「サクラソウよりも大きい」は本当か!?
オオサクラソウ
サクラソウ科
Primula jesoana
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サクラソウ科サクラソウ属の多年草。別名・ミヤマサクラソウ。日本固有種。北海道西南部と本州中部地方以北の亜高山帯に分布。湿った草地に生える。北海道には、本種の変種にあたるエゾオオサクラソウ(
var. pubescens )が分布する。
サクラソウよりも大きいことから「大桜草」と呼ばれるが、複数の図鑑の記述を確認すると、草丈はどちらも15~40センチとしているものが多く、草丈の個体差幅は実は同じであることがわかる。ただし、ひょっとすると平均値をとると、本種の方が少し背が高い可能性はあるかも。またサクラソウの葉は根際に集まって付くのに対して、本種の葉は浅く7~9裂する直径4~10センチもある円心形で長い柄があるため、全体としては大きく見える…ということもあるかもしれない。実際に見た印象は、確かにサクラソウよりも本種の方が大きく感じるのは間違いないが、上記の通り微妙なところではある。
白馬岳山麓には、悪魔に喰い殺された女性の鮮血からオオサクラソウが生まれたとする伝説が伝わる。
今年2018年、某山に本種を探しに出かけた。少し開花が早いだろうという見立てのもと、一度目は6月下旬に訪問。情報に従って雪渓を探索。しかし、思った以上に雪が多く、まだ早そうだ。そこで2週間後に再度登った。同じ雪渓を前回よりもさらに下ってみたのだが、シラネアオイは点々と咲いていたものの肝心の本種はついに見つけられなかった。2連敗という結果にガッカリ。ところが7月下旬、まったく別の山で期待もしていなかった本種に偶然遭遇。やはり山の神は私を見捨てていなかった!!
関連情報→本サイト植物記「サクラソウ」
花は直径1.5~2.5センチ。花を見れば、サクラソウのなかまというのは一目瞭然だが、葉の形はサクラソウとまるで異なる。ところでデジカメで本種を撮影すると、実際に見た花の色よりも淡く写ってしまう。上の写真は、そのへんを考慮して花の色を見た目に近づけるべき調整しているが、それでも肉眼で見た印象のように再現することはできなかった。北アルプス・唐松岳。
花筒は萼のほぼ2倍ある(左)。葉は浅く7~9裂する円心形で長い柄を持つ(右)。
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