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全国の湖沼に見られる抽水植物
コウホネ
スイレン科
Nuphar japonicum
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 スイレン科コウホネ属の多年生抽水植物(水底に根を張り、上部は水面より上にある植物のこと)。北海道から九州までの湖沼やため池、河川などに生育する。白い地下茎が骨のように見えるため「河骨」との説が有力。

 地下茎から葉をのばし、水面よりも上に葉を広げるが、水深がある沼では浮葉植物(水底に根を張り、葉が水面上に浮かぶ植物のこと)になる場合もある。また水中には沈水葉もあり、細長くて質は薄い。流水域では沈水葉だけということもあるようだ。抽水葉と浮葉は長卵形~長楕円形で基部は矢じり型。

 6~9月に長い花柄の先に径3~5センチの黄色い花をひとつ付ける。花弁に見えるのは萼片で、その内側にある雄しべ状のものが本来の花弁。雄しべは多数あり、線状の柱頭が柱頭盤上に放射状に並ぶ。果実は卵形で、中に種子が多数。

 沈水葉が細長いものをナガバコウホネ(var. stenophyllum )として区別することもある。ほかに栃木県には本種とシモツケコウホネの雑種・ナガレコウホネ( × fluminalis )、北海道には本種とネムロコウホネの雑種・ホッカイコウホネ( × hokkaiensis )、広島県からは本種と(ベニオグラコウホネ の雑種・サイジョウコウホネ( × saijoensis )が報告されている。


関連情報→本サイト植物記「ネムロコウホネ」「ウリュウコウホネ」「サイジョウコウホネ」「ベニオグラコウホネ




志賀高原の蓮池に咲くコウホネ。水深があまりないので葉は完全に水面上に突き出ていた。



広島県北広島町のため池で見かけたコウホネ群落。この池は、水深が深いのだろう。水面に葉が浮かび、浮葉植物になっているものが多かった。



  
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植物記