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聞き慣れないツガザクラのなかま
オオツガザクラ

ツツジ科

Phyllodoce
× alpina
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 ツツジ科ツガザクラ属のなかまといえば、真っ先に思い浮かべるのはツガザクラ、アオノツガザクラ、あるいはエゾノツガザクラといったところだろうか。だからオオツガザクラと聞いてピンとくる人はあまりいないかもしれない。私の場合も高山帯にそれほど足を運ばないこともあるだろうが、昨年、立山で初めて目にしたくらいだ。あるいは、ひょっとするとほかでも目に入っているかもしれないが、遠目だとアオノツガザクラのようにも見えるので気づきにくいと思われる。
 本種を見ると、ちょうどツガザクラとアオノツガザクラの中間のようであり、花の形や色には変異があるようだが、萼片は両種と異なり、淡緑色で先端が紅色ががっている。結実しないことからツガザクラとアオノツガザクラの雑種と考えられているようだ。
 また正反対のコツガザクラという別名もあって、これはツガザクラ属の中で一番小さいことから命名されたそうだが、実際にはツガザクラよりも大きいので、オオツガザクラを採用する図鑑の方が多いという。

関連情報→本サイト植物記『エゾノツガザクラ



立山・室堂に咲くオオツガザクラ



  
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