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微細ながらも派手な花を付ける着生ラン
モミラン
ラン科
Saccolabium toramanum
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  ラン科マツラン属の常緑の多年草。福島県以南の本州と四国に分布。漢字で書けば「樅蘭」だが、モミだけでなく針広混交林の樹幹に着生する。茎は分枝してのび、幹の表面に広がり、葉は長さ7〜8ミリの楕円形で互生。先は尖り、表面には暗紫色の斑点がある。
 3〜4月、直径4〜5ミリ程度のごく小さな花を開く。花被片は淡緑色で中央に紫紅色の斑紋が入る。一方、唇弁は白色で真ん中に緑黄色班があり、その中に細かい赤紫色の斑点が点々と散る。

 微細な花を付ける着生ランなので、たとえ開花中であっても「ここにある」と教えてもらわない限り気づかない。写真は某県・某渓谷遊歩道沿いの断崖に生えた木に着生するモミラン。着生しているのは幹の遊歩道沿いではなく渓谷側なので撮りにくいことこの上ない。最初の訪問で、なんとか撮影したものの結果に満足できず、再チャレンジしたくなる。
 三脚にカメラを固定し、三脚を閉じたまま幹の裏側へのばし、リモートシャッターでシャッターを切れば絵になるカットを撮れるかもしれない。庭木で練習した上で、待ちきれず翌々日に再訪。しかし、実際はやはり難しい。危なっかしい急崖に4時間もへばりつき、数百カットものシャッターを切ったが、100%満足できる写真はやはり撮れなかった。




直径十数センチの木の幹を覆うモミラン(上・下とも)。





花をアップにすると、微細ながらも派手な色使いであることがよくわかる。



Nature

一種一種、植物を取り上げて、その植物にまつわる話題を写真とともに紹介します。

  
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