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ギボウシの葉に似ていることが由来
ギボウシラン
ラン科
Liparis auriculata
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 ラン科クモキリソウ属の多年草。ギボウシ属の葉に似ていることから命名された。北海道~屋久島以北と伊豆諸島、ほかに台湾と韓国の済州島にも分布。林縁や林床、湿地に生える。環境省レッドリストでは絶滅危惧IB類 (EN) に指定。

 学名は元々クモキリソウに当てられたものであり、両種はよく似ているが、本種は唇弁が平開し暗紫色の筋が入り、葉脈の間が窪むことなどで区別できる。花期は7~8月。

関連情報→本サイト植物記「クモキリソウ



花は地味で目立たないが、葉は確かにギボウシ類のそれに似ている。水が滴り落ちる道路沿い斜面に十数株が生えていた。



花序のアップ。『日本のランハンドブック 低地・低山編』には、「萼片と側花弁は縁が外に巻くが唇弁は完全に開く」とあるが、写真の個体は縁が巻いていない。また一番上の花には黄色い花粉塊が2個見えている(通常は4個)が、ほかの花にはすでになく、訪花昆虫によって運ばれたようだ



  
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