漢字では「仙人草」だが、草と木の中間
センニンソウ
キンポウゲ科
Clematis terniflora
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キンポウゲ科センニンソウ属のつる性半低木で、和名は痩果の羽毛を仙人の髭や白髪に見立てて仙人草と命名された。半低木とは、亜低木ともいい、茎の下半分とか、根の近くだけが木質化する植物のことで、草と木の中間的な性質をもつ。
全国の日当たりのいい山野や林縁に生え、茎はよく枝分かれし、ほかのものに絡みながらのびて広がる。葉は対生し、先がわずかに突出する小葉3~7個からなる羽状複葉。8~9月に円錐花序を出し、径2~3センチの白色花を上向きに付ける。花弁に見える萼片4個からなり、多数の雄しべが目立つ。果実は羽毛状の花柱が付いた痩果で、風によって遠くに散布される。
我が家の敷地内にも植えたわけではなく、おそらくどこかから痩果が飛んできて、いつの間にか生えるようになったセンニンソウが複数株あり、3番目の写真はその株を撮影したもの。羽毛がのびた痩果も撮影したように思うのだが、今回見つけられなかった(その後、生えているところに行ってみると、まだ痩果が残っていたので、採取して接写。一番下に写真を追加しておいた)。

8月末。福岡県北九州市の平尾台で見かけたセンニンソウ

ほかの木に絡みついて繁茂したセンニンソウ。かなり見栄えがあった。上写真とほぼ同時期に撮影。滋賀県多賀町・霊仙山

十字に開いた4個の萼片が花弁のように見える。しかも多数の雄しべが中心からのび出るので、余計に華やかだ。広島市
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センニンソウの痩果。冠毛が付く。
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