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身近な山菜とそのなかまの絶滅危惧種
スギナとフサスギナ

スギナ科
Equisetum arvense
Equisetum sylvaticum
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 スギナといえばトクサ科スギナ属のシダのなかま。その胞子茎が春の野原に出る「ツクシ」。いうまでもなく、ツクシは身近な山菜でもある。その先端にある胞子のう穂は、やがて開いて胞子を飛ばす。よく見ると胞子のうを後に持った胞子のう托は六角形をしており、胞子を飛ばすと胞子のう托は上を向く。その姿はなかなかユーモラスだ。ひとつの胞子のう穂が飛ばす胞子は、何と200万個にもなるという。
 スギナは全国の山野に広く分布し、古くから身近な植物として親しまれてきた。その一方、フサスギナと呼ばれるなかまは、北半球の温帯に広く分布するが、日本では北海道の限られた場所だけに自生する絶滅危惧種だ。



スギナの胞子茎・ツクシ/新潟県上川町。



胞子放出中のツクシ胞子のう穂。



日本では北海道のみに自生するフサスギナ。



  
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Nature
植物記