白い池と白い沢 新潟県妙高市・妙高山
撮影年月日:2018年7月20日
本サイト山岳記122では山で見かける「赤い池と赤い沢」を取り上げたが、「白い池と白い沢」も存在する。白い池は火山地帯で時々ある一方、白い沢はあまり見かけない印象だ。赤い池や赤い沢が酸化鉄に由来するのに対して、白い池や白い沢は硫黄に由来すると思われる。これは乳白色の濁り湯が、硫黄によることを考えれば、容易に理解できる話だ。
白い池といえば、例えば秋田県鹿角市と仙北市の境にある焼山の火口湖・湯沼とか、宮城、秋田、岩手の3県にまたがる栗駒山の昭和湖(地籍は岩手県一関市)とかが挙げられよう。ちなみに昭和湖は昭和19年の水蒸気爆発でできた火口湖で、かつてはエメラルドグリーン色の澄んだ湖面をたたえていたようで、田中澄江『新・花の百名山』では「濃い碧色の水をたたえた沼があらわれた」と紹介されているが、近年は白濁している。
一方、白い沢は、妙高山の北地獄谷で見かけた。沢水自体はわずかに濁っている程度だが、それに加えて沢底の岩に硫黄が沈着しているせいで沢全体が白く見える。温泉地の源泉付近の沢が白濁していることはよくあるが、山の中でこれほど白く呈する沢は珍しいかもしれない。
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妙高山の北地獄谷コースにある白い沢。念のためいっておくと、水流によって白く見えるわけではない。撮影は2018年(上・下とも)。

この写真の方がわかりやすいかな。同じ北地獄谷の沢。底に白い硫黄の沈殿物が堆積している。

妙高山の別の中腹で見かけた硫黄が沈着して白くなっていた湧水場所。撮影は2018年。

焼山の火口湖・湯沼。かつて硫黄が採掘され、戦後は、ここまで索道が作られていたという。この白濁も硫黄に由来すると思われる。撮影は2002年。

その焼山から後生掛温泉に下山したところにあった沢もわずかに白濁していた。これくらいの白濁は割とあると思うが、妙高山の北地獄谷のような場所は珍しいと思う。

栗駒山・須川コースの見どころ、昭和湖。ちなみに2025年7月現在、地獄谷の火山ガス濃度が高いために須川コースは通行止になっている。撮影は2004年。
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