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西日本の日本海側に分布する
ボタンネコノメソウ

ユキノシタ科
Chrysosplenium kiotense
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 ネコノメソウのなかまは、日本各地にさまざまな種類が分布するが、ボタンネコノメソウもその中にひとつ。私が見かけたのは、ガスがかかる春の比婆山系・大膳原でのこと。普段歩くことが多い関東周辺のフィールドでは見たことのないネコノメソウだったので、その場では名前はわからなかった。
 本州・岐阜県以西の日本海側に分布し、山地の湿った場所に生える。黄色い部分は苞で、中心に集まる暗赤褐色の部分は萼。4個の萼裂片に囲まれた中に黄色い葯が見える。花期は4〜5月。
 ネコノメソウのなかまは、どちらかというと地味だし、しかも種類も多いので、余計に名前を覚えにくい。でも花や果実を観察すると結構おもしろいのだ。




比婆山系・大膳原で見かけたボタンネコノメソウ。比婆山系の大半は広島県に属するが、撮影場所は島根県。


  
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