Nature

「犬連れ登山を考える」のページへ戻る


記事目次


犬連れ登山って何が問題なの? 

犬連れ登山者は科学的根拠や因果関係という言葉を正しく理解しているの?

犬から野生動物に病気が感染した事例はあるの?

犬連れ登山者ってどういう人たちなの?

日本アウトドア犬協会の主張って正しいの?

日本アウトドア犬協会の質問攻めってどうなの?

日本アウトドア犬協会のサイトには、森林生態学者の意見も載ってるけど?

日本アウトドア犬協会・河本勝昭事務局長ってどうなの?

日本アウトドア犬協会・加藤篤氏ってどうなの?

日本アウトドア犬協会・勝野みどりってどうなの?

愛犬が山で変な病気に感染したけど、誰の責任?

どうして専門家から目立った発言がないの?

糞の処理をきちんとすれば問題ないのでは? 

東京都が高尾山の犬連れ登山禁止看板を撤去したって聞いたけど?

犬連れ登山者って、あれほどバカ丸出しなのにどうして自信たっぷりなの?

かかりつけの獣医師に聞いたら、問題ないっていわれたけど?

山岳パトロール犬がいいのなら犬連れ登山もいいのでは?

結局は、犬連れ登山可否の結論はまだ出ていないんでしょ?

犬連れ登山はクマ対策に有効って本当? 

『山と渓谷』誌が犬連れ登山を記事にしていたけど? 

山岳界の著名人が犬連れ登山を批判しないのはなぜ?

バカとか、アホとか、何かヤな感じなんだけど? 

BE-PALの犬連れ企画は、八ヶ岳ばかりだけど、これって問題ないの?

シェルパ斉藤は今後どうするか? 

BE-PAL編集部はシェルパ斉藤をどう見ている? 

BE-PALがアウトドアに犬を連れ出そうと宣伝しているけど、あれってどうなの? 

マタギや山小屋の犬は問題ないの? 

犬連れ登山の問題点を聞いても自分にはピンと来ないが?






犬連れ登山って何が問題なの

犬と野生動物の間に共通の感染症が存在し、犬から野生動物、野生動物から犬へ広がる可能性があるためです。ワクチンは、発症を防ぐことしかできず、感染を防ぐことはできません。また犬にはワクチンを接種できても、すべての野生動物を捕獲してワクチンを接種することも極めて困難です。さらにいえば、日本に生息する野生動物の、さまざまな病原体に対する感受性がすべて確認されているわけでもありません。これまで日本の自然界にはなかった病原体もあるわけですから、その動物にとって未知の病原体に感染したときにどうなるのか予測はできません(野生動物に病原体を感染させる実験は、倫理上も問題があってできないそうです)。従って、過去に感染例がないからといって安全とはいえません。もしかすると、流行すればひとたまりもないかもしれません。
 糞を処理すれば問題はないといいますが、次々に新しく登山を始めて、犬連れ登山がなぜ問題とされているのか知らない人もいれば、マナー意識が低い人もいるのに、なぜ全員が確実に守るといえるのか、その根拠をぜひ示してください(別のQ参照)。野生動物の「種の存続」を不特定多数のマナーだけに頼るのはあまりに危険でしょう。そんなリスクが高いことを、愛犬家の楽しみを満たす程度のことで認めるのはおかしいと思いませんか。

 野生動物の場合は、家畜よりもさらにリスクが高いといえます。口蹄疫の感染が確認され、対応できたのも、家畜は目の前で飼育しているからです。病気などの知識がある人間が管理しているわけですから、異変にもすぐに気づき、獣医を呼ぶなどして対応が可能なわけですが、野生動物の場合は、人間が入らない場所で生活している場合も多く、異変が起こっても気づきにくく、すぐに対応できないことの方が多いと考えられます。気づいた時には、手遅れかもしれませんし、早い段階で気づいてもできることは限られます。しかも、野生動物の場合は、家畜と違って山の中を自由に動き回っており、なわばり争いなどで同種もしくは他種の野生動物と接触する可能性も高いと考えられます。
 人間がインフルエンザのような病気になれば、病院に行って薬をもらい治療に専念するわけですし、人にうつさないように注意することだってできるわけですが、野生動物はそれらができるはずもありません。しかも感染した野生動物は、動き回って病原体をまきちらしますが、広大な山の中のどこにいるかもわからない感染した個体だけ捕獲するのは不可能です。希少な野生動物に病気が広がれば絶滅の可能性すらあると専門家は指摘しています。犬連れ登山がいかに危なっかしいことか、これでわかりませんか。

 こんな危険な行為を大宣伝してきたゴミ雑誌・BE-PALとシェルパ斉藤、日本アウトドア犬協会(特に河本勝昭、加藤篤、勝野みどり)が、万死に値するのはもちろんですが、それを理解しようとする徹底的に鈍いアホの多いこと!! 本当に日本も終わってるなって思います。

※なぜ問題なのかについては、こちらも参照下さい。BE-PALが、なぜゴミ雑誌といえるのかは、こちらもどうぞ。

記事目次へ



犬連れ登山者は科学的根拠や因果関係という言葉を正しく理解しているの?

犬連れ登山者は、因果関係が証明されていないとか、科学的に実証されていないから問題ないなどの反論を唱えていますが、これらはすべて間違いです(別の項目で詳しく説明します)。ここでは、まず因果関係について説明しておきたいと思います。
 
 わかりやすいようにタバコを例に挙げて説明しましょう。タバコと肺ガンなどの病気の因果関係は完全に証明されているわけではありません。なぜならタバコに含まれる有害物質が分子レベルでどのように肺の細胞に作用し、病気の原因になっているか、突きとめるのは難しいからです。また人体というのは、極めて複雑で、あらゆる外的影響を受けており、そこからタバコの影響だけを抽出するのも困難です。従って、専ら統計学的な「疫学調査」によって影響の有無を調べているのです。つまり数千人という調査対象の喫煙頻度と病気の相関関係を統計学的に導き出し、そこに有意差があるかないかで判断します。
 タバコの害は、確かに因果関係まで証明されているわけではありませんが、逆にタバコの安全性が証明されているわけではありません。グレーゾーンとはいえ、さまざまな疫学調査の結果から極めて黒に近いこともわかっています。従ってタバコの場合は、「因果関係が証明されているわけではないが、疫学調査などの科学的根拠に基づき、健康を維持するためには喫煙は控えるべき」という判断になります。因果関係が証明されてないからといって、その行為が問題ないとはいえないことの好例です。

 一方、犬連れ登山の場合も、彼らがいうように因果関係が証明されてないと仮定したとしても、犬連れ登山に問題がなくて安全である証明になっているわけではありません。あくまでグレーゾーンということにしかなりません。犬連れ登山者は、「犬に何か問題があるはずない」という宗教的な信念でも持っているかのようですが、グレーゾーンである限り、当然のことながら結果的には黒で終わる可能性もあるということです。タバコの場合は、害があることを認識した上で自分が好きで吸っているわけですから、仮にその結果肺ガンになっても、自己責任で終結する話です。ところが、犬連れ登山の場合は決して自己責任で終わりません。
 山という自然環境は、本来公共的な場所であって、犬連れ登山者だけのものではありません。公共の場所を健全に保つことは、みんなの利益になることですが、犬連れ登山者は、あらかじめ全体の合意を得たわけでもなく、自分たちの勝手な信念をゴリ押しして、反対の声を無視し続けています。みんなのものに危険が及ぶかもしれない行為を勝手に判断している。そこが極めて問題だということに気づきましょう。

 公共施設で「壊れるかもしれないから、こういう使い方はしないで」と呼びかけられているのを無視して、「その使い方で壊れることに科学的根拠はあるのか」といって壊れるかもしれない使い方をしている人がいたら、みなさんはどう思いますか。「その公共施設はみんなのもので、壊れたら施設を使えなくなり、修繕費用が税金で賄われるとしたら、みんなに迷惑がかかるではないか。施設が壊れたら、どう責任とるの?」そう思うはずです。これと同じことを犬連れ登山者たちはしているのです。しかも、犬連れ登山の場合は、希少野生動物が絶滅するかもしれないわけですから、施設と違ってお金で解決できない話です。
 グレーゾーンが、黒に変わったら、彼らはどう責任をとるつもりなのでしょうか? 犬連れ登山者というのは、ほぼ共通して、このことを理解しておらず、ただ自分の信念を声高に叫んでいるに過ぎません。
 ちなみに地球温暖化も、二酸化炭素増加との間に因果関係があることが証明されているわけではありません。因果関係が証明されていないから問題ないというのであれば、犬連れ登山者たちが、地球温暖化防止の取り組みに協力するのは矛盾することになります。おそらく、こういう自分の欲求と敵対しないことには積極的だったりしそうですが、何も理解してないバカならではのトンチンカンな主張だということがよくわかるでしょう。

記事目次へ



犬から野生動物に病気が感染した事例はあるの? 

犬連れ登山者たちは、「犬から野生動物に病気が感染したことはない」とよくいっていますが、それは単に調査能力の欠如と無知に起因する彼らの願望に過ぎません。過去には犬から野生動物に感染症がうつった事例が、国内外から報告されています。ある専門家に提供してもらった過去の事例をご紹介しておきましょう(ついでにネコ→野生動物の事例も)。ところで記事内の(Nature 338, 209, 1989)、(J. Gen. Virol. 74, 1989-1994, 1993)などは、文献情報です。文献(論文)を取り寄せて読める方のために、提供いただいた情報をそのまま掲載しておきます。

■イヌジステンパーウイルス(CDV)
ケース1
: 1987-1988年 バイカル湖。アザラシ(Phoca sibirica)80,000-100,000死亡(Nature 338, 209, 1989)。遺伝学的性状等から原因ウイルスは新種のウイルスではなく、イヌで流行しているCDVであることから、イヌからアザラシに伝染したと考えられる(J. Gen. Virol. 74, 1989-1994, 1993)。

ケース2: 1993-1994年 Serengeti国立公園(タンザニア)。ライオン(
Pantheraleo)39頭死亡が発見(公園内のライオンの30%が死んだと言われている)。遺伝学的性状から原因ウイルスはイヌで流行しているCDVであった。ライオンの生態と疫学的調査から、イヌからライオンに直接伝染したのではなく、イヌから人間の居住区にいるハイエナ(Crocuta crocuta)、キツネ(Otocoyon megalotis)等の野生動物に伝染し、さらにライオンへと拡がったと考えられる(Nature 379, 441-445, 1993 /Vet. Microbiol. 72, 217-227, 2000)。

ケース3: 1991年9-12月 東京。CDVによるタヌキの大量死が起こった。その後、同地区のハクビシンでもCDV感染がみられた(J. Comp. Pathol. 108, 383-392, 1993)。原因ウイルスの遺伝学的解析から日本でイヌの間で流行しているCDVと判明し、イヌからタヌキに伝染したと考えられている(Vet. Rec. 148, 148-150, 2001)。

■猫免疫不全ウイルス(FIV)
北・中央・南米のピューマ(
Puma concolor)から分離されたFIVを遺伝学的に解析したところ、飼い猫で流行しているFIVと近縁で、飼い猫からピューマへのFIVの伝染が起きたと考えられる(J. Virol. 70, 6682-6693, 1996)。


 中でも注目したいのは、ケース3の東京の事例でしょう。この犬の中に犬連れ登山の犬がいたかどうかは不明ですが、同じく野生動物に病気をうつす感染源になる可能性は大いにあると考えられます。
 ワクチンは、ジステンバーのような病気から犬を守ることしかできません。ワクチンの接種によって犬の体内への病原体侵入をブロックできるようになるわけでもなければ、野生動物に危険を及ぼす病原体を犬の体内から完全に排除できるわけでもありません。そこを理解していない人が実に多いのです。しかも、すべての犬がジステンバーのワクチンを接種しているわけでもなく、すべての野生動物を一頭一頭捕獲してワクチンを接種することが不可能なのはいうまでもありません。犬にはワクチンを接種できても、野生動物に接種するのは困難というのは、この問題の重要なポイントです。以上のことをきっちり理解していれば、「ワクチンを接種していれば問題ない」という発想にはならないはずです。
 日本アウトドア犬協会は、「ワクチンを接種していない犬や病気の犬は連れて行かない」ことを呼びかけていますが、感染してから発症するまでの潜伏期にある犬は大丈夫なんだろうか、と疑問に感じます。また確実に全員が守る保証はどこにもありません。
 イヌジステンバーウィルスは、直接感染だけでなく空気感染もするといわれています。このウィルスに感染した犬を山に連れ込んだ人のマナー意識が低ければ、糞を放置する可能性もゼロではありません。すると、どういう結果を招く可能性が生じるか容易に想像できるでしょう。こうした事例が実際に国内から報告されていることを考えれば、今の現状は「そら恐ろしい」というしかありません。


記事目次へ



犬連れ登山者ってどういう人たちなの? 

すべての犬連れ登山者がそうだとはいいませんが、簡単にいえば、「尋常ではない」人たちです。しかも科学の素養もなく論理的な考え方もできない困った人たちです。「犬だって野生動物だ!」、「希少野生動物を守りたいというのは、そう考える人のエゴだ!」ということを自信たっぷりに発言する、かなりイタイ人たちです。しかも、自分たちの欲求を優先するためには野生動物がどうなろうと知ったことじゃない、という究極の自己中でもあります。とにかく、勘違いが多くて、その間違いをいちいち訂正する気にもならない「勘違いのモンスター」です。
 犬連れ登山者だって山を愛する同好のなかまであり、犬が好きな人は心も優しいはず…みたいな幻想は早く捨てた方がいいですね。この現状を正確に把握できない一般登山者も困ったもので、犬を飼うことがいかにも優しいことであるかのように捕らえ、愛犬家とは「いい人」であり、それに正面切って批判することを躊躇し、何とか理解しようとする傾向があります。しかし、それは完全に間違いですよ。犬連れ登山者が「常識や論理が通じないおバカさん」というのは、ネット上で彼らの発言をちょっと読めばすぐにわかりますよ。関心がある人は、じっくり彼らの言動を観察してみて下さい。見識ある人なら誰でも「尋常ではない」ことに気づくでしょう。
 ここでは、ついでに「なぜ論理的な考えができない」といえるのか、その理由を説明しておきましょう。犬連れ登山に問題があるとする専門家の意見が出たあと、彼らの中には「どこの山でも犬連れ登山は問題ない」という姿勢から「犬連れ登山禁止看板がなければ問題ない」とする姿勢に変えた人もいたようです。しかし、これは論理的に考えれば、確実におかしいのです。日本アウトドア犬協会の質問攻めに市町村役場がきちんと回答できず、この問題をあまり理解していないことが判明しました。そうであれば、その市町村役場が犬連れ登山禁止看板を設置していないことに「本当に問題がないことを確認した上で犬連れ登山禁止看板を設置していないのだろうか」と疑問に思わなければならないはずです。ところが犬連れ登山禁止看板は疑問に思う犬連れ登山者が、犬連れ登山禁止看板がないのは、なぜか素直に受け入れられるようです。これを見れば、論理的な考え方ができないだけでなく、実は自然を大切に思う気持ちさえも持ち合わせていないことがバレバレでしょう。

■犬連れ登山者の傾向
自己の欲求を優先して判断する傾向が顕著です。しかも最も問題なのは、本人がそのことを客観的に認識できていないということです。誰しも「自己の欲求」というものを持っていますが、見識がある人は、下図左側のように物事をきちんと優先順位に従って判断できます。しかし、多くの犬連れ登山者は、下図右側のように頭の中の優先順位が逆転しているために、どんなに論理立てて説明しても、それを受け入れず、自己の欲求を優先する判断しかできないのです。まるで北朝鮮のような見苦しい人たちです。


物事を自分のイメージでしか判断できない人たちです。しかも、頭の中に「白か黒か」「あるかなしか」の二分法の思考回路しかない単細胞です。その典型が、「パトロール犬はよくて犬連れ登山はなぜダメなんだ」というシェルパ斎藤です(このことは別途説明します)。

・感染症や生態系が重要なキーワードとなる科学の問題と、誰でも判断できるマナー問題をきっちり区別できない科学の素人です。

・因果関係や科学的根拠という、いかにもそれっぽい言葉は大好きですが、それを正確に理解していないのがバレバレの人たちです。

・生態系という用語を知っているだけなのに、それだけで自分は生態系の意味を理解していると思い込んでいる、おバカな人たちです。その典型が、シェルパ斎藤です。

当然、生物多様性の意味なんて理解しているはずもありません。彼らが理解するのを待っていたら100年かかりますね。

・過去にたまたま接した専門用語をひとつだけ引っさげて、それで自信たっぷりに議論に挑んでくるような人たちです。まるで竹槍でB-29を何とかできると思うレベルです(笑)。

・あらゆる言い訳、反論を思いつくだけ投げつけてきますが、反論が無節操で論理的ではないので、「あらゆる手段を講じて犬連れ登山を擁護したい」という本音が見え見えです。その典型が、日本アウトドア犬協会です。

自分に都合のいいことは何の検証もせずにそのまま受け入れ、都合の悪いことは「本当か?」と疑問に思うことが、客観的に見ておかしいということを理解できないアホです。

・反論できないと、敢えて犬連れ登山をしてみせて「これでどうだ、参ったか」と胸を張ってみせるレベルです。犬連れ登山者は、バカですから反論できなくなるのは当然ですが、そういう事態に陥ると、論点をずらして、まったく無関係のことをあげつらうこともあります。でも、真正面から反論せずに論点をずらした時点で「あ、コイツ、反論できないんだ」ということがバレバレなんです。そういうことを完全に読まれていることも気づかず、ショぼい反論ともいえないものを振りかざして勝った気になっている、どーしようもないアホです。その典型が、シェルパ斎藤です。

記事目次へ



日本アウトドア犬協会の主張って正しいの?

日本アウトドア犬協会のビクバこと加藤篤氏が、以前『山と渓谷2005年2月号』で主張している内容をそのまま、ある野生動物の専門家に見せたところ「間違っている」と一刀両断でした。彼らがいう「ワクチンを接種していれば、野生動物に病気が感染する可能性は極めて低い」とか、「犬連れ登山が自然環境に悪影響を与えていることは科学的に実証されていない」というのは、まったくのデタラメってことです。彼らの主張とは、自分たちに都合のいいように組み立てた論理でしかなく、そもそも彼らは、「犬連れ登山禁止措置を山からなくして、自由に犬を連れて歩きたい」という一点から出発し、「犬連れ登山禁止に根拠はありませんよ。同じ意見の人集まれ」といって会員を募った団体です。従って会員に対するメンツもあって、犬連れ登山に大きな問題があるとする専門家の意見が出てきても、今さら「そうなんですか。知りませんでした」とはいえないってことです。犬連れ登山の問題点を受け入れるということは、協会の存在理由がなくなるってことですから、とにかく知らん顔をしたいというのが本音でしょう。そういう構図になっていることに気づきましょう。

 ついでに、私がそう考える証拠をもうひとつお教えしましょう。私がこうした専門家の意見を公にしたあと、日本アウトドア犬協会の「ななぱぱ」は、ある犬連れ登山者のサイトで、次のような本音をもらしていました。

 混合ワクチンを接種していれば問題ないような気もするけど違うのかなぁ

 この発言を読んだだけで、どういうことか一発でわかるでしょう。その後、日本アウトドア犬協会は、「ワクチンを接種すれば、野生動物に病気をうつす可能性は限りなく小さい」といっていたにも関わらず、なぜか唐突に「ウィルス除去」という言葉を使い始めました。ウィルス除去ってことは、細菌は除去しなくていいってことみたいです(笑)。ウィルス除去が可能なら、犬なんかに使わないで、今すぐ、ウィルスに起因する重篤な病気に罹っている人間に使ってあげてください。仮に犬から病原性のある全ウィルスを除去することが技術的に可能だとしても、その状態をずっと維持できるはずもありません。公園で近所の犬とじゃれついただけで、ウィルスをもらう可能性も考えられます。とすると、毎日のようにウィルス除去をするんでしょうかねぇ。ウィルス除去したからといって、山の現地管理者が、してる犬としてない犬を確認して区別できませんから、ウィルス除去したからといって問題ないとはいえません。ウィルス除去した犬を山で見かけて、犬連れ登山を真似する人もきちんとウィルス除去をする保証はどこにもありません。日本アウトドア犬協会っていかにお粗末な集団か、よくわかるでしょう。
 「えっ!ワクチン打ってれば問題ないんじゃないの?」と本音ではびっくりした日本アウトドア犬協会は、その程度の認識しか持ち合わせない素人集団でありながら、一方で会員には上から目線で「指導」しているわけですよ。日本アウトドア犬協会会員のみなさん。日本アウトドア犬協会関係者は、今さらながら「違うのかなぁ」って自信が揺らいでいるみたいですよ(爆笑)。しかも、みなさんに間違ったことを指導してきた責任については、頭をかすめもしていないみたいです。もちろん野生動物に悪影響を及ぼすことを大宣伝した責任なんて、爪の先ほども感じているわけないじゃないですか。なぜなら協会関係者全員、野生動物の命よりも自分たちのメンツの方がはるかに重要と考える人間のクズなんですから。


[付録] 日本アウトドア犬協会のお粗末極まりない主張が正しく聞こえちゃったご立派すぎる無能・文系メディア一覧。

BE-PAL
Yomiuri Weekly
中日新聞
山と渓谷

上記メディアの記者や編集者自身、ド文系で科学リテラシーすらもないので、できることといえば「世間の空気を読むことくらい」(爆笑)。でも、その空気を作っている、ほとんどの人はみなさんと同じく科学知識がカラッポなド文系さんなんです。そんなことも気づかない程度のくせに自分の頭に浮かんだ印象はきっと正しいと思い込んでもいる(大爆笑)。

まあ、本当のことをいって大変申し訳ないですが、反吐が出るほど間抜けなバカというしかないですわ。そんなもんで、よくもまあジャーナリズムを標榜できますね。お笑いです。



記事目次へ



日本アウトドア犬協会の質問攻めってどうなの?

日本アウトドア犬協会は、犬連れ登山禁止をしていた市町村役場などに質問メールを繰り返し送りつけ、それに反論がないと、あたかも論破したようなことを書いていますが、「なんとしても犬連れ登山禁止措置を解除したいという思いにとらわれて下調べしている素人」(日本アウトドア犬協会)が、「何の準備もしておらず、ほとんど文系大学出身で生物学のことを何も知らない素人」(市町村役場の職員)を困らせているだけです。もともとは市町村役場は専門家から指導を受けて犬連れ登山禁止措置を決めたのかもしれませんが、役場というのは人事異動も頻繁です。どういう理由で犬連れ登山禁止措置になったのか、引き継いでいないためにそのうち理由がわからなくなり、きちんと説明できなかったのでしょう。
 中には神奈川県自然環境保全センターのように専門的な知識をもった人が対応した例もありますが、センターの人が途中から日本アウトドア犬協会の相手をしなくなったのは、答えに窮したからではなく、「犬連れ登山禁止措置をやめます」というまで質問を繰り返す日本アウトドア犬協会にいつまでも真摯に対応するのが無駄ということがわかったからに過ぎません。
 本当に日本アウトドア犬協会が、自らの主張に自信があるのであれば、犬連れ登山に問題があるという専門家を質問攻めにすればいいと思いませんか。それなのに、なぜ専門家には質問しないのでしょうか。答えは簡単です。素人には重箱の隅をつつくような質問はできても、専門的な知識を駆使して説明されると、市町村役場の職員を相手にする時のように反論できないからです。反論できないと自分たちの主張に間違いや矛盾があることが明白になり、ボロが出るからに決まっています。日本アウトドア犬協会会員のみなさんは、日本アウトドア犬協会事務局に専門家も質問攻めするようにぜひ提案しましょう。断られたら「なぜですか? 反論できないとボロが出るからですか」と質問してみましょう(笑)。

記事目次へ



日本アウトドア犬協会のサイトには、森林生態学者の
  意見も載ってるけど?

それは森林生態学の見地でいえば、問題ないということでしかありません。しかし感染症学と生態学の見地からいえば、極めて重大な問題があるわけですから、たとえ犬連れ登山は問題ないと証言する森林生態学者がいたとしても、犬連れ登山が問題ないということにはなりません。それに自分の考えに自信があるのであれば、正々堂々と所属大学と名前を名乗って意見をいえばいいと思いませんか。それなのに、なぜ無記名なのでしょうか。

記事目次へ



日本アウトドア犬協会・河本勝昭事務局長ってどうなの

大した知識もない素人です。しかも、物事の判断もかなり歪んでいる人です。この人の個人サイト「四季山彩」を見ると、一見、いろいろ調べていて詳しい人のように見えるかもしれませんが、私は「コピペ大王」とあだ名をつけたいほどですね。例えば、「四季山彩」のヒガンバナの項目で書かれている情報は、ほぼすべて、ある市販本からそのまま引用したものです。何かの資料から情報を部分的に引用することは誰でもしますし、それくらいなら法的にも問題はありませんが、ひとつの記事の大半を他人が書いた記事から無断でごっそり引用した情報で構成するのは、著作権法にも抵触する可能性がある話です。そうやってコピペによって集めた記事で、ご本人は専門家気取りですが、詳しく見ていくと「科学や生物学の基礎知識すらない人物」ということが、すぐにわかります。
 さらにいえば、「四季山彩」で「基本はノーリード」と宣言されていますが、河本事務局長が居住する神奈川県では、条例で犬の放し飼いが禁止されています。つまり日本アウトドア犬協会は、トップが条例違反を宣言するようなトンデモ団体だということです。そんな連中に「犬連れ登山禁止措置の法的根拠」について何かをいう資格があるのか、極めて疑問です。しかも、トップはノーリード宣言をしながら、会員にはオンリードするように指導しています。まともじゃない団体なのは、明白でしょう。
 実は、河本事務局長ご本人ですら「私がトンチンカンなことをいうと、若い人からすかさず訂正される」と自分がそういう人間だということを認めています。でも、残念でした。その若い人も、先に書いたようにかつてヤマケイでトンチンカンな主張をさせていました。トンチンカンなことをいう人しかいない日本アウトドア犬協会。このどこが信用に値するのでしょうか。
 日本アウトドア犬協会の主張が正しく聞こえる人は、単に科学的な知識に乏しく、しかも批判精神すらも欠けている証拠でしかありません。彼らのウソを見抜けないようであれば、悪意ある業者の詐欺にも騙される可能性が高いですから気をつけた方がいいですね。

記事目次へ



日本アウトドア犬協会・加藤篤氏ってどうなの? 

ハンドルネーム「ビクバ」こと、加藤篤氏は、森林生態学の大学院を出て、本職はテレビ局の報道ディレクターだそうですが、私はこの人の意見を読んで、呆れたというのが正直なところです。野生動物の専門家からも「間違っている」と否定されたことは、すでに別の項目で書いた通りです。プロのジャーナリストで、しかも大学院まで行って生態学を学んでいながら、こういう意見になるのは信じられないとしかいえません。それでもジャーナリストというのであれば、まあ、言葉は悪いかもしれませんが、「三流ジャーナリスト」ですね。ほかの言葉は思いつきません。加藤氏のどこがおかしいのか説明しておきましょう。
 これまでも犬から野生動物へ病原体感染を懸念する意見がありましたが、プロのジャーナリストというのなら、問題提起された犬連れ登山の問題点ひとつひとつを専門家にあたるなどして、すべてきっちりと検証できなければならないはずです。特に生物系学部出身者であればこそ、病原体感染は検証作業の上位にもってくる優先項目ということに気づいて然るべきです。しかし加藤氏は、そのあたりのことをあまり理解しておらず、詳細に調べなかったのでしょう。おそらく「ワクチンを接種していれば、犬の身体から危険な病原体がゼロになる」と勝手に思い込み、かつての自分の担当教授(専門は森林生態学ですから、周辺分野に過ぎません)に意見を聞いただけで「問題なし」という結論を出してしまったものと考えられます。分野が異なれば専門家の見解も180度変わることがあるというのは、科学の常識だと私は思います。特に理系大学院を出ているプロのジャーナリストであれば、なおさら理解していなければなりません。ご自分でも「調査はお手のもの」といっているにも関わらず、これは極めて、お粗末といわざるを得ません。

 加藤氏は、2002年に立山のライチョウがこれまで感染例のない病気を発症して死んだ朝日新聞のネット報道で「ペットから感染?」とあったことに噛みつき、まだはっきりしていないことを報道するのはけしからんと「朝日新聞のミスリード」だと批判されていました。さすがジャーナリスト、と思うのは早計です。その一方で加藤氏は、「犬連れ登山禁止措置は、別の問題を隠蔽するためではないか」みたいな、それこそ何ら根拠がない「ミスリード」を日本アウトドア犬協会のサイトで堂々とされているのです。このふたつの点からは犬連れ登山を何とか擁護したいという思いが、実によく透けて見えます。
 そもそも「隠蔽説」もセンスを感じない着想です。犬連れ登山禁止措置をしてるのが、ひとつの組織で、しかも普段からほかの問題で批判されているのであれば、そういうこともあり得るかもしれません。でも、犬連れ登山禁止措置をしているのは、ほぼ何のつながりもない別々の組織なのです。そのすべてが、何かの問題を隠すために犬連れ登山禁止措置をしているなんて、あり得ないでしょう。実にトンチンカンな着想としかいえません。

 プロのジャーナリストというのであれば、たとえ自分の願望と真反対のことでも、それが真実であれば、真実の方を選択しなければならないはずです。それなのにジャーナリスト・加藤氏は、何とか犬連れ登山を擁護したいという思いに、自分の判断が大きく影響を受けていることを客観的に認識できていないようです。自己の欲求に判断が大きく影響されるようなレベルでありながら、それで「ジャーナリスト」なんてよくもいえたものです。日本アウトドア犬協会には、自称「ジャーナリスト」がほかにもいますが、お二人とも明日にでも「ジャーナリスト」の看板を下ろした方がいいですね。
 犬連れ登山問題を見ていれば、マスコミの調査能力がいかにお粗末か、よくわかります。加藤氏の意見は、その典型です。加藤氏が日本アウトドア犬協会のサイトを通して主張してきた間違ったことを、今もそのまま取り入れて主張している犬連れ登山者はいっぱいいます。自分の調査能力のなさが招いた、この事態に責任とか感じないのでしょうか。
 自分の個人的楽しみ(=犬連れ登山)を社会に認めさせるために自らのジャーナリストという肩書きを利用することに何も感じない三流ジャーナリストが、責任なんか感じるわけないか。

記事目次へ



日本アウトドア犬協会・勝野みどりってどうなの? 

科学知識ゼロのバカは、たかだかネットでちょろっと何かを調べ、自分の都合のいいように解釈するのが大変お得意ですが、このバカ女は、自己責任の範囲を越えて日本中の野生動物のリスクを実際に高めた有害人物です(協会関係者は全員そうですが)。犬に何か問題があるはずないというド素人の病的な信念に基づいた妄想レベルの主張ばかりで、意見を読んだだけで科学知識がほとんどないことがモロバレ。ほぼ確実に文系だろうというのがわかっちゃうほどの低レベルです。
 以前、誠文堂新光社の愛犬雑誌編集部に、犬連れ登山禁止措置が理不尽なものであるとの電話をし、「禁止の理由があるのならいいんです。でもそういう納得できる理由は何もない」…みたいなことをいっていたようです。しかし、私が専門家の見解も揃えて著書のコラム欄で反論したところ、それには反論できずに困ったようで、困った挙げ句に出してきたのが「ウィルス除去」(爆笑)でした。あれれ? きちんとした理由があるのなら納得するんじゃなかったの? バカもここまで来ると余計に哀れですね。
 編集部が無能なのは、それを検証してから記事にすればいいものを妄想バカ女の持論をそのまま雑誌に載せていました。まあ、科学に疎い文系編集者がテキトーに検証しても有害なことも多いので、検証してもしなくても大差なかったでしょうが(笑)。
 さらに心底驚くのは、このバカ女の妄想を一理あると勘違いし、実際に取り上げた雑誌がほかにもあったということです。中でも驚いたのはヤマケイです。ヤマケイさんはきっとこういうでしょう。その意見が正しいかどうかはともかく、多様な意見を取り上げるのも雑誌の使命だと。確かにそうなんですが、それも結局はレベルの問題なんですよ。このバカ女の主張もヤマケイさんの尺度で見ると、「取り上げるレベルの範囲に入っていた」わけです。つまり、ヤマケイのレベルが実はそれほど大したことないのがバレちゃっただけなんです。一理あるというのなら、ヤマケイさんが日本アウトドア犬協会の代わりに私の意見に反論してみてはいかがでしょうか。
 この大バカ者の主張は、取り上げる価値はまったくなく、むしろ有害でしかありません。

記事目次へ



愛犬が山で変な病気に感染したけど、誰の責任

野生動物が生息する山に連れ込んだあとに通常の飼育環境では感染する可能性が低い病気に感染した場合は、当然のことながら犬連れ登山に何の問題もないと大宣伝を繰り返してきた以下の方々に責任があるといえるでしょう。従って、あなたの大切な愛犬が、山で病気に感染したら、彼らに治療費の全額を請求すべきですね。万一、愛犬が、その病気が原因となって死亡した場合には、多額の損害賠償を求める裁判を起こしましょう。その対象となる方々を以下にリストにしておきます。
 中でも常日頃からいかに自分は、他人を思いやる姿勢に満ちたいい人間か、PRに余念がないシェルパ斎藤の場合は、自分でも繰り返し書いているようにきっと正義感と責任感が強いはずです。あの顔を見て信用できないなんて思ってはいけません。あなたの訴えに「知らん顔」をするようなことはせず親身になって対応してくれるはずです。絶対に間違いないでしょう。
 犬の何匹かが死んだ場合は、残念ながら生物学的にはそれほど重要ではありませんが、一方、希少野生動物が絶滅した場合は、比較にならないほどの重大な問題といえます。自分たちが宣伝した結果、犬の病気が野生動物の間に流行して、希少野生動物が絶滅した場合、彼らは一体どう責任をとるつもりなのでしょうか。お金で解決できる話ではありませんから、おそらく「首をくくる」くらいの覚悟でもしてるんでしょう。しかし、究極の自己中である上に、しかも頭まで悪い連中が首をくくって、あの世に行っても、日本の社会にとってむしろプラスになる程度の話で、それで希少動物が生き返るわけではありません。この怒りはどこにぶつければいいんでしょうか。そう思いませんか。みなさんも、万一の事態を迎えたときに彼らがどう責任をとるか、しっかりと見届けましょう。

■犬連れ登山の犬が病気になった場合、および野生動物の大量死などの被害が発生した場合、必ず責任をとらなければならない有害人物リスト
〜これまで、散々、犬連れ登山を宣伝してきた有害な方々です〜

・シェルパ斎藤(アウトドアライター/本名・斎藤政喜)
・小学館アウトドア雑誌・BE-PAL
・日本アウトドア犬協会事務局長・河本勝昭
・日本アウトドア犬協会・勝野みどり
・日本アウトドア犬協会・加藤篤
・日本アウトドア犬協会・他関係者および会員
・犬連れ登山を宣伝してきた個人サイト管理者

ほか、これに準じるのが、同じくBE-PALのホーボージュンや野田知佑です。
 


記事目次へ



どうして専門家から目立った発言がないの? 

最低限の発言は、折りにふれてされています。ただ素人の相手をしたくないのが、本音のようです。ある先生は、その理由を「科学的な議論が出来ない人(専門家の意見にも耳を貸さない人)の相手をし、消耗したくないというのが大きな理由です。日本アウトドア犬協会と神奈川県自然環境保全センターのような議論に巻き込まれたくないと考えるわけです」と語ってくれました。
 確かに犬連れ登山者の発言を読めば、その本音も容易に理解できます。私は、これまで何人かの専門家にアプローチし、意見を求めて来ましたが、こんなこともありました。ある先生が所属されている公的機関に電話をし、「犬連れ登山について聞きたい」と用件を簡単に説明したのですが、ご不在とのこと。仕方なく、何日か間をおいて再度電話を入れました。ところが、やはりご不在です。それを何度か繰り返し、ようやく別の方が電話に出て下さいました。いろいろ質問しているうちに私が、なんとなく気づき「いや、私は犬連れ登山反対派なんです」というと、口には出されませんでしたが「!! え、そうなの?」みたいに、ちょっとびっくりされていたようです。日本アウトドア犬協会のような犬連れ登山者からの質問攻めかと思われたのでしょう。そのあとの話が非常にスムーズに進んだのはいうまでもありません。おそらく、犬連れ登山者の相手をして無駄な時間をとられたくない、と故意に避けられていたのだろうと思います。最初に「犬連れ登山反対派なんですが」といえば話が早かったかもしれません。
 以前、BE-PALのライターが、同じく犬連れ登山に関して、ある専門家にアプローチを試みて、なかなかつかまらなかったと書いていましたが、これもつかまらなかったのではなくて、避けられていたのが正解です。
 つまり犬連れ登山者は、専門家からも敬遠されているということです。もちろん、その原因を作ったのは日本アウトドア犬協会であることは間違いないでしょう。犬連れ登山者がまともじゃないのは、先生方もよくご存じなんだと思います。私も彼らの相手をするのはウンザリですね。とにかく勘違いのオンパレード。説明しようにも、まず生態系の意味すら理解していないので、そこから説明しなくてはならない。そもそも頭の中に白か黒かという二分法(マタギの犬や山岳救助犬がいいのなら、犬連れ登山も問題ないって例のアレです)しか存在しない。根本的な思考方法からして問題がある人たちに、きっちり理解させるのは、かなりの重労働です。しかも、時間をかけて説明しても理解してくれる保証はありません(だってバカだから)。

記事目次へ



法的には問題ないのだから犬連れ登山OKでは? 

法的には問題なくても、科学的に問題がある例は、世の中にゴマンとあります。タバコは、年齢さえクリアしていれば喫煙するのは法的には問題ありませんが、以前の項目で説明したように医学的には問題があるわけですから「法的に問題がないから、いくらでも吸ってもいい」とはなりません。犬連れ登山の場合は法的に規制されていない場所も多いですが、だからといって問題がないとはいえません。この手の「法律」のことしか頭にないバカも困ったもので、法律で決まっていなくてもマナーは守るべきですし、科学的な問題があるのであれば避けるのが普通の神経をもった人の判断といえます。

記事目次へ



糞の処理をきちんとすれば問題ないのでは 

糞をきちんと処理すれば犬から野生動物への病原体感染リスクが低下するのは間違いありませんが、なぜ犬連れ登山が問題なのか、一般に広く認知されておらず、加えて感染症や生態系についての知識にも乏しく、確実に全員が守るという保証はどこにもありません。これは8割、9割の人が守ればOKという話ではなく、全員が守らなければ意味がない話です。そこを勘違いしてはいけません。
 このことは「青酸カリの販売」に置き換えるとわかりやすいかもしれません。青酸カリ(シアン化カリウム)は一般にも広く知られている猛毒です。工業用に使用されることもある化学物質ですが、犯罪などに悪用される恐れもあり、誰でも簡単に購入できるようにはなっていません。それを「青酸カリをきちんと管理・使用すれば問題ない」といって一般の販売を認めてもいいのでしょうか。確かに完璧な管理と適切な使用をすれば問題は起きないかもしれませんが、中にはそれを守らない人が出てくる可能性があり、万一悪用されれば多数の人命に関わる重大な事態を招くかもしれません。だから、一般の販売は認められていないわけです。
 犬連れ登山も同じことで、糞を処理すればリスクが低下するといっても、何が問題なのか、生態系や感染症のことをきちんと理解した上で犬を連れて行く人ばかりとは限らないので、全員が確実に守る保証はどこにもありません。誰かが守らなかった場合、運が悪ければ犬から野生動物へ感染が広がり、希少野生動物の絶滅などの大変な事態になる可能性があるので、「糞を処理すれば問題ない」といって安易に認めるわけにはいかないことになります。

 もし、登山に資格が必要なら、資格取得の時に犬連れ登山の何が問題なのかをきちんと教えて、マナーの徹底を計ることも可能ですが、現実はそうではないですよね。知識があろうとなかろうと誰でも自由に始められます。特に近年は、山ガールブームなどもあって、新たに登山を始める人も相当数いるのは間違いありません。彼らは、おそらく登山に興味を覚える前までは山のことには無関心だったはずですから、犬連れ登山が問題にされていることも知らなければ、なぜ問題なのかも知りません。そういう人が、山で犬連れ登山者を見かけて「愛犬と山旅なんて楽しいかも」と自分もしてみようと思う可能性も十分あります。当然のことながら、彼らは「糞を処理しないと野生動物が危険にさらされる」ということなんかまったく知りません。マナーのいい人ならきちんと処理するかもしれませんが、そういう意識が希薄ならば、「犬の糞は、むしろ木の肥やしになっていい」と放置してしまう人がいるかもしれません。そうなると犬の感染症が野生動物に広がり、大量死につながる危険性があるわけです。
 犬連れ登山者は、みんな自分だけは問題ないといわんばかりに「糞はちゃんと持ち帰っています」というのですが、自分たちを見て真似する人全員が確実にマナーを守るとなぜいえるのか根拠を示してほしいものです。すでに何度もいっていることですが、ゴミ問題のようにあとからでもリセットできる問題なら、マナーが徐々に高まってくればOKという見方もできるかもしれませんが、一旦、自然界に犬由来の病原体が拡散すればリセットするのは不可能です。そうなると野生動物に何が起こるかわかりません。だから「糞を処理すれば問題ない」というわけにはいきません。以前、ある専門家が、「糞を持ち帰えること、犬に糞を食べさせないことで、多くは防げるので危険=禁止ではない」とおっしゃっていますが、問題なのは、それを徹底するのは不可能に近いということです。不可能であれば、野生動物を危険にさらしてまで、一部の人間の趣味的な欲求を満足させる必要はまったくないでしょう。従って、犬連れ登山は禁止にするのが理にかなっています。

記事目次へ



東京都が高尾山の犬連れ登山禁止看板を
  撤去したって聞いたけど?

2006年に東京都が、高尾山のペット規制看板を撤去したのは事実です。そのことが、同年10月14日の東京新聞に「
看板に誤り 高尾山のペット規制 都、撤去へ」という記事になっていました。記事には、「都は批判を受け、鳥獣保護法に関する記述は看板から削除。生態系への影響についても専門家に問い合わせて検証した結果『はっきりした因果関係まで問えない』との結論に達した。都があらためて現地調査した結果、飼い主の目立ったマナー違反も見られなかった」とあります。批判したのは、いうまでもなく日本アウトドア犬協会です。

 この記事を読んだ犬連れ登山者は、きっと驚喜したでしょうが、現実は少し違います。私は、直後に東京都の担当部署に電話して責任者の課長と話して、より詳しく経緯を教えてもらいました。それによると東京新聞の記事内容には、事実誤認が含まれていることがわかりました。東京都は、検証もしていなければ結論も出していないのです。課長の言葉をそのまま使えば「都のレンジャーの知り合いの獣医師に聞いてみたが、よくわからなかった」そうです。つまり、この時点での都の認識は「検証しようとしたが、できなかった」ということでしかありません。ただ、かといって東京新聞が勝手にウソ情報を書き加えたわけでもありません。どうやら東京新聞の電話取材の折、事情をよく知らない職員が対応してしまい、不正確な情報が東京新聞に伝わってしまったのが原因のようでした。そのため、その部署では今後この問題に関してのマスコミ対応は、課長か係長のどちらかが行う、と決めたとのことです。
 私は課長に対して、犬と野生動物に共通する感染症が存在することが最大の問題であること、また獣医師といっても、普段、犬猫しか診ていない獣医師に野生動物の感染症について正しい判断ができるとは限らないので、検証するのであれば、的確な分野の専門家に確認してほしい、ということを話して資料を送っておきました。
 私の意見を参考にしたのか、それとも同様の指摘がほかにもあったのかは知りませんが、東京都は、その後、きちんと調査して、その結果「犬の連れ込みは法律で禁止されているわけではないが、なるべく控えてほしい」という方針に変えたようです。

 東京新聞の記事には、「麻布大獣医学部の太田光明教授は『動物同士なら感染率は高くなる。感染症予防の点からも規制は必要』と警鐘を鳴らす」と専門家の反対意見も載せており、「賛否両論」というタイトルをつけながら、日本アウトドア犬協会の一方的な意見だけ掲載した、お粗末極まりないYomiuri Weeklyと比べて断然評価できます。
 ただ、その一方でこの記事を書いた東京新聞記者の取材にも問題があります。この記者は、麻布大学の太田教授の意見を聞いて、どうして都の対応と矛盾することに疑問を感じなかったのでしょうか。新聞記者であれば、この点を再度都に確認したり、ほかの専門家にも意見を求めたりするべきでした。そうすれば「都が専門家に問い合わせて検証した結果、はっきりした因果関係まで問えない」という間違った情報を記事にしなくてすんだはずです。

 また「飼い主の目立ったマナー違反も見られなかった」というのも疑問です。2009年5月11日付け朝日新聞東京本社版の読者投稿が載る「声」欄には、高尾山から陣馬山に続く登山道で犬連れハイカーが、犬の糞を放置している様を目撃し、怒りを通り越して悲しくなった、という投書が掲載されていました。特に高尾山は、ミシュラン効果で、「これまで来なかったような人」もたくさん来るようになり、山の常識が通じない人(ハイヒールで奥高尾縦走路を歩いて動けなくなって救助を要請するような例も)が増えていることに高尾ビジターセンターも懸念を抱いているようです。そうであれば、なおさらマナー違反がないとは思えません。

 最後にこの記事を読んだ犬連れ登山者の反応についても書いておきましょう。ある犬連れ登山者のサイトでは、予想通り「ほーら、やっぱり」といった感想が書き込まれていました。私は、それを読んで「犬連れ登山者に冷静・公平な判断能力はまったくない」と感じました。本当に自然を大切にしたいという思いがあれば、記事の中で否定的な見解を述べている専門家の存在にも注目して然るべきです。「こういう専門家もいるんだ。何の問題もないと思っていたけど、ちょっと違うのかも知れない」。それくらいのことを書いていれば、まともな議論ができる人と評価してあげるのですが、現実はそうではありませんでした。あくまでそのサイトの掲示板に参加していた犬連れ登山者に限ってのことですが、彼らはその専門家の意見は完全に無視。ひとことも触れていませんでした。
 中日新聞が、やはり犬連れ登山問題を記事にしたとき、「(愛犬家も)自然を楽しみ、守りたいという気持ちは同じだ」と書いていますが、こういう彼らの反応を見ていると、それに疑問符がつくのは明白でしょう。犬連れ登山者の言動を観察し続けている人の間では、彼らがまともじゃないのは、よく知られていることです。「自然を守りたいという気持ちは同じ」なんて、犬連れ登山者の実態をよく知らない新聞記者の勝手な思い込みに過ぎません。本当に自然を守りたいと思っているのであれば、今すぐに犬連れ登山を止めなければなりませんが、彼らは専門家の意見すらも無視して犬連れ登山を続けているでしょう。このどこが「自然を守りたいという気持ちは同じ」なんでしょうか。バカもやすみやすみに言えって感じです。 

記事目次へ



犬連れ登山者って、あれほどバカ丸出しなのに
  どうして自信たっぷりなの?


犬連れ登山者の発言を読んでいると、あまりに無知なのに本当に驚きます。生態系の意味もまるっきり理解していないなど、はっきりいって中学生レベルです。それなのに、なぜか異常なほどに自信たっぷりという人が多いようです。呆れつつも不思議に感じていた人も多いと思います。でも不思議でもなんでもなくて、実は簡単なことです。その理由を理解すると、さらに犬連れ登山者のバカっぷりが際だって笑えますよ。
 犬連れ登山者特有の思考傾向は、「集団極性化」や「正常化バイアス」という心理学用語で非常にわかりやすく説明できます。

◆集団極性化とは?
 信念を共有する人々が集まってグループを形成すると、自分たちの信念が正しいことにいっそう自信を深め、物の見方が極端になること。


◆正常化バイアスとは?
 自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう特性のこと。

 ※「正常化の偏見」ともいわれます。また「確証バイアス」も近い意味の用語です。


 人は、自分なりの考えをもっていても何らかの補強する要素がないと、すぐに自信につながるわけではありません。かつて犬連れ登山者たちは、犬連れ登山禁止看板を見て疑問に感じていても、ほとんどは疑問で終わっていました。ところが、日本アウトドア犬協会が登場して一変します。自分と同じように疑問に感じ、同じように考えていた人たちがいることがわかり(しかも日本アウトドア犬協会の主張には、バカには正しく聞こえる都合のいい情報も満載なので余計に)、「自分の疑問や考えは正しかった」「やはり犬連れ登山には何の問題もないのだ」と思い込みます。これぞ、まさに「集団極性化」です。
 でも本当は、同じ意見の人がたくさんいたからといって正しいとは限りません。例えば、「タバコは人体にどう影響するか」という質問を100人にすると、中には「むしろ健康にいい」と答える人が1人くらいいるのは間違いないでしょう(実際はもう少し多いかもしれません。驚くべきことですが、一般人の認識なんてそんなもんです)。1パーセントを100万都市に当てはめれば1万人もいることになります。でも同じ考えの人がひとつの都市に1万人もいるからといっても、この考えは単に無知に起因する明らかな間違いとしかいえませんし、しかも全体で見れば、わずか1パーセントという「極めて少数派」でしかありません。頭がいい人にはそんな説明も不要ですが、ほぼ共通して頭が悪い犬連れ登山者が、このあたりのことを理解しているはずもありません。自分と同じ意見の人がたくさんいるというだけで、彼らの自信は鰻上りに上昇し、ついには確信に変わったのでしょう。それに加えて、BE-PALやヤマケイなどの度重なるトンチンカン記事が、それに拍車を掛けたのも間違いありません。
 日本アウトドア犬協会の登場で、舞い上がっていた犬連れ登山者が、たんさんいましたが、これを見れば、彼らが本当に頭が悪いバカだということがよくわかります。

 一度、集団極性化でまとまると、そのあとは自分たちにとって都合の悪い情報は無視し、都合のいい情報だけを選択して取り込むようになります。これが「正常化バイアス」です。正常化バイアスとは、例えば津波の避難勧告が出ても、家でゆっくりテレビを見ていたいとか、避難するのはめんどうといった思いから「津波が来ても大したことはないだろう」「きっと自分だけは大丈夫」と考えてしまう傾向のことをいいます。犬連れ登山が重大な問題があると専門家から指摘されても、彼らは、もともと愛犬を連れて山旅をしたいという強烈な思いにとらわれていますから、正常化バイアスに従って「きっと重大なことにはならない」「うちの犬だけは問題はない」といった判断になってしまうわけです。

記事目次へ



かかりつけの獣医師に聞いたら、
  問題ないっていわれたけど? 


こういう話を実際に聞いたわけではありませんが、可能性としては十分にあると考えて、先に説明しておくことにしました。
 獣医師というと、無条件にこの問題の正否を判断できる行司役だと考える人もいると思いますが、それは少し違います。大雑把にいえば、確かにすべての獣医師は広い意味における専門家といえますが、野生動物の感染症や生態系全体の影響を判断できる詳しい知識を有していない可能性もあります。

 私は、かつて何人かの専門家に意見を聞いたとき、犬連れ登山に否定的な見解であっても、それを鵜呑みにはしませんでした。もしかすると例外的な意見の持ち主かもしれないからです。そこで同じ分野を専門とするほかの専門家にも広く共有されている意見なのか、先生ご本人にも聞いてみました。すると「感染症学と生態学の知識があれば、同じ否定的な見解になると思います」とのことでした。逆にいえば犬連れ登山問題を正しく判断するには、感染症学と生態学の知識が必要だということになります。ついでに書いておくと、確かにほかの専門家も同じような見解を述べており、説明の内容も十分に納得できる上に、さらにいえば例外的に犬連れ登山に好意的な見解を述べている一部の専門家が、納得できる反論や指摘を一切していないことから、私は否定的な見解の方を信頼できる意見として取り入れたわけです。
 また、その専門家は、日本アウトドア犬協会の主張について「獣医学的知識(獣医師の影?)が見受けられます。これまで獣医学では、生態系といった教育をほとんど行ってこなかった結果かもしれせん。この背景には、国際的な基準を満たすような獣医学教育組織が日本にはひとつもないというお粗末な状況があります」ということもおっしゃっています。

 つまり、これらのことからいえるのは、いくら獣医学的な知識をもっていても、生態系に関わる知識がなければ、犬連れ登山問題を的確に判断できず、「問題ない」という判断をしてしまう獣医師が出てくる可能性があるということです。日本アウトドア犬協会に好意的な意見を述べる専門家がいる理由も、これと同じではないかと私は思っています。
 ただ、日本アウトドア犬協会の背後に獣医師がいて指導しているとは、私には信じがたいですね。彼らの主張は、確かに専門用語を用いて、いかにもそれっぽく見せていますが、詳しく見ていくと獣医学的に正しいかどうか云々以前のレベルで「?」が付く主張もいっぱいあります。獣医師が指導して、あのレベルだとしたら、逆にその獣医師のレベルを疑わざるを得ないとしかいえません。

記事目次へ



山岳パトロール犬がいいのなら
  犬連れ登山もいいのでは?
 


シェルパ斉藤は、彼の著書『シェルパ斉藤の犬と旅に出よう』P140〜142のコラム「犬連れ登山禁止って何?」で、「長野県の高ボッチ高原で駐車場の係員から犬連れを注意されたが、その駐車場には放し飼いのパトロール犬がいて、パトロール犬だけは環境に悪影響を与えないというのは理屈が通らない」と書いています。
 この主張を聞いて、みなさんは、どう感じるでしょうか。これが正しく聞こえた人は、9割以上の確率で文系の人と断言してもよいと思います。なぜ、そういえるのか説明しましょう。

 みなさんは「定性」あるいは「定量」という用語を聞いたことがあるでしょうか。化学や生物系、あるいは工学系の大学を出ている人なら、みんな知っている用語です。「定性」とは「成分を特定すること」であり、「定量」とは「量を特定すること」です。例えば「試料に化合物Aが含まれているかいないか」を調べることを「定性分析」、「試料にどれくらいの量の化合物Aが含まれているか」を調べることを「定量分析」といいます。環境問題では、定性(あるかないか)と同様に定量(どれくらいの量か)も重要なファクターになります。
 工場から有害物質が、近くの川に漏れ出ていたとします。でも、漏れていた量がごく微量で、環境基準値をはるかに下まわるものであれば、問題があるとはいえません。一方、環境基準値を大きく上回れば、問題があるといえます。つまり有害物質が川にあるかないかで善し悪しが判断できるわけではなく、肝心なのはどれくらいの量(濃度)があるか、ということなのです。
 こうしたことは、科学教育を受けている人なら、まず間違いなく理解していることで、常識の範囲内といえるでしょう。科学教育を受けていない人でも経験的に理解している人はいますし、それほど難しいことではありません。

 シェルパ斉藤の意見は、「犬がいるかいないか」という定性的な視点からしか考えておらず、定量的な視点が完全に欠如しているということがわかると思います。パトロール犬というのは特定のごく少数の犬であるのに対して、犬連れ登山の犬は、不特定多数です。量がまったく異なるふたつの要素を対等に比較して同じとすること自体が間違っているのです。
 厳密にいえばパトロール犬も好ましいものではありませんが、パトロール犬や山岳救助犬など一部の犬は、いくつかの条件をクリアしていれば、例外的に認めてもよいという判断がなされたとしても、まったく矛盾はしていません(ただ、現実は、それを行政があらゆるマイナス要素を理解した上で専門的な見地から認めているのかどうかは不明です。そもそも見過ごされているだけという可能性もありますので、再検証が必要な場合もあるかもしれません)。
 一方、犬連れ登山の犬の場合は、飼い主の知識やモラルもバラバラ。当然、生態系や感染症についてのきちんとした知識を有している可能性はほぼゼロといってよく、例外犬と同様に認めても問題が生じないとはいえません。従って、特定のごく少数のパトロール犬は例外として認めるが、不特定多数で、普段どんな健康管理をしているのかも不明な犬連れ登山の犬はダメというのは、まったく合理的で矛盾はなく、何ら問題はありません。このことは、原則ペット禁止になっている病院やレストラン、電車などで、盲導犬だけは例外扱いにしていることと似ています。

 ご本人は、自信たっぷりのようですが、このように定量的な視点がまったく欠如していることで基本的な科学知識を持ち合わせていないことが、一発でわかっちゃうわけです。まあ、あの顔を見るだけで、中身の程度は大体想像つきますけどね。
 これほどの中学生レベルの単細胞であるにもかかわらず、シェルパ斉藤は自分こそ自然やアウトドア分野の第1人者であり、自分は選ばれた特別な人間とでも思っているようです。その自分が正しいと信じていることは絶対に正しいということらしいです(笑)。そもそも野生動物に病原体が感染するかしないかというような高度な問題を、科学の基礎もよくわかっていない人物にどうこういう資格があるはずもありません。シェルパ斉藤って、いかに救いがたいバカか、よくわかるでしょう。

記事目次へ



結局は、犬連れ登山可否の結論は
  まだ出ていないんでしょ?
 


そんなことを書いている山岳関係者もいらっしゃいますが、でも、それは、あなたの科学知識がショぼいことによって、あなたの頭の中で結論を出せていないだけのことです。犬連れ登山が自然環境にとってマイナスということは、100パーセント覆ることはありません。99パーセントではありません。100パーセントです。

記事目次へ



犬連れ登山はクマ対策に有効って本当? 

以前、シェルパ斉藤が、ビーパルで犬連れ登山はクマ対策に有効だとする記事を書いていましたが、それを読んだ私は、大いに笑いました。この人は、ホントに期待を裏切りません。毎度毎度、おもしろいほどの単細胞ぶりで笑わせてくれます。これは、きっとシェルパ斉藤流のギャグなんでしょう。まさかあれほどアホな主張を真剣に書いているとは思えません(笑)。

 犬連れ登山を批判されて何とか擁護できる要素はないかと、バカはバカなりにいろいろ考えたんでしょう。そしてクマ対策という妙案(?)を思いつき、ビーパルに「犬連れ登山はクマ対策に有効」とする記事を寄稿したと思われます。その記事で、シェルパ斉藤は自信たっぷりに根拠ともいえない根拠を書いていました。
 ある時、長野県小谷村の山中を犬連れで歩いていたところ、自分が気づく前に犬が茂みに向かって吠えかかってくれたそうです。でも、私はその記事をさらに読み進めて、すぐに根本的な欠陥があることに気づきました。小谷村の体験では、実は茂みにいたのはクマではなくてカモシカであり、もうひとつの体験例も何の動物だったのか確認していないのです。さらに記事中を探しましたが、どこにも確実に犬がクマを撃退したといえる体験例はありませんでした。つまりシェルパ斉藤は、自分の飼い犬がクマを撃退したところを一度も見ていないのに、「きっと犬が吠えればクマは慌てて退散するに違いない」という自分の思い込みだけで、そんな不正確な情報を書いたということになります。
 おそらくシェルパ斉藤の思いつきの背景には、市街地に出没するクマ対策に導入されたベアードックがあると思われます。でもベアードックは、専用に訓練された犬であり、訓練されているからこそ、クマに対する威嚇の仕方も心得ているわけです。またクマは、どんな犬だろうと吠えられれば必ず逃げ出すというわけではなく、中途半端な威嚇しかできないことが多い「普通の犬」の場合は、かえってクマを刺激して危険だといわれています。訓練されていない普通の犬の場合でもクマを撃退できる場合もあるかもしれませんが、重要なのは、すべてのクマが恐怖を覚える威嚇をすべての犬ができるわけではないということです。犬の個体差もさることながら威嚇されるクマにも個体差があって、どの程度の威嚇で恐怖を覚えるのか、その一線はクマによってもバラツキがあるのです。さらにいえば元来臆病なツキノワグマに比べて性格が荒いヒグマの場合は特に注意が必要ですが、シェルパ斉藤はその違いに注意を促すわけでもなく、勝手に「クマ」としてひとくくりにしているところを見ても、彼の知識の薄っぺらぶりが実によくわかります。
 だからこそベアードックには訓練が必要なのであり、一方、「クマ対策として山に犬を連れて行こう」なんてことを勧める自治体もなければ登山指導者もいないのは、そういう理由があるからです。かえって危険な犬よりも、鈴の方がよほど手軽で確実というわけです。

 残念ながらシェルパ斉藤が期待しているほど、クマの反応は単純ではないということです。その程度のことはちょっと考えれば想像できる範囲のことですし、仮に自分はそう思っても、まっとうなライターなら「自分はそう思うが、本当のところはどうなんだろう」と大部数を誇る雑誌に記事を書く前に、クマの生態に詳しい専門家に確認するのが普通です。
 でもシェルパ斉藤は、一歩間違えればクマに逆襲されて、読者が危害を受ける可能性があるようなことを自分の勝手な思い込みだけで記事にしているのです。いかにお粗末な、いかに危なっかしい人物かわかるでしょう。
 なぜ、そんなことを平気でできるのかわかりますか。それはシェルパ斉藤は、自分こそアウトドアや自然分野の第1人者だと思ってるからですよ。自分こそ一番と思い込んでいる人に専門家に確認しようという発想がないのは当たり前です。あの無知ぶり、あの単細胞ぶりでも、そう思い込めるなんて本当におめでたい人です。この傾向は同じく野田知佑にも共通します。どちらも根拠も希薄で論理的思考、科学的素養にも欠けているにも関わらず、自分こそ正しいオピニオンリーダーだと勘違いしているんですから、まったく救いようがありません。こういうバカは、はっきりいって自然環境にとって害でしかありませんし、もはや「シェルパ斉藤教」「野田知佑教」という宗教でしかありません。

■シェルパ斉藤の記事を信じてクマ対策に犬を山に連れて行き、退散させるどころか逆にクマから襲撃されて大ゲカをした方、クマに愛犬がかみ殺された方はいませんか。もし、そんな方がいたら、ぜひシェルパ斉藤とビーパルを相手どって「危険な行為を雑誌で宣伝した」といって多額の損害賠償を求める裁判を起こしましょう!!
 
記事目次へ



『山と渓谷』誌が犬連れ登山を記事にしていたけど? 

私は1984年から四半世紀にわたって『山と渓谷』誌を毎号欠かさず愛読し続け、また同社の図書も多数買い揃えており、かつては熱烈なヤマケイファンでした。確かにヤマケイさんは、企画力があるし、センスもいい。ヤマケイの記事は、よく調べて内容を掘り下げ、優れた記事が多いのも事実です。だからこそ私と同じようなファンをたくさん獲得してきたのでしょう。でも『山と渓谷』誌の犬連れ登山関連記事を読んでから、そうしたヤマケイに対する高い評価が揺らいできた、というのが正直なところです。さらに現在に至っては「ヤマケイは、無能レベル」であり、「山と自然のトップブランド」とか「山岳ジャーナリズム」みたいなことを標榜する資格は一切ないと思っています。それは、何もヤマケイが、期待に反して犬連れ登山を強く批判しなかったからではありません。このことはあとで詳しく説明します。

 ところで今年、『山と渓谷』通算900号達成が新聞に記事になっていました。そこで山と渓谷社の社長は「山と自然のトップブランド」と胸を張っておられたようです。でも自然を理解するためには科学が絶対に必要だということをヤマケイさんはあまり気にしておられないようです。自然は、漠然とした感情や印象で考えるものではありません。科学は、自然を観察することで発達してきたわけですが、逆にいえば科学という目で見なければ自然を理解することはできません。つまり科学と自然は表裏一体のものだということです。本来、「山と自然のトップブランド」を名乗るのであれば、編集部にもある程度の科学リテラシーが必要です。でも、ヤマケイの犬連れ登山関連記事を読めば、ヤマケイ編集部にそれが備わっているとは思えません。「あまりわかっていない」ことが手にとるように見えてくるからです。本来、編集者に特定分野の知識がなくても、著者さえわかっていれば本や雑誌はなんとかなるものです。医学書の編集者に医学の知識がないからといって間違いだらけの医学書ができあがるわけではありません。ただ、知識がないだけに、自分たちの知識や分析では対応できるはずもないテーマを自分たちで何とかなると勘違いし、的外れな調査や自分の印象に沿うなどして間違った記事を公にする危険性もあります。ヤマケイの犬連れ登山関連記事は、まさにそれといわざるを得ません。

■細菌とウィルスの区別もつかない『山と渓谷』に
科学リテラシーなし

 こんなことをいうと、これまでの優れた記事を挙げて「そんなことはない」と擁護する人もいっぱい出てきそうです。でも、残念ながらそれは少し違います。これまで山の問題というのは、ほとんどは論点がはっきりしていました。つまり部屋の中まではわからなくても、少なくとも入口は誰の目にも一目瞭然だったからです。高山植物の盗掘が続けば、数が次第に減っていき、やがては絶滅する。山には、高い浄化能力があるトイレを設置しなければ、糞尿汚染により山の環境に大きな問題が生じる。これは小学生にも理解できる理屈です。入口は誰にでもわかる話であり、問題なのは、その先ですが、こうした問題に取り組んでいる人もいるわけですから、彼らに意見を聞いたり、原稿を書いてもらえば記事をある程度のレベルにもっていくのはそれほど難しいことではありません。
 しかし山の問題がすべて入口がはっきりしているとは限りません。今まではそういう問題はあまりなかったかもしれませんが、まさに犬連れ登山問題はそのひとつといえるでしょう。また今後も、さらに入口がはっきりしない問題が出てくる可能性もあります。そうした問題を先進的に取り上げるには、編集部にそれを嗅ぎ分ける能力が必要です。でも、もともと科学リテラシーが備わっていないヤマケイ編集部にそれを求めても無理だと私は思います。ほかのメディアの後追い記事で体面を保つのがせいぜいでしょう。

 なぜ、ヤマケイ編集部が「あまりわかっていない」といえるのか、説明しましょう。2005年の犬連れ登山関連記事では、雷鳥の生態を研究している研究者と日本アウトドア犬協会の意見を並べて「ディベート」と称して掲載していました。いうまでもなく雷鳥は主に高山帯に生息しているわけですが、「高山帯への犬の連れ込みは控える」と明言している団体の意見に雷鳥の研究者の意見を並べても議論がかみ合うはずもありません。何の疑問も感じず、そういうセッティングを平気でするところからして、あまりわかっていないとしか思えません。もちろん雷鳥の研究者であっても、病原体感染という的確な説明をされるのであれば意味もあるのですが、先生が述べられていたのは文化論みたいな話で、これが犬連れ登山禁止の根拠だと思われるのも困ります。そもそも私がほかの記事でも批判しているように日本アウトドア犬協会はただのド素人団体ですが、以前から一部の人も私と同じように彼らのレベルの低さを見抜いて批判していました。ところが、残念ながらヤマケイ編集部は、そのド素人団体の主張にも一理あると思われたようです。つまりヤマケイ編集部は、日本アウトドア犬協会の間違いを見抜けないレベルだということです。

 その後、私は本サイトでこの点を指摘する記事を書きました。それをご覧になったのか、あるいは読者から指摘があったのかは知りませんが、ヤマケイさんはようやく論点に気づき、軌道修正されたようです。今度こそは的確な記事が出るかと思いきや、全然そうではありませんでした。2009年1月号の記事では、ようやく病原体感染という視点に立たれたのは評価しますが、何もわかっていないライターが書いていることがすぐにわかる内容で、目眩がしそうでした。この記事を読んで、ヤマケイに期待しても無駄と諦めました。私が、「この記事を書いた人は何も理解していない素人だな」と感じた部分を抜き出してみましょう。


麻布大学獣医学部の太田光明教授は、感染症について「野生にはどんな細菌があるかわからない。安易な連れ込みは危険」と説く。たとえばアライグマは、犬との間に狂犬病感染の危険がある。狂犬病は法で予防接種が義務化されていて…(以下割愛)

 みなさんは、この文のどこがおかしいのかわかりますか。このライターは、もともとあまり科学知識を持っていないだけでなく、太田教授の発言を正確に拾っていないことを疑わせる文といえます。ここで触れている狂犬病の病原体はウィルスです。「野生にはどんな細菌があるかわからない」という文の流れで、その一例としてどうしてウィルスに起因する病気を出すのか意味がわかりません。一例を出すのなら細菌由来の病気でしょう。

 ここから見えてくるのは、このライターは、細菌とウィルスの区別がついておらず、おそらく太田教授が細菌とウィルスを区別して説明したにも関わらず、記事を書く段階でそれがごっちゃになっているのではないかという気がします。細菌とウィルスの区別がついていないのは、一般の多くの人にも当てはまることで、ウィルスは細菌の一種みたいに思っている人も多いようです。しかし、両者はまったく異なります。細菌は顕微鏡で見えますが、ウィルスは電子顕微鏡でなければ見ることはできません。大きさだけでなく、もっと根本的なところからして違います。知らない人は、自分で検索して調べて下さい。この違いをごっちゃにするということは、草と木の違いを理解していないに等しい、あるいはもっとヒドイといっても過言ではないでしょう。

 また記事には「糞を持ち帰えること、犬に糞を食べさせないことで、多くは防げるので危険=禁止ではない」とありますが、これも不思議な理屈です。ある条件が守られれば危険ではないというのなら、その条件が確実に守られると判断した根拠は何であるのか、ぜひ提示して頂きたいものです。こういう理屈が通用するのだとしたら、危険な劇薬も「きちんと管理使用すれば問題ない」として一般の人でも簡単に薬局で購入できるようにしてもいいことになりませんか。この論点は、「では、その前提となる条件が守られることにどの程度の信頼性があるのか」ということです。そもそもヤマケイですらこの問題を十分に理解していないのが実態なのに、モラルも知識もバラバラな一般登山者に対して呼びかけるだけで全員が守ると思う方がどうかしていると私は思います。
 現地の実態を知れば、とてもこんな呑気なことはいえないはずです。ほとんどの人は「犬=いいイメージ」「愛犬家=いい人」という単なるイメージでもって判断しているに過ぎないのですが、現実の犬連れ登山者というのは、犬連れ登山禁止看板があっても無視して連れて入る、犬のフンを放置する、ほかの登山者がいるにも関わらずノーリード…など、結構マナーは悪いというのが私の印象です。いくら専門家といえども現地の実態を知らないにも関わらず、「糞を持ち帰れば問題ない」といってのけるのも大いに疑問に感じます。
 以前、太田教授は東京新聞の取材に対して感染症予防の観点から規制は必要」とも仰っており、それから考えると「危険=一律で禁止ではない」という意味だったのではないかとも思います。それをこの記事を書いたライターが正確に拾わなかった可能性も十分にありますが。


 さらにこの記事では、「野生動物の生息調査に乗り出せるのは、各自然保護団体や環境保護団体だろうか」とあります。具体的にいうと環境保護団体ってどこの団体のことなんでしょうか。環境保護団体の中で、野生動物の生息調査のようなことができる団体なんてあるんでしょうかね。私なら普段から野生動物の生息調査をしている大学の研究者に依頼しますが。

 ヤマケイさんは、登山道具の特集を組むときに、アイゼンとピッケルの区別もつかないライターに原稿を依頼するんでしょうか。細菌とウィルスの区別がついていないライターに感染症に関する的確な記事が書けるはずもありません。編集部から無茶ぶりされた、このライターさんもお気の毒ですが、ヤマケイ編集部も、そのあたりをよくわかっていないことが「実によくわかる」としかいえません。

 大手新聞社などは、もうずっと前から文系記者にすべての社会問題を取材・分析させるのは無理ということに気づき、科学部のような部署を設けて、理学部や農学部などの理系出身者を揃えて対応しています。ヤマケイのような中堅出版社では難しいとは思いますが、でも結局はそういうことなんです。犬連れ登山のピンボケ記事は、ヤマケイの限界を示した、ということでしかありません。2009年1月号の記事を読んでからというもの、『山と渓谷』誌を買ってはいますが、じっくり読むことはしなくなりましたので、その後的確な記事が出たのか出てないのか、私は知りません。でもたぶん、ヤマケイ編集部は、宮崎の牛たちに口蹄疫が次々に感染して、拡大が止まらない様子を見ても、それと犬連れ登山問題を重ねて何かに気づかれることもなかったんじゃないでしょうか。

■犬連れ登山を強く批判したくない『山と渓谷』の事情
 ヤマケイが、犬連れ登山関連のピンボケ記事を出し続けているのは、単に「あまりわかっていない」ことが主な理由だろうとは思います。ただ、その一方で、強く批判したくない事情があるのも事実です。それは犬を飼っている山小屋への配慮です(特に八ヶ岳は多い)。犬連れ登山を強く批判すれば、山小屋の犬もその批判対象に入ってきます。あるいは入らないとしても、是非が問われるのは間違いないでしょう。いうまでもなく山小屋はヤマケイに広告を出してくれる広告主でもあります。そういう関係がないとしても、少なくとも取材を通して山小屋のオーナーと親交があれば、ついつい彼らの立場にも配慮してトーンダウンする可能性があります。でも本来、野生動物が危険にさらされる話ですから、広告主だろうと親交があろうと、それとは完全に区別しなければなりません。特に「山岳ジャーナリズム」を標榜するのであればなおさらです。報道の必要があればクライアント企業の問題であっても新聞社やテレビ局は、無関係に報道していますが(まあ、影響がゼロとは思えませんが)、そういう姿勢は絶対に必要でしょう。そうですよね、ヤマケイさん。山小屋の犬の是非については、また別途書こうと思いますが、いいか悪いかはともかく、話をややこしくしているのは間違いありません。
 加えて、もうひとついえるのは、ヤマケイは、かつてあったOutdoorという雑誌で野田知佑を多用し、BE-PAL同様にアウトドアへ犬を連れ出そうという大宣伝に荷担した経緯があることも、おそらくゼロではないでしょう。犬連れ登山を批判すれば、それは自分のところにもかえってくる。だから、ヤマケイもどちらかというと大した問題ではないことにしたいし、できれば知らん顔をしてこの問題に触れたくないのが本音なのは間違いありません。
 ヤマケイさんが、そういう価値観だとおっしゃるのなら、それも自由ですが、であるのなら、あたかも良識がある雑誌であるかのように「自然を大切にしよう」なんてことはいわない方がいいでしょうし、さらにいえば「山と自然のトップブランド」と名乗らない方がいいと思います。

 無知ゆえなのか意図しているのかは知りませんが、「山と自然のトップブランド」を標榜する雑誌が、犬連れ登山による重大な事態を懸念していろいろ努力している人たちの足を堂々と引っ張りに来る…。しかも一定以上のレベルになっているのならともかく、私がざっと読んだだけでも抜けている部分が次々に見つかる程度の低レベル記事でもって。この有害記事により一般登山者には、余計にわかりにくくなったに違いありません。

一歩間違えば、野生動物に重大な危険が及びかねないことであるにも関わらず、こんな間違い記事を垂れ流しても平気でいられる神経が私にはわかりません。

 ヤマケイは、これまでに野生動物の絶滅を懸念していろいろと努力している人たちの足を3回も引っ張りに来ました。2012年には、長年に渡り犬連れ登山を散々宣伝して野生動物を危険にさらし続けたアウトドア界の癌細胞・シェルパ斉藤の本まで出すバカっぷりです。私の中で「山と渓谷」というブランドが完全に終わった瞬間でした。一歩間違えば希少野生動物の絶滅にもつながりかねない行為を自分のメンツ大事で宣伝を続ける大バカ者の宣伝に荷担する出版社に「山と自然のトップブランド」を標榜する資格はありません。

 こんなことを書くと、天下のヤマケイがそんなにバカなはずはない。何か擁護できる情報でもあるのだろうと想像する人も必ずいるでしょうが、それは違いますね。これは長年ヤマケイのファンだった私としても大変残念なことですが、ヤマケイはみなさんが思っているほどご立派な出版社ではないということです。一般の人はそのブランドからヤマケイは山と自然の専門家集団とでも思っているのでしょうが、それは全然違います。社員のほとんどは文系大学出の人たちばかりで、微生物のことどころか科学の基礎もわかっていません。科学の基礎もわかっていない人たちが、環境問題を調査分析なんかできるわけないのです。自分たち自身では犬連れ登山の是非を検証できないし、犬から野生動物に病原体が感染するということが、どういうことかすらも理解していない。
 なぜそういえるのか。私の著書『信州高原トレッキングガイド 増補改訂版』のコラム「犬連れ登山問題その後」を読んで頂くのが早いかもしれません。その中のAで書いた「ある雑誌の関連記事について」のある雑誌とは、「山と渓谷」のことです。あれが、ヤマケイの実態ですよ。
 いずれ、電話でのやりとりでさらにはっきりしたヤマケイのお粗末な実態をもっと詳しく公開したいと思います。

 今回、『山と渓谷』誌の問題を指摘しましたが、でも他誌の編集部も似たようなもんだと思います。以前、Yomiuri Weeklyが犬連れ登山を記事にしていましたが、ヤマケイよりもさらにレベルが低い記事でした。ま、現状はそんなもんです。

記事目次へ



山岳界の著名人が犬連れ登山を批判しないのはなぜ?

簡単なことです。あまりよくわかっていない、それだけのことです。山岳界の著名人というのは、多くの登山経験を積んでいるのは間違いないでしょうが(だからこそ著名になった)、生態系や感染症のような科学知識を持っているわけではありません。もちろん、内心では「犬連れ登山はよくない」と思っている人もいるかもしれませんが、一歩踏み出して発言するほど理解していないか、あるいは著名人だけに発言に慎重なのかもしれません。少なくとも、何らかの犬連れ登山を擁護できる情報を持っているわけではありません。救いようがないアッパラパ〜なゴミ雑誌・ビーパルのように、まだ擁護できる要素があると勘違いしている人は、必要な知識がないか、論理性がないか、口では「自然は大切」と、いい人ぶりながらも実は自己の利益を最優先して判断することしかしない自己チューなゴミ野郎か、それとも単なるバカか、そのいづれかでしかありません。

記事目次へ



バカとか、アホとか、何かヤな感じなんだけど?

直接そういわれたことはありませんが、私が犬連れ登山者をバカとかアホとかいっているのを読んで、不愉快になる人もいらっしゃると思います。当の犬連れ登山者はもちろんですが、犬連れ登山をしない一般登山者の中にもいらっしゃるであろうことは容易に想像できます。私はそういうこともわかった上で故意に「汚い言葉」を使っているわけですが、不愉快な思いをさせて申し訳ないとは微塵も感じませんね。いうまでもありませんが犬連れ登山者やあなたが不愉快な思いをすることよりも、野生動物が絶滅しないように手を打つことの方がはるかに重要なんです。あなたの「ヤな感じ」なんかゴミみたいなもんで、どーでもいいことです。さらにいえば、不愉快になる一般登山者がいること自体、いかに日本の登山者が低レベルであるかを証明しているとしかいえません。多少の登山経験を積んで現地情報に詳しいとか、山の動植物名をちょろっと覚えたくらいのことで、自分も「いっぱしの山の専門家」と思い込んでいる人もたくさんいらっしゃいます。でも、これは日本の山岳界にとって大いなる不幸としかいえません。所詮「自称・山の専門家」は、トンチンカンな論評で自己満足するのがせいぜいでしょう。賛同者がいるといっても、同レベルというだけのことですから、あなたの意見が正しい証明になっているわけではありません。
 世の中には、私が、これほど説明をしてもまだ理解できない「バカ」もたくさんいらっしゃいます。や、しまった! ついついまた「バカ」といっちゃいました(笑)。でも本当のことだから仕方ないですね。あなたは、なぜ自分がヤな気分になるか理解されていないようですから、代わりに私が教えてあげましょう。

 例えばです。無差別殺人事件があったとします。そんな報道に接して「犯人が許せない」と感じた人が、「この犯人は、大バカ者だ!!」と、自分のブログで書いているのをあなたが読んだとき、ヤな感じがするでしょうか。おそらく普通の神経をもっている人であれば「まったくその通りだ」と共感するのではないでしょうか。それに対して、犬連れ登山者に私がバカとかアホといっているのを読んで、ヤな感じがするのは、あなたも犬連れ登山者と同じ側に立っているからという以外に理由はありませんね。私がバカにした犬連れ登山者の勘違いと同じことを自分も勘違いしていた。彼らが知らなかったことを、やはり自分も知らなかった。内心では、自分も「いっぱしの山の専門家」だと思っていたのに、自分のレベルの低さを指摘されバカにされているような気になって「ヤな感じ」がしたんですよ。それ以外に理由はありません。
 ヤな気分になりたくなければ、普段から広く知識を吸収し、よく調べ、よく考える習慣をつけて、正しい判断ができる「本物の山の専門家」になるべく精進するしかないですね。登山者の中には、山の動植物名を覚えることしか頭にない人もいますけど、確かに知らないよりかは知っていた方がいいし、自然について関心を広げていくきっかけにはなり得ますが、それはゴールではなく、あくまで入口や過程でしかありません。山の動植物名を覚えていても、犬連れ登山問題を正しく理解できるわけではないのは、何よりあなた方が証明して下さっています。それを考えれば、もっと重要なことがあるのをご理解いただけるのではないでしょうか。

記事目次へ



BE-PALの犬連れ企画は、八ヶ岳ばかりだけど、これって問題ないの? 

実は科学知識も論理性もカラッポ(一流なのはメンツだけ)なのに、アウトドアにちょっと詳しいというだけで、いつの間にか自分たちでもその可否判断ができると勘違いしちゃってるド素人集団・ビーパル編集部のみなさん。八ヶ岳では犬を飼っている山小屋があるから問題ないというのは、言い訳にはなりませんね。いっておきますが、八ヶ岳では専門家が調査した上で、山小屋の犬を認めたわけではなくて、危険が認識されるはるか以前から山小屋が犬を飼っていたので、黙認されているだけのことです(もしくは未対応になっているだけ)。そうではないというのなら、どこの大学のどの先生が調査して、どういう根拠で八ヶ岳の犬を認めたのか、ぜひ示して下さい。ついでに犬連れ登山が禁止されている北アルプスと禁止されていない八ヶ岳では何がどう違って、その間に線が引かれたのかも含めて、説明してください。その記事を読んで影響された読者が、八ヶ岳にしか犬を連れていかず、本来は犬連れ登山をすべきではない別の山(犬連れ登山の可否についてまだ調査検討もされていない山がほとんどですけど)に犬を連れて行く可能性が、なぜゼロといえるのか、それも併せてお願いします。
 そもそも「山小屋の犬がいるから問題ないだろう」なんて、定量的な視点が完全に欠如している典型的な文系発想ですよ。極めておおざっぱに説明すれば、こういうことです。仮に犬一匹あたりの平均リスクを「1」とします。犬一匹を飼っている10軒の山小屋があれば、リスクは「10」ですが、100人の犬連れ登山者が100匹の犬を連れて来れば、リスクは「110」になるんです。咳によって飛沫感染する感染症患者一人がマスクもしないで山手線に乗るのも、同じ患者が100人乗るのも同じといっているようなもんです。数が増えれば感染が広がるリスクも増えるのは当たり前です。このどこが同じなんでしょうか? カラッポ編集部のみなさん。まったくバカ丸出しです。ビーパル編集部は、その程度のことすら理解されていないようです。こんなことも理解していない人たちが「これくらいならいいだろう」とかどうして決められるんでしょうか。思い上がりも甚だしいですね。

 ビーパル編集部がいかにゴミに値するか、こちらも参考にして下さい。彼らが「自然を大切にしよう」というのは、単に雑誌のイメージがよくなって利益につながるからに過ぎず、その本性は「自然<雑誌利益」でしかありません。ビーパルで偉そうなことを書いている連中も程度が知れます。

記事目次へ




シェルパ斉藤は今後どうするか? 

シェルパ斉藤は、昔、犬連れ登山を雑誌で紹介し始めた頃にも批判されましたが、その声を無視して犬連れ登山の宣伝を続けています。彼は生態系の意味も理解しておらず、それどころか科学の基礎知識すらもない人物ですから、100パーセント間違いなく真っ正面から反論することはできません。彼にそんな能力はまったくありません。しかし、自分のことをアウトドア界の第一人者だと思い込んでいてメンツだけは一流ですから、犬連れ登山の問題点を受け入れることはできないでしょう。見識がある人物ではなく、彼にとっては野生動物保護よりも自分のメンツやこだわりの方が重要なんです。
 彼に残された彼にできることは、次の点くらいでしょう。

@ 犬連れ登山に問題がないという専門家もいると主張する。
 しかし、そうであるのなら、なぜその専門家の意見を自分は正しいと思うのか、犬連れ登山に問題があるという専門家の意見はなぜ無視してもいいのか、ぜひきっちり説明してほしいものです。ちなみに私が犬連れ登山に問題があるという専門家の意見を取り入れた理由は、本項で別途説明しています。

A 敢えて雑誌などで犬連れ登山をやってみせて、「これでどうだ。参ったか」と胸を張る。
 犬連れ登山反対意見を無視する姿勢を見せつけて悦に入りたいんでしょうが、こんなものは反論のうちには入りません。普通の見識がある人には説明不要だと思いますが、無教養なバカがよくやる手段です。シェルパ斉藤とは、自分では真っ正面から反論できないので(科学知識ゼロなんだから当たり前)、敢えて「犬連れ」を記事にして悦に入ることしかできない幼稚で哀れな男です。しかも、それは同時に「野生動物がどうなろうと知ったことではない」と本心では思っていることを自ら証明しちゃっているわけですが、それさえも理解できないのでしょう。あのバカ面から想像する通りの結果です。

B いかに自分には多くの人脈があるかを見せる。
 彼の記事には、いろいろな人物が出てきます。当然、取り上げられる人物は彼に好意的な形で描かれます。それによって犬連れ登山も含めて彼を支持する人が多いようにも見えるわけですが、それはちょっと違います。
 なぜそういえるのか、わかりやすい事例がありますので、ご紹介しましょう。かつてシェルパ斉藤は、BE-PALで八ヶ岳山麓スーパートレイルを犬連れで歩いた記事を掲載していました。そこには当然、現地の人も登場して親密そうに描かれます。そのため読者は、地元トレイル事務局がシェルパ斉藤に犬連れで歩いてほしいと依頼したか、あるいはそれを容認したかのように感じたでしょうが、現実はそうではないんです。
 確かにかつてシェルパ斉藤に講演してもらった経緯もあるようですが、あの記事についていえばシェルパ斉藤から「トレイルを歩きたい」と連絡があり、資料提供をしただけだそうです。しかも、その時、事務局はシェルパ斉藤が犬連れで歩くとは知らずに、あとで雑誌の記事を見て「まさか犬連れで歩くとは思ってもみなかったので驚いた」そうです。今のところ八ヶ岳山麓スーパートレイル事務局では、犬連れを推奨も禁止もしておらず、それを地元事務局が推奨しているかのように記事にされて困惑されているようでした。

 こういう実態を知ると、シェルパ斉藤がどういう人物か見えてくるでしょう。八ヶ岳山麓スーパートレイル事務局のように「シェルパ斉藤のメンツを維持する手段」として利用されたところもあるとはいえ、こういう人物に平気で与(くみ)する出版社その他が複数存在する実態にも呆れて物もいえません。シェルパ斉藤は法律違反をしているわけではないといっても、では法的規制のかかっていない山から希少植物を掘り採ってきて、その行為を推奨宣伝する人物を雑誌で大々的に取り上げるのと、どこが違うんでしょうか。危険な脱法ハーブを推奨宣伝したり販売したりする行為も法律違反ではないのだからと、理解しようとするんでしょうか。以上のことから社会的な責任があるはずのメティア関係者ですら、イメージでしか考えていないとしかいえません。私が編集長なら、たとえその人物を取り上げれば金儲けになることがわかっていても絶対に取り上げませんけどね。
 犬連れ登山は希少植物を採ってくることよりも問題としては重大な結果を生むんですが、そのことすらも理解されていない。ほぼすべて文系大学出の編集者には何をいってもピンと来ない。とにかく彼らは恐ろしいほど鈍いし、本質的な部分をまるで理解していない。それは一般登山者にも広くいえることで、彼らにこの問題について分析する能力はありません。

 一見すると立派そうに見える名前であっても、一枚皮を剥いでみると、それほどご立派でもない実態がいろいろ露呈しちゃってるんですが、ご本人たちはそれにも気づいていない脳天気ぶりです。
 シェルパ斉藤の何が問題なのかピンと来ないで彼に与するメディアその他は、本当のことをいって大変申し訳ないんですが、

   「程度が知れる」
というよりほかに言葉はありません。みなさんも、よく観察してみましょう。どこの誰が程度が低くて、シェルパ斉藤に与しているか。割とわかりやすく見えちゃいますよ。

この問題を理解できるみなさん。こういう人物に与するメディアにシェルパ斉藤の実態をぜひメールや電話で意見しましょう。

記事目次へ




BE-PAL編集部はシェルパ斉藤をどう見ている? NEW

かなり前の話ですが、私はビーパル編集部に電話をして「犬連れ登山記事」について意見を述べたことがあります。先方からの反論らしい反論は一切ありませんでしたが、女性編集者に犬の問題を話したついでにシェルパ斉藤のバカっぷりをひとつ指摘し「バッカじゃねぇの」といって嘲笑したのですが、その女性編集者は私と一緒にケタケタと笑っていました。おいおい。アンタの立場でいえば、そこで笑っちゃだめだろ。本心はともかく、表向きは一応はムッとして反論でもすりゃあいいのに(笑)。まあ反論するのは100パーセント無理なので笑うより仕方なかったのでしょうね。
 シェルパ斉藤本人が「自分は仰ぎ見られるようになった」といっているように(自分でいうのも爆笑)、確かに仰ぎ見るバカもいるでしょうが、私は、この一件で編集部内にもシェルパ斉藤を内心バカにしている人はいるんだと思いました。

記事目次へ




BE-PALが、アウトドアに犬を連れ出そうと宣伝しているけど、あれってどうなの? 記事の最後に概要がまとめてあります 

一般読者は、その実態を詳しく知らないので、BE-PALにしろヤマケイにしろ、一応それなりのブランドになっている有名メディアの名前を聞くだけで、「権威に近いもの」という単純な先入観でもってとらえます。しかし、その実態はそんなにご立派なものではありません。本サイトでも、こうしたメディアに科学リテラシーの欠片もないことは何度も指摘してきたことですが、日本のアウトドアメディアだけでなく、環境行政に関しても、おそらくみなさんが漠然と想像していることと現実の実態にはかなりのギャップがあります。後者については、詳しい説明はまた別の機会に譲るとして、ここではBE-PALやヤマケイのような日本のアウトドアメディアの実態について述べたいと思います。

 BE-PALが、アウトドアに犬を連れ出そうという記事を出したからといって、なんらかの大きな意味があるわけではありません。なぜなら彼らは専門的な知識なんか爪の先ほどもありゃしないし、当然この問題の権威でもなんでもなく、文系大学卒の科学リテラシーもない「ただの雑誌編集者」でしかないからです。その実態は、みなさんがなんとなく想像しているレベルの十分の一くらいといっても過言ではありません。

 私は、昨年(2013年)出した自著の中でBE-PALに代表されるようなアウトドアに犬を連れ出そうという風潮を批判しました。名指しはしていませんが、あれを読んだ人は全員、野田知佑やシェルパ斉藤、BE-PAL編集部を指していることがすぐにわかったはずです。こうした私の挑発にこれほどあっさり乗ってきてくれるとはさすがに予想していませんでしたが(笑)、私のホンネをいわせてもらえば、(矛盾しているかもしれませんが)実に好都合な結果になりつつあるということでしかありません。その理由をBE-PAL編集部はまったく想定できないでしょうし、ここで詳しく説明するのは当然やめておきますが、少なくともBE-PAL編集部がどの程度なのかよくわかりました。そもそも挑発に乗ってきたからといって、完全なド素人集団である彼らに鉄壁の理論武装なんてとても無理ですね。

 彼らにとって何か都合のいい新しい情報を得たわけでもなんでもなくて、せいぜい「アウトドアに犬を連れ出しても問題ない」という専門家を探してきて、「ほーらやっぱり。大して問題なかったじゃん」とバカ面な方々が得意満面になっているくらいでしょう。素人さんの理論武装なんて、100パーセントその程度です。
 
 BE-PAL編集部のような文系素人さんは、言ってみれば3階建てビル屋上から「オレたちのビルは3階建てだから眺めがいいなぁ」と、平屋建て民家を見下ろしながら得意になっているようなもの。でも、周囲には5階建てや10階建てのビルがあって、それらの高いビル屋上にいる人が、街全体をさらに広く俯瞰していることや、3階建てビルの屋上にいる自分たちがどう見えているか、ということまでは一度も考えたことがない…それと似たようなものなんです。

 BE-PAL編集部の方々というのは、確かにアウトドア事情には詳しいだろうし、それをうまく紹介する能力には長けているだろうけど、それ以上でも以下でもない。世間一般でも「アウトドアに詳しい=自然に詳しい=科学に詳しい」と不思議と勘違いされやすいところがあって、これはBE-PAL編集部やアウトドア関係者に限らず、一般登山者も含めた、ほとんどのアウトドア愛好者に、割とありがちなバイアスといえます。アウトドアや自然、科学の境界線すらもよくわかっていないけれど、アウトドアや現地情報に詳しいというだけで、科学教育もろくに受けていないにも関わらず、ついでに科学もわかったような気になっている人がほとんどですね。なんでそんな風に自信範囲が広がっちゃうのか、私なんかにはよくわからないんですけどね(笑)。

 これはヤマケイのアホっぷりにも共通することなんですけど、彼らのような素人さん特有のバイアスをさらに指摘しましょう。素人さんに共通するのは、専門家というくくりでまとめられる人たちを一律で中身も同じに見なすという点にあります。例えば、野生動物に犬の感染症が感染するリスクについて調べよう…となった時、動物の感染症だから意見を聞くべきなのは獣医師だろうなと思い、誰か適当な獣医師に当たってみようと思うわけです。これは半分は間違ってはいませんが、問題なのはここからです。彼らは素人さんだけに、では専門家の中で誰に聞くのがベストか、なんて判断ができるわけありません。従って獣医系の専門家なら誰でもいいとテキトーに選んで見解を聞き、その専門家が「大して問題ない」との見解を述べたら、「専門家に見解を聞いて、真実を得られた」と勘違いしちゃうわけです。自分たちにとって都合がいい見解であればなおさらです。文系素人さんのレベルなんて、そんなもんです。

 しかし、調べたい内容すべてに、専門家全員がジャッジできるとは限りません。確かに基礎的な知識だけで判断できる内容では、そう考えても差し支えありませんが、特殊な案件では、たくさんいる専門家の中から、その内容に精通した専門家をさらに選び出す必要があります。つまり専門家といっても全員の知識が同じわけではなくて、専門家の中にも、さらに分野ごとに専門家がいるということです。「野生動物に犬の感染症が感染するリスク」なんてまさにそうですが、文系素人さんには獣医系専門家全員が同じに見えるのでしょう。従って素人さんは獣医系の専門家であれば誰でもいいと考えちゃいます。ヤマケイが2009年1月号でやらかした、ああいうバカ丸出しの記事が平気で世に送り出されてくるゆえんのひとつでもあります。

 素人さんが漠然と想像するのと違って、獣医系の専門家といってもいろいろなんです。街で開業している獣医師はほとんどペットしか診ていない小動物獣医師であり、残りは牛や豚、鶏などの産業動物獣医師。獣医師のほとんどは、この両者で占められ、日頃から野生動物に接している(=野生動物の感染実態を知っている)獣医師や獣医学者なんて、日本ではごく限られていて、本来意見を聞くべきなのは、そういう専門家であるべきなのはいうまでもありませんが、「野生動物を研究したこともある」という程度の、ペットを専門とする専門家の意見を、(自分たちには都合がいいので)あたかも真実であるかのように平気で採用しちゃうわけです。それが、おかしいのはいうまでもないでしょう。

 「大して問題ない」との専門家の見解を全否定するわけではありませんが、以上のことからは、百歩譲っても専門家にも「重大な問題がある」という人と「大して問題がない」という人がいて、専門家の間でも見解に相違がある…という段階ということにしかならない。それにも関わらず何の問題もないとばかりにこれほどにレベルが低い文系素人さんが勝手に判断して大々的に宣伝しているわけです。
 もしBE-PAL編集部が後者専門家の意見を採用するというのなら、なぜその意見の方を採用したのか、前者専門家の意見はなぜ無視しても問題ないといえるのか、そこまできっちり説明できなければなりませんが、素人さんにその説明ができるわけがありません。そこまでの理論武装は100パーセント絶対に無理ですね。まあ、問題ないという専門家がいるのだから問題ない…くらいの、しょーもない幼稚園児レベルの論理が関の山です。文系素人さんは、ただ闇雲に自分が信じたい答えを信じることしかできないので、万一、その専門家の意見が間違っていた場合なんて想定もしていないでしょうが、その場合は確実にBE-PALは廃刊への道まっしぐら。被害の程度にもよりますが、野田知佑やシェルパ斉藤の宣伝に荷担したメディアもタダではすまないでしょうし、決してすませてはいけません。

 真っ正面から反論できない彼らにできるのは、敢えて「犬をアウトドアに連れ出そう」という記事を出して悦に入るくらいです。ちなみに私が前者専門家の意見を採用するのは、今説明した通り、野生動物の感染実態に接している専門家の方が、より実態に見合った判断ができると考えるからです。ごく当たり前の話です。
 野生動物の感染実態を詳しく知らない専門家は、メディアから意見を聞かれれば、自分の見解くらいは述べます。ただ肝心なのは、それが普遍的な真実だと宣言しているわけでもなんでもなくて、少なくとも自分はこう考える…程度のものでしかありません。専門家の意見であれば、一律でそれを天の声のようにとらえるのは間違いです。


   要はこういうことです。

●BE-PAL編集部の頭にあるのは金儲けのことだけ。真実と違うから反発するのではなく、金儲けの邪魔をされるので反発しているだけ。

BE-PAL編集部はアウトドアに詳しいというだけで、いっぱしを気取るニセモノ集団。100パーセント科学の問題でも文系素人が何かの判断ができると思っている超絶バカレベル。

●素人さんは、「高山でなければ犬の連れ込みに問題があるはずがない」という思い込みも病的レベルである。なぜなら、いろんなことを正確に理解していないので、薄っぺらな知識の不足分はすべて自分のイメージだけを元にして判断しているからである。

●素人さんは、この問題に関して、獣医学の専門家であれば、誰でも知識があって判断できると思っている、やっぱり素人レベル。たとえ専門家に意見を求めた結果だとしても、たくさんいる専門家の中から、どうしてその専門家を選んだのかということまで説明できなければならないが、要は「自分たちの立場に都合がいい見解を述べるから」という理由しかない。

●文系素人さんは、自分に都合のいい「物語」を紡ぎ出すのが何よりお得意。レベルの低い彼らにとって、ネットや専門家の意見の中から自分に都合のいい内容だけ抽出してくるのも「調査した」内に入る(笑)。幼稚園児レベル完全モロバレ。

●野生動物の感染実態を知らない専門家は、当然、見解を求められれば「問題はない」ということしかいえない。でも感染実態を知っている専門家は、実態を知っているからこそ懸念している…ということである。実態を知っている専門家の方が、よりベストな行司役なのはいうまでもない。BE-PAL編集部は、そういう背景を100パーセント理解していない(文系素人さんにそんなことまで想定できるわけがない)。

●BE-PALとは、カヌーに詳しいというだけで、自分はオピニオンリーダーだと勘違いしている文系大学卒で科学リテラシーもロクにない老いぼれ作家・野田知佑を「賢人、賢人」と大絶賛する宗教臭いゴミ雑誌。いっぱしを気取っていても、所詮、金儲けと自らのメンツを何よりも優先するメッキが剥がれたニセモノ。真っ正面から反論することはできないので、敢えて「アウトドアに犬を連れ出そう」という記事を出して悦に入ることしかできない哀れな素人集団。

●2014年5月、マンガ「美味しんぼ」の福島原発事故と関連づける鼻血描写がされ、それが福島の風評被害につながるとして批判された一件があったが、あれを見れば、さすが同じ会社だと思わずにいられない。BE-PAL編集部が、いくら表向きはいっぱしを気取っていても、ロクな根拠すらないド素人・マンガ作者の個人的イメージでもって生み出されたに過ぎない幼稚な意見を全国に垂れ流すことに何も感じないバカ丸出し・スピリッツ編集部とレベルが同じ。所詮、文系編集者はこんなもんです。



記事目次へ




マタギや山小屋の犬は問題ないの? 

犬連れ登山者は、マタギや山小屋の犬がいいのなら犬連れ登山も問題ないはずだ…という主張をよくしていますが、これが正しく聞こえちゃうのは定性的な視点しかなく、定量的な視点が完全に欠落している典型的な文系発想ですね。勘違いしてはいけないのは、マタギや山小屋の犬がいるから犬連れ登山の犬も許されることには一切ならないってことです。
 マタギや山小屋の犬も野生動物に対するリスクから考えれば、やはり好ましくないと私は思います。ただし、普段の健康管理も飼い主の知識もバラバラな不特定多数の犬連れ登山の犬と比べれば、圧倒的に少数の特定の犬ですから(マタギ自体の人数もごく限られます)、一定の条件を満たせばOKという考え方もあるかもしれません。マタギの場合は文化的な側面もありますし、マタギや山小屋の犬まで規制すべきか否かの判断は、それぞれのリスク評価を厳密に検討できる専門家に委ねるべき話しです。
 よく勘違いしている人が多いのですが、マタギや山小屋関係者はもちろん、環境省、森林管理署、市町村役場…のような公的機関でさえ、関係者全員が微生物の知識があってこの問題に精通し、さらに調査・検討までしているわけではありません。実際にはその中の一部の人が認識しているだけで、ジステンパーウィルスがなぜ問題なのか知らない人も多いのが現状です。つまりペット規制されていない山があっても、それは検討した結果、問題ないと判断されたからではなく、ほとんどは単に未調査・未検討なグレーゾーンでしかない。つまり、規制されていない山で、将来「黒」の結果で終わる可能性もあるということです。
 この問題はまだ広く認識される前の途上にあるという話で、環境省にしても問題を認識されたのは近年のことのようです。従って今後、マタギや山小屋の犬も規制しようという動きになる可能性は十分にあります。



記事目次へ




犬連れ登山の問題点を聞いても自分にはピンと来ないが?

その理由はものすごく簡単なことです。犬連れ登山に問題があることを理解するのに必要な科学知識が、あなたの頭の中にカラッポだからです。ド文系のくせに、いっぱしを気取って、自分もこの問題の正否を判定できる立場にあると思い込んでいるところからして、すでにバカ丸出しです。ウィルスのリスクについて何ひとつ知らない人が、どうして「犬連れ登山に問題はない」といえるんでしょうか? 


記事目次へ





       〜以下のQAも順次アップします〜

Q犬連れ登山問題って何?

Qこれほど大きな問題なのに理解が進まないのはなぜ?

Qワクチンを接種していれば問題ないのでは?

Q尿は問題ないの?

Q犬連れ登山を推奨する日本アウトドア犬協会ってどういう団体?

Q野生動物に病気が流行すると何が問題なの?

Q犬連れ登山禁止の看板がないところなら犬連れ登山はOKなの?

Qそもそも犬連れ登山って誰が考えたの?

Qシェルパ斎藤ってどういう人?

Q犬連れ登山を問題とするサイトがあれば教えて?

Q犬連れ登山問題ってマスコミも正確に把握しているの?

Q犬連れ登山をBE-PALが記事にしていたけど?

Q犬連れ登山を何度か新聞も記事にしてたけど?

Q高山さえ避ければ、あとは犬連れ登山OKでは?

Q環境省はどう考えているの?

Q国立公園などの管理者はどう考えているの?

Q立山でライチョウが変な病気で死んだ話はどうなったの?

Q野生動物から犬に病気が感染することはないの?






                        「犬連れ登山を考える」メインページへ

                       



犬連れ登山を考える
犬連れ登山問題の 疑問に答えるQ&A