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近年、被害が増えている
ナラ枯れ

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 松くい虫による松枯れ被害はよく知られているが、近年、ナラ類が枯れる被害が全国的に増加している。ナラ枯れは、カシノナガキクイムシが木の内部に持ち込むナラ菌と呼ばれる菌類によって形成層が壊死し水分を吸収できなくなることが原因らしい。被害を受けるのは、ミズナラ、コナラ、クリ、カシワなどで、里山の木々が管理されなくなったことや地球温暖化が被害増加に拍車をかけているとする説もあるそうだ。
 先日、新潟県糸魚川市で、山全体が茶色になっているのに気づいた。そこだけ見れば、まるで秋の風景かと見まがうほど。さらに周囲にも目を向けると、あちこちの山に茶色い模様が点々と広がっており、改めて被害の実態に驚いた。ネットで調べると、新潟県では姫川沿いなどで被害が拡大しているようだ。



ナラ枯れにより茶色く変色した山。周囲が青々とした緑なのに対して、そこだけ紅葉しているように見える。異様な風景だ。新潟県糸魚川市・姫川温泉奥の大所川沿いの被害


  
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Nature
植物記