<<前のページ | 次のページ>>
山で見かけた変わったもの8
~モノレール~ 群馬県南牧村・大屋山

撮影年月日:2010年5月29日

 モノレールといえば、浜松町駅と羽田空港を結ぶ東京モノレール等、都市部の営業路線を思い浮かべると思うが、もっとシンプルかつ小規模なモノレールも存在する。例えば山の斜面栽培の柑橘を収穫するために農家が設置するなど、山間部の農業用や林業用として利用されるモノレールだ。また工事用に一時的に設置されることもあり、かつて立山の弥陀ヶ原で木道の付け替え工事に使用されているのを見たことがある。確かにこうした工事では、近くまではトラックで資材を運ぶにしても、そこから現場までどう運ぶかとなると、選択肢は限られる。昔は人力の歩荷(ぼっか)しか方法はなかっただろうが、モノレール軌道を敷設すれば、設置に手間はかかるものの、以後は効率よく運搬できる。また徳島県の剣山地には、雨量観測所の管理用モノレールなんてものもあった。

 奥多摩の山中には、私設モノレールでしか行けない一軒家もあるらしいが、山が多い日本の国土では、それなりに需要があるのだろう。ネットで「作業用モノレール」で検索すると、数社のメーカーサイトがヒットする。



群馬県南牧村の大屋山中腹で見かけたモノレール。林業用だろうか。



東京都奥多摩町の海沢園地にあったモノレール軌道。上部で分岐して、左手の小屋は軌道車の車庫と思われる。撮影は2009年。



北アルプス・立山の弥陀ヶ原で木道工事用資材を運搬するモノレール。作業員2名に加えて積まれている資材も結構な重さがありそうだが、こんな細い軌道でも、左右に倒れたりすることもなく、安定して運行させる技術もスゴいと思うよ。撮影は2008年。



弥陀ヶ原の木道沿いに工事用に仮設されたモノレール軌道。奥の建物は弥陀ヶ原ホテル。



徳島県那賀町。剣山地を抜ける未舗装の剣山スーパー林道(町道剣山線)沿いにある国土交通省高城山レーダ雨量観測所の管理用モノレール。グーグルマップ航空写真で見ると、観測所は400mくらい上の尾根にあるようだ(位置リンク)。撮影は2021年。



その起点車庫前には、わざわざ一般向けに説明板が設置されていた。「建設省」とあるので、名称が国土交通省に変わった2001年よりも敷設時期が古いことがわかる。説明板によると「標高差111mを軌道延長393mの3条式レールで結んでいる」とある。3条式なら「モノレール」じゃなくて「トリプルレール」という気もするが、Wikipediaによると「モノレールは一般の二条式鉄道とは異なるものの総称として使われている」とのことである。



 CONTENTS 
 
   
 

Nature
山岳記