白い花を付けるイワカガミのなかま
ヒメイワカガミ
イワウメ科
Schizocodon ilicifolius
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イワウメ科イワカガミ属の常緑多年草。東北地方南部~中部地方と紀伊半島(大台ヶ原)、九州に分布。日本固有種。山地帯~亜高山帯の岩場などに生える。
高さは5~10センチ。葉は、卵形で1~5対の尖った鋸歯がある。6月、花茎の先に白色の花を1~3個付ける。
よく似たイワカガミは、花が紅紫色で、ひとつの花茎に3~10個も付くが、本種は白色で、花数も少ないので区別は容易である。ただし白花品種のシロバナイワカガミ(
f. leucanthus )もあるので注意は必要。
なお、花が紅紫色のものをアカバナヒメイワカガミ( f. purpureiflorus )、花が紅紫色で、葉の鋸歯が1~2対しかないものは、タカネヒメイワカガミ( f. akaishi-alpinus )という。
写真は、群馬県と長野県の県境近くの岩場で見かけた本種の群生。付近にはイワカガミも多く、場所により混生していた。
関連情報→本サイト植物記「イワカガミ」「ヤマイワカガミ」「アカバナヒメイワカガミ」
ザレ場と岩場を埋め尽くすヒメイワカガミの群生。花の状態もベストで実に見事だった。偶然見かけたものだが、一般登山者の目に触れにくい場所だけにあまり知られてはいないだろう。
図鑑によっては「葉に光沢がない」と書いてあるものもあるが、私が見たものはイワカガミ程度の光沢を持っていた。葉の形状や鋸歯の数から考えても同定違いとは考えにくい。
長野県須坂市・高山村、群馬県嬬恋村にまたがる破風岳山頂で見かけたヒメイワカガミ。
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