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容姿は確かに「百足」だが、ムカデじゃないよ
ヤスデ

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 アズマシャクナゲが満開になった西沢渓谷でのこと。木の幹に生えたサルノコシカケにおびただしいヤスゲが群がっているのを見つけた。ヤスデが群がっていたのは、このサルノコシカケだけで周囲にはいなかった。サルノコシカケは養分が高いのだろうか。それにしてもすごい数だ。そして何より気持ち悪い。写真を見ているだけでも鳥肌が立ちそう。
 ところで話は変わるが、JR小海線といえば高原にのびる線路で、その途中にはJRの最高地点もある。この路線では過去にヤスゲが大発生して線路にも進入し、押しつぶされたヤスゲの体液で電車がスリップし動けなくなったこともあったという。そのためキシャヤスデと名付けられたそうだ。大発生するのは8年の周期があるそうだが、その原因については、まだよくわかっていないようだ。
 ヤスデといえば足が多数あることからムカデに間違えられることもあるみたいだが、ムカデに比べて至って温厚。刺すことはない。



山梨県の西沢渓谷で、サルノコシカケに群がるヤスデ?(たぶん)。これほど多量にいると、さすがにキモイ(上左)。長野県木島平村・カヤノ平のブナ林で見かけたヤスデ。秋にはこのように色が濃くなるが、夏は肌色をしているらしい(上右)。屋久島南西部の県道沿いに立てられていた看板。ヤンバルトサカヤスデというは、農作物に害を及ぼすらしい。ほかのエリアに棲みつくと困ったことになるので、成体や卵が含まれている可能性がある土が付着した物を持ち出すことが禁止されているのだろう。名前がなんとも南方系という感じ(下左)。



長野県・高標山山頂の祠に群がるヤスデ。う〜む。多過ぎ。山の神様は平気なのかね



 
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動物記