想像するほどに花はたくさん咲かないが…
ホザキノミミカキグサ
タヌキモ科
Utricularia caerulea
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タヌキモ科タヌキモ属の多年草で、北海道~九州、および朝鮮や中国、インドの湿地に生える。地中にわずか1ミリほどの捕虫嚢を作る食虫植物だが、へら状の葉も持ち、光合成によって自ら栄養分を作ることもできる。6~9月に高さ10~30センチの花茎を立ち上げ、上部に複数の淡紫色~紅紫色の花を次々に咲かせる。そこから穂咲の耳掻草と命名されたが、「穂咲」から想像するほどたくさん花は咲かず、ポツポツ程度。果実は球形の蒴果で、大きな苞に包まれる。
食虫植物の中では、ミミカキグサと同様に比較的よく目にする種類。写真は愛知県の長ノ山湿原で撮影したものだが、ほかにも千葉県の成東湿原など、時々見かける。
関連情報→本サイト植物記『食虫植物』
長ノ山湿原で撮影したホザキノミミカキグサ(左)と花のアップ(右上)。10月の湿原で見かけた果期のホザキノミミカキグサ。苞に包まれ、中に果実がある。福島県南会津町(撮影時は南郷村)・宮床湿原(右下)。
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