夏に開花するエビネのなかま
ナツエビネ
ラン科
Calanthe puberula
…………………………………………………………………………………………………
ラン科エビネ属の多年草。北海道〜九州に分布。渓谷や沢が近くにあり、湿度が高い林内に生えるが、木の幹に着生することもある。高さ20〜40センチ。葉は長さ20〜30センチの狭楕円形で、縦じわが目立つ。
7〜8月、ひとつのシュートから1または複数の花茎を立ち上げ、5〜20個の花を疎らにつけ、下から順次開花していく。背萼片と側萼片は先がとがった卵形で反曲する。また側花弁は先がとがった線形。
|
某県某所の湿っぽい林内に生えるナツエビネ。付近には点々とナツエビネが咲いていた。
ひとつのシュートから複数の花茎を立ち上げることがあるのはナツエビネの特徴。この写真の株は、隣り合うふたつのシュートから、それぞれ2本の花茎がのびている。
花は、側花弁と萼片は、ともに白色〜淡紫色。唇弁はさらに色が濃く、3裂し、距はない。
唇弁がやや濃いタイプ(左)と花を横から見たところ(右)。
|
|
|