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中国の尢魔ノ似て小さいことから
コケイラン

ラン科
Oreorchis patens

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 ラン科コケイラン属の多年草。名前は「小尢磨vで、中国の広東省や台湾などに分布するケイランに似て小さいことから命名された。別名ササエビネ。北海道から九州の山地林内に生え、5〜6月頃に高さ30〜40センチの花茎をのばして多数の花を総状に付ける。
 ランのなかまには、希少種が多いが、本種は山で時々見かける。比較的出会う頻度は高いので、見かけても撮影しないことさえある。だが、そうはいってもランはランである。その美しさは、やはり素晴らしい。



赤紫色の斑点がないタイプ。広島県北広島町。



木漏れ日が差し込む林床に咲くコケイラン。広島市廿日市市



花のアップ。マクロストロボで撮影。広島県廿日市市





なかよく2本並んで花を付けていた(左)。よく似たコケイランモドキの花。唇弁は白色で赤紫色の斑点がある。側裂片は小さい。一番上と両側に張り出しているのは萼片である(右)。どちらも長野県佐久穂町・八千穂高原自然園内にて。本種を見てみたい人は、6月中旬頃にここに行くのが一番よいだろう。有料施設だが、ほぼ確実に目にできるはずだ。

  
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植物記