滑 群馬県草津町
撮影年月日:2018年9月2日
滑と書いて「なめ」と読む。登山や沢登りで使う用語で、沢床の一枚岩表面を覆うように、さらさらと沢水が流れている場所のこと。「ナメ」とカタカナで書くこともよくある。水流が岩盤上に薄く広がるので見た目も美しい。ただし、字の如く、滑りやすいので注意は必要だ。
トップ写真は群馬県草津町にある嫗仙の滝(おうせんのたき)下流で撮影した滑。付近は、草津白根山から噴出した火砕流が固まって溶結凝灰岩の岩盤となり、これが浸食されて谷になっている。しかも、その岩盤は赤みがかっているので、ちょっと独特な雰囲気を醸し出している。夏場であれば、素足になって川の中に入りたくなるほど、気持ちよさそうな流れだ。ただし沢水は飲用不可である。
こうした例は多くはなく、また登山中に滑に遭遇することも少ない。沢登りであれば、もちろん滑に遭遇する可能性はあるが、場所にもよる。登山コース上にある例としては、栗駒山の東栗駒コース。東栗駒山から下ると、新湯沢に出合うが、約100メートルほど、滑が続く新湯沢沿いに下ることになる。ほかに同じく宮城県にある大東岳(だいとうだけ)の大行沢(おおなめさわ)コースにも美しい滑がある。こちらは登山コース上ではないが、北石橋(きたしゃっきょう)を示す道標に従い、左手の道を少し下れば以下写真のような滑が続く大行沢に出る。大行沢という名前も、この特徴的な滑に由来するのだろう。
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嫗仙の滝自体も大変印象的な滝だが、その下流に続く滑も岩盤が赤いので印象的だ。通常の水量であれば、登山靴でも少し濡れる程度で沢の中や沢沿いをしばらく歩ける。撮影は2018年。

栗駒山・東栗駒コースで遭遇する新湯沢の滑。2025年7月に水量が増えて徒渉できなくなり、取り残された登山者が救助されたとの報道があったが、おそらくここのことではないか。
普段であれば、沢沿いの岩盤を歩いて下れる。撮影は2005年。

大東岳の大行沢。付近の沢幅は5メートル以上もあり、全体に水流が広がるので、なかなか見事である。撮影は2002年。
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