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奇岩4 切り分け編 鹿児島県屋久島町・高盤岳

撮影年月日:2005年8月10日

 屋久島のトーフ岩は、まさに「切り分け型奇岩」。日本最南端の高層湿原として知られる花之江河(はなのえご)から南に500メートル。高盤岳(こうばんだけ)の山頂にあって、その姿は確かに豆腐を包丁で切り分けて置いたかのよう。宮之浦岳に向かう登山道からよく見える。

 トーフ岩の成因は、花崗岩であることを考えれば、おおよそ予想できる。「奇岩1 穴開き編」「奇岩2 パッカリ編」でも書いたように花崗岩は、石英、長石、黒雲母の3鉱物からなり、それぞれの結晶粒子が大きく、しかも各結晶の熱膨張率が異なるため、気温差が大きければ大きいほど、結晶粒子の結合が緩んで風化しやすく、しかも規則正しく割れやすい性質もある。最初は小さな割れ目でも、そこに雨水が入り、冬季に凍結すれば、さらに割れ目を押し広げる。それを繰り返すうちに、ついには切り分けた姿になったのだろう。

 おそらく成因は同じだと思うが、ちょっと似た岩を岩手県の五葉山でも見かけた。屋久島のトーフ岩と比較して、これくらいの切り分けであれば、各地の山にありそうだが、参考までに載せておいた。




トーフ岩は、よりによって高盤岳という山の頂きにあるので、余計に目立つし、ちょっと不思議な印象も受ける。宮之浦岳登山道から撮影。



五葉山山頂で見かけた、こちらも「切り分け」といえば「切り分け」な岩。ただ、下部は地面に埋もれて、全体像がわからないので、奇岩というにはやや弱いかも。撮影は1994年。


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