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フォッサ・マグナ要素の植物のひとつ
ヒメスミレサイシン

スミレ科
Viola yazawana
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 本州中部地方を南北に走る地溝帯、フォッサ・マグナ周辺にしか見られない植物のことをフォッサ・マグナ要素の植物と呼ぶ。具体的にいえば八ヶ岳、富士山、箱根、伊豆一帯のみに生育するイソギク、フジアザミ、マメザクラ、サンショウバラなどの植物のことで、本種もそのひとつ。
 日本海側に分布するスミレサイシンのなかまにあたり、亜高山帯の針葉樹林下に生え、5月に白い繊細な花を開く。写真にも写っているように、花期には葉は完全には展開しておらず、まだ丸まったまま。個体数は少なく、なかなか目にする機会はない。




純白の花弁に紫色のすじが入る。繊細な容姿は、見ているだけで心が和む

  
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植物記