長い産卵管が目立つ
オオホシオナガバチ
Megarhyssa praecellens
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このところ、なぜか初見の生物種が目白押しである。昨日は昨日で、また初めて遭遇するハチがやってきた。リビングの窓を半分開けていたところ、外からやってきたハチが部屋に入ってきてガラスに遮られてビービーと右往左往していた。
撮影したあとネットで調べると、オオホシオナガバチというヒメバチ科に属する寄生バチの一種だった。お尻からのび出ているのは、毒針じゃなくて産卵管。見た時も産卵管だろうと想像したが、調べるとやはりそうだった。木の中にいるカミキリムシやキバチの幼虫に、この産卵管を使って卵を産みつけるそうだ。
今回、ネットでいろいろ調べると、実は産卵管がむき出しになっているわけではなくて、産卵管鞘という鞘に包まれていて、産卵時に木に差し込まれると、たわむようになっていることが判明。これと同じしくみになっているものって、ほかにもあって、蚊の注射針にあたる上唇もそうだ。蚊の上唇も鞘のような下唇に包まれて、人間から吸血する時にたわむのは、本サイト「ヒトスジシマカ」掲載の写真をご覧頂ければ一目瞭然。
我々人間の感覚でいうと、蚊の下唇にしろ、本種の産卵管にしろ、どちらもむき出しでも大差ないような気がしてしまうが、わざわざ鞘付きになっているということは、鞘がないとなんらかの支障があるからかもしれない。
関連情報→本サイト動物記「ヒトスジシマカ」
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長い産卵管をもつオオホシオナガバチの♀。当然のことながら♂にはない。ちなみに空中に浮いているような写真になってしまったが、ガラスに張り付いているところを撮影したため。こういう場合、マクロストロボで撮影すると、ガラス表面の埃とか汚れまでバッチリと写ってしまう。そのためパソコン上で消すことになるわけだが、これがなかなかコツがいるんだよね〜。うまくやらないと、いかにも修正しました、みたいな写真に仕上がってしまう。上の写真もまだまだ至らない部分があるけど、まあこれくらいで勘弁してね。
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