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オモダカに似ているが…
アギナシ
オモダカ科
Sagittaria aginashi
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 オモダカ科オモダカ属の多年草。漢字では「顎無」で、アギとは顎の古名。初期の葉は基部が裂けず、顎のような張り出しがないことから。北海道から九州まで分布。山野の湿地や湖沼畔、沼沢地などに生育する水生植物。
 初期の葉は狭楕円形をしているが、生長すると基部が2つに裂けた矢じり形になる。頂裂片は側裂片よりも長いのが特徴で、同属でよく似たオモダカは、頂裂片は側裂片よりも短く、また側裂片の先を拡大して観察すると、本種は丸みを帯びているが、オモダカはとがっている。ほかに本種は、葉柄基部に多数の球茎を作るが、オモダカは地中の匐枝先端に球茎を作るなどの違いもある。

 6〜10月、葉よりも高くのびた花茎の節に3個の白い花をつけるが、上部に雄花、下部に雌花が別々に咲く。雄花は黄色い葯が目立つが、雌花は雌しべが多数集まって緑色の球形をしている。




茎の節から3個の雄花を咲かせたアギナシ。広島県北広島町(以下2点も同じ)。



ユニークな矢じり形をした葉。頂裂片は側裂片よりも長いのが特徴。



オモダカのように水田に生えるというよりも、山野の湿地・湿原に生えることの方が多いようだ。撮影したのも山裾にある湿原だった。


  
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一種一種、植物を取り上げて、その植物にまつわる話題を写真とともに紹介します。

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