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登山道・林道の通行止め 長野県・志賀高原ほか

撮影年月日:2006年8月6日など

 登山道や林道は、時に通行止めになることがある。理由はいろいろ。土砂崩れ、残雪、あるいは植生保護など。雪国では積雪期に登山道や林道が傷んで雪解け後に補修工事が行われることは多いし、山岳地だから豪雨で土砂崩れが発生することもよくある。
 また植生保護のために登山道が通行止め、もしくは完全に閉鎖されるケースも稀に見られる。その最も有名な例が至仏山。山の鼻〜山頂間の至仏山東面登山道はこれまでも一時的に閉鎖
されてきたが、毎年5〜6月の残雪期には鳩待峠からの登山道も含めて入山が禁止となる。残雪期は登山道から外れてしまうことも多いので、高山植物の生育地が踏み固められたり、踏み荒らされることが懸念されるためだろう。
 土砂崩れが起こってもすぐに対策工事が施されて開通することが多いが、利用者の少ない登山道ではそのまま閉鎖されたり、予算がないとの理由で補修に時間がかかることもあるようだ。
 先日(2007年6月12日)、新潟県の妙高高原・笹ヶ峰から長野県側の小谷温泉へ林道を経由して抜けようとした。笹ヶ峰から未舗装の林道に侵入すると、特に通行止めの看板はなかったが、これまでの経験から今の時期はまだ通れない可能性も高いと考え、山菜を採っていた地元の人に聞くと、「車がみんなUターンしてくるので、たぶんダメじゃないか」とのこと。この先に通行止めゲートがあるのだろうが、できれば笹ヶ峰にその旨の看板を立ててほしいと思った。仕方ないので黒姫〜戸隠〜鬼無里経由の一般道を走って白馬に出たが、もし林道が通れたら未舗装とはいえもっと早く到着しただろう。翌日、別の目的があったので小谷温泉へ上がってみると、案の定、林道入口にロープが張られていた(一番下の写真)。


関連情報→本サイト山岳記「登山道の荒廃と補修




屋久島・大川林道通行止を知らせる看板。2014年撮影。



北海道・日高連峰 神威岳登山口に続く元浦川林道の通行止地点。2013年撮影。



北海道・浮島湿原の木道通行止。木道の老朽化が原因。2013年撮影。



北アルプス・立山。地獄谷遊歩道の通行止。火山性ガスのための措置。2015年撮影。



北アルプス・徳本峠登山道の通行止。2006年撮影。



南アルプス・大沢岳登山道の通行止。しらびそ高原で。2008年撮影。



京都大学芦生研究林の通行止。トロッコ軌道を歩ける最終地点。2011年撮影。

以下4点NEW

北海道富良野市・十勝連峰 原始ヶ原の沢コース入口にあった全面通行禁止表示。2013年撮影



長野県小諸市・浅間山の湯ノ平高原入口で閉鎖された登山道。2009年撮影


北海道森町の駒ヶ岳登山規制看板。2013年撮影(左)。熊本県高森町で見かけた阿蘇山り立入禁止看板。2014年撮影(右)


長野県・志賀高原。2006年8月、大沼林道から高天ヶ原方面に続くコースが通行止めになっていた。「この先あぶない。入ってはいけません」とだけ書かれていたので理由は不明(左)。長野県・乗鞍高原。2005年7月、三本滝遊歩道から鈴蘭方面に続く道が通行止めになっていた。遊歩道入口にもその旨の看板が立てられていたが、現在は工事も終わったので通行できる(右)。


植生保護のため閉鎖された新潟県・平標山の山頂の巻き道(左)。木道工事による通行止めを伝える看板。2006年8月、長野県・栂池自然園にて(右)。


林道の通行止め3例。2005年7月、全面通行止めの青森県・白神山地の林道。看板には理由は書かれていないが、確か土砂崩れによる通行止めだったように思う(左上)、2006年9月、落石の恐れがあるとして通行止めになった熊本県・菊池渓谷の林道(上)、毎年、遅くまで残雪があるために通行できない新潟県・妙高高原〜長野県・小谷温泉間の林道。写真は長野県側の入口で、ロープが張られ看板には「妙高市へ通り抜けできません」とある(左)。



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