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夜の登山道 屋久島・宮之浦岳

撮影年月日:2006年9月27日

 学生の頃は無理な計画などのために夜の登山道をライト頼りに下った経験が何度もあるが、さすがに最近は少ない。昨年、屋久島・宮之浦岳では午前4時から登り始めたが、夏だから淀川小屋に着く頃には少し明るくなっていた。しかし今年の宮之浦岳登山では、午後の雲がでてくる前に景観写真を撮り終えたいと思い、さらに早めて午前3時スタートとしたのだが、9月末だから日の出も遅く、登山口を出てから約3時間も真っ暗。しかも運の悪いことに登山口に続く県道が工事のため夜8時から早朝4時まで通行止の期間に当たっていたので、前日の夕方に登山口に入り、山中の駐車場で車中泊するハメになった。
 真っ暗な中を延々と登って、ようやく御来光を迎えたのは投石平。しかし、その後は雲が上空を覆ってしまう。早々と9時過ぎには山頂に着いてしまったが、結局青空が見え始めたのは正午前から。そのあとは快晴が続き、屋久島特有の景観を楽しめたから、まぁいいんだけど早く登った意味はあまりなかった。
 ところで今回、真っ暗な登山道を登る時に意外と役立ったのが、環境省と鹿児島県が立てたポールだった。昼間登っていると気にもかけないし、むしろ何のためかも不明で見ようによっては税金の無駄遣いにも思えてくる。しかし光を反射しやすい素材が使われているため、少し離れた場所にあってもライトのわずかな光を反射して、どこに登山道がのびているのか容易にわかるのだ。なるほど、そういうことも考慮して立てられているのか。これは税金の無駄遣いじゃないな。立派に遭難防止に役立っている。


 
真っ暗な登山道(左)。環境省と鹿児島県が登山道沿いに点々と立てたポール
(右)。


小花之江河も真っ暗。写っているのは湿原の木道。


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