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江戸時代に薬草として渡来した
オオケタデ(オオベニタデ・ベニバナオオケタデ)
タデ科
Persicaria orientalis
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 インド~中国の熱帯他方の原産で、日本にはヘビ毒を解毒する薬草として江戸時代に渡来し、その後は観賞用として栽培もされ、現在は全国の道端や空き地などに野生化するようになった。タデ科イヌタデ属の、壮大な一年草。オオベニタデやベニバナオオケタデという別名もある。

 茎は高さ1~1.5メートルにもなり、全体に細毛が生え、これが名前の由来。葉柄をもつ葉は互生し、長さ10~20センチの卵形~広卵形の全縁で、先は尖り、基部は円形または心形。鞘状の托葉は筒になり、茎を抱く。

 7~10月に淡紅色~濃紅色の花が多数つく穂状花序は、長さ5~10センチもあり、かなり目立つ。花弁に見えるのは萼片で5深裂。また果実はそう果で、長さ約3ミリの扁平な円形をしている。

 かつては、全体に毛が少なく、花色が濃いものをオオベニタデとして分けたが、近年は同一種とされているようだ。




新潟県糸魚川市で見かけたオオケタデ。撮影は8月末



  
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Nature
植物記