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道端などに生えるオダマキのなかま
ヒメウズ

キンポウゲ科
Aconitum
 adoxoides
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 キンポウゲ科オダマキ属の多年草。ヒメウズとは「姫烏頭」と書き、本来「烏頭」とはトリカブトのことで、果実がトリカブトのそれと似ていて、小さいことから名付けられた。漢方ではトリオブトの根もこう呼ばれ、トリカブトのなかまには本種と同じように○○ウズと名付けられられた種類もある。だから少々紛らわしいが、花を見れば確かにオダマキに近いことがわかり、トリカブトのなかまではないことは一目瞭然だろう。ただし、ほかのオダマキのなかまでは目立つ距が、本種の場合はごく短く、ヒメウズ属として分ける見解もある。
 花期は3〜5月。花はわずか径4〜5ミリと小さく、しかも下向きに咲くのでよく見ないと花が咲いているのにも気づかないほどだ。関東地方以西の本州〜九州に分布し、以前、本項植物記「オダマキのなかま」で、「実家の庭にも生えていたが、その後見かけなくなった」と書いたが、今年(2007年)の初夏によく探してみると、まだ健在であることが判明。下の写真3点とも、実家の庭で撮影したもの。



道ばたや草地などに生えるヒメウズ


花は、オダマキに似ている(左)。果実は袋果(右)。


  
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植物記