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仏像の装飾・瓔珞に由来
ウラジロヨウラクとガクウラジロヨウラク

ツツジ科
Menziesia multiflora
Menziesia multiflora 
var. longicalyx
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 ウラジロヨウラクはツツジ科の落葉低木で、名前は葉の裏が白いことと花を仏像の装飾に使う瓔珞(ようらく)に見立てて命名されたもの。本州中部地方以北の日本海側に分布し、淡紅色の壺形のかわいらしい花をつける。一方、ガクウラジロヨウラクはその変種で、北海道〜中部地方に分布し、名前の通り萼片が線形で長いのが特徴だ。
 典型的なガクウラジロヨウラクは細長い萼片が目につくので、萼片が長ければガクウラジロヨウラク、短ければウラジロヨウラクとしてしまいそうだが、中には微妙なものもあるので気をつけなければいけない。



ウラジロヨウラク/秋田県藤里町・田苗代湿原。萼片は長さ1〜3ミリとごく短い。


 
ガクウラジロヨウラクの2タイプ。左の写真のように明らかに萼片が長いものは典型的なガクウラジロヨウラクと判断できるが、中には右写真のように萼片が短い個体もあってウラジロヨウラクと間違いやすい。萼片は変異が大きく、5〜10ミリと幅がある。左は福島県北塩原村・雄国沼、右は群馬県片品村・至仏山にて撮影したもの。

  
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植物記