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鳥のホトトギスにちなむ命名
トケンラン
ラン科
Cremastra unguiculata
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 ラン科サイハイラン属の多年草。漢字では「杜鵑蘭」。葉裏の紫色をした斑紋がホトトギスの胸の斑紋に似ることから、杜鵑を訓読みの「ホトトギス」ではなく、音読みで「トケン」とした命名である。
 北海道〜四国の深山の林下に生え、葉は長さ15センチほどで2個付く。5〜6月に総状花序を出し、直径3センチほどの花を疎らに付ける。淡褐色を帯びた黄色い花で、花弁も萼片も細長い線状で、紫色の斑紋がある。唇弁だけは真っ白い。
 今回、参考にしようと手元の野草図鑑数冊を開いてみたが、意外と載っておらず、専門的な分厚い図鑑にしか掲載されていなかった。ネット検索すると、個人サイトが多数ヒットするにも関わらず…である。



こんな場所にあるとは想像もしなかった。一直線に並んでいるのは、地下茎でつながっているから。



繊細な花には、わずかな芳香がある。花序(上)と花(下)のアップ。






  
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