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雲海 北アルプス・乗鞍岳

撮影年月日:1993年8月7日

 本項・山岳記では、すでに「雲海の滝」を紹介しているが、今回は雲海自体を取り上げたい。雲海の滝はともかく雲海自体は、そう珍しくもなく、北アルプスのような高山に登れば、気象条件にもよるが割と普通に目にできるものである。眼下に雲が一面に広がり、周囲の山々も、まるで島のように顔を出すので余計に海のよう。

 雲海が発生しやすい場所は、雲が溜まりやすい盆地であること。しかも前日に濃霧注意報が出るような湿度が高い状態にあること。次に深夜から早朝にかけて空が晴れ渡り、放射冷却で地表が冷やされていること。加えて無風だと水蒸気が冷やされて生じた霧が盆地内に留まりやすくなる。これにより夜明け前から早朝にかけて雲海が発生する可能性が高まると考えられる。また夏場は気温が高いため、地上から放出される水蒸気量も多くなるため,晴れの日の午後も雲海が出やすい。

 山岳風景として考えると、ピーカンの天気もいいのだが、特に雲という存在が、山では絶妙な演出をしてくれることがよくあって、雲海もまさに雲が作り出す山特有の見どころといえそうだ。



北アルプス・乗鞍岳山頂から朝日に照らし出される雲海を望む。日の出間近の斜光線のお陰で雲が立体的に見え、しかも遠方まで雲海が続いており素晴らしかった。撮影は1993年。同じ日の雲海を時間経過で以下に2点掲載しておく。









中央アルプス・木曽駒ヶ岳で1992年に撮影。やはり日の出の時に広がっていた。



北アルプス・白馬岳。早起きして御来光を見る。御来光も雲海も見事だった。奥は劔岳。1991年撮影。



白馬山荘付近から剱岳方面。手前は旭岳、奥が剱岳。その間を覆う雲海。撮影同。



北アルプス・小蓮華山から望む雲海。見えている山影は鹿島槍ヶ岳と五竜岳。奥に槍ヶ岳。撮影は1991年。



吾妻連峰・一切経山山頂から。撮影は1992年。



北アルプス・大黒岳から五竜岳を望む。後立山連峰の稜線によって堰き止められた雲海。撮影は1994年。



雲海を背景とした五竜岳山頂。撮影同。



黒姫山登山道から振り返ると、見事な雲海。撮影は2007年。



1994年。北アルプス・遠見尾根の雲海。



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