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園芸植物のイメージが強いが…
シラン

ラン科
Bletilla striata

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 ラン科シラン属の多年草。観賞用として広く栽培され、園芸植物のイメージが強いが、もともとは日当たりのいい本州〜沖縄の山野に生える自生のランである。ただし、たとえ自然環境下で見かけたとしても栽培品が散逸したものである可能性の方が高く、自生のシランに遭遇できる確率はかなり低い。

 以前から自生品を見てみたいとずっと思っていたところ、昨年と今年に連続して同じ自生地に関する貴重な情報を得られて、これは一度行ってみなければ! …と思っていたところ、ある人から別の自生地情報を頂き、先日、案内してもらった。
 先の自生地とは別の県にあり、環境もまるで異なる。行ってみると高い岩壁上に生えているのが見えた。双眼鏡で確認すると、ほとんどはまだ蕾で、数本がチラホラと花を付けている程度。望遠レンズで撮影するしかないが、着いて早々、どうもこの場所を所有する会社の関係者らしい人がたまたま車でやってきて、「上に上がれば、いい写真が撮れますよ」とのアドバイスを頂く。いわれた通り、小径を上がって見ると、そこにシランが群れ咲いており、夢中で撮影した。
 案内して下さった方によると、少なくとも40年くらい前から生えており、人里離れた山の中ということから考えても栽培品が散逸した可能性は低そうだ。まず間違いなく自生と見ていいだろう。




岩壁に生えたシラン。栄養が悪いせいか、花付きはよくない。



その岩壁の上部に群れていたシラン。少し離れた斜面にも群生していた。



園芸植物として広く流通しているため、どうしても「見慣れた花」ということになってしまうが、色の鮮やかさといい、花の大きさといい、自生ランの中にあって花の魅力は一級品レベルである。


  
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Nature

一種一種、植物を取り上げて、その植物にまつわる話題を写真とともに紹介します。

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植物記