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地べたに紫色の花を咲かせる春の野草
キランソウ

シソ科
Ajuga decumbens
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 キランソウ。ソウは当然「草」だろうげと「キラン」って一体全体なんのことだ? そう訝しがる人も多いかもしれない。漢字では「金瘡小草」と書くのだが、これは漢名から来た名前。ロゼット状の根生葉があり、地面に丸く広がる様子から「地獄の釜の蓋」なんて別名もある。

 シソ科キランソウ属の多年草で、道端や庭などに生える。全体に縮れた毛で覆われ、地面にへばりつくように広がり、3〜5月、葉のわきに長さ1センチほどの濃紫色の唇形花をつける。シソ科の植物は茎の断面が四角形をしていることが多いが、本種は珍しく丸い。

 キランソウは、私の実家の庭にも多い。見慣れてしまって、花が咲いていても気にもとめないが、時々ふとその存在が気になって、しげしげと見ることも。地べたにへばりついているので存在感は今ひとつだが、改めて見直すと花の色合いは結構きれいだ。

関連情報→本サイト植物記「タチキランソウ



広島の実家に咲くキランソウ(上・中・下とも)。






竹林林縁のキランソウは、ランナーを四方にのばして、一見、草姿が違って見える。






  
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