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東海丘陵要素の植物のひとつ
シラタマホシクサ
ホシクサ科
Eriocaulon nudicuspe
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 至って地味な種類が多いホシクサ科の中にあって、頭花が白い球状をしているために見栄えがある。愛知県、三重県の伊勢湾沿岸を中心に、静岡県や岐阜県にも自生する1年草。またシデコブシやミカワバイケイソウなどとともに東海丘陵要素と呼ばれる植物のひとつでもある。
 頭花は直径5〜10mmの白色球形をしており、名前もそれに由来。一見すると白いコンペイトウのようでもあり、湿原という宇宙に輝く星のようでもある。従って湿原を覆うほどに群生する様は美しい。しかし、愛知県では昔はどこにでもある身近な野草であったらしいが、近年、本種が生育する丘陵地の湿地が失われ、次第に減少しているという。
 ところで「レッドデータブックあいち2001」には、宮崎県にも「似たもの」があるという。シラタマホシクサと同種かどうかまだわかっていないが、似ている植物があるという意味なのだろうか。詳しく知りたい。



白いコンペイトウのような花は、まるで湿原という宇宙に輝く星のよう…



  
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