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舌状花がないキク
イワインチンとオオイワインチン

キク科
Dendranthema rupestre
Dendranthema pallasianum
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 晩夏から秋にかけて山で見かけるキク科キク属の多年草。キク科の花は頭状花序と呼ばれ、多数の筒状花と舌状花から構成されるが、舌状花がない種類もあり、そのひとつがイワインチン。やはり舌状花がない海岸に生えるイソギクやシオギクも近いなかまだ。
 東北地方南部〜中部地方の亜高山帯や高山帯に分布し、ほかの高山植物の開花時期がひと段落ついたころに黄色い頭花を咲かせている。羽状に裂けた葉も特徴的だ。

 ところで、イワインチンには、オオイワインチンというなかまもある。変種や亜種ではなく別種だが、見た目はまさに大型のイワインチンという感じ。だがイワインチンに比べて分布は長野県の戸隠山や群馬県の妙義山や荒船山、富山県の黒部渓谷などに限られる。



長野県南相木村・御座山山頂に群生するイワインチン。



同じ御座山のイワインチン。



妙義山に咲くオオイワインチン。


Nature
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