夏の湿原・湿地に咲く花
クサレダマ
サクラソウ科
Lysimachia vulgaris var. davurica
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サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。漢字では「草連玉」と書き、地中海原産でマメ科レダマ属の落葉低木・レダマに似ている草という意味だが、実際はほとんど似ていない。北海道、本州、九州に分布し、山地の湿地や湿原に生える。
高さ50センチ〜1メートル。披針形の葉は対生または輪生し、柄はない。7〜8月に茎の先や葉腋に円錐花序を作り、直径1.2〜1.5センチの5深裂する黄色い花を多数付ける。果実は刮ハ。
写真は、3点とも広島県北広島町・八幡高原の休耕田で撮影したもの。本種は、湿原・湿地でよく見かける定番の花のひとつだが、これほどの規模の群落は珍しい。しかもベストの時期に偶然巡り会ったようで、ひとつひとつの花もきれいだった。長野県富士見町・入笠山の入笠湿原でも同規模の群落を見たことがあるが、あそこは人の手で管理されている湿原なので、単純に比較できない(ただし生えている植物は自生)。
関連情報→Wikipedia「レダマ」
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八幡高原に咲くクサレダマ。背景は臥竜山。
別名・イオウソウともいわれるように花は硫黄のような色をしている。
5弁花のように見えるが、花冠が5深裂している。
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