花のつくりが上下逆
ハマナタマメ
マメ科
Canavalia lineata
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マメ科ナタマメ属のつる性多年草。太平洋側は房総半島以西、日本海側は島根半島以西、四国、九州、沖縄に分布。海岸に生え、茎は5メートル以上のびて砂浜に広がる。葉は3出複葉で、小葉は長さ6~12センチの広倒卵形~円形で、葉質は厚い。
6~9月に総状に淡紅紫色の花を2~3個付ける。通常、マメ科の花は旗弁が上に、翼弁と竜骨弁が下にあるが、本種の場合は上下逆になることが多い。豆果は長さ5~10センチ、幅3センチほどで中に2~5個の種子が入っている。
Wikipediaのハマナタマメのページには「日本海側では山形県まで分布が知られ」とある。しかし文献で調べると、過去に京都府から青森県にかけて発芽が記録されているものの、いずれの地でも越冬したと思われる個体は確認されていないようだ。2017年に能登半島で定着個体が見つかっているが(※1)、それだけではまだ分布しているとまではいえず、本項では上記のように「島根半島以西」とした。
本種の種子は、海流によって運ばれ、分布を越えて漂着発芽することがあり、しかも温暖化という条件下では今後も分布が北上する可能性はあるかもしれない。
※1 中西弘樹:能登半島にハマナタマメの定着個体を発見,漂着物学会誌17巻15-16(2019)

伊豆半島の三穂ヶ崎で見かけたハマナタマメ。

花のアップ。一番上にあるのが竜骨弁、その左右に密着するのが翼弁、下の大きな花弁が旗弁。このように通常のマメ科の花とは逆の配置になることが多い。
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