それが枯れれば絶滅する
植物雑話４
たった１本しかない植物界のトキとは？
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日本産トキ最後の一羽だったメスのキンが亡くなり、これで日本産トキは完全に絶滅したが、佐渡では遺伝子的にも近い中国産のトキを増殖して、近い将来野に放つ計画もあるそうだ。だが植物界でも、トキと似たような、いやトキ以上に厳しい状況におかれた植物が存在する。
有名なのは小笠原の父島に自生するムニンノボタン。最後の１株が残るだけの、まさに植物界のトキだった。近年になって父島で新たに約１００株からなる自生地が発見されたが、その後最初の一株は枯死してしまった。双方の株には違いがあることから分化したものらしい。幸いにも最初の一株の方は東大植物園で増殖され自生地へ復元植栽されている。こうして種の存続に向けて努力が続けられている。
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