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鉄サビ色の毛に由来
サビバナナカマド

バラ科
Sorbus commixta 
var. ruto-ferruginea
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 バラ科ナナカマド属の落葉高木。ナナカマドの変種で、本州中部地方以北と四国に分布する。葉は6〜8対の奇数羽状複葉で、小葉はナナカマドよりも小さく、小葉の裏面の中脈に沿って、鉄サビ色の長い軟毛が生えるのが特徴。
 花期は5〜7月。果実は梨果で、ナナカマドと同じく球形で赤熟する。
 ナナカマドのなかまには、ほかにウラジロナナカマド、ミヤマナナカマド、タカネナナカマド、ナンキンナナカマド、アズキナシなどが知られるが、本種の知名度は、おそらく最低だろう。
 写真上は、20年前の9月下旬に妙義山で撮影したもの。奇岩群を見渡す岩場で、赤い果実を実らせたサビバナナカマドに出会った。




妙義山で見かけた果実期のサビバナナカマド。



サビバナナカマドの小葉裏面。葉軸や葉脈上に錆色の毛があるのが特徴。今年2017年7月に撮影。群馬県下仁田町・妙義山。


  
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