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名前は意外にもイチイに因んだもの
ミネズオウ

ツツジ科
Loiseleuria procumbens
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 ツツジ科ミネズオウ属の常緑矮性低木。漢字では「峰蘇芳」。イチイ科の常緑針葉樹・イチイの葉に似ていることに因み、イチイの別名「蘇芳の木」と高い峰に生えることから命名されたもの。ちなみに「蘇芳」とは、イチイとは無関係のインドやマレー諸島原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の樹木を指すようだ。

 北海道、本州中部地方以北に分布。高山帯の岩場や砂礫地に生える。高さは5〜10センチほどにしかならず、よく枝分かれして、カーペット状に這うように広がる。枝は斜上し、革質の葉は対生。
 6〜7月、散房状に直径5ミリ程度の白色花を数個付ける。花冠は5裂し、雄しべは花冠裂片と互生する。果実は刮ハで、2〜4片に割れる。花が濃紅紫色のものは、ベニバナミネズオウと呼ぶ。



北アルプス・乗鞍岳で見かけたミネズオウ。



花のアップ。花冠は5裂する。長野県小諸市・鋸山。



  
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Nature
植物記