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コブシに似た木
タムシバ

モクレン科
Magnolia salicifolia
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 タムシバはモクレン科の落葉高木で、一見、コブシにもよく似ている。最もわかりやすい違いは、コブシの花の下には開花と同時に葉を出すが、タムシバにはない点。本州、四国、九州の山地、特に日本海側に多く、5月頃、雪解けとともに直径10センチほどの純白の花を開く。顔を近づけてみると、いい香りがする。また花の中心には赤褐色の雄しべと緑色の雌しべの集まりがある。ところでニオイコブシという別名もあるが、コブシの花にもいい匂いがあるから、これは区別点にはならない。果実は赤い集合果。
 数年前、群馬県沼田市の玉原湿原を訪れると、あちこちにタムシバが白い花を咲かせていた。新緑の森をバックに、白い花が目立ち印象的だった。

関連情報→本サイト植物記「コブシ



満開となったタムシバ(上)と花のアップ(下)。どちらも群馬県沼田市・玉原湿原とその周辺の山で撮影。






北アルプス・白鳥山登山道を飾りたてるタムシバ。


雄しべと雌しべの集まりをアップ。新潟県妙高市・大毛無山



タムシバが満開になった広島県三原市・大峰山。近くの龍王山などと同様に山陽自動車道を走行中の車窓からもすぐに目にとまるほど、全山がタムシバに覆われて見事だ。


  
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