<<前のページ | 次のページ>>
魚じゃないのに山椒魚だなんて
サンショウウオ

………………………………………………………………………………………………

 サンショウウオは、山の水たまりや渓流などに棲む両生類。一番よく知られているのは、国の特別天然記念物にして世界最大の両生類・オオサンショウウオだろう。だが、日本にはオオサンショウウオほどの存在感はないが、各地にサンショウウオのなかまが棲息している。山を歩いていると、たまにその姿を見かける。
 サンショウウオで思い出すのは、檜枝岐村名物・サンショウウオの薫製。付近の渓流に棲むサンショウウオを薫製にしたもので、地元では「はっとう」などのソバ料理とともに「山人料理」(やもうどりょうり)としてPRしている。だが、サンショウウオを薫製にして食べるのは、かなり昔からの檜枝岐の伝統食かと思いきやそうではないらしい。意外と歴史は浅くて、確か昭和40年代か50年代頃にほかの地方から伝えられて始まったもの、と私は記憶している(間違っていたらゴメンナサイ)。今もあるかどうか知らないが、十年ほど前、檜枝岐村の土産物屋に行くと、サンショウウオの薫製十匹程度を頭と尻尾をくくって、紡錘形にまとめたものが店先に置いてあったりした。その写真を撮らせてもらったこともあるが、今回探したところ見あたらなかった。ところで味はどうなんだろう。一度食べてみたいような気もするが、目の前に出されるとさすがに降参したくなるだろうな…。

関連情報→本サイト動物記「ヒダサンショウウオ




卵嚢のまわりに群れるクロサンショウウオ。


なかまが近くにくると、右上の個体が口を開けて威嚇していた。写真はその直後なので口は開けてない。上2点ともに斑尾高原の池で、水中撮影できるデジカメで撮影。

 
クロサンショウウオの成体(左)と、その卵嚢(らんのう)(右)。左は秋田県、右は長野県で撮影。クロサンショウウオは、卵嚢が独特の白いアケビ型なので、それとわかる



 
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
動物記