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落ち葉が覆う道 群馬県・奥利根水源の森

撮影年月日:1998年10月15日

 秋の山といえば紅葉だが、登山道を覆う落ち葉も風情があって好きだ。都会では、落ち葉はゴミとしか見られていないようで、街路樹や公園の木々が葉を落としてもすかさず行政や近くの住民によって取り除かれる。むき出しのアスファルトよりも、落ち葉が少しくらい覆っている方が私は好きだが、即座に片付けられるところを見ると、どうもそう感じる人は少数派らしい。
 登山道では落ち葉が掃除されることはないから、秋の風情をたっぷり楽しめる。紅葉最盛期もしくは少し過ぎたころの登山道には、色鮮やかな落ち葉も多くて、頭上の紅葉と同じように「秋色」に染まっていたりする。さらに木々が完全に葉を落とし切った晩秋や初冬の頃もいい。枯れ葉の道をカサコソ音をさせながら歩くのも、なかなか乙なものだ。
 だが、落ち葉が美しい道には、あまりお目にかかれない。私が印象に残っているのは、群馬県の奥利根水源の森と福島県の裏燧林道くらいかなぁ。どちらも紅葉まっただ中の時期に訪れたのだが、木々の紅葉だけでなく落ち葉が覆う登山道も味わいがあって、歩くのが楽しかった。




落ち葉の道。群馬県みなかみ・町奥利根水源の森。



鎌倉・獅子舞の落ち葉の道。11月下旬〜12月中旬には、イチョウなどの落ち葉に彩られる。

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長野県辰野町。横川渓谷支流・黒沢谷沿いに続く落ち葉の道




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