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最初に愛媛県で見つかったことに因む
エヒメアヤメ
アヤメ科
Iris rossii
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  アヤメ科アヤメ属の多年草。明治30(1897)年に愛媛県で最初に見つかったので、この名前があるが、本州(岡山県・広島県・山口県)と四国(愛媛県)、九州(大分県・宮崎県)に分布する。ただ世界的に見れば分布の中心は中国大陸だ。別名・タレユエソウ。
 山野に生え、4月、高さ5〜10センチほどの花茎を立ち上げ、ほかのアヤメ属の花と比較すると断然小さな直径約4センチの青紫色の花を付ける。外花被片には白色と黄色の斑紋があり、内花被片はへら形で直立または斜上する。

 写真は国の天然記念物に指定された広島県三原市の「沼田西(ぬたにし)のエヒメアヤメ自生南限地帯」で撮影したもの。開花期間だけ公開され、遊歩道沿いに観賞できる。ほかに山口県防府市の「西浦エヒメアヤメ自生南限地帯」なども同様に一般公開される。



朝露に濡れたエヒメアヤメ。広島県三原市・沼田西エヒメアヤメ自生南限地帯にて



花のアップ。外花被片の基部には白い斑紋と黄色のスジが入る。



  
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植物記