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甘い果実は死の味
ドクウツギ
(イチロベゴロシ)
ドクウツギ科
Coriaria japonica

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 ドクウツギ科ドクウツギ属の落葉低木。北海道と近畿地方以東の本州に分布し、山野や河原などに生える。名前の通り有毒…というよりもトリカブトやドクゼリと並ぶ猛毒植物として知られ、モルモットに0.7mg皮下注射しただけで死に至った報告もあるらしい。成分はコリアミルチンやツチンで、黒く熟した果実は甘くておいしいことから過去には子供の誤食死亡事故が多かったという。
 「空木」と付くが、ユキノシタ科のウツギのように茎は中空になってはいない。葉は羽状複葉のように見えるが、小枝の左右に2列に対生している。果実は初めは紅色で、のちに黒く熟す。別名は、「一郎兵衛殺し」の意味。

関連情報→本サイト植物記「トリカブトのなかま



ドクウツギの未熟な果実。福島県・裏磐梯高原



 
  
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植物記