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雨竜沼湿原の名前が付いた
ウリュウコウホネ
スイレン科
Nuphar pumilum var. ozeense f.rubro-ovaria
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  前項に引き続き、雨竜沼湿原で見た植物をもう一種ご紹介。ウリュウコウホネはスイレン科コウホネ属の多年草で、柱頭盤が深紅色をしたオゼコウホネの一品種として2005年に発表された。しばらく雨竜沼湿原に因む名前が付いた唯一の植物であったが、2012年にウリュウキンポウゲ( R. uryuensis )も加わった。
 オゼコウホネと比較すると子房が赤みかがり、熟すと赤黒色になることから母種と区別されて一品種とされたようだが、色の濃淡には個体差があり、変異が連続する可能性があるとして品種として分けることに慎重な意見もあるようだ。
 雨竜沼湿原に生育するコウホネ類のほとんどが子房が赤みがかる本種(広義のオゼコウホネ)だが、一部の池塘には柱頭盤が黄色いネムロコウホネも生育している。

関連情報→本サイト植物記「ネムロコウホネ」「サイジョウコウホネ






雨竜沼湿原の名前に因むウリュウコウホネ(上・下2点とも)。8月初旬撮影。この写真では子房はほとんど見えないが、子房の赤みはそれほど進行していないようだった。もう少し時期が過ぎるともっと濃くなるのだろう。



  
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