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「尾瀬沼」を名前に冠したアザミ
オゼヌマアザミ

キク科
Cirsium inundatum subsp. homolepis
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 尾瀬に分布するアザミには、ノアザミなど何種類もあるが、特筆すべきなのは、やはりオゼヌマアザミだろう。タチアザミの亜種だが、独立種とする見解もあるようだ。頭花は上向きに付き、総苞片は頭花に沿って直立し、内片と外片の長さは同じ。また茎葉は切れ込みが深く、基部は茎を抱く。
 8月、尾瀬沼では大江湿原や釜ッ堀湿原など、尾瀬ヶ原では下田代などで普通に目にできる。尾瀬特産かと思いきや、『群馬県植物誌』(群馬県)を見ると玉原にも分布するとある。一方、尾瀬沼がある檜枝岐村と隣接する南会津町の駒止湿原にもありそうだが、『駒止湿原』(田島町教育委員会)を見る限り、タチアザミやナンブアザミは載っているが、オゼヌマアザミは掲載されていなかった。
 昨年(2007年)8月、駒止湿原を訪れた時、あまり切れ込まないタチアザミの葉というよりも、深く切れ込むオゼヌマアザミの葉に見えるアザミがあった。花はなく、葉を見ただけなので、一瞬、「あれ、オゼヌマアザミか?」と思ってしまったのだが、おそらくナンブアザミだろうな。どちらにしてもアザミの同定は、スミレ同様、どちらかというと苦手だ。



尾瀬ヶ原の福島県側で見かけたオゼヌマアザミ。


尾瀬沼畔に咲くオゼヌマアザミ(左)。横から見た花のアップ。緑色の長い刺状の部分が、総苞片(右)。



  
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植物記