北海道の根室に由来する
ネムロコウホネ(エゾコウホネ)
スイレン科
Nuphar pumilum
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湖沼や湿原の池塘に生えるスイレン科コウホネ属の多年草。日本では北海道東部と本州北部と限られるが、世界的に見るとユーラシア大陸の寒冷地に広く分布している。太い根茎は湖底の泥中にあり、そこから長い葉柄をのばして水面に葉を浮かべる。広卵形の葉は長さ5〜15センチで、基部は心形。また水中葉は直径10センチほどの円心形。
7〜8月に水面から花柄をのばし直径2〜3センチの黄色い花をつける。花弁のように見える萼片は5個あり、その内側にへら状の小さな本当の花弁が多数ある。柱頭は15〜20個あり、柱頭盤は黄色。本種の変種・オゼコウホネ(
var. ozeense )は、柱頭盤が紅色なので区別は容易だ。
名前は北海道の根室で見つかったことに因むが、秋田県と青森県にも自生しており、写真上は、八幡平の秋田県側の湖沼で撮影したものだ。ちなみにコウホネは漢字では「河骨」と書き、太い根茎を白骨に見立てた命名である。
関連情報→本サイト植物記「ウリュウコウホネ」「サイジョウコウホネ」
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八幡平で撮影したネムロコウホネ。ここは本州の貴重な自生地のひとつ
ネムロコウホネの柱頭盤は黄色。ニセコ・神仙沼湿原にて。
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