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昆虫のサナギとは無関係
サナギイチゴ

バラ科
Rubus 
pungens 
var. oldhamii
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 本州〜九州の山地に生えるバラ科キイチゴ属の落葉小低木。名前の由来は、昆虫の蛹(さなぎ)かと思ってしまうが、実は、愛知県にある猿投山(さなげやま)に因む。サナゲイチゴが、いつしか訛ってサナギイチゴになってしまったらしい。
 キイチゴのなかまといえば、真っ先に思い浮かぶのはモミジイチゴだろうか。あちこちで見かける機会が多い種類だが、同じキイチゴ属のなかまでも本種に出会うことは稀である。葉は小葉2〜3対からなる奇数羽状複葉で、縁には欠刻状の重鋸歯がある。花は径2センチほど。花期は5〜6月で、8月には集合果が赤く熟する。
 写真は、上高地で撮影したサナギイチゴ。明神−徳沢間の遊歩道沿いで見かけてカメラを向けてみたが、数は多くなかった。




花を見れば、キイチゴのなかまであることがわかる


  
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