたものが生き残っていただけなので確かに野生絶滅に変わりはないが、種としては継続する道が開けたということである。
 もともと西湖の猟師や釣り人の間でも黒いマスがいることは知られており、黒マスと呼ばれてヒメマスと同様に普通に釣り上げられて食べられていたそうだ(絶句)。当時、彼らや西湖に訪れた観光客に、仮に「実はここには絶滅種のクニマスが生き残っているんですよ」といってみたところで、誰も信じなかっただろう。でも、現実には生き残っていたのである。以前、ニホンオオカミについても同様のことを書いたが、こういう例を見れば、可能性がない話じゃない。いくら国土が狭いといってみたところで、あらゆるところに人間の目が行き届いているわけではないし、専門家によって隈無く調べられているわけでもない。ニホンカワウソも再発見されることを願って今後の調査に期待したい。

 ところで最初に西湖の標本を見て「クニマスではないか」と気づいたタレント兼東京海洋大学客員准教授のさかなくんは、本当にスゴイ。初めてテレビで見た時、甲高い声でキャーキャー騒ぐ姿に「なんなんだ、コイツ」と冷めた目で見てしまったのだが、クニマス再発見の主役となる大偉業を成し遂げてしまった。
 彼が気づかなければ、ひょっとすると誰にも知られないまま、「最近、黒いマス釣れなくなったねぇ」と釣り人どうしが会話する事態にならなかったとも限らない。それがクニマスと判明したことで、地元でも保護する方向へ動き始めている。クニマスという種を守った意味においても、さかなくんが果たした役割は極めて大きいといわざるを得ない。


2013年1月9日(水)
今度は写真データが行方不明に…
 前回日記に書いたバックアップ作業は今も継続中。取りこぼしていたフォルダのコピーは終わったが、もし故障してしまって取り出せなくなるとマズいので、そうなる前にNASにある全取材写真データをそのまま別のHDDにもコピーしておくことにした。バックアップHDDの方は撮影時のままの未加工データだが、NASの写真データには調整データも保存されているので、厳密には同じではないからである。トラブルも関係しているのか、普段よりも転送速度が少し遅いようで、しかも合計1TBもある写真データはそう簡単にコピーできない。今日で4日目だが、もう少しかかりそうだ。
 
 ところで昨日もちょっと青くなる事態に見舞われた。昨年5月に取材した上高地の写真フォルダを開けてみたところ、なぜか後半部分が見あたらないのである。???? な、何でだ?? ま、まさか、NASのトラブルで写真データが消失したってことなのか? 慌ててバックアップHDDのフォルダも見てみたが、ここにもない。つまりバックアップを取りこぼしていた上に、偶然にもNASデータが何らかの原因で消失した可能性が考えられた。
 確かに上高地取材中、16GBのコンパクトフラッシュメモリが一杯になってしまったので、途中で予備に切り替えた。保管するときにデータをひとつのフォルダにまとめてもいいのだが、フォルダは別々のままだったような気がする。つまりフォルダの中で半分消失したのではなくて、後半部分をまとめた別のフォルダが丸ごと、どこかへ消えたということだ。

 先月、そのフォルダから写真を何点か選んで出版社に送ったばかりで、その時点では確かにあった。なぜ後半部分が消失したのだろう。誤って削除する可能性はさすがにないだろう。念のため、あちこちフォルダを開いてみるが、どこにもない。うーん。またイヤな汗が出てきた。上高地の後半写真がなくても、それほど重大ではないが、問題はそのあとに立ち寄って取材した写真だった。その写真がないとなると、今年出る別の本の制作に確実に支障が出る。見つからなかったら、春になってから再取材に行くしかないかな…と考えていると、気が滅入ってきた。
 しかし、別の日付で保管してあったフォルダを開けてみたところ、なんとそこに入っていた。つまり、NASのトラブルとは無関係で、後半部分を保管する時にフォルダ名の日付を間違えていただけだった。そういえば先月、写真を選ぶときも、そうだったような…だからフォルダ名を直さなきゃって思ったような気もしてきた…。あ〜いかん、いかん。集中力が欠けているわ。NASトラブルのせいで、過剰にデータ消失を恐れるようになってしまっている。

 ここはひとまず、深呼吸でもしてと……す〜〜〜は〜〜〜す〜〜〜は〜〜〜。さぁ、みなさんもご一緒に。す〜〜〜は〜〜〜す〜〜〜は〜〜〜。おおっ、血中の酸素濃度が上昇して頭が冴えてきた!!

2013年1月6日(日)
悪夢のNASトラブル
 年末にPC関係のトラブルが発生。年が明けても解決せず、実は昨日まで気が重い状態が続いていた。というのも先月27日の夜、4TBのNAS(LAN接続HDD)に突然アクセスできなくなったのだ。一旦は正常に戻ったのだが、その後、フォルダーを移動したりしている最中、再びアクセス不可に。しかも、しばらく待っても正常に戻らない。故障と断言もできないが、なんとも不安な状態。このNASには、4年間の取材デジタル写真データなどの重要なファイルがいっぱい入っており、バックアップもとってあるが、故障してデータが取り出せなくなったら、それはそれでちょっと困る。

 とりあえず、今やっている仕事で必要な写真データは、バックアップHDDの方から取り出して仕事を進めていたのだが、7月に取材した写真を見ようとしてフォルダを開いて青くなった。その前後数日分のファイルがごっそり抜けていたからだ。カメラからデータ転送する際、バックアップ保存先も指定できるのだが、何かのきっかけでそれがリセットされていたのに気づかず、バックアップされていなかったのである。

 もし故障だったら、その写真データは高い金を払ってデータ復旧でもしてもらわない限り、取り出せないことを意味している。論理障害なのは間違いないので、物理障害のように高額な費用にはならないだろうが、USB接続HDDのデータ復旧費用よりもNASは高いらしい。その4日間の写真の中には、今年刊行予定の本で使う予定だった写真もあり、ダメージは大きい。

 メーカーサイトのFAQには、「数十時間かかることもある」と書かれていたので、待ってみたのだが、年が明けても同じ状態のまま。そういうイヤ〜な空気の中で迎えた新年だった。年末年始の休みなのでサポート窓口に聞くこともできず、いろいろ調べて強制終了させる以外に方法はないとの結論に至る。復帰しなかったらどうしよう…と気が重かったが、LANケーブルを外し、電源プラグを抜いて強制終了させ、再度電源を入れて、おそるおそるアクセスしてみる。
 …と、あっさり中のフォルダが表示された。あれれっ!!なんか大丈夫っぽい。とにかく一時的かもしれないので、優先順位を決めてバックアップ作業を開始。今もその最中だが、なんらかの問題が生じているのは間違いないようで、バックアップ中も時折、エラーが発生して中断。でもファイルコピーは可能なので、最悪な状態はなんとか回避できそうだ。
 修理に出すにしても高そうだし。いっそ上位機種を買おうかな。最近のNASって、ネット経由で外出先からでもアクセスできるらしいし、それなら実家に置いとけばバックアップ体制としてはより完璧(自宅が火事その他の災害に見舞われても、最低限のデータは守れる)。それにしても年末年始という時期にこんなトラブルとは。なんなんだよっ!!

2013年1月1日(火)
明けましておめでとうございます

2012年12月28日(金)
無題
ホームドア

 昨日、仕事の打ち合わせで久しぶりに都内に行くと、小田急線新宿駅や都営大江戸線西新宿駅などには、いつの間にかホームドアが設置してあった。10月に都内に出て以来2ヶ月ぶりだが、もう早速「浦島太郎状態」を味わうハメになってしまった。
 ホームドアは、電車によってドアの配置が違うため対応しにくいとか、重い設備一式を置けない構造上脆弱なホームがあったり、なかなか設置が進まない理由になっているそうだが、視覚障害者の方が誤って線路に落ちる事故もあったので、やはりこういうところには国が援助してでも設置を進めてほしいものだ。視覚障害者でなくても目の前に電車が入ってくる時は、ちょっと怖いし、つい後に立っている人を気にしてしまうが、ホームドアがあれば安心だ。



ジェリー・アンダーソン死去

 特撮人形劇「サンダーバード」を作ったイギリスの映像プロデューサー、ジェリー・アンダーソン氏が亡くなられたという。子供の頃、一番好きで楽しみにしていた番組が、サンダーバードだった。だからプラモやダイキャスト模型もいろいろ所有していた。
 私が生まれた翌年に制作されたので、もう随分昔のテレビ番組だが、あのリアリティある特撮技術は、今でも感心せずにはいられない。ウルトラマンなどの日本の特撮技術も評価されるようだが、リアリティさからいえば、はるかにサンダーバードの方が優れている。同氏によって、のちに実写で作られたSF映画の「決死圏SOS宇宙船」(邦題は今イチだが)は印象的な内容だったし、SFテレビドラマ「謎の円盤UFO」も好きだったなぁ。
 
 「決死圏SOS宇宙船」は、太陽観測衛星が太陽の真反対側の地球軌道上に地球そっくりの未知の惑星が存在することを発見する(太陽の真反対にあるので、太陽に隠されてこれまで発見されなかったという意味)。主人公の大佐が一人宇宙船に乗って調査に向かうが、目的の惑星に着陸しようとして墜落。ところが意識を取り戻すと自分はなぜか地球にいて、司令官から「任務を途中で放棄して、どうして戻って来たのか」と激しく叱責される。自分は確かに目的の惑星にたどり着いたはずなのに…と悩む大佐。やがて、大佐はふと文字を見て、ある重大な事実に気づく…。
 地球の反対側に地球と瓜二つの反地球があり、そこは地球とあらゆるものがまったく同じだが、唯一左右だけが違う鏡像の世界だった。つまり大佐は反地球に向かったが、同時に反地球からも、もうひとりの大佐が地球に来ていたというわけ。再度、宇宙船を打ち上げて軌道上の母船とドッキングしようとするが、電気接点も左右逆だったためにショートしてしまいドッキングに失敗。宇宙船は宇宙センターに墜落。センターは炎上…。
 最後の場面は、一転、数十年後の未来となる。病院で車椅子に乗った年老いた司令官が映し出され、廊下の向こうには一枚の大きな鏡。そこに自分の鏡像を見た司令官は、眼を見開き猛然と鏡に向かって突進する…で、ジ・エンドだったように思う。着想も特撮もすばらしいし、すごく印象に残った映画だった。

 「謎の円盤UFO」では、偵察衛星シドが探知したUFOを迎え撃つインターセプターが月面基地ムーンベースに配置されていて、発進シーンではサンダーバードと同じ勇ましいBGMが流れてすごく格好いい。インターセプターは、核ミサイルを1発しか積めない実に非効率な設計なんだけど(笑)、でもメカのデザインはとても魅力的だった。

 氏の作品は、どれも夢があって楽しませてもらった。ご冥福をお祈りしたい。


2012年12月26日(水)
弥山遭難
 宮島の弥山で、単独行の31才女性が道に迷って遭難し、翌日無事救助されたとの報道があった。標高535mといえば高尾山よりも低いが、ロープウェイを利用しなければ標高ゼロメートルの海岸から登ることになる。世界遺産の島であり、登山者も少なくないはずで、難度が高いわけでもないと思うが、弥山の南側で発見されたということは、本来下るべき方向とは反対側に下っていたことになる。
 何はともあれ携帯電話で救助要請ができたことは大きい。電池が切れそうだったらしいので、ギリギリでも通話ができたのは実に幸運だったといえるだろう。仮に携帯電話がなくとも、留守番の家族が、弥山に登ることを知っていれば救助要請も可能だが、家族も知らなければ自力で下山するか、偶然発見されることに期待するしかない。温暖な瀬戸内の島とはいえ、寒波が押し寄せていたこの時期、夜は相当に冷え込むと思われ、動き回って疲労がたまっていれば凍死する可能性もなくはなかった。
 救助要請した時にはすでに暗くなっていただろうから、その場を動かなかったのは正しい判断だったとは思うが、北に下るべきところを南に下ってしまい、それに気づかなかったということはコンパスや地図さえ持っていなかった可能性も疑われる。道に迷って時間がかかったにしても暗くなってから救助要請するということは、登山開始時間も遅かったのではないか。また山頂から下る過程で、道標がないことや多くの人が歩いて踏み固められた道ではないなどの状況から一般登山ルートではない可能性が高いことに早めに気づくべきだった。
 登山道の様子がおかしい。これは正しいルートなのか? 登山道が向かう方向は地図通りか? コンパスと地図で確認。うっかり違う方向に下っていることがわかったら迷わずUターン。どんなにめんどうでも現在位置を特定できる分岐点や山頂まで戻り、改めて正しいルートに向かう。この原則を守っていれば、道に迷うことはない。曖昧なまま進むから今来た道さえもわからなくなるのだ。

 ところで昨夜、広島から自宅に戻った。寒波襲来で高速の積雪もちょっと心配。確かに名神道の降雪情報表示があった(よく見なかったが、きっと関ヶ原だろう)が、新名神→伊勢湾岸道経由では一度も雪は降らなかった。


2012年12月23日(日)
蛇口栓パッキン交換奮戦記
 2週間ほど前、実家2階洗面所の蛇口から、ごくわずかだが水が漏れているのに気付いた。パッキンが劣化したのだろう。その洗面台は、蛇口とは離れた洗面台上にコックが配置された、ちょっと特殊な構造なので、根元のナットをゆるめてコック部分を取り外せばパッキンを交換できる普通の蛇口のようにはいかない。洗面台下のパイプとの接合部分をそれぞれ外して、蛇口部品を丸ごと取り外さなければ交換ができないしくみなのだ。その作業自体はそれほど問題はなかったのだが、ことはそう簡単に進まなかった。
 翌日、ホームセンターで新しいパッキンを買ってきて交換作業を開始。特殊な蛇口栓なので、すぐにというわけにはいかなかったが、なんとか問題のパッキン部分を取り出し、無事交換。再び蛇口部品を元に戻し一件落着…かと思いきや、そうではなかった。

 数日後、今度は洗面台下から水がわずかに漏れていることに気づいた。蛇口栓のパッキンは交換したばかりだからここが原因ではない。ということはパイプの接合部分だろうか。取り外して再度取り付けるときにパッキンがずれたとも想像した。再度、パッキンの状態を確認したり、新しいパッキンに変えてみたり…。しかし、それでも水がじわじわと漏れている。うーん、なんでだろう。そんなに複雑な構造でもなく、パッキン以外の部品に問題があるとは思えない。
 しかし、いろいろやってるうちに、ようやくあることに気づく。それは壁から突き出した蛇口への給水管部品と蛇口栓部品の接合のしくみだった。ここにはふたつのナットが見えていたので、どちらのパイプにもネジが切ってあって、それによって長さの調整ができるようにしてあるのだと思い込んでいたのだが、そうではなかった。図にしなければわかりにくいが、壁側の給水管部品はネジも切っていないストレート管が突き出しているだけで、蛇口部品側にパッキンがあって、そこにストレート管を差し込んで、パッキンを固定しているナットを締め付けることで、しっかりと両者が接合して水が漏れ出さないしくみになっていた。あ〜なるほどねぇ。これなら部品位置の調節もしやすい。うまいこと考えてあるなぁ。
 どうも、蛇口栓部品を取り外す時にそのパッキン固定ナットを緩めてしまったことに気づかず、そこから水が漏れていたと考えられた。今度はしっかりとそのナットを締めておいたところ水漏れはピタリととまった。

 あ〜やれやれ。水道屋じゃないから、簡単にはいかないな〜。一見単純な水道部品も意外なしくみになっていることがわかったし、手間はかかったが水道屋に頼むよりも安く済んだ。かかったのはパッキン代約200円だけ。次回交換の時はスムーズに交換できそうだが、パッキンの劣化はそう滅多にないので、その頃にはもうすっかり忘れてそうだけど…。


2012年12月21日(金)
衆院選の結果
 今回の衆院選は、落ちるだろうと思っていた人がおもしろいように落ちていたし、おおよそ予想した通りの結果だった(予想外なのは小沢と亀井くらいだな)。おそらく野田さんは、惨敗することをわかった上で衆議院を解散したのだろう。さらに先伸ばししても結果は酷くなる一方という読みだけでなく、党益よりも国益を優先されたようにも感じる。財務官僚のいいなりだったともいわれ、欠点もあったかもしれないが、私は野田さんの政治家としての決断力はなかなかのものだったと評価している。

 少し前のネット記事に「民主党には嫌われ者バイアスがかかっている」といういい方をしている人がいて、なるほどうまいこというなぁと感心した。私は民主党支持ではないが、マスコミや国民の民主党に対する評価にも、さまざまなバイアスがかかっていると感じていた。民主党のやったことすべてがダメだったわけではなくて、評価できる部分もあった。そういう冷静な評価ではなくて、どこかの根拠不明な情報に惑わされて情緒的に判断する傾向がマスコミにも国民にも大いにあったような気がしていて、それがまさに「嫌われ者バイアス」という言葉でわかりやすく表現できると思うのだ。期待していた分、落胆も大きくて、民主党にとってマイナスとなる情報があると、それが正しいか否かは関係なしに注目されて、悪い方へ悪い方へ評価が傾くみたいなところが確かにあった。

 民主主義を教え込まれた国民は、自分たちが政治家を選ぶ主役であり(もちろんそれは間違ってはいないけど)、自分たちにはそれを判断する能力があると思い込んでいるわけだが、期待外れだった民主党を選んだのも自分たちであり、しかもそういう政党を選んでしまった自らの責任については「いや〜、民主党は期待外れだったなぁ」という実に軽い言葉で片付けちゃってる。確かに前回の衆院選の時は、ほかの選択肢といっても限られていたわけだが、政治家の失態には、どんな些細なことでもここぞとばかりに批判している割には、自分たちの責任については頭をかすめてもいない。

 政治家を選ぶ主役である国民、そして政府や政治家のチェック機関としてのマスコミといっても、その判断材料となるさまざまな情報にもいろいろあって、それを取捨選択して分析するにしても能力が必要であるということすら、あまり意識されていない。そもそも一次情報と二次情報の区別すらもなく、それどころか自分が擁護したいものを擁護し、批判したいものを批判するみたいな割と雑な実態が、国民にもマスコミにも垣間見えてくる。
 おそらく、正しい判断材料を提供すれば、国民は大枠では割と正しい判断をするのに、マスコミがそれをきちんと提供していないということもあるかもしれない。ただし、あくまで「大枠では割と」であって「なんでも必ず」ではないけどね。

2012年12月16日(日)
雪ん子
 ここ最近、庭で「雪ん子」を見かけるようになった。この時期に実家にいることがほとんどなかったこともあるのだろうが、かなり久しぶりに見たような気がする。他県では雪虫とか綿虫といった俗称もあるようだが、広島では昔から「雪ん子」と呼んでいる。初冬になると現れるので、まさに雪の季節の到来を告げる小さな使者というわけだ。
 今日も菜園にいたので、そっと手にとり、接写機能付きのコンパクトデジカメで撮影してみた。あとでネットで調べると、人間の体温でも弱ってしまうほど熱に弱いらしい。早々に解放してやってよかった。



体長4〜5ミリほどの小さな虫で、身体全体に白い綿毛がある、いくつかの種類の総称らしい。コンパクトデジカメで簡易的に接写したものなので、出来はイマイチだが、腹部にボワボワと生えた白い綿毛に注目!!


私の手にとまった「雪ん子」。

2012年12月14日(金)
10年後に原発廃止?
 選挙を前に各党が、原発に関していろいろなことを言っているが、即廃止とか、10年後に廃止みたいな期限をはっきりさせている党って、それだけで政策実行能力に疑問を感じざるを得ない。原発を廃止する代わりに人や自然に優しい次世代発電技術を確立するって確かにそれが理想ではあるが、なんだか技術に疎い人の発想そのまま。
 技術というのは、目標を決めれば必ず到達できる性質のものではないし、もっといえばこの先、日本という国家のエネルギー事情がどう変わるかもわからないのに、簡単に国民に対して「約束」しちゃうところが、いかにも安っぽい。
 専門家の中にも実現できると主張している人がいるというかもしれないけど、「専門家」という言葉とか、その肩書きや学歴とか見て、それだけで「そういう人がいうんだから可能なんだろう」みたいに思考停止しちゃって、この話の論点を見極められず真っ正面から検証できないのって、この間のiPS細胞移植手術誤報問題と根はまったく一緒。
 いくら工学系環境系の専門家だろうと、10年後の日本の次世代発電技術やエネルギー事情がどうなっているのか断言できる人がいるはずもないのだ。仮に技術自体は確立してもそれを商業ベースに載せられるのかとか、そのような新しい技術を短期間で国家のエネルギー戦略の中心に据えることが本当に可能なのか、という疑問を簡単に払拭することはできない。はっきり断言しちゃうところが、逆に怪しいのである。技術音痴でおバカな国民には耳触りがいいのかもしれないが、私には単なる選挙戦略の安っぽい売り文句にしか聞こえない。


2012年12月13日(木)
ジョウビタキ
 実家の周囲では、毎年、晩秋から春までジョウビタキの姿を見かける。これまではオスばかりで、メスはたまにしかいなかったのだが、今年はなぜか逆。付近をテリトリーにしたのが、たまたまメスだっただけとも想像するが、ならば過去のオス・メスの目撃頻度は半々になるのが自然なはず。ところが、その割合は9対1くらいの割合で圧倒的にオスの方が多い。それも不思議といえば不思議なんだな。毎年、同個体がテリトリーにしているとしても、寿命を考えると、せいぜい続いて数年だろうし。
 ここ数日、撮影しようと試みているが、下のような写真くらいで、まだ満足できる写真は撮れていない。そこで昨日、撮影のためにエサ台と止まり木を菜園の端っこに設置した。エサに誘われて止まり木にとまったところを激写しようというわけだ。それなりに見れる写真が撮影できたらアップするよ。




2012年12月8日(土)
柚子搾り作業
 今年の柚子は、例年よりも少ないが、それでもカゴ一杯くらいの収穫はあった。先日のシークワーサーに引き続き、昨日は天気もよかったので柚子の果汁を搾り出す作業をした。自作・柚子絞り器を使って、1個1個押しつぶしていく。数百個もの果汁を搾る作業は結構な体力を要するが、空き瓶3本分の柚子果汁を搾り出して、作業は終了した。
 自作・柚子絞り器は、作ってからすでに4年経過して、乾燥によって臼にわずかなひび割れが生じ、わずかに果汁が外側へ染み出していた。酸性の食品を使用することになるので、普通の接着剤やパテで埋めるわけにはいかない。そこで少し前に東急ハンズで「膠粉末」を購入してきて(割と安価だった)、隙間を埋めておいたので、今回の作業では問題はなかった。
 ところで、この柚子搾り器を紹介しているページが、10月からアクセスが異常に増えている。しかも、なぜか「柚子搾り器」やそれに近いワードで検索して来ているので、リンク要因ではないのもちょっと珍しい。これから柚子の季節なので、どこかのサイトで触れてあった「柚子搾り器」という言葉に関心を持った人が多いということなのだろう。



こんな感じで作業してるよ。臼で搾った果汁は口から流れ出して、下の容器に集まる。種や果皮が混入しないようにフィルター代わりの笊も重ねておく。実家では果汁を酢の代わりとして料理に使っており、酢を使う料理では柚子果汁も違和感なく、とてもよく合う。そんな中で意外と絶妙な相性を見せるのが「いなり寿司」である。柚子果汁で酢飯にした「いなり寿司」は、風味もよく実にあっさりした絶品に仕上がる。

2012年12月5日(水)
鳥の巣


 風が吹く度に落ち葉がハラリハラリ…。掃除してもすぐにハラリハラリ…。このところ落ち葉がすごいのだが、庭に貯まった落ち葉の中に見慣れぬものがあった。よく見ると鳥の巣だ。いつの間にか庭の木に何かの鳥が巣を作っていて、昨日今日の強風によって、木の上から落ちてきたのだろう。拾い上げてみると、つるや枝、落ち葉を使ってきれいに作っている。しかしヒナが育った痕跡はなく、作ったあとに巣を放棄したものと思われた。何の鳥だろうか。実家の周辺にはいろんな野鳥が生息しているので、すでに主が去ったあとの巣を見ただけではわからない。ただ、実家の庭という狭い環境でも自然の営みが確かにあって、その一端が垣間見えてくるのだった。

2012年12月4日(火)
最近のニュースで感じたこと
 笹子トンネルの事故は、いくらトンネル本体を作る土木技術が優れていても、メンテナンスが不十分だと、ああいう結果になり得るということだろうが、それにしても約1トンものコンクリートの塊がずらーと天井から吊り下げられていることも知らなかったし、さらにその吊り下げ金具の点検を一度もしていなかったというのも相当に驚き呆れた。日本人は、妙に楽観的なところがあって、頭の中にスポッと想像力の落とし穴があったりするんだよなぁ。
 私は中央道を利用する時はいつも一宮御坂ICから出入りしているので、笹子トンネルを通る機会はほぼゼロではあるが、報道を見聞きして人間の運命のあっけなさや脆さみたいなものを考えずにはいられなかった。事故にあった車と、その前後を走っていてギリギリ助かった車。その違いは、ほんのわずかな時間差でしかない。

 1991年に広島市の新交通システム「アストラムライン」高架工事で、信号待ちしていた車の列に誤って重さ60トンもある巨大な橋桁を落下させてしまう事故が発生したことを覚えている人もいるだろう。あの時、先頭で信号を待っていた車の運転手は、青になる瞬間、経験したことのない異様な感覚にとらわれて、自分でも理由がわからないまま慌ててアクセルを踏んだお陰で九死に一生を得たという話を以前テレビで取り上げていた。おそらく意識に上がってこない閾値(いきち。境目の値のこと)以下の知覚の中に脳が直感的に何かの異変を感じ取ったからなのだろうが、ほんの何かの違いで、この時の信号待ちで先頭になれなかった可能性と、あるいは完全に時間がずれて危険な時間帯に遭遇しなくて済んだ可能性と、どちらも十分にあったわけだ。

 運命は場当たり的なのか、それともすべて最初から決まっていて、そのプログラム通りに流れていくのか。偶然か必然か。もし決まっているとしたら、自分のこの先のプログラムはどうなんだろう…と。こういう事故が起きる度についつい考えてしまうが、結局のところ「ケセラセラ(なるようになる)」という答えにしか行き着かない。いくら考えてもその答えが絶対に出ないことは明白だからである。ならば悩んでも仕方ない。仕方ないのなら楽観的にとらえて楽しく生きようというわけ。まあ、それしかないでしょう。


2012年12月2日(日)
ハヤトウリの収穫
 菜園の木につるをのばして緑のカーテンのように繁茂したハヤトウリ。その収穫作業をした。毎年、よくできるのだが、今年はなぜか少ない。ところが、よく見てみると表側に少ないだけで、葉に隠れたところや高いところに結構あって、大きなものを採っただけでも写真のようにカゴいっぱいになった。
 こんな立派な実をエネルギーを費やしてポコポコ大量に作って人間様に食べさせてくれるハヤトウリは本当にエラいなぁ。尊敬しちゃうぞ。


カゴいっぱい収穫したハヤトウリ(上)。つるから垂れ下がっているところ(左)。


2012年11月30日(金)
サンフレッチェ優勝セール
 昨日は、ちょっと所用があり、両親と広島市中心部へ出てきた。久しぶりにクリスマスムードの街を歩き、中の棚の天ぷら屋で昼食をとる。実はサンフレッチェ優勝セールをちょっぴり期待していたのだが、それらしいものは一度も見かけなかった。景気が悪い世相を反映しているのか、それとも少し遅かったのか。いや、まだやってるところもあるんだろうけど、用がある店舗しか見ないので。
 確かに八丁堀のデパートには「祝 サンフレッチェ優勝」の垂れ幕が懸かっており、そこで買い物をしたところ店員さんが「今、セール期間中なので2割引になります」という。「2割引とはすごい! やっばり優勝セールやってるんだ」と思ったのだが、サンフレッチェとは無関係だった。ま、割り引いてくれるんなら何でもいいんだけどね。
 サッカーにはほとんど興味はないんだけど、やはりカープがイマイチなだけにサンフレッチェが、広島を盛り上げてくれるのはうれしい。優勝が決まった試合のテレビ中継を少し見たが、常に相手を押していたし、安心して観戦できた。来季も期待してるよ


2012年11月27日(火)
最近のニュースで感じたこと
 愛知県豊川市の信金人質事件で、犯人が立てこもっている最中、日本テレビが信金周辺に張り付く警察官の配置などをそのままテレビ放映しちゃったそうである。犯人は立てこもり中にテレビニュースなどもチェックしていて、50代男性という報道を訂正するように申し入れたりしている。警察が周囲にいることをもちろん犯人は知っているわけだが、警察の行動を逐一テレビ中継するっていうのもねぇ。この番組のディレクターは、バカなのか?
 同じように動画サイト「ニコニコ動画」でも県警が県警記者クラブに現場周辺の中継自粛要請したあとも、クラブ非加盟だったことから対応が遅れ、そのまま中継動画を垂れ流していたそうだ。そういうのって要請されないと人質の身に危険が及びかねないことを理解できないのかね。この動画サイト運営会社の担当者は、バカなのか?
 一方、逗子のストーカー殺人事件では、警察もバカなのではないかと疑わざるを得ない結果を招いている。これらのことは、すべて「普段から何も考えずに行動している」という意味で共通している。
 マスコミの劣化はとっくの昔から気づいていたが、同時に国民の劣化も進んでいるようで、ネット上に見られる一般意見もなんだかチャらい意見ばっかり。目の前にあるいかにもそれっぽい答えを「あーこれだこれ。この答えが正しい」とすぐに手に取って後生大事に握りしめる人が多いってことの証明だ。その答えが一見すると正解のようだが、念のためほかの選択肢もさらに検討してみよう…そういう視点がない人の意見が総じて薄っぺらくなるのは当たり前のことである。


2012年11月24日(土)
シークワーサー
 2年前にホームセンターの園芸コーナーで買ってきて庭に植えたシークワーサーが、早くも今年たわわに実をつけた。生食するにはまだ早いが、果汁をとるのなら今の時期がいいそうなので今日、一部を残して収穫。いつものように自作・柚子絞り器で、果汁を搾る作業をした。搾り始めると柚子とは違う酸っぱい匂いが広がり、あとでお湯で割って砂糖を入れて「ホットシークワーサー」にして飲んでみたが、格別の味。天然ビタミンCだけでなく、ガン抑制などの効果も期待されるノビレチンを豊富に含み、健康増進にも役立ちそうである。
 ちなみに日本の自生柑橘類は3種類あるが、そのうちの1種がシークワーサーである。もともと琉球諸島に自生していたとはいえ、意外と耐寒性もあるようで、広島でも何の問題もなく生長し、簡単に実をつけた。



少し色づいたシークワーサー


収穫したシークワーサー。2年目のまだ小さな木だが、それでも笊いっぱいになった。

2012年11月22日(木)
三段峡へ
 広島県安芸太田町の三段峡は、帝釈峡とともに広島県を代表する渓谷として知られる。昨日の三段峡は、すでに紅葉の見頃を過ぎた平日にも関わらず、意外と人出があり、少し早めに有料駐車場に到着すると、ガラ空きかと思いきやすでに1台車が停まっており、奈良から来られたというご夫婦だった。人出が多い紅葉のハイシーズンではなく、静かな時期を選んで落ち着いて散策したい人もいるのだろう。
 三段峡は古くからある正面口から歩くと結構距離があるので、今回は両親と一緒だったこともあって途中の水梨駐車場を起点に三段滝と、別の支流に懸かる二段滝をそれぞれ往復する比較的楽なプランにした。遊歩道はすべてコンクリート舗装されて歩きやすく、子供の頃に何度か来たことがあるとはいえ、かなりご無沙汰だったこともあって風景も新鮮に映った。
 二段滝は渡船でしか行けないので、先に歩いて行ける三段滝を見て、渡船の始発に合わせて船着場へ。両岸から岩壁が張り出した「猿飛」を渡船ですり抜けると、まるで中庭のような二段滝だ。
 コナラやミズナラの巨木があったり、渓谷らしい植物が点々と生えていたり、晩秋の一日を楽しめた。帰路も高速には乗らずに一般道を走り、午後1時には無事帰宅。




落ち葉が降り積もった渓谷の道。ほとんどの木はすでに落葉していた


三段滝


猿飛を渡船ですり抜ける。昔はもっと小さな舟で艪をこいでいたようだが、現在はロープが渡してあって、船頭さんはそれを伝って操船する。


岩壁に丸く囲まれて中庭のようになった二段滝

2012年11月21日(水)
出雲へ
 一昨日は、出雲市の立久恵峡に行ってきた。もうかれこれ二十年ほど前、ある本を読んでいて、ここにオッタチカンギクというキク科の固有変種が生育することを初めて知った。それ以来、見に行きたいと思っていたのだが、花期を迎える11月という中途半端な時期に実家に帰ることはなく、なかなか行く機会がなかった。今回、ようやくチャンスが到来したというわけだ。広島市からは立久恵峡まで車で約3時間ほど。
 自生地のポイント情報があるわけではなく、一巡しても比較的短時間でまわれる渓谷なので、おそらく見つけられるだろうと楽観的に考えて歩き始めた。やがて遊歩道のある場所に差し掛かったところでピンと来た。なぜそう感じたのか理由は述べないが、私と同様に希少植物の探索を趣味にする人なら、やはり同様の感想を持つはずである。少し足をのばした場所に予想通りオッタチカンギクが咲いていた。

 オッタチカンギクがどういう植物なのか詳しいことは植物記の方に書いておいたが、険しい岩壁や岩塔が特有の景観を作る立久恵峡という場で、気が遠くなるほどの年月を経て、シマカンギクとは違う形態にたどり着いたわけだ。それが一般の人にとっては些細な違いであったとしても、植物マニアとしてはたまらないのである。それにこうした変種があるのも日本の植物相の豊かさを示す一例ともいえる。さわやかな黄色い花、そして顔を近づけるとぷ〜んと香るキク特有の匂い。いつまでもその姿を留めてほしいものである。ちなみに渓谷沿いには、ほかにも岩場特有のおもしろい植物があり、夏にまた訪れてみたいと思った。
 出雲市街地へ出て、出雲そばを堪能し、国道9号を西に進んで、浜田自動車道路経由で帰宅した。




立久恵峡の景観。神戸川(かんどがわ)に架かる吊り橋と険しい岩壁


うっそうとした森に続く立久恵峡の遊歩道


霊光寺と巨大な岩塔・天柱峰


霊光寺の五百羅漢像

2012年11月15日(木)
最近のニュースで感じたこと
橋下大阪市長VS湯崎広島県知事

 私は、湯崎知事を好意的に見ているが、この件に関しては湯崎知事の意見の方が弱い。橋下さんの意見の方が現実的である。


橋下大阪市長VS松井広島市長

 松井市長の意見「被爆の実相を十分理解していない」は、この議論とは何ら関係しない。広島・長崎の実相がどうであれ、世界は核廃絶に向けては動かない…という話だから。
 広島県知事も広島市長も、腹の中の考えはともかく、表向きはそういうよりほかにないとは思うけどね。ヒロシマを代表する首長である以上は。


 確かにあれだけの体験をすれば、広島市民が核に対して感情的になるのも仕方ないと思うけど、ややヒステリックな感は否めない。でも広島市民の意見も多様で、「あの時、日本が核を保有していたら、広島・長崎に原爆を落とされることはなかった」と考える人も多い。原爆の悲惨さを理解しているからこそ、絶対に子孫を同じ目に遭わさないために、あらゆる選択肢を先入観なしに検討していくべきだと私は思う。
 現実の世界情勢を「愛があれば世界中の国どうしでなかよくできる」みたいな、あまりに呑気すぎる性善説的な視点でしか捉えられない人が多いのも困ったもので、国家間の関係ってのは実力だけで勝敗が決まる冷酷な世界だということをほとんどの日本国民は知りもせず、安全な城壁の中で純粋培養された鈍感なバカ集団に成り下がっている。戦後教育の負の遺産だろうけどさ。橋下さんがいう「日本人は平和ぼけしすぎている」というのは、まったくその通りである。


2012年11月14日(水)
NHK-BS「コズミックフロント UFO現象の謎を追え」を見て思うこと
 一昨日の夜、NHK-BSプレミアムで放送された「コズミックフロント UFO現象の謎を追え 最新科学が迫る驚異の正体」は大変興味深く見た。UFO画像を集めて「絶対に宇宙人はいる」と騒ぐわけでもなく、かといって「何かの見間違いに決まっている」と根拠もなく断定するわけでもなく、実に冷静・公平な科学的視点から番組が作られていて、マスメディアの制作姿勢として大変好ましく、よく掘り下げた内容にも感心した。
 実は、ほとんどのマスコミも国民も大して科学的ではない日本と違い、アメリカやフランスでは真剣にこの問題に取り組んでいて(といっても最初からUFOをエイリアンクラフトと見なしてではなく)、目撃証言を徹底的に調査し、確かに8割は気球や飛行機などの誤認だったことが判明したが、残り2割は正体不明と結論付けるしかなかったという。
 アメリカには、全米航空異常現象報告センター(NARCAP)という機関があり、パイロットが飛行中に遭遇した異常現象をUAP(未確認空中現象)と呼んで収集分析し、発光体が真正面から飛行機に向かって飛んできて目前で消えた…などの危うい事例が多数報告されていることから、UAPの危険性を世界中の航空会社に対して警告しているそうだ。

●日本における旅客機パイロットUFO目撃証言の顛末
 番組の内容とは無関係だが、かつて日本でも日本航空の国際線パイロットがUFO(NARCAPがいうところのUAP)を目撃したと証言して話題になったことがある。その後、なぜかパイロットは一転「木星の見間違いだった」と証言を翻し、マスコミも「人騒がせだな。よく確認してから言えよ」みたいな論調で終わってしまったのだが、私はそのマスコミのバカっぷりに呆れたものである。国際線のパイロットが、普段見慣れているはずの木星をUFOと見間違えるはずがねぇだろ。そんな間違いは一般人でもほとんどあり得ない。そうではなくて、ある意味、日本らしい狭い了見に起因した幕引きだったと考えるべきである。
 つまり、本来は「その発光体は、UFOなどの何らかの未知の現象かもしれない。見たものを見たままに報告するのはパイロットとして当然のこと」と評価すべきところを「UFOを見たという頭がおかしいパイロットが国際線旅客機を操縦するのは問題だ」と批判する救いがたいバカ(=ただの科学音痴)が日本には多いのである。だから航空会社もイメージ悪化を恐れて「木星の見間違い」という、すっとんきょうな理由をこじつけて幕引きを計ったということだろう。
 その後、この時にパイロットが目撃した発光体が実際はどういうものだったか、詳しく知る機会があったのだが、とても木星とは思えない巨大なものであり、これを木星といい張る方がよほど頭がどうかしていると私は思った。「変な誤解をされるのではないか」という不安もあったと思うが、それでも未知の現象をきちんと報告した日本航空のパイロットに私は敬意を表したい。

●現象に対して真摯に向き合う本物の科学者はこう言う
 最後に番組で登場した方々の、UFO現象に対するコメントを紹介しておこう。ノルウェーのエスフォルト大学、アーリン・ストランド准教授「世間に広く認知されていないような、こうした現象の中にこそ知られざる真実があると思います」。フランス国立宇宙研究センターのサヴィエ・パソ所長「あらゆることを真摯に追及してみることが大切です。そこに思いもよらない新しい発見があるからです。それこそ科学ではないでしょうか」。
 まさにおっしゃる通りである。彼らは必ずしも「UFO=エイリアンクラフト」と考えているわけではない。「正体がわからない未知の現象があるのなら、それが何であるか、先入観にとらわれず、とにかく調べてみよう」ということなのだ。こういう姿勢をもとにした番組が作られるようになったことは実に結構なことである。


2012年11月9日(金)
山梨・長野へ
 昨日は、朝3時半に家を出て山梨と長野に行ってきた。天気予報に反して快晴で、小淵沢あたりからは富士山や八ヶ岳、南アルプスがよく見えた。道の駅で仮眠後、付近を取材。八ヶ岳山麓では、ちょうどカラマツの黄葉がきれいだった。フリーになりたての頃、取材で歩いた場所で、コース自体は当時とほとんど変わっていなかったが、近くの甲斐小泉駅はおしゃれな駅舎に建て替えられていたし、三分一湧水周辺も一変していた(ような気がする)。
 午前中に取材を終え、高速で長野市へ移動。途中の豊科ICは、先月から安曇野ICに名称が変更になったようで、「名前が変わりました」という看板とひとまわり小さい旧名の看板が併用されていた。2時間ほどの打ち合わせを終えて、夕方、帰途に就く。


2012年11月4日(日)
ブルーライト
 パソコンのモニターから出るブルーライト対策に関心が集まっているらしい。どこかのメガネメーカーの販売戦略ではなく、網膜の中に青色に敏感に反応する光受容体が発見されたことが、専門家からも注目されるようになったきっかけだそうだ。青色光は、角膜や水晶体を通過して直接、網膜に届きやすい上に、この受容体が青色光を受けると体内時計に影響を与えたり、眼精疲労を起こしやすいとも指摘されているようだが、今はまだ医学的に悪影響が判明しているわけではなくて、あくまで専門家が研究会を作って調べ始めている段階のようだ。

 そんなブルーライトをカットする眼鏡がよく売れているという話も聞き、四六時中、パソコンとにらめっこしている私も気にはなっていた。そんな折の先月、東急ハンズ広島店で偶然、クリップ式のブルーライト対策サングラスを発見し、しかも二千円ちょっとと安かったので飛びついた。ブルーライトは50%、紫外線は99%カットするとのことで、ごくごく淡い褐色をしているが、室内で使用してもまったく支障はない。これなら使い慣れているメガネにそのまま装着できるし、何と言っても安価なのはありがたい。
 購入して以来、ずっと使用しているが、確かに眼の疲れは以前よりも感じにくくなった。夜中もよく眠れ、朝まで熟睡できる。もしかするとブルーライトをカットしたお陰なのかもしれない。ただ、プラセボ(偽薬)効果が働いている可能性もあるし、PCのモニターからは、ブルーライトだけではなくて電磁波も出てるから、どっちが眼に悪影響なのか本当のところは何ともいえないのだが。

 ところでウチのパソコンちゃんは、普段からオイラにはとっても協力的なんだな。だってさぁ、たまにご機嫌斜めということはあるにしても、ほぼ100パーセント指示通りに動いてくれるんだぜ(笑)。なので「ブルーライトや電磁波を出すなよ」と命令するだけで、いうこと聞いてくれそうだけどね〜。今度、試してみるかな。

2012年11月2日(金)
知らないうちに登山用品入れがとんでもないことに
 今日、登山用品を収納しているプラスチックケースを開けてみたときのこと。ある用具を取り出してみると、先の方に粘着性の茶色い物質が付着していた。しばらく開けていなかったので、例えば日焼け止めクリームみたいなものが経年劣化して漏れ出したのだろうか。しかし、日焼け止めクリームは大抵使い切るし、ここに入れた記憶もないのだが、ほかに思い当たるものもない。とにかく入っているものすべてを取り出していくと、ケースの底に茶色い樹脂状のものがべったり付着し、周囲の物も影響を受けていた。
 あるものを拾い上げた瞬間、ピンときた。それは、買ってからもうかれこれ20年近くになる熊撃退スプレーだった。期限切れになり、かといって普通のスプレー缶みたいに中身がなくなるまで噴射してから捨てるわけにもいかない。そんなわけでそのまま保管していたのだが、一度も使ったことがなかったにも関わらず、持った瞬間、妙に軽かったからだ。スプレー缶の隙間が劣化して、内部の液も劣化・変質して、じわりじわりと漏れ出したものと思われた。期限内であればヒグマでさえ悶絶するというカプサイシン液が、缶の破裂によって飛び散らなくてよかったともいえるが、あまりに時間が経過してるせいか、ほとんど臭いもなく、ティッシュにベンジンを染み込ませて拭くときれいに取れた。

 しかし、それにしても熊撃退スプレーが劣化して漏れることがあるとは予想外だった。実は完全期限切れの同じスプレーがもう1本、さらに期限は切れているがまだ間もないので現役で持ち歩いているのが1本あって、これらもいずれ何らかの処分をきちっとしないと、また同じことが起きそうである。
 熊撃退スプレーの使用説明書には使用期限は製造後3年とうたってあるが、7年でも使えるという話を聞いたこともある。ただ保管環境によっても違うだろうし、本当に撃退したいときに効果がなくては意味がないので、時々、安全な場所でちょっとだけ噴射してみて、きつい臭いがあるかどうか確認した方がいいのかもしれない。ダメならそのまま保管せずに早めに処分しようね。



熊撃退スプレーが劣化して漏れ、樹脂状物質がベタベタと…。カブサイシン液自体も劣化していたので不幸中の幸いというべきか。これまで押し入れから妙な臭いがしなかったので、こんな事態になっているとはまったく気づかなかった。
 
2012年10月30日(火)
画像合成で被写界深度を広げる手法とニコンの最新顕微鏡
 私が大学生だったころ、ある一般向け科学雑誌に一枚の衝撃的な写真が掲載されていた。それは、昆虫を真正面からクローズアップした写真なのだが、写っているすべての部分にピントが合う全焦点写真になっていた。ベローズで撮影すると、昆虫の触角にピントを合わせれば、それより少し距離がある複眼はわずかにピンボケになるし、さらに奥にある胸部に至っては何が写っているのかわからないほどボケてしまったりする。これこそベローズ接写における限界といえる。マクロレンズを使っても同じことで、確かに絞り込めば被写界深度は広くなるが、それには限界があるし、絞れば絞るほど解像度は低下してしまう。ところがその写真は、高解像度を保ったまま、すべてにピントが合っていた。一体、どうやって撮影したのだろうか。

 撮影者は外国の写真家で、独自に考案した撮影装置を使っていた。それは精密に上下する駆動装置と照明装置から構成され、極めて細いスリットが開けられた複数の発光部が上下駆動の軸を丸く取り囲むように配置されている。昆虫などの被写体を駆動装置にセットし、光が当たる部分にカメラのピントを合わせて暗室内で上下駆動させながらバルブ撮影すると、当然、ピントが合っている部分だけをフィルムに露光させることが可能となるわけだ。要は立体スキャナーみたいなしくみだったのだ。
 その素晴らしい発想に舌を巻き、なんとか同じしくみの装置を自作できないだろうかと思ったものである。それは結局試してみることはなかったが、当時と違って今やデジタルの時代。そこでピントが合っている部分だけ切り取ってPC上で合成すれば、全焦点とはいわないまでも、必要なポイントにピントが合わせた写真は作れるのてはないか。以前からそんなことを考えていたので、先月、実家でベローズ接写をした際に試してみたのだが、比較的単純な構造の被写体でも予想以上に難しいことがわかった。ただ、コツをつかめば不可能というわけでもないようだ。

 全焦点とはいかないが、そんな試験的に合成してみた写真を…。以前の日記でも書いた「吸血中の蚊」を撮影した際、少し大きめのオオクロヤブカは、顔や胸部にピントを合わせると、肝心の針がボケてしまう(写真上)。そこでそれぞれにピントを合わせた写真を撮影しておき、あとでPC上で合成した。すると両方にピントが合った写真下が完成した。



蚊の頭部と胸部にピントを合わせると、針がボケてしまう。そこで…


針にピントを合わせて撮影した写真からその部分だけ切り取って合成したのが、この写真。複雑な構造の被写体では、これ以上の切り貼りは厳しいだろうが…。


ついでに蚊の針と鞘のような下唇部分のアップ写真も。こんなになってるんだぞ。なんかすごくねぇか!?


 ところが、本日、研究・産業用の光学機器を製造するニコンのグループ会社、ニコンインストルメンツカンパニーのサイトでどんな顕微鏡があるか見ていたら、ピント面の異なる画像を合成して、簡単に全焦点画像を作成することができる「画像統合ソフトウェア」なるものがすでに作られていることが判明。あ〜、やっぱり、考えることはみんな同じなのね。そういう高度な撮影が可能だというユニバーサルズーム顕微鏡MULTIZOOM AZ100Mは見れば見るほど魅力的で、この顕微鏡で生物試料を撮影してみたいなぁ。ほしいけど、なんか高そうだな〜(定価は130万円みたいだ)。実家の地下から油田が見つからねぇかな〜。

2012年10月28日(日)
石原都知事辞職+その他
 金曜日の夕方、取材から帰って新聞を広げて「石原都知事辞職」の大きな見出しが目に入ってビックリ。取材中はほとんどニュースを見ないので、こういうことってよくあるんだけど、それにしても驚いたなぁ。でも、石原新党と維新の会も含めて今後の政界がどう動くか楽しみになってきた。
 ただ次の選挙で日本維新の会単独で躍進する可能性は低いだろう。最近、維新の会の支持率が低下し、その理由としてマスコミは、討論会の内容が拍子抜けだったことを挙げているが、それよりもむしろ自民・民主両党から移籍してきた国会議員自体にあるのではないか。特に民主党の国会議員は、次の選挙で民主党よりも維新の会から出て戦う方が有利だから移籍したようにしか見えない。既存の政党にうんざりしてきた有権者は、維新の会に新鮮味を感じていたはずだが、今いちパッとしない国会議員が移籍してきて、既存政党との違いも曖昧になって新鮮味が失われたからではないか。それに関西と中国地方では支持率が高いが、それ以外の地方は今ひとつということもある。石原新党と組めば、また状況は変わってくるかもしれないが。
 ついでにいうと小沢とその一派は、次の選挙で確実に消えるだろうな。谷亮子みたいな政治音痴の素人にこれ以上、無駄な税金を投じないでほしいものだ。

 さて維新の会の行く末は不明だが、橋下徹という政治家は、よくも悪くも注目され続けるだろう。いろいろ叩かれるのも、それだけ存在感がある証拠だ。毎度おなじみの「橋下=危険」レッテルも、私にいわせれば「単純すぎる着想」である。橋下さんのさまざまな発言を聞いて、あたかも戦前の国家体制を目指す右翼的危険人物であるかのように勘違いする人も絶対いそうだが、橋下さんが教育現場で国歌斉唱・国旗掲揚にこだわっているのは、単なる法律論でしかない。

 ところで私は広島市出身ながらも核武装論者なのだが、聞くところによると橋下さんもそうらしい。そういうところにも共感を覚えるのである。
 まあね、こんなことをいうとヒステリックに反応する人が必ずいて、原発に対する感情的な反応と同じでウンザリなんだな。日本人はとにかく情緒的で、あらゆる選択肢を先入観なしに分析・評価する能力に欠けている。私は平和主義者ではあるが、核武装した方が日本国にとっては有益であると考える。「核武装=第3次世界大戦」みたいな発想も単純すぎる。今後、ネットを介する情報戦は激しさを増すだろうが、先進国どうしでお互いの都市を爆撃し合うみたいな20世紀型の戦争に発展する可能性はほとんどないといっていい。その可能性がほとんどないからこそ、敢えて核武装という選択肢を選ぶのである。その理由については、またの機会にしよう。おそらく橋下さんが考えていることと同じだと思う。
 経営者が自らの企業の利益を第一に考えるのと同様に、政治家も国家の利益を第一に考えなければならない。従って政治家が右寄りの発想になるのはむしろ当たり前の話である。

2012年10月27日(土)
紅葉の信州へ
 木、金曜は、志賀高原など長野方面を取材して来た。今年の紅葉はやや遅れ気味だが、どこも見事だった。だけど、1日目いろいろ歩いているうちに右かかと付近に痛みが。どうも靴ヒモの締め付けがゆるかったみたいで、擦れて皮がむけかけている感じだった。歩行に支障はなかったので、靴ヒモを締め直しただけで、まあいいや…とそのまま歩き続け、夕方、取材を終えて靴下を脱いでみると、直径1センチくらいに皮がむけていた。
 今年買ったばかりのトレッキングシューズは、登山用の厚手靴下なら問題はないのだが、普通の登山用靴下1枚だけでは、なぜかこういうトラブルが起きやすい。同じ靴下でも重登山靴では起きないので、靴のフィット性とか、内側素材の違いとかに原因があるんだろう。
 金曜日も長野県内の山に登る予定で、やや不安はあったが、比較的楽な山ということもあり、液体絆創膏でガードし、その上からサポートテープを二重に貼り、さらに厚手靴下を履いて対応する。歩いてみるとさほど痛みもなく、問題なく予定のコースをこなす。しかし、下山してから靴下を脱いでみるとテープが赤く染まっているではないか。あ〜あ、そんな状況になってるとは想像もしていなかったぜ。僕のかかとちゃん、文句もいわずによく頑張った。アンタはえらい!!



奥志賀高原〜カヤの平間、秋山郷方面に下る林道との交差点付近の見事なブナ黄葉。これほど濃密な黄葉を見たのは久しぶりだ。


志賀高原・上信越自然歩道の紅葉


志賀高原・上信越自然歩道。落ち葉の道


カヤの平・八剣山歩道に立つブナの黄葉

2012年10月24日(水)
久しぶりに都内へ
 昨日は、仕事の打ち合わせがあり、都内へ。しばらくぶりだったので、いつの間にか小田急線駅の券売機が刷新されてたり、ちょっとばかり「浦島太郎状態」を味わう。仕事の関係先って、やはり主に都内の会社ではあるが、ほとんどメールのやり取りですんじゃうので、実際に伺うことは多くないのだ。
 ところで今回、声をかけて頂いたのは電子書籍のお仕事。以前、CD-ROMの企画に携わった経験はあるが、電子書籍は初めてだ。だからといって電子書籍の時代がもう目の前に迫っているとは思わないが、着実に近づいているのも間違いないだろう。川の流れは一見、澱んでいるようだが、でも少しずつ確かに動いている…。そんなことも感じた。


2012年10月23日(火)
アクセス解析
 2年前、新たにレンタルサーバーと契約して現在のURLに移行して以来(といっても旧サイトは未だにそのままだが)、ページ単位のアクセス解析が可能となり、それにより閲覧者の嗜好傾向がわずかだが読めるようになった。とはいえ、アップしてかなりたってからアクセスがいきなり増えることもある。誰かの目にとまってリンクを貼ってくれたんだろうけど、それが意外なページということも間々ある。
 今、増加しているのは、なぜか「作る! 自作ポータブル赤道儀」のページ。昨年の今頃も2ヶ月ほど急上昇して、その後落ち着いたが、今年も先月からなぜか増えている。りゅう座流星群の影響か? いや、単に空気が澄んで星空観望に適した時期だからだろうか。自作ポータブル赤道儀の出来としては普通の域でしかなく、しかも作ったのは30年前の高校生の時。詳細なことも書いてないので特に参考にはならないと思うんだけどな。
 あと車中泊ブームの影響か、「作る! 車載用充電式扇風機」も多い。特に去年の夏はすごかった。一方、季節を問わずアクセスが多いのは、「山岳奇譚」の各ページである。自分もそうだが、怖い話好きの人ってかなり多いようである。アクセスを維持するためには新たなページを時々追加したいところだが、こればかりは自分ではどうにもならない。変な体験はなるべくしたくないしなぁ〜。もう完全にネタ切れです。あ、ユーレイのみなさん、そんな状況をおもんぱかって、山で私の前に出てこなくていいですからね。断固お断りします!!


2012年10月11日(木)
東名道集中工事
 10日の夕方、広島を出て1ヶ月ぶりに自宅に戻った。水曜夜の高速道路は大して混雑もなく、順調に流れる。新名神と新東名の開通によって距離と時間が若干短縮されて便利になったなぁ…と思いながら運転していたら、静岡県内で予想外の「渋滞表示」。しかも原因は工事のようだ。あーそういえば、以前にも東名道の集中工事とやらで、ひどい目にあったこと忘れてたなぁ。今回の渋滞も9日から始まったばかりの集中工事の影響のようで、新東名と東名が合流する手前あたりから、ノロノロ状態。御殿場ICを過ぎたあたりから流れ始めたが、この渋滞のせいで1時間半も遅くなり、自宅にたどり着いたのは深夜2時だった。

2012年10月8日(月)
火事
 土曜のことだが、消防車のサイレンがけたたましく町内に鳴り響いた。ちょうど菜園にいたので消防車の行く方に目をやると、遠くの街でもうもうと煙が上がっているのを発見。500mmの望遠レンズで拡大すると、赤い炎まで見える。以下の写真は、さらに拡大してトリミングしたもの。
 夕方のニュースによると、アパートの2部屋が燃えたようだが、そのアパートの住人は一家族だけだったようで、幸いなことに全員避難して無事だったそうだ。でも隣の家の人は、燃え移らないかと気が気じゃなかったろうな。火事は怖い。みんなも気をつけようね。



2012年10月7日(日)
蚊が吸血しているところを撮影したい その2
 吸血中の蚊をクローズアップ撮影する件だけど、その後も何度となくチャレンジ。繰り返しやってるうちにコツをつかんで、撮影自体は割と簡単にできることもわかった。でも、やっぱり「注射針」に前脚が被っちゃったり、うまく撮れたと思ったら、上にセッティングした接写用ストロボが知らないうちに傾いてしまって、ハレーションを起こしたりで、やっぱり満足できないカットばかり。で、結局、これならOKというカットはまだないんだけど、まずまずといえるものを2点アップしておきたい。こんなとこでどうですかねぇ? 
 まだ蚊はいるけど、さすがに秋の気配も強くなってきた今日この頃は、「蚊の飛来待ち」もしばしば。だから、たぶん続きは来シーズンになりそうだよ

 




 ところで、クローズアップ撮影に使うベローズって、蛇腹がラック&ピニオンの歯車によってレールの上を動くようになっている撮影機材。高校生の時に購入して以来、延長用ベローズ、接写用ストロボとセットでずっと愛用している。ニコン製だが、すでに廃番になってしまったので今はもう買えない。
 下の写真は、蚊の撮影時ではないが、いつもこんな感じで撮影している。画面にも写っているベローズと接写用ストロボ、それにダストクリーナー、ピンセット、逆作動ピンセット、接写用の自由クリップなどは接写撮影時になくてはならないアイテムである。



2012年9月29日(土)
いつの間にかイトトンボが…

 昨日、庭と菜園の間にある茂みにイトトンボが飛んでいるのを偶然発見。うちでは、オニヤンマやリスアカネは日常的に飛んでいるが、イトトンボのなかまはさすがに初見である。以前からいたのに気づかなかったのか、それとも比較的最近、どこからか飛来したのか。昆虫の知識はほとんどないので、撮影したあとネットで調べて、オオアオイトトンボという普通種であることがわかった。でも、緑色の金属光沢が何とも美しいではないか。しかも、わが家を選んでくれたのも、ちょっとうれしい。あとでよく見ると♂・♀のペアで生息していた。写真は♀。

2012年9月28日(金)
センサーチャイムに電源スイッチ追加
 少し前のことだが、防犯上の観点からセンサーチャイムをホームセンターで買ってきて実家の玄関に設置した。乾電池+ワイヤレス式なのでセンサーと本体をそれぞれ一番都合のいい場所に置けるのは便利なのだが、玄関という場所だけあって来客時には連続してチャイムが鳴り続けてしまう。本体に電源スイッチがあれば、チャイム不要時はOFFにできるのだが、コストダウンのためか省略されていた。そこで自分で電源スイッチを追加することにした。
 まず、スイッチを収納できるスペースがあるかどうか確認する。本体の裏蓋を外して中を見ると、小型のトグルスイッチなら取り付けられそうなスペースがあった。しかし、そんなパーツはそこらのホームセンターでは入手できない。仕方ないので、昨日、ほかの用で広島市中心部へ出かけた際、銀山町にある電子パーツ店に立ち寄ってきた。この店は、かつて中学生の時、友人と何度も訪れたことがある懐かしの店で、訪れたのは三十数年ぶりだったが、ほとんど変わっていないようだった。そこで150円のトグルスイッチを1個だけ購入する。
 帰宅後、チャイム本体に穴を開け、電源コードを切断し、トグルスイッチにハンダ付けすれば、作業は完了である。こうして、チャイムがうるさい時は、電源を切ることができるようになったわけ。なんてことはない初歩的工作だが、より便利になったのだった。
 
 あと東急ハンズで、逆作動ピンセットも買ってきた。通常のピンセットは、摘むと先が閉じ、放すと先が開くが、「逆作動ピンセット」はその逆で、摘むと先が開き、放すと先が閉じる。最近、昆虫のクローズアップ撮影をする際、逆作動型ピンセットがあれば便利なのに…と何度も感じることがあったのだ。
 ピンセット売り場で物色しているうち、1600円もするステンレス製の鶴首型精密ピンセットもほしくなって、つい逆作動ピンセットと一緒に購入。う〜ん、ピンセットごときに3000円も散財してしまった。東急ハンズ広島店の昨日の売り上げに大きく貢献しちゃったなぁ〜(笑)。



赤矢印が、追加した電源用トグルスイッチ


右側に電源用トグルスイッチが追加されたチャイム本体

2012年9月26日(水)
秋の気配が…

昨日の日没後、ふと空を見上げると、きれいな月が浮かんでいた。朝夕は少し涼しくなったせいか、空気も澄んでいるのだろう。普段にも増してクッキリ見えたので、実家の庭に三脚を据えて、50−500mmレンズに2倍テレコンバーターを付けて1000mmで撮影してみた。



西中国山地の高原は、もうススキが覆っていた。月曜日に訪問した山口県岩国市・羅漢高原にて。

2012年9月21日(金)
蚊が吸血しているところを撮影したい
 随分前から、撮影に挑戦したいテーマがひとつあった。それは蚊が吸血しているところを拡大撮影することである。先日の「Close up!」でも書いたが、蚊の口吻の緻密なしくみに驚いたこともあって、余計に意欲が湧いてきた。たまに昆虫関係の本やサイトでも同様の写真を目にすることはあり、撮影は可能だと思うが、やや手間がかかることが予想される。刺され役のモデルがいればまだしも、自分の腕にとまった蚊を自分でベローズとカメラを操作して撮影するのは結構難しそうだ。そもそも撮影しやすい左手の適当な位置に偶然、蚊がとまってくれることが前提となる。しかも、蚊がとまってから機材をセッティングしていたのでは間に合わないのだ。
 そこで考えたのは、先に機材をセッティングしてピントや露出を決定しておいた上で、捕虫網で蚊を捕獲し、ガラスの小瓶に移し、自分の左手の撮影しやすい位置に瓶の口を押さえつけて、蚊が刺すのを待つ。刺したらすぐに左手をカメラの前に置いて撮影しようと考えた。だが実際にやってみると、狭い場所に閉じ込められるという異常事態に興奮しているせいか、なんとか逃げようと瓶の中を飛び回るばかりで全然刺そうとしない。

 その後、別の昆虫を撮影しようと準備していた時、偶然にも左手に蚊がとまった。「おおおーっ、これは滅多にないチャンスだ!!!」とばかりにシャッターを押そうとしたら、必要な機材がないことに気づいた。蚊をとまらせたまま、慌ててそれを取り付け、撮影を開始したのだが、やはり片手で撮影するのは難しい。もっと拡大したかったが、それも叶わず、2回シャッターを切ったところで、満腹になったは蚊はさっさと飛び去ってしまった。この時は2カット目の写真はまずまずの結果だったが、蚊の「注射針」の部分に前脚が被ってしまって、肝心の部分がよく見えないのでボツ。
 さらに昨日も同様のチャンスがあり、それが下の写真だ。皮膚に差し込まれた「注射針」もよくわかるし、結構いい感じで撮れているように見えるが、PCで拡大してすぐに問題に気づいた。蚊の左側(写真向かって右側)に前脚と後脚しかない。撮影以前に何かのきっかけで中脚が取れちゃったのだろう。うーん、残念だけど、これもボツ。「なんで中脚がないんだよ〜」と文句をいいたくもなるが こればかりは仕方ない。次の機会を伺いたいが、時期的に蚊が少なくなっているので、今シーズンは難しいかもしれない。でも成功したら、ここでアップするよ。



↑ボツにせざるを得なかった「吸血中のヒトスジシマカ」。頭部の先からのびているのが、蚊の「注射針」(口吻)。そのすぐ後側にたわんでいるのは、やわらかい鞘みたいな下唇。本来、蚊は吸血時のように前屈みになる時は、前脚と中脚で身体を支え、後脚を上に持ち上げてバランスを保つようだが、この個体の場合は、脚が2本しかない左側は、後脚を中脚のように使って身体を固定していた。脚が1本取れたら取れたで、それなりに適応することが、この写真から判明した。それがわかっただけでもよかった…ということにしておこう。

2012年9月16日(日)
実家では撮影材料に事欠かない
 広島の実家は、周囲が比較的自然に恵まれていることもあって、いながらにしていろいろなものを撮影できる。最近、アップしたナミモンクモバチやトビズムカデなどもそうなのだが、こうした写真は、ベストカットを選んでフォトライブラリーに預けてお金にするわけだ。これまでも実家で撮影した写真を何度も使用してもらっており、昨年夏に撮影したニホントカゲやニホンカナヘビなどは今年に入ってから続けて使用された。マイナー生物は撮っている人が少ないせいか、意外と需要があったようだ。
 デジタルカメラの登場により、素人とプロの距離が縮まり、こうした市場は確かに相当な圧迫を受けているのだが、一方で大きな利便を生んだのも間違いない。デジタルカメラに慣れてしまうと、とても銀塩カメラに戻る気はしない。何よりフィルム代と現像代がかからないこと、次に自分の意図に合わせて明るさなどの調整や修正を自由にできること。どちらも、とてつもなく大きなメリットである。


↓実家の壁面に張り付いていたハラビロカマキリを発見したので、箒で落として捕獲!! 強制的にモデルになってもらった。カマキリって、顔を近づけて観察すると、「何見てんだよ!!」みたいな感じで、じーっと顔をこちらに向けてくるのが、おもしろいんだよな〜。ちなみに写真のカマキリは、腹がデカかったので、産卵直前のメスだったようだ。本当は女性風に擬人化して「ジロジロ見ないでよ」の方がよかったかな(笑)。

2012年9月4日(火)
中国の「愛国無罪」
 こういう理屈ともいえない理屈を振りかざす民度の低い国には、日本も同レベルの視点になることが肝心だと思うなぁ〜(笑)。オイラがベリーグッドな方法をみんなに提案しちゃうよ〜。名付けて「必殺・愛国無罪返し」!!
 どういうことか説明しよう。「かつて関東軍が中国を侵略したのも愛国のためだった。だから中国で愛国無罪が通用するのなら、同じく関東軍の行為も愛国無罪だ!!」と主張するんだよ。いっとくけど別に関東軍の行為を賛美しているわけでも許容しているわけでもなくて、つまり「あなた方の主張はそういうことさえも是とすることになるが、それでもいいのか」ってことであり、愛国無罪にはそういう矛盾を含んでいることを民度が低くておバカな彼らに少しでも理解させるための逆説的な論法ってわけよ。
 彼らの主張の裏側には中国共産党政権に対する強烈な不満があることはいうまでもなく、反日デモで日本車だからという理由で公安パトカーをひっくり返しちゃうところにも如実に表れているわけだ。つまり「愛国無罪」が必ずしも日本に向いているわけではないのも百も承知だが、まあ、それくらいのことを言いたくもなるさ。ああいう連中を見てると。


2012年8月29日(水)
アームストロング船長死去
 人類で初めて月面に降り立ったアポロ11号のアームストロング船長が亡くなったとの報があった。あの時、私は小学校に上がる前だったが、アポロ11号は最大の関心事だった。当然、関連の新聞記事はすべて切り抜いて保管したし、アサヒグラフの月着陸特別号を親にねだって買ってもらい、大喜びでページをめくったことも昨日のことのようだ。
 実はそのアサヒグラフは未だに手元にある。もうボロボロだが、中を見るとワクワクした当時の情景を思い出し、60年代らしい広告も懐かしい。赤で強調された「特価220円」という今では考えられない値段や古臭くてイケてない表紙デザインが、なんだか不思議と新鮮に映る(笑)。

 ところで大成功に終わったアポロ11号の月面着陸だが、実は結構ヒヤヒヤの連続だったらしい。月面に向けて自動操縦で降下中、予定地点を過ぎてしまい、眼下に巨大クレーターが迫っているのに気づく。しかもクレーターの中は巨大な岩だらけで、このまま着陸したら着陸船が転倒する危険性が高い。万一、転倒したら、すなわち地球に帰れないことを意味している。そこで手動操縦に切り替えて回避したそうだ。
 もっと際どかったのは月面活動を終えて帰還する時だった。着陸船から上昇部を切り離して離陸するわけだが、そのエンジン始動スイッチをオルドリン飛行士がうっかり壊してしまった。そこで彼らが試したのは、ボールペンの先でスイッチを押してみることだった。やってみたらエンジンが始動して脱出に成功。うまくいったからよかったものの、誰も救助してくれない月面という場で、そんな事態に陥るとは! 考えただけでも恐ろしいし、ボールペンでスイッチを押す瞬間、アームストロング船長もオルドリン飛行士も極度の緊張状態であったろうことも想像に難くない。

 酸素タンクが爆発し、本当に危機的状況に陥ったアポロ13号は映画にもなって有名だが、実は順調に月面着陸をこなしたように見えた11号も結構危ない橋を渡って地球に帰還したことがわかる。
 人類初の月面着陸を成し遂げて無事に帰還する。そのプロジェクト成功の舞台裏で、アポロ計画を支えた幾多の科学者・技術者はもちろん賞賛に値するが、それも結局は宇宙飛行士の勇気があってこそともいえる。その勇気に心から敬意を表したい。アームストロング船長、感動をありがとう。



私が大切に保管している『アサヒグラフ1969年8月15日人類初の月着陸緊急特別号』。「全ページカラーによる」というキャッチフレーズも時代を感じさせる

2012年8月26日(日)
無題
 野田さんの領土問題会見

日本国としての姿勢をはっきり内外に示したのはよかった。保守・自民党の時よりも踏み込んだ部分があったのも評価したい。中国・韓国を刺激しないように…という消極策の結果、かえって問題をややこしくしたと私は思っている。ああいう特アの国々というのは、自分たちの利益になるなら、どんなことでもゴリ押しをしてくる品のない国である。それに対抗するには、「日本はしたたか」とか「日本をゆすっても効果はない」と徹底的に思わせることだ。それなのに現状は「どうせ日本はおとなしい」と思われているではないか。いくら「大人の対応」と冷静さを装っても、そうつけ込まれて国益を損ねてしまっては本末転倒だろう。韓国を牽制する策を打つのも当たり前の話だ。目先の利益に惑わされて何もしなかった結果、尖閣を中国にとられました…ってことになったら日本は国家の体をなしていないことを全世界に向けて証明したことになる。

 一方、驚くべきことに、中国国内からも中国政府の主張に対して疑問を呈する声が出ているようだ。広東省のある企業幹部は中国版ツイッターで日本領有を示す53年1月の中国共産党機関紙・人民日報の記事や複数の公式地図などの根拠を挙げた上で「1949年から71年まで中国政府は釣魚島(尖閣諸島)を日本の領土と認めていた」と異例の発言をしたそうだ。ほほう、中国にもまともな人がいるってことを生まれて初めて知ったよ(笑)。



♪ポニョポニョさかなの子〜。青い海からやってきた〜

 …という歌にもあるようにポニョって海水魚だろ。 だとすれば、いきなり水道水に入れるのはどうかと思うよ〜。運が悪ければ水道水を満たしたバケツに入れた途端、「あれ!? ポニョどうしちゃったの!? ええーっ、ポニョが死んじゃった!!」…って宗介がわんわん泣く場面で、物語が終わっちゃったかもしれないじゃん(笑)。
 ポニョの体内よりも水道水の方が浸透圧が低いので、その結果、体内にどんどん水が浸みこみ、淡水魚のような排水機能がなければ、生命を維持することは難しいと思われる。偶然、ポニョにはその機能があったので、死ななかったというだけだろう…とアニメ映画の内容をまじめに検証するのも結構楽しいなぁ。同じ指摘って、誰かがとっくの昔にしていそうだけどね。


2012年8月24日(金)
最近のニュースで感じたこと
お子ちゃま国家・韓国

 オリンピックで政治的カードを掲げるわ、野田さんの親書さえ突き返すわ、それにしても韓国って国はホントに異常だよ。アメリカなどの第3国からも常軌を逸していると思われているんじゃないか。どう見ても子供の対応としかいえない。…といっても、とっくの昔から知ってたけどね。
 「お互い冷静に話し合って…」という呑気な意見もよく聞くけどさ、まっとうな議論ができない相手とどんなに話し合っても無意味なんだよ。それにいい加減気づこうね。どれほど日本に正当性があって、それをとことん論理的に説明したとしても、そもそも「どんな理由があろうとも日本の主張は絶対に受け入れたくない」という国なんだから、話し合っても何かが進展するわけがないだろ。
 仮に日本と交渉する韓国政府関係者が「なるほど日本のいうことにも一理ある」と内心思ったとしても、それを口にした瞬間、国民から猛反発され売国奴呼ばわりされておしまいだ。だから、少しは理性がある韓国人も本音をいえないという構図が延々続くわけよ。な、だから無意味なの、わかるだろ。

 こういう彼らの異常性って、最近始まったわけじゃなくて昔もそうだったわけよ。だから当時の日本人も朝鮮人を軽蔑した。「日本人から差別された」といっても、確かに理不尽な差別を受けた朝鮮人もいたかもしれないけど、一方で差別される原因を自ら作った人もいた。それは今日のああいう韓国の対応を見れば、おそらく昔も同じだったと想像できるし、現に「朝鮮人は順番待ちの列に平気で割り込んでくるし、とにかくやり方が汚なかった」という年配者の証言もある。

 就任当初は「未来志向で…」といっていた李明博も結局、最後は反日によって支持率を上げるしかなかったわけだ。実力じゃなくて、反日で支持率を上げて恥ずかしくないのかね〜。こういうところが、所詮は韓国の大統領って感じだな。韓国の大統領で唯一評価できるのは朴正煕くらいだろうな。一方、最悪なのは盧武鉉。まあ、あとはよく知らないんだけどね(笑)。




野田さん、反原発団体と面会

 面会は結局、平行線で終わった…って当たり前だし、反原発団体のみなさんは、ひょっとして自分たちの意見に野田さんが納得し、政府が方針を転換することに期待を抱いて面会に臨んだのだろうか。もしそうだとしたら、呆れるほどのアホとしかいえない。
 彼らはよく「国民の声を聞け」っていうんだけど、デモに参加しているのは国民のごく一部だし、2030年の原発依存率0パーセントを選んだ人でも全体の半分にも満たない。国家の方針になんで一部の人、しかも技術的なことを含めて、いろいろな部分を理解しておらず、それどころか生まれてこの方、情緒でしか物事を判断したことがなさそうな人たち(いや、失礼)の意見に従わなければならないのだろうか。そんな国民の一部意見に配慮して方針をコロコロ転換するようなら、それこそポピュリズムだよ。

 首相官邸前のデモを見て、いかにも国民の大多数の声…みたいに感じちゃう人がいるのも困ったものなのだが、あれが国民のいろいろな意見の一面に過ぎないのは、世論調査の結果を見れば一目瞭然だろう。もし政府が多様な国民の意見にいちいち翻弄されてブレまくるようでは、それこそ中国や韓国から足下を見られて国益を損なう。
 どんな政策、どんな方針にも必ず反対者がいる。その意見にも耳を傾けた上で、国家としてどういう選択が一番ベストかという決断を下すのが政治家の仕事だ。仮に国民の大半から支持されなくても、すべての反対意見にすべて反論できるくらい熟慮の上に決断したことであれば、自分の政治生命をかけて突き通すくらいの気骨を政治家には持ってほしい。
 重要なのはすべての国民に的確な判断能力があるわけではないし、国民が得られる判断材料は政治家と比べればどうしても限られるわけだから、必ずしも国民の多数意見が正しいとは限らない。もちろん鳩山元首相みたいなトンチンカンな人に信念を突き通されても困るから、的確な判断能力を有する人が徹底的に熟慮することが前提だけどね。


2012年8月20日(月)
科学技術に対する信頼が失墜した?
 ちょっと前に報道などで繰り返し聞いたフレーズである。福島原発事故によって科学技術や科学者に対する信頼が失墜した…みたいなマスコミの論調や国民の意見を聞く度に、私は「それは違うぞ」って思っていた。そういうことを言っている人は、おそらく「科学」と「技術」の違いを正確に理解していないと思うな。それは福島原発事故の原因を考えるとよくわかる。あの事故の根本的な原因は、外部電源が失われた上に非常用電源が津波で水浸しになって機能しなかったことである。もし、それを防げたら水素爆発は起こらず、ましてや炉心溶融や住民が避難する事態にはならなかったはずだ。
 科学者が想定できなかった核反応が起きたのが原因ではなくて、津波が来た時に対応できる立地や設計にしなかったのが問題なのだから、それは科学や科学者に問題があったのではなくて、技術や技術者に問題があったことになる。それなのに、そのあたりのことをごっちゃにして「科学技術や科学者に対する信用が失墜した」みたいに表現するのは、私には意味不明だ。
 あの事故の主な原因は、津波というリスクを十分に考慮しなかった東電関係者やGEなどのメーカー設計者にあり、要は彼らのリスク評価に問題があったという以外の何ものでもない。地震にも津波にも耐えた女川原発という事例は、なぜかスルーするのもどうかと思うね。技術に対する評価としても1勝1敗だろ。
 放射線が及ぼす人体への影響について、科学者の見解がバラバラなので、余計にそう思われた節もあるが、そういう国民の認識もちょっと違うんだよな。そんなに単純なことじゃないんだけど、いつか気が向いたら説明するよ。

 まあねぇ、こんなこというと怒られるかもしれないけど、反原発の一種の集団的ヒステリーって、戦時中にマスコミに煽られてナショナリズムに火がつき、日本軍の進軍を国民が熱狂的に支持した状態や、安保闘争の時に日米安全保障条約の中身はどうなのかという検証すらなく、ただ感情的に拒否していた学生運動家の状態と似ているような気がするんだよね。公的な議論の場で反原発とちょっと距離を置いて冷静な意見をいおうとすると、怒号が飛び感情的に反論されるみたいなのはどう考えても違うだろ。電力会社の社員が意見をいうのさえダメというのも、私にはそっちの方がよほど異常に映る。中国の民度が低いっていうけど、日本人もそうご立派じゃない。大体、科学技術について恐ろしいほど何もわかっていない作家や音楽家が、自分たちこそ正しいといわんばかりにテレビにしたり顔で登場するのも、はっきりいって不快だ。


2012年8月19日(日)
逃亡フラミンゴ
 北海道の旭山動物園から逃亡したフラミンゴの捕獲作戦は、うまく行かず苦労されているようだ。昨日は、おとり用のフラミンゴがキタキツネに捕食されたらしい。このニュース記事を読んで、次のようなことをちょっと思った。
 キタキツネは、生まれて初めてフラミンゴを見たはずだが、なぜ捕食できると判断したのか? おそらく普段彼らが捕食している在来の鳥、特にツルのようなよく似ている鳥と区別できないからだろう。
 その一方、キタキツネが、人間やヒグマを襲おうとしないのは、親ギツネの行動から学んでいると考えられる。人間やヒグマの方が力が強いことを何度か学習したキタキツネは、当然のことながら避けるようになり、その親ギツネの行動を見た子ギツネも近づいてはいけない危険な動物という認識を持つようになる。こうして捕食動物とそうでない動物を区別しているのだろう。
 それにしてもキタキツネに喰われちゃったフラミンゴは気の毒だなぁ。何もなければ、天敵がいない動物園という安全な場所で、エサも自動的に支給され、何不自由もない生活が送れたはずなのに。その一方、逃亡したフラミンゴは、自分のせいでなかまが喰われちゃったことを知りもせずに呑気に悠々と暮らしているんだよね〜。人間の世界にも似たようなことってあると思うけど、まったくもって理不尽な話だな。自然界における弱肉強食の結果であれば、人間が口を差し挟む話ではないのだが、この件についていえば人為的な行為の結果だから余計にそう感じる次第だ。合掌。


2012年8月16日(木)
NHKスペシャル・終戦
 昨日放映された「NHKスペシャル・終戦」を見た。在欧の駐在武官から「ソ連の対日参戦を懸念する情報」が繰り返し寄せられていた事実を紹介していたが、このことは十数年前のNHKドラマ「ストックホルムの密使」(原作・佐々木讓)でもほぼ同様に描かれていた。
 あのドラマでは、ストックホルムやベルンの海軍武官、さらには海軍軍令部総長などの登場人物が当時の実名のまま使われていたように記憶しているが、そのことを含めて考えると、おそらく原作者は、独自に調べてご存じだったのだろう。こうした武官情報には、アメリカの原爆使用も含まれていたという話もあり、番組でも歴史学者の加藤陽子さんが指摘していたように、すべての情報を集めて総合的に分析する組織が当時の日本にあれば、終戦間際の結果は大きく違っていたかもしれない。
 本音をいえない空気の中で、国家の命運を左右する重大な会議が繰り返され
ていく。「祖国が滅びるかもしれない時に自分の腹の中の考えと公式な発言が違っていていいものか」と証言されていた高木海軍少将のような賢明な意見が主流にならないところが、いかにも日本的といえないか。日本という国は、今でもそういうところって確かにあるんだよな…。
 ついでにいうと終戦時に割腹自殺した阿南惟幾陸軍大臣は、強硬派だとばかり思っていたが、実は腹の中では「 講和を考えていた」というのは、驚いたなぁ。


2012年8月14日(火)
希少植物
 ピークハントに興味を覚えなくなって久しい。むしろ私の志向は他人があまり注目しない方向に向かうことが多くて、そのひとつが希少植物の探索である。近年はやや遠のいていたが、再び以前のように取り組む意欲も湧いてきた。実は今月も探索したい希少ランが2、3あって、確度の高い情報も持っている。だが、行こうかやめようか迷っている。確かにそのランは見てみたいし撮影もしたいという願望はあるのだが、その自生地は房総半島の低山にあるので、くそ暑そうだし、ヤブ蚊が集団で襲ってきそうで…。
 希少ランなんて人跡未踏の山にしかないと思っている人も多いと思うが、実は割と身近にもあったりする。つまり、当たり前のことだけど「あるところにはある」ということだ。確かにそういう情報は表に出てこないし、当てずっぽで探しても偶然発見に至る可能性は低いわけだが、それでも情報を入手する手段はいろいろあって、私も様々な手段を駆使して集めてきた。

 日本産植物を仮に1万種程度と仮定したとしても、国内トップクラスの植物分類学者ですら実際に目にしているのはそのうちの何割か程度ともいわれる。つまりすべての日本産植物を見たことがある人は誰もいないわけで、熱心な植物通の人でも生涯に多くて3千種くらいだろう。それだけ日本の植物相が多様であることを物語っている反面、生きているうちに目にできる種類はすごくがんばっても半分にもならないのだ。しかも、こういう見てみたい植物というのは、温暖化や自生地の開発など、様々な要因から減少の一途をたどっており、それだけに見れるうちに見ておきたいという思いもある。


2012年8月12日(日)
麦茶の妖精
 ロンドン五輪も今日が最後だね。遅くまで起きて五輪中継を見ることはなかったが、やはり日本選手がメダルを取るとうれしい。期間中、最も印象に残ったことといえば、そうねぇ、やっぱ最初のゴールドメダリスト、女子柔道57キロ級の松本選手かな。あのキレのある動き…というよりも試合後の「麦茶の妖精を見た」発言だろうな。これはすごいインパクトがあったなぁ。凡人のオレなんか、爽健美茶の妖精なら見たことあるけど、さすがに麦茶の妖精は見たことないわ。本当に爽健美茶の妖精を見たのかだって? あー見た、見た。誰がなんといおうと確かに見たね。
 マスコミは、この発言をどう取り扱っていいのか迷って「不思議ちゃん」と表現していたが、幻覚や錯覚と切り捨てる根拠がないのも確か。たぶん何かを見たのは間違いないんだろう。でも、麦茶のペットボトルのフタにいたからといって麦茶の妖精とは限らないと思うんだけどな。ペットボトルの妖精かもしれないじゃん!! いや、ペットボトルのフタの妖精の可能性もあるぞ。
 でもオレもなぁ、実はこの手のものって山で大体見てるんだよね。河童、山童(ヤマワロ)、天狗、鬼、幽霊、妖怪、吸血鬼、ダイダラボッチ、ヒバゴン、UFO、宇宙人、それからえーと、オバQに目玉おやじ。どうよ、すげぇだろ?


2012年8月7日(火)
最近のニュースで感じたこと
キュリオシティが火星に着

 アメリカの火星探査機キュリオシティが火星着陸に成功したという。中学生の時、やはり火星に着陸したアメリカの探査機バイキングが送信してくる火星表面の画像にはワクワクした記憶があるが、今回はどんな発見があるだろうか。大変興味深い。
 それにしてもアメリカという国は、こういうところは本当に強いよな。日本のはやぶさも確かにすごい技術だとは思うが、航空宇宙分野の技術で比較するとアメリカにはかなわんね。残念ながらそれは事実だ。原爆の日だけに、余計にいろいろ考えちゃって複雑な思いが交錯するが、でもまあ、日本も世界比較すると相当なもんだけどな。
 それはともかく、私はキュリオシティよりも期待している探査機がある。それは、アメリカが2006年に打ち上げたニューホライズンズである。東京書籍の英語教科書を思い出す人もいそうだが、今も冥王星を目指して飛んでおり、2015年7月には冥王星と衛星カロンに接近し、さらにエッジワース・カイパーベルト(海王星軌道の外側にある領域)の天体も観測する予定だという。
 冥王星といえば準惑星に降格されたばかりだが、250年で一周する楕円形の公転軌道をまわっており、探査機を送るのなら最後のチャンスだったという。これを逃すと、かなり長い間遠ざかる一方になってしまうからである。冥王星を発見したのはアメリカの天文学者ということがあるにしても、こういうところにしっかり着目し、探査機を飛ばせるのは、アメリカくらいしかない。どんな画像が送られてくるか、すっごく楽しみだ。


2012年8月6日(月)
最近のニュースで感じたこと
北朝鮮の変化

 先月27日の朝日新聞に掲載された池上彰氏の「新聞ななめ読み」は、興味深く読んだ。新聞のベタ記事から北朝鮮の変化を読み取る、というもので、池上さんは、「北朝鮮で何かが確実に動き出している」と書かれている。それはいえてるんじゃないか。
 私が最も驚いたのは今年3月、ミサイルの打ち上げ(北朝鮮は人工衛星の打ち上げと主張)に外国メディアを招待したこと。そしてそのミサイルの打ち上げに失敗したあと、あっさりそれを認めてしまったことだ。前者は人工衛星だと言い張るためであり、後者も公開しちゃったわけだから失敗を認めざるを得なかったという見方もあるとは思うが、これまでの北朝鮮では考えられなかったことで、その報道を聞いて「おっ!? 北朝鮮に何が起こったのか」と思ったものである。もし、これが新しい指導者による指示だとしたら、北朝鮮の将来に期待を抱かずにいられないほどの大変化だといえる。
 中国の圧力という要素もあり、実際のところはまだわからないが、確かに先代とは考え方が異なることは間違いないようだ。かつてスイスに留学し、民主的な国に暮らす中で自らの祖国と比較しないはずがなく、普通の感覚を持ち合わせていれば、現状のままでいいと思うわけがない。

 ミャンマーの民主化もかなりの驚きだったが、軍政からの転換を図った現大統領テイン・セインは、旧軍事政権ではナンバー4だった人である。軍事政権出身でも、その内にある考え方は、イメージに反して進歩的だったことになる。
 北朝鮮がミャンマーと同じ道を歩むかどうかまだわからないが、最近の北朝鮮の変化を知るにつけ、金正恩という人物は父親よりも意外とまともなのではないか、という気がしている(期待半分だが)。韓国・延坪島への砲撃事件は記憶に新しいが、あの時は、まだ金正日が生きていたからね。金ファミリーの一員という理由だけで父親と同じ道を選ぶとは限らない。料理人・藤本氏によれば、日本について「戦争に負けたのにあの復活はすごい。それに対してわが国はどうか」と語っていたとも伝えられる。そこからは単純な反日一色に染まっていない冷静な分析ができる人物像が垣間見えてくる。拉致問題の全解決も含めて、若き指導者の今後に注目したい


2012年8月3日(金)
尾瀬で恐怖のアレが出た!!
 何がって、とにかく尾瀬みたいなところにはよく出るんだよ。恐怖の「こんにちわオバケ」が。先週、尾瀬に行ったときもやっぱり出たのだ。なんたってゾロゾロと大集団で出没するから、一人じゃ太刀打ちのしようがないのだ。
 のんびり静寂の木道を歩いていたら、あっ!! あれはひょっとしてこんにちわオバケか? と思う間もなく…キ、キターーーーッ!!



こんにちわ こんにちわ こんにちわ こんにちわ

こんにちわ こんにちわ こんにちわ


こんにちわ こんにちわ




こんにちわ



こんに
ちわ






あ゛〜っ!! うるせぇーーーっ。

そういいたい気持ちを押し殺して、ひたすら挨拶を返す身にもなってくれよ。たった1日で普通の人の十年分くらい、「こんにちわ」を返したぞ。だけど、すごいのは、こんにちわオバケどうしがすれ違う時だ。遠くにいても、それがわかるくらいの双方こんにちわの大合唱。こりゃあ、どう考えてもタダの騒音だ。

 そういえば、その前に戦場ヶ原に行ったときも、やっぱり「こんにちわオバケ」が出た。でも同じように見える「こんにちわオバケ」にも変種がいて、中には「いいお天気ですね」って声をかけてくるマセガキもいるんで、余計に鬱陶しかったりするのだ(笑)。いや、もっとスゴイのもいて、大分前の話だが、信州の高原で中学生くらいと思われるジャージ姿の女子から笑顔で「グッドモーニング」って、いかにもネイティブっぽい発音で挨拶されたこともある。なんじゃそりゃあ〜。こちとら日本人じゃ。おまえも日本人なら「おはようございます」っていえ。アホか!!


 




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